とある空中大陸の領主サマーチートは側近の人達でしたー

猫々 ねねこ

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◆本編◆

episode.003 商人交易都市

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ノルンの提案というのは、階層毎に素材の種類を変えるのとランダムでランク違いのが出るようにするという素材ダンジョンだ。


「じゃあ、素材関係のセットとランダム……んー、と?この“無限空路.10,000ポイント”のでもいい?色々と含まれているみたいだし」

「“無限空路”ですかっ!?何、そのっ……美味しい名前っ!!」

「うわぁっ……(引き気味)」


ノルンが目を輝かせながら、ククルへと詰め寄っているのをヴェニタスは引き気味で見ている。


「んじゃ、これにするね?」


ククルは残っているポイントを全て“無限空路.10,000ポイント”に使用すると、やや離れた土地に大きな門のようなモノと魔導装置らしきものが、設置されたようである。

ちなみに工房の時も同じなのだが、ダンジョン生成時にも自動的の付近の生い茂った草や木などが、自動的に掃除されているようである。


「ではっ、早速“無限空路”に行きましょうっ!?ヴェニタスさんっ」

「えー……、俺も行くの?」

「だって、私は後衛ですし……前衛にも後衛にもなれるヴェニタスさんが役立つじゃないですかっ」

「ヴェニタス、ノルンと一緒に行って“無限空路”がどんな感じなのか確認してきてくれる?状況によっては、側近だけで行かすか後に冒険者の方々に頼む形にしたいから」

「……しゃーないなぁ!マスターの頼みならっ!でも、後でご褒美くれや」

「あ、うん」


ヴェニタスはククルからの承諾で、嬉しそうに笑いながらもノルンに引き摺られながらダンジョンへと向かった。

その光景をククルは、苦笑いを浮かべながらも見送る。


「なんというか、相変わらずだなぁ~……って事は、他の皆もあのままって事でしょ?……騒がしくなりそう」


ククルは次の段階について、色々と考えている。
次に一番必要となるのは、2つの施設についてだ。


「とりあえず、“宿屋”と“酒場”だね~?これは、2つセットのが一番いいのかもしれないけど……」


残りの側近である三人は、どちらかというと戦闘向きと軍師向きという立ち位置。
そうなると、外部から来てくれると一番有難いのだ。

だが、こんな空中大陸に誰が来てくれるというのだろうか?
何の情報もないというのに、此処へと来る変わり者はいるのだろうか?


「んー、どうなんだろう……商人ギルドがある“商人交易都市”に行くべき?そこで、誰かを雇う形になるかな?」


ククルは二人が帰ってくる前に、“商人交易都市”に出向く為の準備をする事にした。

まずは、“転送石”が登録しているままなのかを確認しなければならない。
メニューを開アイテムアイコンに触れて、アイテム欄に“転送石”があるのを確認して触れてみる。


「ちゃんと、今まで行った場所が登録されてる……これなら、“商人交易都市”に行けるねっ!よしっ」


とりあえず、ククルはアイテム欄の確認と自分の中の装備やスキルの確認をする。
前衛ではないため、魔導具などで対応しなければならないので確認は大事である。

確認を終えたククルは、周りを見渡してから“転送石”を掴み地面に叩きつけて砕けさせると、ククルが指定した“商人交易都市”へと転送する。








“商人交易都市”。


この空中大陸は、今までは“とある商人ギルド”が管理していた場所でもある。
だが、ククルが居ない間に政権が交代した事による治安の悪化が目に見えていた。

治安の悪化は、“異端の聖女”という存在が現れてからである。
此処の現領主は、その“異端の聖女”に溺れていて真面目な判断が出せないという。


(なんか、前と違って値段が馬鹿みたいに上がってない?気のせいじゃ、ないよね……)


ククルは市場に並ぶ、様々なアイテムや魔導具又は武具の値段を見たり品質を確認しては疑問に感じている。


(前領主なら、こんな事を赦すとは思えないし……これって、何かが起きているって事??)

「もしかして、ククルさん?」

「えっ?」


ククルは名前を呼ばれて、後ろを振り向けば其処にはダークブラウンの髪色に少しハネっ毛のあるセミロングで、ややタレ目のパッチリ目をしたモスグリーンの瞳をした猫又族の少女が、困惑な表情で立っていた。


「えっと、フラクちゃん?」

「そ、そうですっ!お久しぶり、ククルさん!」


フラクはククルに呼ばれて、凄く嬉しそうな表情を浮かべては直ぐに泣きそうな表情へと変わる。


「ククルさん、少し時間は大丈夫ですか?」

「え?あ、うん?大丈夫だけど……」

「大切な話をするべきだと、思うんです……あたしの経営する喫茶店に来て下さい」


ククルはフラクに言われて、フラクの喫茶店がある裏通りの道へと行くと一つだけポツンっとある小さくてシンプルな喫茶店へと辿り着く。


(前は、あんなに人が居たのに……)

「それで、話って?」

「ククルさんも、この街に来て“異変”に気付きましたよね?」

「あ、うん」


フラクはククルに席について貰いながらも、紅茶を煎じてポットに入れて作っている。


「……二年前に、商人ギルドのギルドマスターの政権交代が行われたんですが……それを提案したのは、“聖女”様なんです」

「え、聖女が?」

「はい、聖女様の推薦が何故か通り……そして、何故か投票で勝っているんです」

「でも、ギルドマスターって皆に支持されていたよね??なんで……」

「……………それについて、口外はしないで下さいね?」

「う、うん……」


フラクは紅茶の入ったポットと、ティーカップをククルの居るテーブルに置いてから向かいの席に座る。


「それは、聖女が作ったとされる“薬”が原因だと思うんです」







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