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第十八話
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「みんな落ち着いたね」
こちらに転移させて、十日あまりみんな落ち着いて生活を始めている。
「ああ、皆笑顔を見せるようになった」
アエルが嬉しそうにいった。 町の人たちから手を振られ、アエルは振りかえしている。
(これもアエルのお陰だな...... 私じゃ説得はできなかった)
「リンさん! 町に大勢の武装したやつらがきてる!」
ダンドンさんが慌ててやってきた。
「きたね」
町の外にでると剣や槍で武装したものたちがいた。 そのなかにアルトークがいた。
「なんでしょうか?」
「貴様、何者だ! ダルグタール大臣の娘などではないな! あれをどこにやった!」
「あれとはなんでしょう?」
「ふざけるな! 魔封珠だ! 貴様が盗んだのはわかっている! ここにモンスターがいないことでな!」
「それでどうするつもりだ」
アエルがアルトークにきいた。
「そうだな。 ここは町なのだろう。 ならここをもらう。 ここのものたちを説得し抵抗せずに差し出せば、殺しはしない。 遺物を使えば魔法はつかえん。 この数の人間をどうしようもないだろう?」
アルトークはそう唇を歪め、にやついていった。
「いや、古代遺物を改良して魔法を使えるようにしたよ」
そういうと、アルトークたちに動揺が走る。
「う、嘘だ! そんなことをできるわけがない!」
「じゃあよくみて。 【念力】《サイコキネシス》」
私はアルトークたちを宙へと浮かせた。
「なっ!!? からだが浮く!?」
どんどん上昇させる。
「このまま落としてあげよう」
「ま、まて!! やめろ!!」
そして低い位置に急降下させると止め、そのあと地面へと落とした。
「うわああああ!!!」
落ちたアルトークの部下たちは武器を捨て逃げ惑う。
「ま、まて! 逃げるな!」
「この町に手を出すのは無駄だ。 またここに来たら次は死んでもらうことになるよ」
「ひぃっ!!」
アルトークはそう悲鳴をあげ逃げ出した。
「これで大丈夫だな」
アエルは鼻息を荒くしていった。
「いや、今度は魔法使いをつれてくるかもしれん......」
不安そうにダルトンさんがいう。
「実際は私以外のものは魔法は使えないですし、金庫ごとギルドに持っていったから、お金はもうないはずです。 なにかできるまでにここに人を集めれば大丈夫ですよ」
そういうとダンドンさんは少し安心したようだ。
「鉱山も遺物の影響でモンスターがいないから、すぐ魔鉱石を取り出せるな!」
「ええ、お願いします。 その間に私たちは商人を何とかしてみます」
それから私たちは商人を探したが、取引してくれるものは見つからない。
「やはり、商人ギルドに入らないと、勝手に商売はできないね」
「どうするリン?」
アエルが不安そうにいう。
「しかたないな。 サフィーナさんがいっていたラグオーンを少し調べてみよう」
(こういうことに能力を使いたくはないが、マーメルと魔族たちやダルドンさんたち、そして商人たちも困っているようだから)
【偏光念力】《ルクスキネシス》で姿を消すと、【遠隔透視】《リモートビューイング》を使う。
(確かサフィナさんは北側にある屋敷といっていた)
「これか...... よし【浮遊】《レビテーション》」
大きな屋敷の庭に移動する。
「ここは?」
「ラグオーンの屋敷だよ。 あそこにいる。 いくよ」
【浮遊】《レビテーション》で開いてる窓から部屋の中へともぐりこんだ。
部屋からでて、人のいた部屋へと近づく。 お茶を運んできたメイドと共に部屋にはいる。
そこには太った貴族風の中年の男と痩せた長身の男がいた。
「それでヤゼルオ伯爵、今日はなにようです」
痩せた男がソファーにすわる貴族、ヤゼルオに聞いた。
(そしてこいつがラグオーンか......)
