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第二話「届け、恩と物資」
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「こちらを換金ですね。 ではこれを」
さっきの冒険者ギルドにかえり、そう受付で硬貨が入った袋をもらった。
(一通り町をみて物価を調べたが、これはかなりの額だ。 二週間は食べられる。 とりあえず仲介料として宿代を差し引きして、明日、残りを渡しにいこう)
私は宿にとまった。 何とか食事もでて助かる。
次の日。
「さて、緑の小人にお金を渡さないと...... ただ彼らはお金を使う文化があるのか、前歯も捨ててたし...... とはいえ勝手に着服するわけにはいかない。 ちゃんと返して礼をいわねば」
私は足早に森に向かった。
「でも、彼らはどこにいるんだろう? 多分、あの人数だ。 集落があるはず......」
昼まで歩き通して、疲れて木のそばに寄りかかり座った。
「どこにいるんだろう?」
そのとき茂みから気配がした。
「また...... あのウサギじゃ」
しかし、ウサギではなく、そこにいたのは、緑の小人をさらに小さくした子供たちのようだ。
(あの緑の人たちの子供か)
遠くからうかがうようにこちらを見ている。
「あ、あの......」
子供たちは怯えていたが、慣れたのか少しずつ近づいてきた。
「ニンゲン......」
「ドコイク......」
「あの大人の人たちはどこかな?」
「オトナ?」
わからないようだ。
「えっと、住んでいるところはわかる?」
皆で顔を見合わせている。
「コッチ......」
一人がそう指を指した。
私は彼らとともにそこに向かった。
茂みをかきわけると、そこには集落らしきものがあった。
「ここが、彼らの集落か......」
掘っ立て小屋のような家、小さな畑、あまり裕福とはいえなかった。
「ニンゲン......」
「ニンゲン......」
そこにいた人たちはこちらを怯えるような目でみている。
「あ、あの...... 昨日の人たちはどこだろう? みんな同じようでわからないな」
「なにか用かな、人よ」
そう人々をかき分け、髭を生やした緑の肌の老人がやってきた。
私は昨日あったことと袋を手渡した。
「なるほどケイどの...... 異世界からこちらにこられたと」
ビケルさんはゴブリン族の長《おさ》だった。 彼は私の話を一蹴するでもなく、静かにきいていた。
「そんなことがあるんですか?」
「わかりませぬな。 ただこの世界には魔法や精霊などもおります。 ですのでそのような不思議なこともあるかもしれませぬ」
「そうですか。 いや遅くなりましたが、昨日は命を助けていただいてありがとうございました」
そう頭を下げた。
「ああ、ラージラットを倒したことか。 その事ならば気にしなくてよい。 我らの狩りにたまたまケイどのが遭遇しただけ...... このお金も、我らには使い道がないのでお持ちを」
そう袋をこちらに差し出した。
「しかし、命を助けてもらって、なにもせずというわけには...... お金は必要なくても、食料や薬、道具などは必要でしょう」
「ふむ、確かにあれば助かるが......」
「では私が買ってきましょう。 手数料として幾ばくかのお金をもらえれば、気を遣われないでしょう」
「それならば頼もうか......」
ビケルさんは周囲のゴブリンたちと何やら話した。
彼らは【ゴブリン】という亜人種族で、細々とここで暮らしているという。
「かつては人間とも暮らしていたこともあったが、彼らが村をもち町をもち、国をもつことで、どんどん変わっていってしまった」
そう悲しげにビケルさんはいった。
どうやら、むかし人間と近かったとき言語を覚えたらしい、他のものたちにも対立が起こったときのために会話できるようにしたという。
(ふむ、この集落の先生というわけだな)
「では、町にいき、必要なものを買ってきましょう」
私は必要なものをきき、町へともどった。
町にもどった私は、一軒ずつ店をまわる。
「えーと、果物や野菜の種や、苗、干し肉、干し魚か。 保存食か、やはり食料に困ってるようだ」
昨日のモンスターは久々の肉だったらしい。
(私の今日の宿代以外全て買いたいが、もち運べる量じゃないと...... 荷車がほしいが、高くて買えなかったな)
「あそこにはモンスターの骨が飾りのようにあった。 もし、彼らが必要なくて販売できるものがあれば換金できるはず...... よし」
私は冒険者ギルドにたちより、ゴブリンの村にむかった。
「オオ!」
ゴブリンたちは持ってきた食料をみて歓声をあげた。
「おお、すごい。 こんなに......」
ビケルさんも声をうしなっている。
「本当はもっと買えたのですが、もてる量に限りがありまして...... 荷車は高くて買えません。 ビケルさん、あの骨は必要なものなのですか?」
そう家のそばに置いてある骨をみてきいてみた。
「ん? あれから飾りをつくっております、ただの暇潰しのようなものだが......」
「どうやら、人間はモンスターの皮や外殼、牙や爪、角などを使用するため、買い取っているらしいのです。 私が必要ないものを販売して、かわりに必要なものを買い取ってきますが、どうですか?」
「本当か。 ふむ、我らには必要のないもの。 ならばよいようにしてくだされ」
「わかりました! それでは必要のないものをここに、私が売ってきましょう」
それからゴブリンが必要のないものを、私が町に売りにいく日々がはじまった。
さっきの冒険者ギルドにかえり、そう受付で硬貨が入った袋をもらった。
(一通り町をみて物価を調べたが、これはかなりの額だ。 二週間は食べられる。 とりあえず仲介料として宿代を差し引きして、明日、残りを渡しにいこう)
私は宿にとまった。 何とか食事もでて助かる。
次の日。
「さて、緑の小人にお金を渡さないと...... ただ彼らはお金を使う文化があるのか、前歯も捨ててたし...... とはいえ勝手に着服するわけにはいかない。 ちゃんと返して礼をいわねば」
私は足早に森に向かった。
「でも、彼らはどこにいるんだろう? 多分、あの人数だ。 集落があるはず......」
昼まで歩き通して、疲れて木のそばに寄りかかり座った。
「どこにいるんだろう?」
そのとき茂みから気配がした。
「また...... あのウサギじゃ」
しかし、ウサギではなく、そこにいたのは、緑の小人をさらに小さくした子供たちのようだ。
(あの緑の人たちの子供か)
遠くからうかがうようにこちらを見ている。
「あ、あの......」
子供たちは怯えていたが、慣れたのか少しずつ近づいてきた。
「ニンゲン......」
「ドコイク......」
「あの大人の人たちはどこかな?」
「オトナ?」
わからないようだ。
「えっと、住んでいるところはわかる?」
皆で顔を見合わせている。
「コッチ......」
一人がそう指を指した。
私は彼らとともにそこに向かった。
茂みをかきわけると、そこには集落らしきものがあった。
「ここが、彼らの集落か......」
掘っ立て小屋のような家、小さな畑、あまり裕福とはいえなかった。
「ニンゲン......」
「ニンゲン......」
そこにいた人たちはこちらを怯えるような目でみている。
「あ、あの...... 昨日の人たちはどこだろう? みんな同じようでわからないな」
「なにか用かな、人よ」
そう人々をかき分け、髭を生やした緑の肌の老人がやってきた。
私は昨日あったことと袋を手渡した。
「なるほどケイどの...... 異世界からこちらにこられたと」
ビケルさんはゴブリン族の長《おさ》だった。 彼は私の話を一蹴するでもなく、静かにきいていた。
「そんなことがあるんですか?」
「わかりませぬな。 ただこの世界には魔法や精霊などもおります。 ですのでそのような不思議なこともあるかもしれませぬ」
「そうですか。 いや遅くなりましたが、昨日は命を助けていただいてありがとうございました」
そう頭を下げた。
「ああ、ラージラットを倒したことか。 その事ならば気にしなくてよい。 我らの狩りにたまたまケイどのが遭遇しただけ...... このお金も、我らには使い道がないのでお持ちを」
そう袋をこちらに差し出した。
「しかし、命を助けてもらって、なにもせずというわけには...... お金は必要なくても、食料や薬、道具などは必要でしょう」
「ふむ、確かにあれば助かるが......」
「では私が買ってきましょう。 手数料として幾ばくかのお金をもらえれば、気を遣われないでしょう」
「それならば頼もうか......」
ビケルさんは周囲のゴブリンたちと何やら話した。
彼らは【ゴブリン】という亜人種族で、細々とここで暮らしているという。
「かつては人間とも暮らしていたこともあったが、彼らが村をもち町をもち、国をもつことで、どんどん変わっていってしまった」
そう悲しげにビケルさんはいった。
どうやら、むかし人間と近かったとき言語を覚えたらしい、他のものたちにも対立が起こったときのために会話できるようにしたという。
(ふむ、この集落の先生というわけだな)
「では、町にいき、必要なものを買ってきましょう」
私は必要なものをきき、町へともどった。
町にもどった私は、一軒ずつ店をまわる。
「えーと、果物や野菜の種や、苗、干し肉、干し魚か。 保存食か、やはり食料に困ってるようだ」
昨日のモンスターは久々の肉だったらしい。
(私の今日の宿代以外全て買いたいが、もち運べる量じゃないと...... 荷車がほしいが、高くて買えなかったな)
「あそこにはモンスターの骨が飾りのようにあった。 もし、彼らが必要なくて販売できるものがあれば換金できるはず...... よし」
私は冒険者ギルドにたちより、ゴブリンの村にむかった。
「オオ!」
ゴブリンたちは持ってきた食料をみて歓声をあげた。
「おお、すごい。 こんなに......」
ビケルさんも声をうしなっている。
「本当はもっと買えたのですが、もてる量に限りがありまして...... 荷車は高くて買えません。 ビケルさん、あの骨は必要なものなのですか?」
そう家のそばに置いてある骨をみてきいてみた。
「ん? あれから飾りをつくっております、ただの暇潰しのようなものだが......」
「どうやら、人間はモンスターの皮や外殼、牙や爪、角などを使用するため、買い取っているらしいのです。 私が必要ないものを販売して、かわりに必要なものを買い取ってきますが、どうですか?」
「本当か。 ふむ、我らには必要のないもの。 ならばよいようにしてくだされ」
「わかりました! それでは必要のないものをここに、私が売ってきましょう」
それからゴブリンが必要のないものを、私が町に売りにいく日々がはじまった。
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