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第六話
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「ふぁ...... はっ!」
(まずい眠ってしまった! ばれる!)
「ああ、起きたの」
メリムがそう背伸びしながら近づいてきて答えた。
(ふぅ、反応が普通だ。 よかった、見られてなかった......)
「それであのモンスターを倒したんだよね」
安心して話をする。
「ええ、さっき町まで行ったら、大騒ぎだったわ! みんなよってきてありがとうって!」
うれしそうにメリムがいう。
「そうよかった。 これでここにモンスターはでないの」
「ええ、あんなに強いのはもういないわ。 町の人たちで十分対処可能よ。 ああ、これ着替えて、その服ずっとはきられないでしょ。 この間の戦いでボロボロになってるから」
みると机に服がおいてあった。
「さっき町まで行ったのって?」
「ええ、それを買ってきたの、お風呂も沸かしたからはいって、着替えたらよんで」
そういうと外へでていった。
(お風呂か...... ゆでダコになんないかな......)
おそるおそる風呂にはいると特に問題はなかった。
「ふぅ、なんとものかった...... レインコートみたいなのものもある。 わるいななんか」
おれはいそいそと買ってきてもらった新品の服一式に着替え、耳もだした
「着替えた?」
「うん」
呼ぶと中にメリムが、入ってきた。
「よく似合ってるわ。 それでトーマはこれからどうするの? 記憶も戻ってないんでしょ」
(そうなんだよな。 どうしよう? 姿を変える魔力をもつ人でも探すか)
「ねえ、私と旅にでない」
「旅?」
「私ね神剣士になりたいの。 だから私の神剣を探そうとおもって、ここにはもう強いモンスターもいないし、行くところがないならついてきてくれない」
(ふむ、確かにメリムならこの世界のことを知ってるか)
「あの、姿を変える魔力とかあるのかな?」
「姿を......」
怪訝そうにメリムはこたえる。
「い、いや、この身長だろ」
「ああ、気にしてたの。 別にそんなのどうでもいいのに...... 確かに姿を変える魔力もあるって聞いたことはあるわ。 昔々のはなしだけど......」
(よし! なら誰かが使えるかも、探してお願いしよう!)
「じゃあ、一緒に行っておれは姿を変える魔力を探すよ」
「ええ!」
おれたちは旅にでることにした。
「じゃあ、この魔石を、もっていかないと」
メリムはお風呂の横にあった箱から、小さな魔石をとりだし鞄にいれる。
「それもってくの?」
「ええ、魔石はこんなちいさなものでも高いのよ。 これがあれば外でも調理できるしね」
町の人に知られると止められるからという理由で、町から反対の方へ歩きだす。
「それで神剣ってどこにあるの?」
歩きながらおれは聞いた。
「いろんな所にあるわ。 でも神剣が認めないと扱えないから、大抵まつられてたり、放置されたりね」
「へえ、その神剣って誰がつくったの?」
「神さまよ」
「神さま?」
それからメリム箱の世界に伝わる神話を話してくれた。
この世は最初混沌だった。 そして混沌とした世界に聖神は生まれる。 神は自らを分かちつくった剣を人間へと授ける。 そして人間はこの世界の覇権を巡りあらそった。
「それが神剣? 争ったの」
「ええ、支配をめぐってね。 神剣戦争と呼ばれるらしいわ)
「なんで神さまは神剣何て与えたんだ?」
「人が願ったからって話。 でも本当は古代の人たちが作ったらしいけど、いまは作れる人もいないから、もしかしたら本当に神さまが作ったのかもね」
「戦争とかいまもあるの?」
「ええ特にこの十数年は......」
そう悲しげにメリムはいった。
(どこの世界も一緒か...... モンスターもいるんだから、協力すればいいのに)
「ほら、アミールの町がある」
「大きな壁があるな。 あっ!」
(ま、まずい門に兵士がいる! 検問だ!)
おれはおどおどしながら、門へと近づく。 槍をもった門の兵士がにこやかに近づいてくる。
「メリム買い物か、そっちのは」
「彼はトーマ、旅をしようとおもって」
「旅...... 二人でか? トーマ、少し顔を見せてもらえるか」
(ヤバイ、ヤバイ! 顔を見られたら、即槍でぶっ刺される!)
「彼は神剣に選ばれて、アイアンクラブを倒したの」
メリムがそういうとおれの背にある剣を指差した。
「聞いてるぞ! 子供がアイアンクラブを倒したって話、彼がそうか!」
おれは剣を抜いて見せた。
「た、確かにあの町の神剣だな。 神剣士さまか!」
「い、いえ抜いただけです」
「そうか、まあおれも子供の頃試したが抜けなかったな」
「おれもだ」
兵士たちは昔話に盛り上がっている。
「じゃあ行ってもいい?」
「ああ、神剣に認められるものが一緒なら安心だ」
おれたちはそのまま門を通ることができた。
(ふぅーー 串刺しは免れた)
「それにしても神剣ってすごいんだな」
「そうよ。 それを持って神剣士に選ばれれば、王国に召し抱えられたり、国を持ったりできるんだよ」
そうメリムは目を輝かせて言う。
「ほう」
(なら神剣士になって、どこかに国を持てば、こんなこそこそしなくてもいいかもな......)
