異世界と繋がる不思議な門を警備する仕事に就きしました！

1章 就職！異世界の門日本支部！

プロローグⅠ

　20××年、世界各地に謎の巨大な門が現れた。

　門は元からあった建物を破壊、人々を潰しながら地面へと立てられたと同時に、ゆっくりと開いた。

　軋む金属の門、思わず耳を覆いたくなる高い金属音と共に現れたのは未確認生命体。

　童話や神話に出てくる魔物とそっくりだという事から、門から出てきた生物は魔物と呼ばれるようになる。

　攻撃的な魔物達は次々と世界各地に出現、人々を殺し、恐怖と混乱の渦へと陥れた・・・・・・というのは数十年前の話。

　最初こそ動揺し、混乱したが、数々の逆境と試練を乗り越えてきた人類はそう容易く負ける事は無く、各国は最新鋭の兵器と訓練された兵士達を駆使し、魔物達と対抗し始めた。

　そんな中、魔物鎮圧の為の協力者達が現れた。門の先の世界に住む人類である。

　文明は中世レベルだが、魔法と呼ばれる不思議な力を持つ彼らの参戦の効果は絶大なもので、五分五分だった状況は人類の圧倒的有利となり、異世界人の参戦から僅か一年で魔物を送り込んでいた元凶の討伐に成功。

　世界に再び平和が訪れた・・・門が消えない上に開きっぱなしという問題を残して。

　門を閉めようにも閉め方が分からない上に、知っていたのは元凶のみ。お手上げ状態の両サイドが選んだのは平和的共生。

　門が現れた世界は『リオ』、門の先の世界は『ザナ』と名付けられ、交流が始まった。

　この物語は、そんな２つの世界が交流を始めた原因である門を守る門番達の物語である。