幸せになるための絶対条件

白夜

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11話 ビジネスパートナー

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11話 ビジネスパートナー


佑一郎side

その日の夜、俺は和希をぎゅっと抱きしめて眠った。

いつもは俺が抱きしめられて眠る。

でも、今日は和希をぎゅっと抱いて眠った。

一瞬戸惑った顔をした和希だったけど、すぐに俺たちは眠りに就いた。




目が覚めると、和希はもう隣にはいなくなっていた。

ざわざわと本館のキッチンが騒がしい。
そんないつもの朝。

きちんとしたスーツに着替えて、本館の食堂に向かうと、

『おはよ~』
『ゆうくんっ、おはよ!!』


子供たちが俺に挨拶をして、食事の用意がされていた。

和希はにっこり微笑んで
『おはよ、早く食べないと遅れるよ』と優しく微笑んだ。

それから食事を終えると、子供たちの食器を洗いながら『いってらっしゃい』って、優しく微笑んだ。


小学生の子供たちと一緒に施設を出て、仕事場に向かった。


電車に乗って、20分もすれば景色はすっかり変わって、高いビルが立ち並び、最も高いビルにある法律事務所が俺の職場だ。

【むらかみ法律事務所】

オフィスに着くなり、代表の村上さんがご機嫌で俺に近づいてきた

『佑一郎ー!!おはよーさん!ご指名ですごい仕事来てるでぇ~!!金儲けの匂いがぷんぷんや!!うまくやれよ!!これでがっぽり儲けるでぇ~』

お金に目がない関西出身の村上代表が、俺の肩を叩いて、応接室を指さした。

与えられた自分の個室で依頼を受けるのが、通常だが、応接室を使うということはかなりの大口の案件らしい。


俺は、気合を入れて少しワクワクしながら、応接室のドアをノックした。

トントン


『失礼します!お待たせして、申し訳ありません。…羽柴佑一郎ですって…あーーーーっ!!!お前っ!!』

ドアを開けて、目に飛び込んできたのは…
偉そうな態度で、ソファにもたれかかるように座る公園にいた、あの足長イケメン野郎!!
そして、そのすぐそばに執事が立っていた。

『やぁ!まぁ!座ってくれ』
イケメン野郎が俺に向かって偉そうに言った。

『はぁ!お前っ!!こんなところにまで来て嫌がらせかよ!!ふざけるなっ!!金持ち野郎がっ!!』

『まぁまぁ、ビジネスの話をしに来たんだ。いいのかな?俺はクライアントだけど?しかも、かなりいい客だと思うけど?』

そう言われてしまっては…返す言葉もなく、村上代表の嬉しそうな顔が浮かんで、いったん落ち着くことにした。

足長イケメン野郎の向かいに座って

ふぅと息を整えて
『ご用件は?』

ぶっきらぼうに話し始めた。

『もっと愛想よくしてよ!せっかくの可愛い顔が台無しじゃん!!俺、あんたの顔好きだよ!』

『はぁ?なんなんだよ?仕事の邪魔しに来たのか?新手の嫌がらせか?』

『そんな事言わないでよ。俺は、業界でやり手だって有名な君の噂を聞きつけて来たんだからさぁ。ねぇ♡羽柴佑一郎さん♡』

『で?ゴヨウケンハ?』


『俺の会社の顧問弁護士になってくんない?』

俺の会社…って…
昨日、秀明が言っていた…あれか?
鷹司グループの御曹司っ!!

『うちの会社知らない?鷹司グループって言うんだけど?親父の会社はもう弁護士ついてるからさ、俺に任された新設会社がまだ顧問弁護士居なくて!ちょうど探してたところ』


『本当に?それを俺に任せるつもりなのか?』

『あたり前だろ?こんな大切な仕事、嫌がらせだけで頼むわけないだろ!会社の明暗が分かれる大切な事だ!仕事ができるヤツにしか頼む気はない!!』

その言葉は本物で、冷やかしでも嫌がらせでもないようだった。

『……』
沈黙のまま、俺は執事から会社の資料を受け取って、目を通した。
確かに、有名な鷹司グループの子会社で、最近よく耳にする企業だった

俺は窺うように聞いた
『…断ったら?』

『君は、断らないよ(笑)…いや、断れない(笑)一緒に仕事をするのなら、聞いてあげられる頼みもあるからね』
不敵な笑みを浮かべる御曹司は、物事の善悪など関係ない非情な奴に見えた

『返事は明日もらうことにしよう!拓人!!』

すると、執事の彼が俺に名刺を手渡してきた。

そこには、
『代表 鷹司 駿』と名前が書かれていて

電話番号が手書きで追記されていた。

『この番号は駿様の番号です。駿様はいつもなら自分の番号を教えることはありません。羽柴様は特別です。口外しないようお願いいたします。』

そう告げると、深く頭を下げた執事と鷹司は応接室を出ていった。

なんだ!これ!!
こんなの絶対に引き受けてたまるかっ!!

こんな怪しい奴と仕事できるわけない!
あんな奴と仕事なんてしたくない!

金持ち野郎!
もう二度と顔を見せるなっ!!

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