20 / 49
第二十話『青き球体と銀髪の脅威』
しおりを挟む
「どうやら、お前らの狙いは遺物《レリック》のようだな。 だがそれ以上近づけば、遺物《レリック》を消し去る」
そう言うと、俺は刺客の落とした刃を拾い、目の前で売り払って消して見せた。
「手品...... ではなさそうだな。 どんな魔法かはしらんが遺物《レリック》を消し去るのはやめろ。 この世界の平穏が崩れるぞ」
「世界の平穏......」
「我々が必要としているのは遺物《レリック》だけだ。 透明な球体だ。 貴様ら冒険者などに興味はない......」
(嘘ではなさそうだが......)
「......それで、抵抗せず渡すと思うか」
「それはお前たちが必要とするものではない。 我らの目的のものなら必要な金を渡そう」
「冒険者をやったのはお前らだろ。 それを信じるとでも」
「騙そうとした上、こちらが金を持ってると知ったとたんに襲ってきたからな。 まあ、結局はただの価値のない遺物《レリック》だったが......」
(やつらが欲しいのは遺物《レリック》なのは間違いないな。 ここは......)
「......俺が欲しいのは100万の白金貨だ」
「か、カイトさん!?」
「......目当てのものなら払おう。 まずはその遺物《レリック》を見せろ」
鎧の男はゆっくり離れた。 間合いをとることでこちらに警戒させないつもりらしい。
(なぜそこまで、この玉を欲しがる...... 何か嫌な予感がする)
「これだ......」
俺は最初に手に入れた鍵を見せた。
「確かに遺物《レリック》のようだが...... それは我らの欲しているものとは違うな」
落胆したように鎧の男は言うと、踵を返し黒装束のそばに寄る。 すると黒装束たちの姿が消えた。
(奴らも転移の指輪のようなものを持っているのか)
鎧の男は奥へと向かっていった。
「なんすか。 あの鎧、あいつの欲しがってたのあの玉ですよね。 しかも100万白金貨を払うなんて......」
レンドは首をかしげる。
「ああ、絶対にヤバイものだな。 渡すと何かよくない感じがする」
「ええ、確かに...... それでどうします」
「あいつらに持ってることはばれてない。 もう襲われないが......」
奥からすごい音が聞こえる。
「これは!?」
「戦っているのか。 ゼノフォスか! 行くぞ」
俺たちは奥へと向かった。
そこでは巨大なサイのようなモンスターとゼノフォスたちが倒れていた。 その前に鎧の男と、もう一人鎧と剣を持つ銀髪の男がいた。
(先にいったあいつか! あの)
「どうした【ガーランド】、なぜそいつらが生きている」
銀髪の男はこちらを冷たい目で見ている。
「【リゼルダイン】こいつらは持っていなかった。 持っていたのは鍵だ」
「ちっ...... ここははずれのようだな。 おい、冒険者、今後ダンジョンに入るのはやめろ。 次は見つけ次第殺す」
そう射るような目を向けると、銀髪の男リゼルダインと鎧の男──ガーランドは姿を消した。
(何者だ...... あの玉を探しているのか。 ただ渡してはいけないと俺の勘がいっている)
「ゼノフォスは......」
「気絶してるようですけど、息はあります」
レンドがほっとしたような顔でいった。
俺たちは転移の指輪で地上に戻った。
「......すまない助かりました」
ゼノフォスがそう言った。 俺たちが地上に帰ると、Aクラスの合格が言い渡された。 そこにはあの銀髪の男はいなかった。
「かまわない。 それであの銀髪は? 確かリゼルダインと言っていた」
「......ええ、途方もない強さだった。 ダンジョンマスターと戦い疲弊したとはいえ、あの銀髪の男の剣も遺物《レリック》だったのでしょう。 攻撃を弾かれ、なす術もなかった......」
そう肩を落とす。
(このゼノフォスがなす術もない...... か。 確かリゼルダインとか言っていたな)
「まあ、万全ならもう少し戦えたとは思うますが...... それであいつの目的は遺物《レリック》だったのですね」
「ああ、そう言っていた。 青い手のひらに乗るような透明な球体だそうだ。 俺たちは持っていなかったから助かった」
「青い球体...... 私の剣を持っていかなかったからおかしいとは思っていたが......」
(戦っていたら、レンドとの連携を使ってもガーランドとよくて相討ち、あのリゼルダインとは戦えたかどうか......)
