52 / 57
第二章 調停者。
一方その頃─④ 魔女子さんとピクシーさん。
しおりを挟む
一方その頃。
この世界で最弱と呼ばれる森では今日もいつもと変わらぬ日常が流れていました。今日のお仕事に向かう途中のしろうさぎさんの元へ一人の小さな訪問者は一匹の小さなピクシーを肩に乗せやって来ます。
「あぁっ! 主、主ぃー、おはよう!!」
「こら、魔女子。あんたねぇ、いつになったらこいつに敬語使えるように戻る訳? って、よ。うさぎ!」
「ふふ。大丈夫だよ気にしないで。おはようございます。魔女子さん、ピクシーさん」
そう答えるしろうさぎさんに向かいすかさず指を差すとピクシーさんは彼女に苦言を呈します。
「あのね、うさぎ。あんたがそうやっていつもこの子を甘やかしてるからダメになるの」
「あ、いや、そのぉ、別に甘やかしている訳じゃあ………」
「──うんうん」
「……はぁ。あんたもだいぶ毒されてる口ね。甘いわ、全っ然甘い。っていうか、全くわかってない。それに、なに? 噂によればなんだか最近あんたこの子のオモチャにされているらしいじゃないの?」
「え? わ、私がオモチャ!?」
「──うんうん」
「その証拠にこの子あんたに対してどんどん敬語を使わなくなってきてるでしょうが」
「あ、だからそれは別に私気にしてないから……」
「──うんうん」
「あんたが良くても、私が駄目なの!! 私がこの子の躾け役をしているんだから、しっかりするところはしっかりしてもらわないと私の面子に関わるのよ。子供はね、周りの大人達の影響を受けて育つもんなのよ」
「──うんうん」
「……って、さっきから横で、うんうん、うんうん、うっさいわねぇ。アンタの話をしてんの、魔女子!! ちゃんと聞いてた?」
「──うんうん」
「じゃあ、これからどうしなきゃいけないのか言ってみなさい」
「うん!!」
「……はぁ、駄目だわ。全然、聞いちゃいないわ……」
そう言うとピクシーさんは少し考えて、そして閃きます。
「あ、そうか……うさぎ。わかったわ」
「へ? わかった?」
「もう一度、この子にあんたの凄さを見せてやれば良いのよ」
「私の、凄さ?」
「そう。あんたが何故この森の主と呼ばれているのか、その由縁たる姿をこの子に見せてやればいい。そうすれば勝手にこの子はそれを理解して、納得した上でしっかりとあんたに接するようになる筈だもの」
「そ、そんな急にそんな事言われても……私のソレは何かきっかけがないと引き出せないってこの前……」
そうです。それは最近わかった事だったのですが、しろうさぎさんの使う『ことば』という力には何かしら制約がかかっているようで、何かきっかけがあって初めてその効果を発揮するそんな力だったのでした。
その言葉を聞いたピクシーさんは言います。
「うん、だから今日はこの子もあんたの仕事場に連れて行くわ。あんたは黙って気にせずいつも通り仕事をしてくれていればそれで良いから。ほんと、これは我ながらに妙案ね……なんでもっと早くこの事に気づかなかったのかしら……ぶつぶつ……」
そうして本日のお悩み相談が始まると最後のお悩み相談相手としてやって来たのはゴム紐でぐるぐる巻きにされたリリパットちゃんです。
「──ですので、この場合はですね……」
そう言うとしろうさぎさんは手元の本を開きそこにある文字を読み上げます。
「成長は与えられるものではなく、自らの手で勝ち取るものである。ですね」
「み、自らの手で?」
「そうです。だからリリパットちゃんのその全身の筋肉痛は成長の兆しの痛みなんです。自らの手で成長を勝ち取りにいっている証拠です。それにこの前会った時より断然動けるようになってるなぁって私は思います」
「わ、私、成長してる!?」
「そうです。その痛みがあたりまえに戻った時、リリパットちゃんは成長を実感する筈です」
「わ、わかりました。ホントこんちくしょうですけど、ここまで来たら私最後まで私頑張ります!! それでスタミナいっぱいつけちゃいますから!!」
「はい。その意気です」
「はい!! ありがとうございます、主!!」
そう言うと笑顔でドスン、ドスンと地響きを鳴らしながらその場を去って行くリリパットちゃん。その光景を邪魔にならない場所で見ていたピクシーさんは魔女子さんに尋ねます。
「どう、魔女子?」
「ほわ~……」
いつもと違うしろうさぎさんの姿に開いた口が塞がらない魔女子さん。
「ふふふ。まさに目から鱗って感じみたいね」
「……ピクシーちゃん。主のあの『ことば』って何? 魔法?」
