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第十六話 脱出
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オレがリビィの元に着くと、尻餅を着いたリビィの前のザインが巨大な脚を剣で防いでいた。
「リビィ! ザイン!!」
フェルスも茂みからこちらに走ってきた。
「なんとかあっちの一匹はおいやった......」
そしてオオグモをみた。
「タイミング最悪だな......」
「フェルス! ザイン! 何とか少しだけ防いでくれ!
リビィはこっちに!」
「わかったやってみる! 水よ! 凍てつけ! フリーズショット!!」
フェルスは氷のつぶてを撃ってザインとオオグモを押し止めている。
リビィがこっちにくる。
「な、なにボクの矢じゃあいつには効かないよ!」
「いいからできるだけ複数の魔法の矢を作ってくれ!」
「わ、わかった!」
リビィは矢を作った。
オレは前方に氷の魔力を設置する。
「もう耐えられんユーヤ!」
ザインは叫ぶ。
「二人とも左右に別れてこっちにこい!」
オレが拾った石に魔力を込め投げつける。
大きな音がクモの上で鳴り注意をそらせた。
そのすきに二人はこちら側に走る。
「いいぞ! リビィ矢を脚を狙って射てくれ!!」
リビィが射った複数の矢はオレが置いた氷の魔力を纏ってこちらに迫るオオグモの前脚を凍らせる。
そのまま突っ込んできたオオグモの前脚は体重で砕け、オオグモは地響きをたてながら地面をすべってきた。
「よし! 今のうちだ!
逃げるぞ!」
オレたちは走り出し、なんとか森の外へと逃げることへと成功した。
「な、なんとかでられた......」
「ハア、ハア、やったな! ユーヤ」
「はあ、でもフェルス、ここで大丈夫なの......」
「だ、大丈夫だ......
やつらは森からはでてこない」
「それにしても、ユーヤ氷の魔法が使えるなら先にいっとけよ」
ザインにいわれた。
「オレも知らなかったんだよ。
爆発だと思ってたからな......」
「魔法に属性をつけたってこと?
じゃあなんの魔法なの?」
リビィは不思議そうにきいてくる。
「わからん......
イメージで氷にしたり、爆発音を大きくしたりはできた。
あとわかってるのは空中に固定出来るのと、後で発動できるってことだけだな」
「固有魔法なのかもな......」
ザインがいった。
「フェルスは氷の魔法が固有魔法なのか?」
「いいやあれは詠唱魔法だ。
オレの固有魔法はまだ見つけていない」
「見つかってないこともあるのか」
「ああ、わからん奴も多い......
それより、まあ少し休もう」
フェルスにいわれ、その場で少し休むとオレたちはすぐ歩きだした。
遠くに教会のような建物が見える。
「ほらあそこだ......
オレが薬を届けてくる」
「ちょっと待て、お前がこの国を出たら金はどうすんだ。
いままでお前がいれてたんだろ」
ザインがそう聞く。
「......仕方ない。 まずは薬だ。
外で金を稼いでなんとかここに送れるようにするしかない......
一人だけいる信頼できる者に後で送らせるさ」
「仕方ないな......」
「うん......」
ザインとリビィは服や靴の中に隠し持っていたお金を取り出した。
「これ持って渡してやってくれ」
「うん。
お金送れないかもしれないしね」
「お前らいいのか......」
フェルスが驚いている。
「あれだ、あれ、これは貸すだけだ。
外にでたらギルドで一緒に仕事をしてもらうからな」
「素直じゃないなザインは」
リビィはいった。
「すまない......」
そういうとフェルスは金と薬をもって教会に向かった。
「なんだよ。
かっこいいじゃないか」
オレがいうとザインはそっぽを向いた。
リビィは笑っている。
「うるせえよ。
ユーヤお前にも手伝ってもらうからな」
「ああ、わかったよ」
少してフェルスは教会からでてこちらにきた。
「渡してきた。
シスターは薬を使ってくれるそうだ」
「そうか、じゃあここからどうやって国境を越える。
たぶんもう封鎖されてるだろ」
オレは聞いた。
「恐らくな。
ただ国境全てに人員がさけるわけじゃない。
北の山道は狭く、他国の進攻の可能性がないから、警備は薄いはずだ」
「なら夜か......」
「いや......
最悪オレたちの行動をよんだとして、夜来ると思うだろう。
ザインの魔法で透明になれるなら昼にいって、外からくる行商人に混ざるが安全だ」
「オレの《見えざるもの》は二時間しか持たん行けるか......」
「余裕だな。
山道は一本道だからな」
「ただ、そうすんなりいくかな......」
「うん、もしラハラールが国境に指示したらなにか対策されるね。
ユーヤのいうとおり何が起こるかわからないから、ユーヤの魔法で何かできるか調べた方がいいよ」
リビィにそういわれて、オレは自分の魔法についてすこし調べることにした。
「リビィ! ザイン!!」
フェルスも茂みからこちらに走ってきた。
「なんとかあっちの一匹はおいやった......」
そしてオオグモをみた。
「タイミング最悪だな......」
「フェルス! ザイン! 何とか少しだけ防いでくれ!
