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第七十話
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「おれが黒き太陽だというのか......」
「それ以外考えられない。 我が祖ヴェラルーサは戦いに赴く前にその詳細を記した。 『その体漆黒、丸く触手のよう手足が八つ、いかなるものも破壊する』とな」
そう糸に縛られているエイゼルマンはそうこちらをにらむ。
「確かに、そんな姿おれしかないな」
(色は赤いけど...... そもそもこの体が異様だし...... できるだけ考えないようにしていたが、やはりおれなのか)
「でもなんでおれのことを知った」
「あるものから教えてもらった」
「あるもの......」
影から何かが走りおれはとっさにかわした。
「私ですよ」
木の影からセファイラがエイゼルマンのそばに現れた。
「お前......」
「セファイラ、早くこの糸をきってくれ、やつはおれがきる」
「ええ......」
セファイラは黒い剣を抜くとすぐ振りかざした。
(まずい!)
その剣はエイゼルマンの首筋にむかう。
ガキッ!!
アルフトゥーベが空中を飛びその黒い刃を弾いた。
「なに...... なぜ剣が勝手に、あなたの魔力ですか」
「貴様! どういうことだセファイラ!」
糸を解除するとエイゼルマンが叫ぶ。
「まあ、あなたも邪魔になるかもしれないんで、ついでだったのですが......」
そういうとアルフトゥーベを掴むと、エイゼルマンにきりつけた。
「エイゼルマン!」
おれがフォラールを投げつける。
ガキィィン!
エイゼルマンがつかんだフォラールでセファイラの剣をうける。
「二人は面倒ですね...... ゼルヴァント」
そうつぶやくとセファイラは影へと消えた。
「そうか...... 異世界からきた者なのか...... そしてその体になったのか」
おれはエイゼルマンに事情を話した。
「ああ、だからおれが何者か、おれ自身にもわからないんだ」
「......嘘ではなさそうだ。 それに私を助けてくれたからな」
「セファイラはお前の八極剣を狙っていたんだな」
「みたいだな...... やつが僕の前に現れ、黒き太陽の存在を教えるといわれた」
「多分、お前から直接奪うのは難しいと、この機会を狙っていたんだろう」
「すまない...... 怪しいとはおもっていたが、遺言を優先してしまった」
そう頭を下げた。
「遺言...... 百剣王のか」
「ああ、必ず黒き太陽は復活する。 それを倒せと剣とともに伝えられてきた」
「かまわない...... お陰でやつの居場所の特定ができそうだ」
「どういうことだ? やつは影に逃げた」
「さっきお前にフォラールを投げたとき、一緒に糸をあいつにつけた。 霊体化したものだから、ばれない」
(ムーブから魔力を遠隔操作できる【動魔力】を得てたからできることだけど......)
「エイゼルマン。 もし本当におれが危険だったら、斬ってくれてかまわない」
「......をかった。 ならば僕も同行しよう。 やつから剣を取り戻す」
おれはエイゼルマンとそう話した。
「それでセファイラはどこに」
メリムがそうきいてきた。 おれは用意をしに町に一度戻っていた。
「この感覚だと、ずっと南のほうだ」
糸の張っている感覚からそう直感する。
「それはワイゼンフラムのほうだな」
レフィーネがいう。
「ああ、だからデューラに連絡を取り場所を探してもらう」
「早くでましょう!」
メリムがそういうのをおれは止めた。
「いや、みんなにはリズベンダに向かってもらいたい」
「リズベンダ? そうか八極剣ね」
エルティッタさんがうなづく。
「そう、奴らはもう四つ目の剣を手に入れた。 残りは四、そのうちのひとつがリズベンダさんのもつ八極剣、【時洸剣】セレンディアだ。 おれたちがセファイラを追ってる間、狙われないとも限らない。 そこをまもって欲しい」
「ふむ、よかろう! 私の剣ならば何人だろうとほふれよう」
そうベルスレイブは剣をよたよたふっている。
「......おれとエイゼルマンはセファイラをおう」
「危険すぎるわ! フォラールも亀裂が入ってるし、エイゼルマンさんは剣を失ってる! 私が!」
「まちなさいメリム、私がいくわ」
そうエルティッタさんが前に出た。
「......そうだね。 エルティッタさんなら大丈夫か......」
メリムは不本意そうだが納得し、おれたちはすぐにワイゼンブルムに向かった。
「それ以外考えられない。 我が祖ヴェラルーサは戦いに赴く前にその詳細を記した。 『その体漆黒、丸く触手のよう手足が八つ、いかなるものも破壊する』とな」
そう糸に縛られているエイゼルマンはそうこちらをにらむ。
「確かに、そんな姿おれしかないな」
(色は赤いけど...... そもそもこの体が異様だし...... できるだけ考えないようにしていたが、やはりおれなのか)
「でもなんでおれのことを知った」
「あるものから教えてもらった」
「あるもの......」
影から何かが走りおれはとっさにかわした。
「私ですよ」
木の影からセファイラがエイゼルマンのそばに現れた。
「お前......」
「セファイラ、早くこの糸をきってくれ、やつはおれがきる」
「ええ......」
セファイラは黒い剣を抜くとすぐ振りかざした。
(まずい!)
その剣はエイゼルマンの首筋にむかう。
ガキッ!!
アルフトゥーベが空中を飛びその黒い刃を弾いた。
「なに...... なぜ剣が勝手に、あなたの魔力ですか」
「貴様! どういうことだセファイラ!」
糸を解除するとエイゼルマンが叫ぶ。
「まあ、あなたも邪魔になるかもしれないんで、ついでだったのですが......」
そういうとアルフトゥーベを掴むと、エイゼルマンにきりつけた。
「エイゼルマン!」
おれがフォラールを投げつける。
ガキィィン!
エイゼルマンがつかんだフォラールでセファイラの剣をうける。
「二人は面倒ですね...... ゼルヴァント」
そうつぶやくとセファイラは影へと消えた。
「そうか...... 異世界からきた者なのか...... そしてその体になったのか」
おれはエイゼルマンに事情を話した。
「ああ、だからおれが何者か、おれ自身にもわからないんだ」
「......嘘ではなさそうだ。 それに私を助けてくれたからな」
「セファイラはお前の八極剣を狙っていたんだな」
「みたいだな...... やつが僕の前に現れ、黒き太陽の存在を教えるといわれた」
「多分、お前から直接奪うのは難しいと、この機会を狙っていたんだろう」
「すまない...... 怪しいとはおもっていたが、遺言を優先してしまった」
そう頭を下げた。
「遺言...... 百剣王のか」
「ああ、必ず黒き太陽は復活する。 それを倒せと剣とともに伝えられてきた」
「かまわない...... お陰でやつの居場所の特定ができそうだ」
「どういうことだ? やつは影に逃げた」
「さっきお前にフォラールを投げたとき、一緒に糸をあいつにつけた。 霊体化したものだから、ばれない」
(ムーブから魔力を遠隔操作できる【動魔力】を得てたからできることだけど......)
「エイゼルマン。 もし本当におれが危険だったら、斬ってくれてかまわない」
「......をかった。 ならば僕も同行しよう。 やつから剣を取り戻す」
おれはエイゼルマンとそう話した。
「それでセファイラはどこに」
メリムがそうきいてきた。 おれは用意をしに町に一度戻っていた。
「この感覚だと、ずっと南のほうだ」
糸の張っている感覚からそう直感する。
「それはワイゼンフラムのほうだな」
レフィーネがいう。
「ああ、だからデューラに連絡を取り場所を探してもらう」
「早くでましょう!」
メリムがそういうのをおれは止めた。
「いや、みんなにはリズベンダに向かってもらいたい」
「リズベンダ? そうか八極剣ね」
エルティッタさんがうなづく。
「そう、奴らはもう四つ目の剣を手に入れた。 残りは四、そのうちのひとつがリズベンダさんのもつ八極剣、【時洸剣】セレンディアだ。 おれたちがセファイラを追ってる間、狙われないとも限らない。 そこをまもって欲しい」
「ふむ、よかろう! 私の剣ならば何人だろうとほふれよう」
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「......おれとエイゼルマンはセファイラをおう」
「危険すぎるわ! フォラールも亀裂が入ってるし、エイゼルマンさんは剣を失ってる! 私が!」
「まちなさいメリム、私がいくわ」
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「......そうだね。 エルティッタさんなら大丈夫か......」
メリムは不本意そうだが納得し、おれたちはすぐにワイゼンブルムに向かった。
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