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第五十一話
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「うう......、 うう、う、うう...... ぐす」
「もう泣くなよ」
ディンは会ってからしばらくめそめそ泣いていた。 俺とネメイオは転移に成功して、なんとかディンと合流、近くの国へと移動して助かる。
「うっ、おまえが、サキミが、策を練ってまってろ! っていうから、うっ、あの城で一日待っていたら、もう逃げたっていってて...... うっ、一人で怖かった...... うっ」
「わかった。 悪かったよ。 でもネメイオがやばかったんだしゃあないだろ」
ネメイオはディンに回復してもらったが、魔法攻撃の影響で眠ったままだった。
「う、わかった...... 許す...... ずずっ」
(ふぅ、なんとかだな)
「だが、またグラディスが関わってたぞ。 あいつなんなんだ。 いろんな国に関わってなにがしたいんだ」
「......ああ、余も城でやつをみた。 どうやら侵攻計画は潰えたようたが、まだ何か企んでいそうだ。 やつはなんとか侵攻させたがっていたぞ。 だが騎士団長に反対されておった」
(確かあいつ教団で魔力を集めてたよな...... それと関係あるのか)
「まあ、とりあえずネメイオが回復し次第アパートにかえろう」
「ふざけんなっての! あの仮面! 仲間ごとあんな強力は魔法なんて頭おかしいんじゃない!!」
「まあ、まあ、そのおかけで転移も使えたし、生きてかえられたのでそれでいいではないですか」
帰ったアパートでネメイオがふちぎれていて、それをセレネがなだめている。
「それでな...... 二人がな...... 余をひとりぼっちにして、城に置いていってしまってな...... 大勢の兵士たちの中な...... 夜まで寂しい思いをしてな」
「それはかわいそうです......」
かたや隣でディンがティンクルに愚痴をいっていた。
(なんだこの地獄絵図......)
「まあ、これで王冠も手に入れたし、とりあえず戦争は回避だな」
「......ねぇ」
「おわっ!!」
ぬぼっとそばにライゼがいた。
「なんだ、ライゼ起きておったのか」
そうディンがいうとライゼはコクリとうなづく。
「それ......」
「瞬天の王冠《ムービングクラウン》か? これがどうした」
俺が聞く。
「それ、転移魔法だよね...... わたしにも使えない。 それでオーガちゃんたちを呼んでほしい。 あの森はもうすぐだめになるから......」
「オーガたちをか......」
(確かに大きな木はあったがどれも枯れてきつつあったな。 それにオーガの暮らしも楽には見えなかった...... 一応ライゼはそんなことも考えるんだな)
「いや、ライゼどの。 オーガは人や魔族でさえ接触しない民です。 さすがに無理というもの」
セレネが答える。
「確かに、そのような種族と聞いておりますね」
「ええ、ほとんどみたことがないレアな種族よ。 しかもかなり強い」
ミーナとネメイオもそういう。
(こいつらには話してないからな。 どうするか...... でもここの森は広い。 モンスターの襲撃のためにいてもらった方がいいか)
ディンをみるとディンがうなづいている。
「あ、ああ、うん。 ライゼはかつて魔法によってオーガたちを救って尊敬されてんだ。 だから大丈夫」
「ほんとですか!?」
ミーナが驚く。
「うむ。 そこの森は広いオーガ種族を住まわせることなど容易かろう」
ディンが同意する。
「なら、オーガに会いに行くか」
俺たちはオーガに会いに行った。
「本当にオーガと接触して大丈夫なんでしょうね......」
ネメイオが不安そうに聞いてきた。
「ああ、問題ない。 攻撃はされん。 それよりその王冠でその場所に転移できないのかよ」
「転移するものと転移する場所の座標指定しないと、そこから飛ばせないの。 適当に座標固定して、もし座標がずれてそこから体がはみ出てたら、まっぷたつになるわよ」
「なるほど...... そういえば城から転移したとき、なんか廃墟の上に飛んだな」
「......ええ、とっさで知ってる場所しか指定できなかったからね」
「そう...... そして余だけが、城にポツンと残された...... のだな」
ディンが恨めしそうにこちらをみている。
(やべぇまだ根に持ってる。 あっ!)
