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非日常は突然に
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「はぁ、今日もキツい練習させやがって… なんで俺だけ打ち込みみんなの倍なんだよ」
そう呟きながら廊下を歩くのは城戸南高校に通う2年剣道部員・柏木竜斗
今日も不満気な表情で教室のドアに手をかける。
ガララッ...
部活を終え、すでに明かりのついていた教室のドアを開けると見慣れた2人がそこにいた。
「おつかれー」
声をかけてきたのは、ボクシング部員・堀江大輝
彼も部活が終わって教室で休んでいたらしい。
「今日もまた一人だけ練習メニュー倍だった?」
若干煽るような口調の軽音部員・藤宮裕太
とっくに部活は終わってるはずだがいつも遅くまで残って遊んでいる。
「まったく、あの顧問は何考えてるかわかんねえよ。そして藤宮も同じ目を味わってみろよ。お前は通常メニューの半分でバテるから」
「1分でバテる自信あるよ、僕」
いつものように軽口を叩き合いながら竜斗も席へと向かう。
「はぁ、なんで教室に戻っても男しか居ないんだ… 俺は美少女と放課後を過ごしたい」
机から課題を取り出し、書きながら独り言のようにつぶやく。
「男子校に入ったお前が悪いな。 諦めろ」
「別に堀江に言われなくたってとっくに諦めてるさ。だけどなんかもうちょっと楽しいことないかな」
「確かに今の時期は行事も特にないしな」
期末テストも終わり3年への進級を待つのみで毎日楽しいことも特にない。あるのはこうやって男3人で放課後に話すことだけ。
「行事あったとしても藤宮欠席するじゃん。お前出席日数ヤバいし進級できなくね?」
「大丈夫、あと1日は休める。でも本当に楽しいこと何もないよね。なんか刺激的なことないかな」
ちょっと怪しい発言をした藤宮だがみんな思っていることは同じらしい。「刺激が欲しい」と。そんな時だった。
ーードォォオオン!
とてつもなく重いものが落ちるような凄まじい音が鳴り響き教室が揺れた。
「な、なんだ!?堀江と藤宮は大丈夫か?」
「ああ、こっちは大丈夫だ」
「僕も大丈夫だけど… なにこれ…?」
轟音と共に教室に現れたのは巨大な「門」だった。
「えぇ…」
突如として現れたモノに対し、3人は困惑の色を隠せないでいた。いつも見慣れた教室に佇むそれは異色を放っている。
「これって扉だよね…」
「ああ、だけどこれは扉って言うより門だな」
3人の前に現れたモノは「門」だった。教室の扉などとは違い、とてつもなく大きくそして見たこともない宝飾が付けられていた。それがこの世界のものではないことは明らかだ。だがそれが何故この教室に現れたかは謎だ。
「入れってことなのかな」
「それ以外ないだろうな」
いつもと変わらないはずだった日常に突如として現れた非日常。もしかしたら戻ってこれないかもしれないという不安もあるが、3人の好奇心はそんな不安を打ち消し、ついにその門を開けてみた。
「うわっ眩しいな…」
「え、これちゃんと繋がってるよね?」
「知らん。入ってみるしかないだろう」
3人は決意してその門へと足を踏み入れた。
そう呟きながら廊下を歩くのは城戸南高校に通う2年剣道部員・柏木竜斗
今日も不満気な表情で教室のドアに手をかける。
ガララッ...
部活を終え、すでに明かりのついていた教室のドアを開けると見慣れた2人がそこにいた。
「おつかれー」
声をかけてきたのは、ボクシング部員・堀江大輝
彼も部活が終わって教室で休んでいたらしい。
「今日もまた一人だけ練習メニュー倍だった?」
若干煽るような口調の軽音部員・藤宮裕太
とっくに部活は終わってるはずだがいつも遅くまで残って遊んでいる。
「まったく、あの顧問は何考えてるかわかんねえよ。そして藤宮も同じ目を味わってみろよ。お前は通常メニューの半分でバテるから」
「1分でバテる自信あるよ、僕」
いつものように軽口を叩き合いながら竜斗も席へと向かう。
「はぁ、なんで教室に戻っても男しか居ないんだ… 俺は美少女と放課後を過ごしたい」
机から課題を取り出し、書きながら独り言のようにつぶやく。
「男子校に入ったお前が悪いな。 諦めろ」
「別に堀江に言われなくたってとっくに諦めてるさ。だけどなんかもうちょっと楽しいことないかな」
「確かに今の時期は行事も特にないしな」
期末テストも終わり3年への進級を待つのみで毎日楽しいことも特にない。あるのはこうやって男3人で放課後に話すことだけ。
「行事あったとしても藤宮欠席するじゃん。お前出席日数ヤバいし進級できなくね?」
「大丈夫、あと1日は休める。でも本当に楽しいこと何もないよね。なんか刺激的なことないかな」
ちょっと怪しい発言をした藤宮だがみんな思っていることは同じらしい。「刺激が欲しい」と。そんな時だった。
ーードォォオオン!
とてつもなく重いものが落ちるような凄まじい音が鳴り響き教室が揺れた。
「な、なんだ!?堀江と藤宮は大丈夫か?」
「ああ、こっちは大丈夫だ」
「僕も大丈夫だけど… なにこれ…?」
轟音と共に教室に現れたのは巨大な「門」だった。
「えぇ…」
突如として現れたモノに対し、3人は困惑の色を隠せないでいた。いつも見慣れた教室に佇むそれは異色を放っている。
「これって扉だよね…」
「ああ、だけどこれは扉って言うより門だな」
3人の前に現れたモノは「門」だった。教室の扉などとは違い、とてつもなく大きくそして見たこともない宝飾が付けられていた。それがこの世界のものではないことは明らかだ。だがそれが何故この教室に現れたかは謎だ。
「入れってことなのかな」
「それ以外ないだろうな」
いつもと変わらないはずだった日常に突如として現れた非日常。もしかしたら戻ってこれないかもしれないという不安もあるが、3人の好奇心はそんな不安を打ち消し、ついにその門を開けてみた。
「うわっ眩しいな…」
「え、これちゃんと繋がってるよね?」
「知らん。入ってみるしかないだろう」
3人は決意してその門へと足を踏み入れた。
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