続!素直に同棲したいって言えよ、負けず嫌いめ!ー勉強が苦手な俺がスパダリに溺愛されていますー

美絢

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中間試験編

その26.ガチャン?

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「帰るよ」
「や、ごめん無理。姫野待たなきゃ」

 アクメ地獄は確定したけど、姫野が来ないとは確定していない。
 そもそも俺は、理人じゃなくて姫野に会うためにここに来た。
 お詫びの品は消えたけど、せめて、一言謝りたい。

「インフルエンザで出席停止」

「……え?」

 顔を向けると、理人はあっさり言った。

「……マジ?」

 俺は、インフルで寝込んでる人間に――
 “手コキさせてごめん”って謝罪文を送り続けてたってこと?
 しかも、お見舞いじゃなくて謝罪品にTEN…GA…を渡そうとしていた…?

「……もしかして俺、頭おかしいのかな?」

 ーーいや、もうただのサイコパスだろ。

 理人が悲しそうな顔で、俺の頭を撫でてきた。
 ――いや、そこは否定しろ。

「隣駅のガス…ト…、行くんでしょ?」

「え?何、急に?」

 それは穂積とよく行くファミレス。
 俺の記憶が正しければ、理人と行ったことは一度もない。
 おそらく理人は、行ったことがないはず。

「いっとくんでしょ?テスト終わったから」

 ……確かに、穂積とはテスト終わりによく行く。

(なるほど。そういうことか)

「……行っとくか」

 ドリンクバーで乾杯した。

 ***

 腹を満たしてファミレスを出たあと。
 最寄り駅に戻ってきてた。

 マンションの前で立ち止まると、理人が当然のように俺の背中を押す。
 エレベーターの行き先は、当然のように最上階。

 リビングに入ると、見慣れない原色のデカいクッションが目に入った。

「……人をダメにするやつだ」

 ーーCMで見たやつだ!

 理人が突然、俺をそのクッションに放り投げた。

 ……でも、クッションは優しい。
 俺を包み込むように受け止めてくれる。

「気に入った?」
「最高」
「よかった。ブレザー、ここに掛けとくね」

 新品の匂いがして、思わず顔を埋める。
 その間に、理人は手際よく俺の身の回りの世話をしていた。

 顔を上げると、彼はにこにこしている。

「……機嫌、よくない?逆に怖いんだけど」

「問題が解決したからね」

 ーー問題?

 ……もしかして、テストのことか?
 また、理人の“満点祭り”が始まるのだろうか。
 俺の“赤点祭り”と合同にしてほしい。

「スオ、手貸して」

「なんで?」

「マッサージしてあげる」

 ーーまじでどうした?また誰かに負けたのか?

 恐る恐る手を差し出すと、もう片方も出せと言う。
 ……はいはい、と両手を出した瞬間、

 \ガチャン!/

「……ガチャン?」

「始めようか。ーーアクメ地獄」

 理人の目から、ハイライトが消えた。
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