「ほら! オーガの集落だ! おーい!」
「我らを移住させると......」
バルドム長老がそう驚いている。 オーガたちもざわついた。
「なんか、この森もうだめなんだって」
「は、はい...... 確かに大樹が枯れはじめています。 動物や果物なとも年々失われていて......」
「なんか理由があるんですか?」
ネメイオが聞く。
「よくは...... ただ奥より黒い魔力が流れ出して、それか侵食してきているから、それなのではと」
「黒い魔力...... それは暗黒大陸の魔力か......」
ディンがそういって、なにかを考えているように黙った。
「まあ、ライゼがそういってるから、どうする?」
バルドムはみんなの顔をみる。
「我らはライゼさまの配下、その願いは我らの願い、慎んでお受けします」
そういってオーガたちは平伏した。
「もう泣くなよ」
ディンは会ってからしばらくめそめそ泣いていた。 俺とネメイオは転移に成功して、なんとかディンと合流、近くの国へと移動して助かる。
「うっ、おまえが、サキミが、策を練ってまってろ! っていうから、うっ、あの城で一日待っていたら、もう逃げたっていってて...... うっ、一人で怖かった...... うっ」
「わかった。 悪かったよ。 でもネメイオがやばかったんだしゃあないだろ」
ネメイオはディンに回復してもらったが、魔法攻撃の影響で眠ったままだった。
「う、わかった...... 許す...... ずずっ」
(ふぅ、なんとかだな)
「だが、またグラディスが関わってたぞ。 あいつなんなんだ。 いろんな国に関わってなにがしたいんだ」
「......ああ、余も城でやつをみた。 どうやら侵攻計画は潰えたようたが、まだ何か企んでいそうだ。 やつはなんとか侵攻させたがっていたぞ。 だが騎士団長に反対されておった」
(確かあいつ教団で魔力を集めてたよな...... それと関係あるのか)
「まあ、とりあえずネメイオが回復し次第アパートにかえろう」
「ふざけんなっての! あの仮面! 仲間ごとあんな強力は魔法なんて頭おかしいんじゃない!!」
「まあ、まあ、そのおかけで転移も使えたし、生きてかえられたのでそれでいいではないですか」
帰ったアパートでネメイオがふちぎれていて、それをセレネがなだめている。
「それでな...... 二人がな...... 余をひとりぼっちにして、城に置いていってしまってな...... 大勢の兵士たちの中な...... 夜まで寂しい思いをしてな」
「それはかわいそうです......」
かたや隣でディンがティンクルに愚痴をいっていた。
(なんだこの地獄絵図......)
「まあ、これで王冠も手に入れたし、とりあえず戦争は回避だな」
「......ねぇ」
「おわっ!!」
ぬぼっとそばにライゼがいた。
「なんだ、ライゼ起きておったのか」
そうディンがいうとライゼはコクリとうなづく。
「それ......」
「瞬天の王冠《ムービングクラウン》か? これがどうした」
俺が聞く。
「それ、転移魔法だよね...... わたしにも使えない。 それでオーガちゃんたちを呼んでほしい。 あの森はもうすぐだめになるから......」
「オーガたちをか......」
(確かに大きな木はあったがどれも枯れてきつつあったな。 それにオーガの暮らしも楽には見えなかった...... 一応ライゼはそんなことも考えるんだな)
「いや、ライゼどの。 オーガは人や魔族でさえ接触しない民です。 さすがに無理というもの」
セレネが答える。
「確かに、そのような種族と聞いておりますね」
「ええ、ほとんどみたことがないレアな種族よ。 しかもかなり強い」
ミーナとネメイオもそういう。
(こいつらには話してないからな。 どうするか...... でもここの森は広い。 モンスターの襲撃のためにいてもらった方がいいか)
ディンをみるとディンがうなづいている。
「あ、ああ、うん。 ライゼはかつて魔法によってオーガたちを救って尊敬されてんだ。 だから大丈夫」
「ほんとですか!?」
ミーナが驚く。
「うむ。 そこの森は広いオーガ種族を住まわせることなど容易かろう」
ディンが同意する。
「なら、オーガに会いに行くか」
俺たちはオーガに会いに行った。
「本当にオーガと接触して大丈夫なんでしょうね......」
ネメイオが不安そうに聞いてきた。
「ああ、問題ない。 攻撃はされん。 それよりその王冠でその場所に転移できないのかよ」
「転移するものと転移する場所の座標指定しないと、そこから飛ばせないの。 適当に座標固定して、もし座標がずれてそこから体がはみ出てたら、まっぷたつになるわよ」
「なるほど...... そういえば城から転移したとき、なんか廃墟の上に飛んだな」
「......ええ、とっさで知ってる場所しか指定できなかったからね」
「そう...... そして余だけが、城にポツンと残された...... のだな」
ディンが恨めしそうにこちらをみている。
(やべぇまだ根に持ってる。 あっ!)
「ほら! オーガの集落だ! おーい!」
「我らを移住させると......」
バルドム長老がそう驚いている。 オーガたちもざわついた。
「なんか、この森もうだめなんだって」
「は、はい...... 確かに大樹が枯れはじめています。 動物や果物なとも年々失われていて......」
「なんか理由があるんですか?」
ネメイオが聞く。
「よくは...... ただ奥より黒い魔力が流れ出して、それか侵食してきているから、それなのではと」
「黒い魔力...... それは暗黒大陸の魔力か......」
ディンがそういって、なにかを考えているように黙った。
「まあ、ライゼがそういってるから、どうする?」
バルドムはみんなの顔をみる。
「我らはライゼさまの配下、その願いは我らの願い、慎んでお受けします」
そういってオーガたちは平伏した。
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