「魔法? うーん、そうねぇ、魔法かぁ。確かに、あの力は魔法みたいなもんよね……ぶつぶつ……」
ピクシーさんは一匹ぶつぶつと呟くと魔女子さんに向かって言います。
「そうね、あれは魔法よ。この森の主だけが使える特別な魔法。誰かの悩みを救ったり、誰かの心を救ったり、何かを変えたりする事の出来る『ことば』の魔法」
「うわぁ……主って本当にとーっても凄いうさぎさんだったんだぁ……」
「そうよ、やっとわかったみたいね。よし、それじゃあ、それがわかったんだから仕事を終えたあいつを労ってきてあげなさい」
「う、うん!!」
その言葉に魔女子さんは笑顔で答えると駆け出します。
──タタタタタ……
「主ぃ、お仕事お疲れ様!! 『ことば』の魔法、すっごいね!!」
「あ、魔女子さん。お疲れ様です。それは嬉しいです。ありがとうございます」
「うんうん!! なんかね、主と話すとみんなすーっごく明るい顔になるんだよ!!」
「そうなんですか? じゃあ、今日もお仕事して良かったかな」
「うんうん!! 良かった良かっただよ!!」
何も変わらないその状況を見たピクシーさんが堪らずツッコミを入れます。
「──って、ちょいちょい、おい、魔女子。アンタねぇ、全然変わってないじゃない!?」
「えぇ!? どういうこと? そんな事ないもん。私もっと主の事好きになったもん。主も私と同じ魔法使いだってわかったもん!!」
「いや、そういう事言ってんじゃなくて……」
「まぁまぁ、ピクシーさん。良いじゃないですか喋り方くらい大目に見てあげ──」
「うっさい、黙れ、うさぎ!! だから、あんたがそうやって甘い事言うからってさっきも言ったでしょ!!」
「ぶーぶー。私ちゃんと話し方、真似して勉強してるもんっ!!」
「あぁっ!? 真似ぇ!? 魔女子、アンタ一体誰の真似してるっていうのよ!?」
「うん。それはね、ピクシーちゃん!!」
「……あっ」
「……あっ」
調停者アナスタシアとくろうさぎさんのクロエがこの世界の『違和感』を退治した頃。
この森では頬を膨らませ不服な表情を浮かべる魔女子さんの姿があって。
その目の前にはそれに負けないくらいに酷く落ち込むピクシーさんの姿があったのでした──
この世界で最弱と呼ばれる森では今日もいつもと変わらぬ日常が流れていました。今日のお仕事に向かう途中のしろうさぎさんの元へ一人の小さな訪問者は一匹の小さなピクシーを肩に乗せやって来ます。
「あぁっ! 主、主ぃー、おはよう!!」
「こら、魔女子。あんたねぇ、いつになったらこいつに敬語使えるように戻る訳? って、よ。うさぎ!」
「ふふ。大丈夫だよ気にしないで。おはようございます。魔女子さん、ピクシーさん」
そう答えるしろうさぎさんに向かいすかさず指を差すとピクシーさんは彼女に苦言を呈します。
「あのね、うさぎ。あんたがそうやっていつもこの子を甘やかしてるからダメになるの」
「あ、いや、そのぉ、別に甘やかしている訳じゃあ………」
「──うんうん」
「……はぁ。あんたもだいぶ毒されてる口ね。甘いわ、全っ然甘い。っていうか、全くわかってない。それに、なに? 噂によればなんだか最近あんたこの子のオモチャにされているらしいじゃないの?」
「え? わ、私がオモチャ!?」
「──うんうん」
「その証拠にこの子あんたに対してどんどん敬語を使わなくなってきてるでしょうが」
「あ、だからそれは別に私気にしてないから……」
「──うんうん」
「あんたが良くても、私が駄目なの!! 私がこの子の躾け役をしているんだから、しっかりするところはしっかりしてもらわないと私の面子に関わるのよ。子供はね、周りの大人達の影響を受けて育つもんなのよ」
「──うんうん」
「……って、さっきから横で、うんうん、うんうん、うっさいわねぇ。アンタの話をしてんの、魔女子!! ちゃんと聞いてた?」
「──うんうん」
「じゃあ、これからどうしなきゃいけないのか言ってみなさい」
「うん!!」
「……はぁ、駄目だわ。全然、聞いちゃいないわ……」
そう言うとピクシーさんは少し考えて、そして閃きます。
「あ、そうか……うさぎ。わかったわ」
「へ? わかった?」
「もう一度、この子にあんたの凄さを見せてやれば良いのよ」
「私の、凄さ?」
「そう。あんたが何故この森の主と呼ばれているのか、その由縁たる姿をこの子に見せてやればいい。そうすれば勝手にこの子はそれを理解して、納得した上でしっかりとあんたに接するようになる筈だもの」
「そ、そんな急にそんな事言われても……私のソレは何かきっかけがないと引き出せないってこの前……」
そうです。それは最近わかった事だったのですが、しろうさぎさんの使う『ことば』という力には何かしら制約がかかっているようで、何かきっかけがあって初めてその効果を発揮するそんな力だったのでした。
その言葉を聞いたピクシーさんは言います。
「うん、だから今日はこの子もあんたの仕事場に連れて行くわ。あんたは黙って気にせずいつも通り仕事をしてくれていればそれで良いから。ほんと、これは我ながらに妙案ね……なんでもっと早くこの事に気づかなかったのかしら……ぶつぶつ……」
そうして本日のお悩み相談が始まると最後のお悩み相談相手としてやって来たのはゴム紐でぐるぐる巻きにされたリリパットちゃんです。
「──ですので、この場合はですね……」
そう言うとしろうさぎさんは手元の本を開きそこにある文字を読み上げます。
「成長は与えられるものではなく、自らの手で勝ち取るものである。ですね」
「み、自らの手で?」
「そうです。だからリリパットちゃんのその全身の筋肉痛は成長の兆しの痛みなんです。自らの手で成長を勝ち取りにいっている証拠です。それにこの前会った時より断然動けるようになってるなぁって私は思います」
「わ、私、成長してる!?」
「そうです。その痛みがあたりまえに戻った時、リリパットちゃんは成長を実感する筈です」
「わ、わかりました。ホントこんちくしょうですけど、ここまで来たら私最後まで私頑張ります!! それでスタミナいっぱいつけちゃいますから!!」
「はい。その意気です」
「はい!! ありがとうございます、主!!」
そう言うと笑顔でドスン、ドスンと地響きを鳴らしながらその場を去って行くリリパットちゃん。その光景を邪魔にならない場所で見ていたピクシーさんは魔女子さんに尋ねます。
「どう、魔女子?」
「ほわ~……」
いつもと違うしろうさぎさんの姿に開いた口が塞がらない魔女子さん。
「ふふふ。まさに目から鱗って感じみたいね」
「……ピクシーちゃん。主のあの『ことば』って何? 魔法?」
「魔法? うーん、そうねぇ、魔法かぁ。確かに、あの力は魔法みたいなもんよね……ぶつぶつ……」
ピクシーさんは一匹ぶつぶつと呟くと魔女子さんに向かって言います。
「そうね、あれは魔法よ。この森の主だけが使える特別な魔法。誰かの悩みを救ったり、誰かの心を救ったり、何かを変えたりする事の出来る『ことば』の魔法」
「うわぁ……主って本当にとーっても凄いうさぎさんだったんだぁ……」
「そうよ、やっとわかったみたいね。よし、それじゃあ、それがわかったんだから仕事を終えたあいつを労ってきてあげなさい」
「う、うん!!」
その言葉に魔女子さんは笑顔で答えると駆け出します。
──タタタタタ……
「主ぃ、お仕事お疲れ様!! 『ことば』の魔法、すっごいね!!」
「あ、魔女子さん。お疲れ様です。それは嬉しいです。ありがとうございます」
「うんうん!! なんかね、主と話すとみんなすーっごく明るい顔になるんだよ!!」
「そうなんですか? じゃあ、今日もお仕事して良かったかな」
「うんうん!! 良かった良かっただよ!!」
何も変わらないその状況を見たピクシーさんが堪らずツッコミを入れます。
「──って、ちょいちょい、おい、魔女子。アンタねぇ、全然変わってないじゃない!?」
「えぇ!? どういうこと? そんな事ないもん。私もっと主の事好きになったもん。主も私と同じ魔法使いだってわかったもん!!」
「いや、そういう事言ってんじゃなくて……」
「まぁまぁ、ピクシーさん。良いじゃないですか喋り方くらい大目に見てあげ──」
「うっさい、黙れ、うさぎ!! だから、あんたがそうやって甘い事言うからってさっきも言ったでしょ!!」
「ぶーぶー。私ちゃんと話し方、真似して勉強してるもんっ!!」
「あぁっ!? 真似ぇ!? 魔女子、アンタ一体誰の真似してるっていうのよ!?」
「うん。それはね、ピクシーちゃん!!」
「……あっ」
「……あっ」
調停者アナスタシアとくろうさぎさんのクロエがこの世界の『違和感』を退治した頃。
この森では頬を膨らませ不服な表情を浮かべる魔女子さんの姿があって。
その目の前にはそれに負けないくらいに酷く落ち込むピクシーさんの姿があったのでした──
0
あなたにおすすめの小説
少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
異世界に召喚されて2日目です。クズは要らないと追放され、激レアユニークスキルで危機回避したはずが、トラブル続きで泣きそうです。
もにゃむ
ファンタジー
父親に教師になる人生を強要され、父親が死ぬまで自分の望む人生を歩むことはできないと、人生を諦め淡々とした日々を送る清泉だったが、夏休みの補習中、突然4人の生徒と共に光に包まれ異世界に召喚されてしまう。
異世界召喚という非現実的な状況に、教師1年目の清泉が状況把握に努めていると、ステータスを確認したい召喚者と1人の生徒の間にトラブル発生。
ステータスではなく職業だけを鑑定することで落ち着くも、清泉と女子生徒の1人は職業がクズだから要らないと、王都追放を言い渡されてしまう。
残留組の2人の生徒にはクズな職業だと蔑みの目を向けられ、
同時に追放を言い渡された女子生徒は問題行動が多すぎて退学させるための監視対象で、
追加で追放を言い渡された男子生徒は言動に違和感ありまくりで、
清泉は1人で自由に生きるために、問題児たちからさっさと離れたいと思うのだが……
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
田舎農家の俺、拾ったトカゲが『始祖竜』だった件〜女神がくれたスキル【絶対飼育】で育てたら、魔王がコスメ欲しさに竜王が胃薬借りに通い詰めだした
月神世一
ファンタジー
「くそっ、魔王はまたトカゲの抜け殻を美容液にしようとしてるし、女神は酒のつまみばかり要求してくる! 俺はただ静かに農業がしたいだけなのに!」
ブラック企業で過労死した日本人、カイト。
彼の願いはただ一つ、「誰にも邪魔されない静かな場所で農業をすること」。
女神ルチアナからチートスキル【絶対飼育】を貰い、異世界マンルシア大陸の辺境で念願の農場を開いたカイトだったが、ある日、庭から虹色の卵を発掘してしまう。
孵化したのは、可愛らしいトカゲ……ではなく、神話の時代に世界を滅亡させた『始祖竜』の幼体だった!
しかし、カイトはスキル【絶対飼育】のおかげで、その破壊神を「ポチ」と名付けたペットとして完璧に飼い慣らしてしまう。
ポチのくしゃみ一発で、敵の軍勢は老衰で塵に!?
ポチの抜け殻は、魔王が喉から手が出るほど欲しがる究極の美容成分に!?
世界を滅ぼすほどの力を持つポチと、その魔素を浴びて育った規格外の農作物を求め、理知的で美人の魔王、疲労困憊の竜王、いい加減な女神が次々にカイトの家に押しかけてくる!
「世界の管理者」すら手が出せない最強の農場主、カイト。
これは、世界の運命と、美味しい野菜と、ペットの散歩に追われる、史上最も騒がしいスローライフ物語である!
人質5歳の生存戦略! ―悪役王子はなんとか死ぬ気で生き延びたい!冤罪処刑はほんとムリぃ!―
ほしみ
ファンタジー
「え! ぼく、死ぬの!?」
前世、15歳で人生を終えたぼく。
目が覚めたら異世界の、5歳の王子様!
けど、人質として大国に送られた危ない身分。
そして、夢で思い出してしまった最悪な事実。
「ぼく、このお話知ってる!!」
生まれ変わった先は、小説の中の悪役王子様!?
このままだと、10年後に無実の罪であっさり処刑されちゃう!!
「むりむりむりむり、ぜったいにムリ!!」
生き延びるには、なんとか好感度を稼ぐしかない。
とにかく周りに気を使いまくって!
王子様たちは全力尊重!
侍女さんたちには迷惑かけない!
ひたすら頑張れ、ぼく!
――猶予は後10年。
原作のお話は知ってる――でも、5歳の頭と体じゃうまくいかない!
お菓子に惑わされて、勘違いで空回りして、毎回ドタバタのアタフタのアワアワ。
それでも、ぼくは諦めない。
だって、絶対の絶対に死にたくないからっ!
原作とはちょっと違う王子様たち、なんかびっくりな王様。
健気に奮闘する(ポンコツ)王子と、見守る人たち。
どうにか生き延びたい5才の、ほのぼのコミカル可愛いふわふわ物語。
(全年齢/ほのぼの/男性キャラ中心/嫌なキャラなし/1エピソード完結型/ほぼ毎日更新中)
【完結】異世界で魔道具チートでのんびり商売生活
シマセイ
ファンタジー
大学生・誠也は工事現場の穴に落ちて異世界へ。 物体に魔力を付与できるチートスキルを見つけ、 能力を隠しつつ魔道具を作って商業ギルドで商売開始。 のんびりスローライフを目指す毎日が幕を開ける!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる