42歳メジャーリーガー、異世界に転生。チートは無いけど、魔法と元日本最高級の豪速球で無双したいと思います。

町島航太

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4章 偽りの歴史

164話 体が違う

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「投球フォームを変える・・・これまた随分と大胆な事を言うね。どうしてそう思うんだい?」

「いえ、あの・・・・すいません。素人がこんな事言って」

「素人じゃないだろう?君だって野球をやってたんじゃないのか?それに、この世界で素人もプロもあんまり関係ないと思うけどね」

 そうだ。野球のないこの世界でアマチュアとかプロとかまるで関係ない。今はそんな事よりも知識のある者の客観的意見がほしい。

 そして、その条件を持ち合わせているのは、目の前にいるナックル・テラーだけだ。

「佐久間さんはファルコさんになった後も、プロ時代と同じ投球フォームを使っていますよね?」

「ああ、慣れ親しんだフォームだからね」

「佐久間隼人の体と、ファルコ・ブレイヴの体は全く違うのに・・・」

「ん?まあ、そうだね・・・・・・はっ!」

 そういう事か!!やはりナックルの意見を聞いてよかった!!

 投球フォームは、人によってそれぞれ違う。各々で基本フォームを改造して体にあったオリジナルフォームを作る。

 俺も、佐久間隼人の時代は試行錯誤してフォームを完成させた。オーバースローをベースにして、遠心力を活用できるようにした自慢のフォームだ。

 フォームを完成させたのは、プロ2年目の20の時。それから22年も投げられたことから俺の体にとって正解だったのだろう。

 しかし、その時の体は今はない。今、俺の魂は佐久間隼人の体にではなく、ファルコ・ブレイヴという遺伝子的に全くの別人に宿っている。

 佐久間隼人の投球フォームは、ファルコ・ブレイヴに合っていなかったんだ!!

「何で俺、きづかなかったんだろう・・・」

「多分、体に合ってなくても157キロだせたからじゃないですかね?」

「多分そうだろうな・・・ねぇ、ナックル。少し頼めるかな?」

「ええ、任せて下さい。編み出しましょう。ファルコ・ブレイヴの最適フォーム」

 フォーム改造には、他の人は頼れない。野球の知識を持ったナックル以外は存在しないだろう。

「投球フォームなら任せて下さい!!前世では、病院のベッドの上で死ぬほど野球の試合見てたので!!」

「頼れるな・・・でも、親衛隊の仕事は大丈夫なの?」

「ご心配なく!シフト制だからしっかりと休みはありますので!!1日ですけど!!」

 ブラック職場にも程がある・・・と言いたいが、この世界の今の時代にはそんな概念は存在しない。

 彼の貴重な休みの時間を潰してしまうのはとても申し訳なかったが、ナックルはとても嬉しそうにしていたのでよかったのだろう。

 ・・・まあ、俺も討伐依頼をこなした上でのフォーム改造なので、大変だろうが。
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