リビィはこっちに!」
「わかったやってみる! 水よ! 凍てつけ! フリーズショット!!」
フェルスは氷のつぶてを撃ってザインとオオグモを押し止めている。
リビィがこっちにくる。
「な、なにボクの矢じゃあいつには効かないよ!」
「いいからできるだけ複数の魔法の矢を作ってくれ!」
「わ、わかった!」
リビィは矢を作った。
オレは前方に氷の魔力を設置する。
「もう耐えられんユーヤ!」
ザインは叫ぶ。
「二人とも左右に別れてこっちにこい!」
オレが拾った石に魔力を込め投げつける。
大きな音がクモの上で鳴り注意をそらせた。
そのすきに二人はこちら側に走る。
「いいぞ! リビィ矢を脚を狙って射てくれ!!」
リビィが射った複数の矢はオレが置いた氷の魔力を纏ってこちらに迫るオオグモの前脚を凍らせる。
そのまま突っ込んできたオオグモの前脚は体重で砕け、オオグモは地響きをたてながら地面をすべってきた。
「よし! 今のうちだ!
逃げるぞ!」
オレたちは走り出し、なんとか森の外へと逃げることへと成功した。
「な、なんとかでられた......」
「ハア、ハア、やったな! ユーヤ」
「はあ、でもフェルス、ここで大丈夫なの......」
「だ、大丈夫だ......
やつらは森からはでてこない」
「それにしても、ユーヤ氷の魔法が使えるなら先にいっとけよ」
ザインにいわれた。
「オレも知らなかったんだよ。
爆発だと思ってたからな......」
「魔法に属性をつけたってこと?
じゃあなんの魔法なの?」
リビィは不思議そうにきいてくる。
「わからん......
イメージで氷にしたり、爆発音を大きくしたりはできた。
あとわかってるのは空中に固定出来るのと、後で発動できるってことだけだな」
「固有魔法なのかもな......」
ザインがいった。
「フェルスは氷の魔法が固有魔法なのか?」
「いいやあれは詠唱魔法だ。
オレの固有魔法はまだ見つけていない」
「見つかってないこともあるのか」
「ああ、わからん奴も多い......
それより、まあ少し休もう」
フェルスにいわれ、その場で少し休むとオレたちはすぐ歩きだした。
遠くに教会のような建物が見える。
「ほらあそこだ......
オレが薬を届けてくる」
「ちょっと待て、お前がこの国を出たら金はどうすんだ。
いままでお前がいれてたんだろ」
ザインがそう聞く。
「......仕方ない。 まずは薬だ。
外で金を稼いでなんとかここに送れるようにするしかない......
一人だけいる信頼できる者に後で送らせるさ」
「仕方ないな......」
「うん......」
ザインとリビィは服や靴の中に隠し持っていたお金を取り出した。
「これ持って渡してやってくれ」
「うん。
お金送れないかもしれないしね」
「お前らいいのか......」
フェルスが驚いている。
「あれだ、あれ、これは貸すだけだ。
外にでたらギルドで一緒に仕事をしてもらうからな」
「素直じゃないなザインは」
リビィはいった。
「すまない......」
そういうとフェルスは金と薬をもって教会に向かった。
「なんだよ。
かっこいいじゃないか」
オレがいうとザインはそっぽを向いた。
リビィは笑っている。
「うるせえよ。
ユーヤお前にも手伝ってもらうからな」
「ああ、わかったよ」
少してフェルスは教会からでてこちらにきた。
「渡してきた。
シスターは薬を使ってくれるそうだ」
「そうか、じゃあここからどうやって国境を越える。
たぶんもう封鎖されてるだろ」
オレは聞いた。
「恐らくな。
ただ国境全てに人員がさけるわけじゃない。
北の山道は狭く、他国の進攻の可能性がないから、警備は薄いはずだ」
「なら夜か......」
「いや......
最悪オレたちの行動をよんだとして、夜来ると思うだろう。
ザインの魔法で透明になれるなら昼にいって、外からくる行商人に混ざるが安全だ」
「オレの《見えざるもの》は二時間しか持たん行けるか......」
「余裕だな。
山道は一本道だからな」
「ただ、そうすんなりいくかな......」
「うん、もしラハラールが国境に指示したらなにか対策されるね。
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リビィにそういわれて、オレは自分の魔法についてすこし調べることにした。
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