「ダンジョンには入るな...... か」
「カイト君、私を君たちと同行させてもらえないですか」
「なぜだ」
「当然リベンジのためです。 負けっぱなしは性にあわない。 それに仲間たちは当分動けないんですよ」
(確かにゼノフォスがいればかなりの戦力になる)
「まあ、レンドに聞いてみてから......」
「それで彼は?」
その時、宿のドアがあいた。
「カイトさん! やっぱりあいつ、逃げてました!」
「あいつ?」
「ほらダンジョンで冒険者を狙っていた【ブラム】という男です! 仲間を見捨てて一人だけ姿を消したんですよ!」
憤慨したようにレンドは腕を組む。
「まあ、ギルドが追うだろう。 それよりゼノフォスが仲間になりたいんだと」
「へ?」
レンドは微笑むゼノフォスを見て呆気にとられていた。
そう言うと、俺は刺客の落とした刃を拾い、目の前で売り払って消して見せた。
「手品...... ではなさそうだな。 どんな魔法かはしらんが遺物《レリック》を消し去るのはやめろ。 この世界の平穏が崩れるぞ」
「世界の平穏......」
「我々が必要としているのは遺物《レリック》だけだ。 透明な球体だ。 貴様ら冒険者などに興味はない......」
(嘘ではなさそうだが......)
「......それで、抵抗せず渡すと思うか」
「それはお前たちが必要とするものではない。 我らの目的のものなら必要な金を渡そう」
「冒険者をやったのはお前らだろ。 それを信じるとでも」
「騙そうとした上、こちらが金を持ってると知ったとたんに襲ってきたからな。 まあ、結局はただの価値のない遺物《レリック》だったが......」
(やつらが欲しいのは遺物《レリック》なのは間違いないな。 ここは......)
「......俺が欲しいのは100万の白金貨だ」
「か、カイトさん!?」
「......目当てのものなら払おう。 まずはその遺物《レリック》を見せろ」
鎧の男はゆっくり離れた。 間合いをとることでこちらに警戒させないつもりらしい。
(なぜそこまで、この玉を欲しがる...... 何か嫌な予感がする)
「これだ......」
俺は最初に手に入れた鍵を見せた。
「確かに遺物《レリック》のようだが...... それは我らの欲しているものとは違うな」
落胆したように鎧の男は言うと、踵を返し黒装束のそばに寄る。 すると黒装束たちの姿が消えた。
(奴らも転移の指輪のようなものを持っているのか)
鎧の男は奥へと向かっていった。
「なんすか。 あの鎧、あいつの欲しがってたのあの玉ですよね。 しかも100万白金貨を払うなんて......」
レンドは首をかしげる。
「ああ、絶対にヤバイものだな。 渡すと何かよくない感じがする」
「ええ、確かに...... それでどうします」
「あいつらに持ってることはばれてない。 もう襲われないが......」
奥からすごい音が聞こえる。
「これは!?」
「戦っているのか。 ゼノフォスか! 行くぞ」
俺たちは奥へと向かった。
そこでは巨大なサイのようなモンスターとゼノフォスたちが倒れていた。 その前に鎧の男と、もう一人鎧と剣を持つ銀髪の男がいた。
(先にいったあいつか! あの)
「どうした【ガーランド】、なぜそいつらが生きている」
銀髪の男はこちらを冷たい目で見ている。
「【リゼルダイン】こいつらは持っていなかった。 持っていたのは鍵だ」
「ちっ...... ここははずれのようだな。 おい、冒険者、今後ダンジョンに入るのはやめろ。 次は見つけ次第殺す」
そう射るような目を向けると、銀髪の男リゼルダインと鎧の男──ガーランドは姿を消した。
(何者だ...... あの玉を探しているのか。 ただ渡してはいけないと俺の勘がいっている)
「ゼノフォスは......」
「気絶してるようですけど、息はあります」
レンドがほっとしたような顔でいった。
俺たちは転移の指輪で地上に戻った。
「......すまない助かりました」
ゼノフォスがそう言った。 俺たちが地上に帰ると、Aクラスの合格が言い渡された。 そこにはあの銀髪の男はいなかった。
「かまわない。 それであの銀髪は? 確かリゼルダインと言っていた」
「......ええ、途方もない強さだった。 ダンジョンマスターと戦い疲弊したとはいえ、あの銀髪の男の剣も遺物《レリック》だったのでしょう。 攻撃を弾かれ、なす術もなかった......」
そう肩を落とす。
(このゼノフォスがなす術もない...... か。 確かリゼルダインとか言っていたな)
「まあ、万全ならもう少し戦えたとは思うますが...... それであいつの目的は遺物《レリック》だったのですね」
「ああ、そう言っていた。 青い手のひらに乗るような透明な球体だそうだ。 俺たちは持っていなかったから助かった」
「青い球体...... 私の剣を持っていかなかったからおかしいとは思っていたが......」
(戦っていたら、レンドとの連携を使ってもガーランドとよくて相討ち、あのリゼルダインとは戦えたかどうか......)
「ダンジョンには入るな...... か」
「カイト君、私を君たちと同行させてもらえないですか」
「なぜだ」
「当然リベンジのためです。 負けっぱなしは性にあわない。 それに仲間たちは当分動けないんですよ」
(確かにゼノフォスがいればかなりの戦力になる)
「まあ、レンドに聞いてみてから......」
「それで彼は?」
その時、宿のドアがあいた。
「カイトさん! やっぱりあいつ、逃げてました!」
「あいつ?」
「ほらダンジョンで冒険者を狙っていた【ブラム】という男です! 仲間を見捨てて一人だけ姿を消したんですよ!」
憤慨したようにレンドは腕を組む。
「まあ、ギルドが追うだろう。 それよりゼノフォスが仲間になりたいんだと」
「へ?」
レンドは微笑むゼノフォスを見て呆気にとられていた。
10
あなたにおすすめの小説
異世界転移からふざけた事情により転生へ。日本の常識は意外と非常識。
久遠 れんり
ファンタジー
普段の、何気ない日常。
事故は、予想外に起こる。
そして、異世界転移? 転生も。
気がつけば、見たことのない森。
「おーい」
と呼べば、「グギャ」とゴブリンが答える。
その時どう行動するのか。
また、その先は……。
初期は、サバイバル。
その後人里発見と、自身の立ち位置。生活基盤を確保。
有名になって、王都へ。
日本人の常識で突き進む。
そんな感じで、進みます。
ただ主人公は、ちょっと凝り性で、行きすぎる感じの日本人。そんな傾向が少しある。
異世界側では、少し非常識かもしれない。
面白がってつけた能力、超振動が意外と無敵だったりする。
追放された検品係、最弱の蛇に正しく聞いたら鉱脈を掘り当てた ~この世界は精霊の使い方を間違えている~
Lihito
ファンタジー
精霊に「やれ」と言えば動く。この世界の全員がそう信じている。
レイドだけが違った。範囲を絞り、条件を決め、段階的に聞く。それだけで最弱の蛇は誰より正確に答える。——誰にも理解されず、追放された。
たどり着いた鉱山町で、国が雇った上位精霊が鉱脈探査に失敗し続けていた。高性能の鷹が毎回違う答えを返す。
原因は鷹じゃない。聞き方だ。
レイドは蛇一体で名乗り出る。
異世界転生したおっさんが普通に生きる
カジキカジキ
ファンタジー
第18回 ファンタジー小説大賞 読者投票93位
応援頂きありがとうございました!
異世界転生したおっさんが唯一のチートだけで生き抜く世界
主人公のゴウは異世界転生した元冒険者
引退して狩をして過ごしていたが、ある日、ギルドで雇った子どもに出会い思い出す。
知識チートで町の食と環境を改善します!! ユルくのんびり過ごしたいのに、何故にこんなに忙しい!?
社会の底辺に落ちたオレが、国王に転生した異世界で、経済の知識を活かして富国強兵する、冒険コメディ
のらねこま(駒田 朗)
ファンタジー
リーマンショックで会社が倒産し、コンビニのバイトでなんとか今まで生きながらえてきた俺。いつものように眠りについた俺が目覚めた場所は異世界だった。俺は中世時代の若き国王アルフレッドとして目が覚めたのだ。ここは斜陽国家のアルカナ王国。産業は衰退し、国家財政は火の車。国外では敵対国家による侵略の危機にさらされ、国内では政権転覆を企む貴族から命を狙われる。
目覚めてすぐに俺の目の前に現れたのは、金髪美少女の妹姫キャサリン。天使のような姿に反して、実はとんでもなく騒がしいS属性の妹だった。やがて脳筋女戦士のレイラ、エルフ、すけべなドワーフも登場。そんな連中とバカ騒ぎしつつも、俺は魔法を習得し、内政を立て直し、徐々に無双国家への道を突き進むのだった。
【完結】異世界で魔道具チートでのんびり商売生活
シマセイ
ファンタジー
大学生・誠也は工事現場の穴に落ちて異世界へ。 物体に魔力を付与できるチートスキルを見つけ、 能力を隠しつつ魔道具を作って商業ギルドで商売開始。 のんびりスローライフを目指す毎日が幕を開ける!
異世界転生したので、文明レベルを21世紀まで引き上げてみた ~前世の膨大な知識を元手に、貧乏貴族から世界を変える“近代化の父”になります~
夏見ナイ
ファンタジー
過労死したプラントエンジニアの俺が転生したのは、剣と魔法の世界のド貧乏な貴族の三男、リオ。石鹸すらない不衛生な環境、飢える家族と領民……。こんな絶望的な状況、やってられるか! 前世の知識を総動員し、俺は快適な生活とスローライフを目指して領地改革を開始する!
農業革命で食料問題を解決し、衛生革命で疫病を撲滅。石鹸、ガラス、醤油もどきで次々と生活レベルを向上させると、寂れた領地はみるみる豊かになっていった。
逃げてきた伯爵令嬢や森のエルフ、ワケありの元騎士など、頼れる仲間も集まり、順風満帆かと思いきや……その成功が、強欲な隣領や王都の貴族たちの目に留まってしまう。
これは、ただ快適に暮らしたかっただけの男が、やがて“近代化の父”と呼ばれるようになるまでの物語。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~
宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。
転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。
良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。
例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。
けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。
同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。
彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!?
※小説家になろう様にも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる