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第四十一話「黒霧の侵攻、氷と光の共鳴」
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その凶報は突然伝わった。
「本当なのか!」
「うん! おいらたちの連絡網だと、デラスク王国に突然、モンスターがなだれこんできたらしい!」
その話がパエルクから伝わって私たちは馬車を走らせていた。
「だけど、そう簡単には落ちないでしょ」
ティルレがそういった。
「それが、かなり劣勢らしいんだ! モンスターの数とて強さが段違いなんだって! それでピクシーやゴブリンたちが必死で防衛してるって!」
「あの二種族なら、大抵のモンスターは防げるとは思うが......」
「これは宝玉を狙ってのことですね......」
エジェルガが不安そうにいった。
「ああ...... セリエリアさん、こちらに来てもよろしいのですか」
「ええ、私たちもデラスク王国とも外交するつもりでしたから......」
そうセリエリアさんは十名ほど警護のバンパイアを連れてきてくれている。
「早く向かおう。 パルケサス王も兵をだしてくれた。 先行して状況を把握する」
私たちはデラスク王国へと脇目もふらず向かった。
「これは......」
城に大群のモンスターたちがとりつき、それらをピクシーやゴブリンと兵士たちが迎撃していた。
「おおすぎるよ......」
パエルクの心の声がもれた。
「なにあれ、見たことないモンスターばかりよ。 大きさも強さも段違い」
「あれは、まさか、魔力水晶を強化につかっているのかも......」
エジェルガがそういう。
「それであの強さか......」
「どうするの? あんな数、おいらたちじゃどうにもできないよ」
(確かに数も強さも今までのモンスターの比じゃない)
「エジェルガ、魔力水晶の効果範囲と数は」
「それほど遠くないと思います。 このモンスターの数から見て、おそらく二ヶ所」
「それなら魔力水晶を持ってるやつを倒すしかないわ!」
ティルレがいった。
「ああ、ティルレと私は魔法で魔力の蝶と蜂をだせる。 あれは自動で魔力を追尾する。 別れて調べよう」
ティルレとパエルク、バンパイアたちの隊。 そして私とエジェルガ、セリエリアさんで別れた。
「光よ、羽ばたき舞え!」
はなった光が無数の蝶となり、森のほうへはいっていく。
「あれで追えるのですか?」
そうセリエリアさんがいった。
「魔力を吸収しますから、強い魔力なら引き寄せられます」
「魔力による生命...... ルドシアークと同じ魔法ですね」
「ええ、あっちのほうです」
私たちは蝶を追い、森のなかへとはいる。
「あそこです!」
エジェルガがいうと、そこにはハウザーと人狼たちがいた。
「......また、お前か」
「ハウザーお前たちは誰に仕えている!」
「俺は誰にも仕えない。 俺自身がこの世界を統べるためにここにいる...... 人狼族こそが最も優れた種族だからな」
そういうと魔力水晶を掲げる。 黒く濁った水晶から黒い霧がたちこめモンスターたちの体が巨大に変わっていく。
「光よ! 溶けて固まれ!」
放った光球は溶けて黒い霧を固めた。 しかし、それは崩れて霧が吹き出す。
「なんだ!!」
「こめた魔力がちがう! その程度ではとめられないんだよ!!」
ハウザーが剣を抜きこちらにきりつけてきた。 素早く私の前にたったセリエリアは剣をふり、ハウザーは距離をとる。
「バンパイアか、厄介だな。 モンスターにやらせるか。 食い殺せ!!」
ハウザーがもつ魔力水晶が輝くとモンスターたちが向かってきた。 それを光魔法で迎撃してとめる。
「ありがとうございますセリエリアさん。 ただあの黒い霧は魔法を軽減してしまう...... エジェルガ、何か対策はあるか」
「は、はい。 正確には魔力水晶は他の魔力を相殺して魔法の効果は弱めますが、魔法そのものは効きます。 お姉さまなら......」
「わかりました...... 氷よ! 凍てつきなさい!」
鋭い冷気がほとばしるとモンスターたちは一瞬で凍りつく。
(あの数のモンスターを一瞬で! エジェルガが劣等感を抱くのも無理はないな)
「なんだと...... バンパイアめ! くっ、仕方ない」
ハウザーは魔力水晶をモンスターたちに投げつけた。 それが割れるとさらに黒い霧がモンスターを包み込む。
「はははっ、もうすぐことが終わる。 それまで生き延びられたら、また会うことになるだろう」
そういってハウザーは走り去った。
「ハウザー!!」
「ケイどの! あれを!」
ハウザーを追おうとした私にセリエリアがとめる。 みると凍りついたモンスターたちの氷った肉体が液体のようになりつながりはじめた。
「なんだ...... くっついているのか」
そしてモンスターだったものはひとつの異形の姿へと変貌していく。
「魔力が混ざり、モンスターたちがひとつのモンスターに変わっているようです!」
エジェルガが分析する。
「そんな!」
モンスターは見上げるほど巨大な姿となって、口から黒い霧を吹き出している。
「ガアアアアアッ!!」
その咆哮は衝撃波を発すると木々をなぎ倒した。
「くっ...... なんて威力だ。 セリエリアさん、あれを凍らせられますか!」
「いや、おそらく無理でしょう! 一度、引くしかありません!」
「......いえ、お姉さまとケイどのなら、お姉さま! 氷の柱を囲むように周囲にお願いします! ケイどの!」
その目から、私は意図を察した。
「セリエリアさん、エジェルガのいうとおりに!」
「わかった...... エジェルガとケイどのを信じよう。 氷よ、天を穿《うが》て!」
巨大なモンスターの周囲に複数の氷柱ができる。
「ケイどの!」
「わかった! 光よ、束ねて放て!!!」
私が放った光球は空中で無数に散ると、氷柱で乱反射を繰り返して中央のモンスターに収束して照射された。
「グアアアアアッ!!!」
高熱で照らされ巨大なモンスターは炎に包まれ咆哮しながら、大地に崩れ落ちた。
「本当なのか!」
「うん! おいらたちの連絡網だと、デラスク王国に突然、モンスターがなだれこんできたらしい!」
その話がパエルクから伝わって私たちは馬車を走らせていた。
「だけど、そう簡単には落ちないでしょ」
ティルレがそういった。
「それが、かなり劣勢らしいんだ! モンスターの数とて強さが段違いなんだって! それでピクシーやゴブリンたちが必死で防衛してるって!」
「あの二種族なら、大抵のモンスターは防げるとは思うが......」
「これは宝玉を狙ってのことですね......」
エジェルガが不安そうにいった。
「ああ...... セリエリアさん、こちらに来てもよろしいのですか」
「ええ、私たちもデラスク王国とも外交するつもりでしたから......」
そうセリエリアさんは十名ほど警護のバンパイアを連れてきてくれている。
「早く向かおう。 パルケサス王も兵をだしてくれた。 先行して状況を把握する」
私たちはデラスク王国へと脇目もふらず向かった。
「これは......」
城に大群のモンスターたちがとりつき、それらをピクシーやゴブリンと兵士たちが迎撃していた。
「おおすぎるよ......」
パエルクの心の声がもれた。
「なにあれ、見たことないモンスターばかりよ。 大きさも強さも段違い」
「あれは、まさか、魔力水晶を強化につかっているのかも......」
エジェルガがそういう。
「それであの強さか......」
「どうするの? あんな数、おいらたちじゃどうにもできないよ」
(確かに数も強さも今までのモンスターの比じゃない)
「エジェルガ、魔力水晶の効果範囲と数は」
「それほど遠くないと思います。 このモンスターの数から見て、おそらく二ヶ所」
「それなら魔力水晶を持ってるやつを倒すしかないわ!」
ティルレがいった。
「ああ、ティルレと私は魔法で魔力の蝶と蜂をだせる。 あれは自動で魔力を追尾する。 別れて調べよう」
ティルレとパエルク、バンパイアたちの隊。 そして私とエジェルガ、セリエリアさんで別れた。
「光よ、羽ばたき舞え!」
はなった光が無数の蝶となり、森のほうへはいっていく。
「あれで追えるのですか?」
そうセリエリアさんがいった。
「魔力を吸収しますから、強い魔力なら引き寄せられます」
「魔力による生命...... ルドシアークと同じ魔法ですね」
「ええ、あっちのほうです」
私たちは蝶を追い、森のなかへとはいる。
「あそこです!」
エジェルガがいうと、そこにはハウザーと人狼たちがいた。
「......また、お前か」
「ハウザーお前たちは誰に仕えている!」
「俺は誰にも仕えない。 俺自身がこの世界を統べるためにここにいる...... 人狼族こそが最も優れた種族だからな」
そういうと魔力水晶を掲げる。 黒く濁った水晶から黒い霧がたちこめモンスターたちの体が巨大に変わっていく。
「光よ! 溶けて固まれ!」
放った光球は溶けて黒い霧を固めた。 しかし、それは崩れて霧が吹き出す。
「なんだ!!」
「こめた魔力がちがう! その程度ではとめられないんだよ!!」
ハウザーが剣を抜きこちらにきりつけてきた。 素早く私の前にたったセリエリアは剣をふり、ハウザーは距離をとる。
「バンパイアか、厄介だな。 モンスターにやらせるか。 食い殺せ!!」
ハウザーがもつ魔力水晶が輝くとモンスターたちが向かってきた。 それを光魔法で迎撃してとめる。
「ありがとうございますセリエリアさん。 ただあの黒い霧は魔法を軽減してしまう...... エジェルガ、何か対策はあるか」
「は、はい。 正確には魔力水晶は他の魔力を相殺して魔法の効果は弱めますが、魔法そのものは効きます。 お姉さまなら......」
「わかりました...... 氷よ! 凍てつきなさい!」
鋭い冷気がほとばしるとモンスターたちは一瞬で凍りつく。
(あの数のモンスターを一瞬で! エジェルガが劣等感を抱くのも無理はないな)
「なんだと...... バンパイアめ! くっ、仕方ない」
ハウザーは魔力水晶をモンスターたちに投げつけた。 それが割れるとさらに黒い霧がモンスターを包み込む。
「はははっ、もうすぐことが終わる。 それまで生き延びられたら、また会うことになるだろう」
そういってハウザーは走り去った。
「ハウザー!!」
「ケイどの! あれを!」
ハウザーを追おうとした私にセリエリアがとめる。 みると凍りついたモンスターたちの氷った肉体が液体のようになりつながりはじめた。
「なんだ...... くっついているのか」
そしてモンスターだったものはひとつの異形の姿へと変貌していく。
「魔力が混ざり、モンスターたちがひとつのモンスターに変わっているようです!」
エジェルガが分析する。
「そんな!」
モンスターは見上げるほど巨大な姿となって、口から黒い霧を吹き出している。
「ガアアアアアッ!!」
その咆哮は衝撃波を発すると木々をなぎ倒した。
「くっ...... なんて威力だ。 セリエリアさん、あれを凍らせられますか!」
「いや、おそらく無理でしょう! 一度、引くしかありません!」
「......いえ、お姉さまとケイどのなら、お姉さま! 氷の柱を囲むように周囲にお願いします! ケイどの!」
その目から、私は意図を察した。
「セリエリアさん、エジェルガのいうとおりに!」
「わかった...... エジェルガとケイどのを信じよう。 氷よ、天を穿《うが》て!」
巨大なモンスターの周囲に複数の氷柱ができる。
「ケイどの!」
「わかった! 光よ、束ねて放て!!!」
私が放った光球は空中で無数に散ると、氷柱で乱反射を繰り返して中央のモンスターに収束して照射された。
「グアアアアアッ!!!」
高熱で照らされ巨大なモンスターは炎に包まれ咆哮しながら、大地に崩れ落ちた。
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