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幕間
第266話 ファステル・エスノー
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私は皇都タルーカスの中心にある宮殿のバルコニーで、夜風に当たっていた。
「夜風が……気持ち良いわね」
私の手には一通の手紙。
カミラさんからだった。
手紙の封を開けつつ、皇国へ嫁ぐことになったことを思い出す。
◇◇◇
「ファステル。明日はついにオープンよ」
「はい! カミラさん!」
「服飾ブランドは私の夢だったの。ファステル、あなたがいたから実現したわ」
「そ、そんな」
「ファステルを見ていて、たくさんのイメージが湧いてきたの。あなたは私の理想とするモデルよ」
「あ、ありがとうございます」
「ウフフフフ。あなたを連れてきたアルさんには感謝してもしきれないわね」
カミラさんの宝石店で働くようになって二年。
あの時アルがカミラさんを紹介してくれなかったら、私は絶望から命を絶っていた。
今でもアルに感謝している。
アセンで超高級宿と宝石店を経営しているカミラさんは、念願の服飾ブランドを立ち上げることになった。
そして、これを機にカミラさんのブランド名を『カミーユ』として発表する。
私は明日の展示品を並べながら、自分が着るドレスをチェックした。
その日の夕食は、カミラさんと私と弟のデイヴ三人で食卓を囲む。
「姉さん。明日のモデル頑張ってね」
「ありがとう、デイヴ」
弟のデイヴはカミラさんの宝石店で専属鉱夫として働いている。
これもアルのおかげだ。
しかもアルは以前店に立ち寄った際、デイヴに採掘の技術を教えてくれた。
デイヴはアルのことを師匠と慕っている。
「姉さんのモデル姿、師匠にも見せたいね」
「ウフフフフ。そうねデイヴ。アルさんには、私たちのドレスを着たファステルを見て欲しいわね」
デイヴはカミラさんに好意を抱いていて、熱心にアプローチしていた。
雇い主との恋なんて実現するわけないと思っていたが、念願叶ってついに結婚。
美人でやり手の商人として、同業者どころか貴族からもアプローチされていたカミラさんが選んだのは私の弟だった。
未だに信じられない。
「ねえファステル。あなたはどうするの?」
カミラさんが私に視線を向ける。
「どうするって?」
「あなたはもう家族だもの。あなたの幸せは私の幸せよ」
「私は……」
私はエマレパ皇国の皇帝陛下から求婚されていた。
最初は全く相手にしてなかったが、何度もアプローチしてくる。
しかも、皇帝という立場にも関わらず、その威光を笠に着ることは一切ない。
たった一人で店に来ることもあった。
卑怯な手を使うこれまでの男たちとは違う
私は少しずつ、皇帝陛下の人柄に惹かれていた。
「あなたがアルさんを愛してることは知ってるけど、アルさんはレイ様と結婚するでしょう」
「そうですね。それは私も感じています。だけど、それでも私はアルを愛してます」
「そうね……。あなたのしたいようにしなさい。私はあなたの味方よ。ウフフフフ」
「ありがとうございます」
翌日、服飾ブランドがオープンした。
宝石店を改装し、服飾ブランドと一緒になった店舗。
広さは二倍になったにもかかわらず大変混雑している。
私は新ブランドのドレスを着て顧客に挨拶していた。
すると、一人の男性が近付いてくる。
「ファステル、おめでとう」
「キ、キルス! あ、あなた何で来たのよ!」
「何でって、カミラの新ブランドで、ファステルがモデルだ。祝うのは当たり前だろう?」
「で、でも、あなたの立場は……」
「わははは。構わん。家臣たちは小言を並べるが慣れている。わははは」
カミラさんもキルスの存在に気付き驚いていた。
その後、店内で招待客のみのパーティーを開催。
カミラさんがキルスに挨拶していた。
「陛下。本日はお越しくださり誠にありがとうございます」
「ああ、突然来てしまってすまぬな。ブランド立ち上げおめでとう。実はな、カミラにも話があったのだ」
