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21話 聞きたくない
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もう少しだけ、友也さんとの関係を続けたい俺に…
『友也から好きな人聞きだして!!』
突然の無茶な要求
『俺がですか?』
『遼平、友也と仲いいじゃん!ゲームとかしてるんだろ?その時とか…さら~っと聞き出せばいいじゃん』
……友也さんの好きな人なんて…もうわかってる…
『そんなの出来ませんよっ!!いたとしても、俺に言うわけないじゃないですか?』
必死で抵抗してみても…
『今日も俺と友也同じ部屋だから…遼平の部屋に呼び出して聞き出せよ!!そして、ちゃんと報告しろよ!』
……そんな無茶な…
もう…友也さんの好きな人しってるんですよ…
仁んさんなんです…でも、その一言が言えなくて…
どうにか言わずに済む方法を考えても…
思う浮かぶのはふたりがやっとお互いの気持ちに気が付くと言う最悪な未来だけ。
そろそろ、俺も終わりにしなければいけないのかもしれない。
出来ることなら、まだ、友也さんに抱かれていたい…
『わかりました…』
そう返答するしかなかった。
仁さんは静かに味噌カツをまた食べ始めた。
俺も味のしなくなった味噌カツを頬張った。
好きな人を聞きだすと言ったけど、頭の中は何とかしてこの状況を回避できないかと考えていた。
それでも、冷静に考えれば考えるほど…
邪魔者は俺だ…
悲しいくらいに俺がふたりを邪魔しているんだ。
入社当初から優しくいろいろな事を教えてくれた友也さん。
そんな友也さんに惹かれていった。
仁さんもいつだって頼りになって、俺に仕事を教えてくれて、俺のミスさえも何事もなかったかのようにカバーしてくれる。
そんな素敵なふたりの恋を俺が…邪魔しているのだ。
苦しいくらいに好きなのに…友也さんの好きな人は仁さんで…
仁さんの好きな人は友也さんだ。
今まで勇気を出せずに誰にも相談しなかった仁さんが、この俺を頼って来た。
それだけでも、仁さんの中では大きな一歩なのだろう。
仁さんと夕飯を食べ終えて宿泊先のホテルに戻った。
エレベーターに乗って、7階で俺が降りる時に
『ごめん…無理なお願いして。でも…遼平しかこんな事頼めるヤツいなくて…お前の事信頼してるから。お前なら、俺の気持ちとか馬鹿にしないだろうって思ったから…』
仁さんの必死さが伝わってきた。
『わかりました。これから、連絡してみます。』
そう言うと、エレベーターの扉が閉まった。
部屋に戻ると、一ノ瀬くんが向かいの部屋からちょうど出てきたところだった。
『あっ!今帰ってきたんだ?これからコンビニ行くけど?一緒んに行く?』
一ノ瀬くんの爽やかな笑顔が俺の凹んだ心を余計に虚しくさせた。
『俺は…いいや…はぁ~』
思わず大きなため息をついた。
『……そっかぁ…』
一ノ瀬くんまで元気がなくなってしまったみたいに、小さな声でそう言った。
そのまま俺は部屋に入った。直ぐにスーツを脱いで、シャワーを浴びる
心を決めるために…
全てを終わらせるために…
強く、深く息を吐いて
『よしっ!!』
カラダを念入りに洗った。
最後にふさわしいように…
そして、心を決めてメッセージを送る
【俺の部屋に来てくれますか?】
『友也から好きな人聞きだして!!』
突然の無茶な要求
『俺がですか?』
『遼平、友也と仲いいじゃん!ゲームとかしてるんだろ?その時とか…さら~っと聞き出せばいいじゃん』
……友也さんの好きな人なんて…もうわかってる…
『そんなの出来ませんよっ!!いたとしても、俺に言うわけないじゃないですか?』
必死で抵抗してみても…
『今日も俺と友也同じ部屋だから…遼平の部屋に呼び出して聞き出せよ!!そして、ちゃんと報告しろよ!』
……そんな無茶な…
もう…友也さんの好きな人しってるんですよ…
仁んさんなんです…でも、その一言が言えなくて…
どうにか言わずに済む方法を考えても…
思う浮かぶのはふたりがやっとお互いの気持ちに気が付くと言う最悪な未来だけ。
そろそろ、俺も終わりにしなければいけないのかもしれない。
出来ることなら、まだ、友也さんに抱かれていたい…
『わかりました…』
そう返答するしかなかった。
仁さんは静かに味噌カツをまた食べ始めた。
俺も味のしなくなった味噌カツを頬張った。
好きな人を聞きだすと言ったけど、頭の中は何とかしてこの状況を回避できないかと考えていた。
それでも、冷静に考えれば考えるほど…
邪魔者は俺だ…
悲しいくらいに俺がふたりを邪魔しているんだ。
入社当初から優しくいろいろな事を教えてくれた友也さん。
そんな友也さんに惹かれていった。
仁さんもいつだって頼りになって、俺に仕事を教えてくれて、俺のミスさえも何事もなかったかのようにカバーしてくれる。
そんな素敵なふたりの恋を俺が…邪魔しているのだ。
苦しいくらいに好きなのに…友也さんの好きな人は仁さんで…
仁さんの好きな人は友也さんだ。
今まで勇気を出せずに誰にも相談しなかった仁さんが、この俺を頼って来た。
それだけでも、仁さんの中では大きな一歩なのだろう。
仁さんと夕飯を食べ終えて宿泊先のホテルに戻った。
エレベーターに乗って、7階で俺が降りる時に
『ごめん…無理なお願いして。でも…遼平しかこんな事頼めるヤツいなくて…お前の事信頼してるから。お前なら、俺の気持ちとか馬鹿にしないだろうって思ったから…』
仁さんの必死さが伝わってきた。
『わかりました。これから、連絡してみます。』
そう言うと、エレベーターの扉が閉まった。
部屋に戻ると、一ノ瀬くんが向かいの部屋からちょうど出てきたところだった。
『あっ!今帰ってきたんだ?これからコンビニ行くけど?一緒んに行く?』
一ノ瀬くんの爽やかな笑顔が俺の凹んだ心を余計に虚しくさせた。
『俺は…いいや…はぁ~』
思わず大きなため息をついた。
『……そっかぁ…』
一ノ瀬くんまで元気がなくなってしまったみたいに、小さな声でそう言った。
そのまま俺は部屋に入った。直ぐにスーツを脱いで、シャワーを浴びる
心を決めるために…
全てを終わらせるために…
強く、深く息を吐いて
『よしっ!!』
カラダを念入りに洗った。
最後にふさわしいように…
そして、心を決めてメッセージを送る
【俺の部屋に来てくれますか?】
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