おれはそんな夢想をしてメリムについていった。
(まずい眠ってしまった! ばれる!)
「ああ、起きたの」
メリムがそう背伸びしながら近づいてきて答えた。
(ふぅ、反応が普通だ。 よかった、見られてなかった......)
「それであのモンスターを倒したんだよね」
安心して話をする。
「ええ、さっき町まで行ったら、大騒ぎだったわ! みんなよってきてありがとうって!」
うれしそうにメリムがいう。
「そうよかった。 これでここにモンスターはでないの」
「ええ、あんなに強いのはもういないわ。 町の人たちで十分対処可能よ。 ああ、これ着替えて、その服ずっとはきられないでしょ。 この間の戦いでボロボロになってるから」
みると机に服がおいてあった。
「さっき町まで行ったのって?」
「ええ、それを買ってきたの、お風呂も沸かしたからはいって、着替えたらよんで」
そういうと外へでていった。
(お風呂か...... ゆでダコになんないかな......)
おそるおそる風呂にはいると特に問題はなかった。
「ふぅ、なんとものかった...... レインコートみたいなのものもある。 わるいななんか」
おれはいそいそと買ってきてもらった新品の服一式に着替え、耳もだした
「着替えた?」
「うん」
呼ぶと中にメリムが、入ってきた。
「よく似合ってるわ。 それでトーマはこれからどうするの? 記憶も戻ってないんでしょ」
(そうなんだよな。 どうしよう? 姿を変える魔力をもつ人でも探すか)
「ねえ、私と旅にでない」
「旅?」
「私ね神剣士になりたいの。 だから私の神剣を探そうとおもって、ここにはもう強いモンスターもいないし、行くところがないならついてきてくれない」
(ふむ、確かにメリムならこの世界のことを知ってるか)
「あの、姿を変える魔力とかあるのかな?」
「姿を......」
怪訝そうにメリムはこたえる。
「い、いや、この身長だろ」
「ああ、気にしてたの。 別にそんなのどうでもいいのに...... 確かに姿を変える魔力もあるって聞いたことはあるわ。 昔々のはなしだけど......」
(よし! なら誰かが使えるかも、探してお願いしよう!)
「じゃあ、一緒に行っておれは姿を変える魔力を探すよ」
「ええ!」
おれたちは旅にでることにした。
「じゃあ、この魔石を、もっていかないと」
メリムはお風呂の横にあった箱から、小さな魔石をとりだし鞄にいれる。
「それもってくの?」
「ええ、魔石はこんなちいさなものでも高いのよ。 これがあれば外でも調理できるしね」
町の人に知られると止められるからという理由で、町から反対の方へ歩きだす。
「それで神剣ってどこにあるの?」
歩きながらおれは聞いた。
「いろんな所にあるわ。 でも神剣が認めないと扱えないから、大抵まつられてたり、放置されたりね」
「へえ、その神剣って誰がつくったの?」
「神さまよ」
「神さま?」
それからメリム箱の世界に伝わる神話を話してくれた。
この世は最初混沌だった。 そして混沌とした世界に聖神は生まれる。 神は自らを分かちつくった剣を人間へと授ける。 そして人間はこの世界の覇権を巡りあらそった。
「それが神剣? 争ったの」
「ええ、支配をめぐってね。 神剣戦争と呼ばれるらしいわ)
「なんで神さまは神剣何て与えたんだ?」
「人が願ったからって話。 でも本当は古代の人たちが作ったらしいけど、いまは作れる人もいないから、もしかしたら本当に神さまが作ったのかもね」
「戦争とかいまもあるの?」
「ええ特にこの十数年は......」
そう悲しげにメリムはいった。
(どこの世界も一緒か...... モンスターもいるんだから、協力すればいいのに)
「ほら、アミールの町がある」
「大きな壁があるな。 あっ!」
(ま、まずい門に兵士がいる! 検問だ!)
おれはおどおどしながら、門へと近づく。 槍をもった門の兵士がにこやかに近づいてくる。
「メリム買い物か、そっちのは」
「彼はトーマ、旅をしようとおもって」
「旅...... 二人でか? トーマ、少し顔を見せてもらえるか」
(ヤバイ、ヤバイ! 顔を見られたら、即槍でぶっ刺される!)
「彼は神剣に選ばれて、アイアンクラブを倒したの」
メリムがそういうとおれの背にある剣を指差した。
「聞いてるぞ! 子供がアイアンクラブを倒したって話、彼がそうか!」
おれは剣を抜いて見せた。
「た、確かにあの町の神剣だな。 神剣士さまか!」
「い、いえ抜いただけです」
「そうか、まあおれも子供の頃試したが抜けなかったな」
「おれもだ」
兵士たちは昔話に盛り上がっている。
「じゃあ行ってもいい?」
「ああ、神剣に認められるものが一緒なら安心だ」
おれたちはそのまま門を通ることができた。
(ふぅーー 串刺しは免れた)
「それにしても神剣ってすごいんだな」
「そうよ。 それを持って神剣士に選ばれれば、王国に召し抱えられたり、国を持ったりできるんだよ」
そうメリムは目を輝かせて言う。
「ほう」
(なら神剣士になって、どこかに国を持てば、こんなこそこそしなくてもいいかもな......)
おれはそんな夢想をしてメリムについていった。
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