「私に話ですか?」
「うむ。ファステルと結婚したら、皇国でカミーユの代理店を作りたい。このドレスや宝石は皇国でも売れるだろう」
「ウフフフフ、ありがとうございます。では、ファステルを口説き落としてください」
「ああ、任せろ。私はこれほどまでに人を愛したことはない。必ずファステルを幸せにすると誓うよ」
「はい。ファステルは私の義姉です。大切な家族です。私は彼女の気持ちを優先しますが、陛下のお気持ちが本気であれば……ファステルを幸せにしてください」
二人の会話が聞こえてしまった。
カミラさんは私に何も言わないが、このままアルを想っていても未来はないと悟っている。
でも私はどうしてもアルを忘れることができない。
アルがいたから今の私がある。
心からアルを愛している。
いや、愛しているという次元ではない。
アルは私の一部だ。
キルスがこちらに歩いてきた。
右手を差し出してくる。
「姫君、少し夜風に当たりませんか?」
「ええ、喜んで」
キルスにエスコートされ、バルコニーへ出た。
「ファステル。私はお前を愛している」
「何度も聞いたわ」
「わははは。そうだったな」
キルスの表情は柔らかい。
「私もアル・パートの名は知っている。突如として現れた凄腕の冒険者だ。ネームドを討伐し、今は竜種にも対抗してると聞く」
「アルの評価とか関係ないわ」
「そうだな。だが、私は一度会ってみたい。私は皇国一の剣士と自負しているが、今や世界最高の剣士と呼ばれるアル・パートと手合わせしてみたいのだ。わははは」
「もう。すぐ剣士とか言い出すのね」
「当たり前だろう? アル・パートはそれほどの実力者なんだぞ?」
「そうなのね。ねえ、アルの話をもっと教えて」
「おお、いいぞ。私もたくさん調べたのだ。あいつは本当に凄いぞ。わははは」
私よりアルに詳しいキルス。
この人にとってアルは言わば恋敵だ。
それでも嫌な顔一つしない。
「キルス。あなたはアルに嫉妬しないの?」
「嫉妬か。うむ、正直ないといえば嘘になるな。だが、今のお前があるのはアルのおかげだ。私もアルに感謝している」
「変な人」
夜風が私たちを包む。
風に揺れる木々の音が、優しく語りかけてくるようだ。
私の正面に立つキルス。
「ファステル。お前はアルを愛している。私はそれを否定しない。だから、お前のアルを想う気持ちを含めて、お前を大切にする。私と結婚して欲しい」
「え? アルへの想いも?」
私は涙が止まらなかった。
こんなことを言われたの初めてだ。
今までの男たちは酷い独占欲、醜い虚栄心ばかり見せてきた。
アルだけが違っていた。
私を大切にしてくれた。
だけど、それ以上に私を大切にしてくれる人がいる。
「……私は一生アルを愛するのよ。それでも……いいの?」
「もちろんだ。私はファステルの全てを愛するよ」
「フフ、変な人」
◇◇◇
バルコニーでカミラさんの手紙を読んだ。
驚いたことに、妊娠しているカミラさんの代わりに、アルとレイさんが結婚式に出席してくれるそうだ。
「ファステル、身体が冷えるぞ」
「キルス、これを読んで。カミラさんからの手紙よ」
手紙に目を落とすキルス。
「何だと! アル・パートが来るのか!」
「ええ、そうよ」
「そうか、ついに会えるのか」
「ねえ、嫉妬しないの? アルのこと怒らない?」
「なぜだ? お前の最愛の人物だぞ? それを知っていてお前と結婚するのだ。むしろ、お前がそこまで愛しているアル・パートと会うのは楽しみで仕方ない」
「変な人」
「わははは。お前の話を聞いてるうちに、私もアルのことが気になってな。男としても惹かれるものがある」
「会ったら好きになっちゃうわよ?」
「結構じゃないか。友人になりたいものだ」
キルスの温かい包容力が心地良い。
人間としてとても尊敬できる。
「ねえキルス。私、ちゃんとあなたのこと……愛してるわよ」
「そ、そうか。それは嬉しいな」
「フフ。じゃなければ結婚しないわよ。でも一番はアルよ?」
「ワハハハ。構わんぞ! それに、いつか私が一番になるさ」
「そうなるといいわね」
「もちろんだ。それにな、試練は高いほうが達成感を味わえる」
「フフ、本当に変な人ね」
月光がキルスの顔を照らす。
その表情は常に自身に満ち溢れていた。
「夜風が……気持ち良いわね」
私の手には一通の手紙。
カミラさんからだった。
手紙の封を開けつつ、皇国へ嫁ぐことになったことを思い出す。
◇◇◇
「ファステル。明日はついにオープンよ」
「はい! カミラさん!」
「服飾ブランドは私の夢だったの。ファステル、あなたがいたから実現したわ」
「そ、そんな」
「ファステルを見ていて、たくさんのイメージが湧いてきたの。あなたは私の理想とするモデルよ」
「あ、ありがとうございます」
「ウフフフフ。あなたを連れてきたアルさんには感謝してもしきれないわね」
カミラさんの宝石店で働くようになって二年。
あの時アルがカミラさんを紹介してくれなかったら、私は絶望から命を絶っていた。
今でもアルに感謝している。
アセンで超高級宿と宝石店を経営しているカミラさんは、念願の服飾ブランドを立ち上げることになった。
そして、これを機にカミラさんのブランド名を『カミーユ』として発表する。
私は明日の展示品を並べながら、自分が着るドレスをチェックした。
その日の夕食は、カミラさんと私と弟のデイヴ三人で食卓を囲む。
「姉さん。明日のモデル頑張ってね」
「ありがとう、デイヴ」
弟のデイヴはカミラさんの宝石店で専属鉱夫として働いている。
これもアルのおかげだ。
しかもアルは以前店に立ち寄った際、デイヴに採掘の技術を教えてくれた。
デイヴはアルのことを師匠と慕っている。
「姉さんのモデル姿、師匠にも見せたいね」
「ウフフフフ。そうねデイヴ。アルさんには、私たちのドレスを着たファステルを見て欲しいわね」
デイヴはカミラさんに好意を抱いていて、熱心にアプローチしていた。
雇い主との恋なんて実現するわけないと思っていたが、念願叶ってついに結婚。
美人でやり手の商人として、同業者どころか貴族からもアプローチされていたカミラさんが選んだのは私の弟だった。
未だに信じられない。
「ねえファステル。あなたはどうするの?」
カミラさんが私に視線を向ける。
「どうするって?」
「あなたはもう家族だもの。あなたの幸せは私の幸せよ」
「私は……」
私はエマレパ皇国の皇帝陛下から求婚されていた。
最初は全く相手にしてなかったが、何度もアプローチしてくる。
しかも、皇帝という立場にも関わらず、その威光を笠に着ることは一切ない。
たった一人で店に来ることもあった。
卑怯な手を使うこれまでの男たちとは違う
私は少しずつ、皇帝陛下の人柄に惹かれていた。
「あなたがアルさんを愛してることは知ってるけど、アルさんはレイ様と結婚するでしょう」
「そうですね。それは私も感じています。だけど、それでも私はアルを愛してます」
「そうね……。あなたのしたいようにしなさい。私はあなたの味方よ。ウフフフフ」
「ありがとうございます」
翌日、服飾ブランドがオープンした。
宝石店を改装し、服飾ブランドと一緒になった店舗。
広さは二倍になったにもかかわらず大変混雑している。
私は新ブランドのドレスを着て顧客に挨拶していた。
すると、一人の男性が近付いてくる。
「ファステル、おめでとう」
「キ、キルス! あ、あなた何で来たのよ!」
「何でって、カミラの新ブランドで、ファステルがモデルだ。祝うのは当たり前だろう?」
「で、でも、あなたの立場は……」
「わははは。構わん。家臣たちは小言を並べるが慣れている。わははは」
カミラさんもキルスの存在に気付き驚いていた。
その後、店内で招待客のみのパーティーを開催。
カミラさんがキルスに挨拶していた。
「陛下。本日はお越しくださり誠にありがとうございます」
「ああ、突然来てしまってすまぬな。ブランド立ち上げおめでとう。実はな、カミラにも話があったのだ」
「私に話ですか?」
「うむ。ファステルと結婚したら、皇国でカミーユの代理店を作りたい。このドレスや宝石は皇国でも売れるだろう」
「ウフフフフ、ありがとうございます。では、ファステルを口説き落としてください」
「ああ、任せろ。私はこれほどまでに人を愛したことはない。必ずファステルを幸せにすると誓うよ」
「はい。ファステルは私の義姉です。大切な家族です。私は彼女の気持ちを優先しますが、陛下のお気持ちが本気であれば……ファステルを幸せにしてください」
二人の会話が聞こえてしまった。
カミラさんは私に何も言わないが、このままアルを想っていても未来はないと悟っている。
でも私はどうしてもアルを忘れることができない。
アルがいたから今の私がある。
心からアルを愛している。
いや、愛しているという次元ではない。
アルは私の一部だ。
キルスがこちらに歩いてきた。
右手を差し出してくる。
「姫君、少し夜風に当たりませんか?」
「ええ、喜んで」
キルスにエスコートされ、バルコニーへ出た。
「ファステル。私はお前を愛している」
「何度も聞いたわ」
「わははは。そうだったな」
キルスの表情は柔らかい。
「私もアル・パートの名は知っている。突如として現れた凄腕の冒険者だ。ネームドを討伐し、今は竜種にも対抗してると聞く」
「アルの評価とか関係ないわ」
「そうだな。だが、私は一度会ってみたい。私は皇国一の剣士と自負しているが、今や世界最高の剣士と呼ばれるアル・パートと手合わせしてみたいのだ。わははは」
「もう。すぐ剣士とか言い出すのね」
「当たり前だろう? アル・パートはそれほどの実力者なんだぞ?」
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私よりアルに詳しいキルス。
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「変な人」
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私の正面に立つキルス。
「ファステル。お前はアルを愛している。私はそれを否定しない。だから、お前のアルを想う気持ちを含めて、お前を大切にする。私と結婚して欲しい」
「え? アルへの想いも?」
私は涙が止まらなかった。
こんなことを言われたの初めてだ。
今までの男たちは酷い独占欲、醜い虚栄心ばかり見せてきた。
アルだけが違っていた。
私を大切にしてくれた。
だけど、それ以上に私を大切にしてくれる人がいる。
「……私は一生アルを愛するのよ。それでも……いいの?」
「もちろんだ。私はファステルの全てを愛するよ」
「フフ、変な人」
◇◇◇
バルコニーでカミラさんの手紙を読んだ。
驚いたことに、妊娠しているカミラさんの代わりに、アルとレイさんが結婚式に出席してくれるそうだ。
「ファステル、身体が冷えるぞ」
「キルス、これを読んで。カミラさんからの手紙よ」
手紙に目を落とすキルス。
「何だと! アル・パートが来るのか!」
「ええ、そうよ」
「そうか、ついに会えるのか」
「ねえ、嫉妬しないの? アルのこと怒らない?」
「なぜだ? お前の最愛の人物だぞ? それを知っていてお前と結婚するのだ。むしろ、お前がそこまで愛しているアル・パートと会うのは楽しみで仕方ない」
「変な人」
「わははは。お前の話を聞いてるうちに、私もアルのことが気になってな。男としても惹かれるものがある」
「会ったら好きになっちゃうわよ?」
「結構じゃないか。友人になりたいものだ」
キルスの温かい包容力が心地良い。
人間としてとても尊敬できる。
「ねえキルス。私、ちゃんとあなたのこと……愛してるわよ」
「そ、そうか。それは嬉しいな」
「フフ。じゃなければ結婚しないわよ。でも一番はアルよ?」
「ワハハハ。構わんぞ! それに、いつか私が一番になるさ」
「そうなるといいわね」
「もちろんだ。それにな、試練は高いほうが達成感を味わえる」
「フフ、本当に変な人ね」
月光がキルスの顔を照らす。
その表情は常に自身に満ち溢れていた。
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