無聊な日常を今日もまた

独。

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幼児の暴走族

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 バイト終わりは深夜になるので終電で近くの駅まで戻ったあと歩いて帰るのだが春の夜から鳴り響く音がある。ここまでなら俳句にもありそうな綺麗な音に聞こえるのだが全く違う。それは暴走族の音だ。とても大きな音を鳴らしながらなぜか左右に揺れて距離を長くしている。まるで塾に行くのがいやな子どもがゆっくり行くためかのように。しかしそれとは真逆にそれらは速く走る。
 そんな夜が明け、いつも起きるのは昼の1時頃。朝、昼兼用の食パンを食べて少し散歩にでる。金がないため娯楽がそんな事しかないからだ。そうすると夜とは違う大きな音があった。子どもの元気な話し声、笑い声だ。話しながら漕ぐものだから左右に揺れて走っている。どこかで見た事がある光景だ。おそらく夜の彼らはどこか子どもに戻りたい、成長したくないという思いからそんな走り方をしているのだろう。
 でも彼らには安心して欲しい。十分そのままで子どもだと。
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