42歳メジャーリーガー、異世界に転生。チートは無いけど、魔法と元日本最高級の豪速球で無双したいと思います。

町島航太

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3章 平和主義者達

106話 わたしは架け橋

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「ま、勿論偽名だけどね。ホーリーロードなんて綺麗なセカンドネームなんか存在しないさ」

 嘘なんかいっ!

「じ、じゃあ本名は?」

「分からない・・・わたしは捨て子だったからね。けど、運良くここまで生きる事ができたのさ。その過程でホーリーロードは授かった」

「成る程・・・」

 名前の由来を聞き終えると、アダムオーナーは俺をじっと見つめながら黙ってしまう。ただ、話す内容がなくなったから黙ったわけではないようだ。

 恐らく、あれだ。俺に質問させたいのだろう。この状況で出せる質問と言えば─────。

「オーナーはどういう経緯でオーナーになられたのですか?」

「その質問、待っていたよ」

 やっぱり待っていたんだ。

「わたしは捨て子という立場の無い立場上、様々を場所を渡り歩いた。その結果、戦争を平和的に終わらせるという目的の元動いていたベルム族の組織に出会ったんだ。それに感化された結果、ここにいるというわけだ」

「成る程・・・ん?」

 ベルム族の組織?と言ったか?聞き間違え?いや、しっかりと聞いていた。

 カートライト人は基本的にアレクサンダー王国への侵入が許されていない。仮にもし、カートライト人の捨て子がアレクサンダーにて放置されたとしても、すぐに殺されてしまうだろう。

「不思議そうな顔をしているね。わたしの経歴に疑問を抱いている。そんな顔だ。だが、これは決して偽りなんかじゃない。真さ。わたしはアレクサンダーで育って、ベルム族として成長した」

「じゃあ、一体どうして・・・?」

「見せてあげても良いよ。けど、嫌いにならないでね?」

 前置きをすると、緑のバンダナを外し、隠れていた左の顔を晒す。

 現れたのは額の左側にツノと、黒い白目をした左目。それはまるでベルム族の特徴と一致していた。

「フフ、驚いているみたいだけど、嫌悪感は感じられないね。これで、わたしの正体が分かったかな?」

「カートライト人と、ベルム族のハーフ・・・」

「そういう事だ。わたしは、禁断の恋の末に生まれた忌み子。そして、カートライトとアレクサンダーの架け橋となれる存在なのさ」

 両国の平和を望むレボルスのオーナーになった理由が薄々理解できたような気がする。彼は、平和の象徴として祭り上げられたんだと。

「そんなに悲しい顔をしないでくれ。わたしはこの立場にとても満足しているよ。戦争は嫌いだし、皆の役に立ちたい。そんなわたしにピッタリな役割だと思わないかい?」

 まあ、本人が満足しているならそれで良いだろう。

「それに、もう1つの目的も果たせるしね」

「何か言いました?」

「ううん、何も。それよりもギルド移籍の際の書類を書いてくれないかな?」

「ああ、はい」

 なんか、はぐらかされたような気がする。しかし、何でも無いと言われたら聞き返さない方が良いだろう。
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