「ふむ、少し入りようでな。 頼めるか」
「ええもちろん。 おいくらでしょう」
(仕方あるまい...... こいつの力がこれからも必要だからな)
そう思いながら、顔に全く出さずにラグオーンは笑顔で応じる。
「そうだな。 とりあえずは100万ほどだ」
(まあ、今日はこのぐらいだな...... 私のお陰で市場を独占できておる。 これぐらいは出してもいたくはあるまい)
ヤゼルオ伯爵もそう思っている。
「ではすぐにお持ちいたしましょう。 しかし我々のことをよく思わないものも国の中枢にいると聞きますが、大丈夫なのですか」
「バルメーラか...... まあ確かにしつこく独占の解除を願い出ておるな。 だが心配はいらん。 私も貴族たちに根回しをしておるからな。 それにも金がかかるのだ」
ヤゼルオ伯爵は困ったような顔をした。
「それはもちろん理解していますよ。 ゆえにこう金銭も頻繁にご用意しているではないですか」
そう懇願するようにラグオーンはいう。
「無論わかっておる。 だから毎日のように貴族たちを接待しておるのだ。 これはどういうことかわかるな」
(市場独占だけではなく、違法薬の製造までしておる。 こやつは最悪切り捨てる。 そのためにもできるだけ早く金を吐き出させなければならんな)
そうヤゼルオは思っている。
(違法薬...... メモリアとか言う薬か)
「どういうことでございますかな......」
ラグオーンは冷たい目をしていった。
「このごろ貴族たちが飽きてきて、離反者をうみだしかねない状態だ。 お主の行いに疑問をもうものも出始めておる」
(更に金を出せということか......)
ラグオーンはそう考えていた。
「そうですか、ならば大きな催しなどいかがでしょうか、もちろんこちら持ちで......」
「ふむ、早急に頼もう」
そういうとヤゼルオ伯爵はその巨体を揺らし部屋をでていった。
「ふぅ」
ラグオーンはソファーに腰掛けため息をつく。
(やつもバルメーラに目をつけられているな...... かといってバルメーラの懐柔は難しい。 ヤゼルオの悪事は調べているから、最悪これをバルメーラに渡すか、メモリア製造をかぎつけられるわけにはいかないからな)
机の引き出しを思い浮かべて、立ち上がると部屋をでていった。
こちらに転移させて、十日あまりみんな落ち着いて生活を始めている。
「ああ、皆笑顔を見せるようになった」
アエルが嬉しそうにいった。 町の人たちから手を振られ、アエルは振りかえしている。
(これもアエルのお陰だな...... 私じゃ説得はできなかった)
「リンさん! 町に大勢の武装したやつらがきてる!」
ダンドンさんが慌ててやってきた。
「きたね」
町の外にでると剣や槍で武装したものたちがいた。 そのなかにアルトークがいた。
「なんでしょうか?」
「貴様、何者だ! ダルグタール大臣の娘などではないな! あれをどこにやった!」
「あれとはなんでしょう?」
「ふざけるな! 魔封珠だ! 貴様が盗んだのはわかっている! ここにモンスターがいないことでな!」
「それでどうするつもりだ」
アエルがアルトークにきいた。
「そうだな。 ここは町なのだろう。 ならここをもらう。 ここのものたちを説得し抵抗せずに差し出せば、殺しはしない。 遺物を使えば魔法はつかえん。 この数の人間をどうしようもないだろう?」
アルトークはそう唇を歪め、にやついていった。
「いや、古代遺物を改良して魔法を使えるようにしたよ」
そういうと、アルトークたちに動揺が走る。
「う、嘘だ! そんなことをできるわけがない!」
「じゃあよくみて。 【念力】《サイコキネシス》」
私はアルトークたちを宙へと浮かせた。
「なっ!!? からだが浮く!?」
どんどん上昇させる。
「このまま落としてあげよう」
「ま、まて!! やめろ!!」
そして低い位置に急降下させると止め、そのあと地面へと落とした。
「うわああああ!!!」
落ちたアルトークの部下たちは武器を捨て逃げ惑う。
「ま、まて! 逃げるな!」
「この町に手を出すのは無駄だ。 またここに来たら次は死んでもらうことになるよ」
「ひぃっ!!」
アルトークはそう悲鳴をあげ逃げ出した。
「これで大丈夫だな」
アエルは鼻息を荒くしていった。
「いや、今度は魔法使いをつれてくるかもしれん......」
不安そうにダルトンさんがいう。
「実際は私以外のものは魔法は使えないですし、金庫ごとギルドに持っていったから、お金はもうないはずです。 なにかできるまでにここに人を集めれば大丈夫ですよ」
そういうとダンドンさんは少し安心したようだ。
「鉱山も遺物の影響でモンスターがいないから、すぐ魔鉱石を取り出せるな!」
「ええ、お願いします。 その間に私たちは商人を何とかしてみます」
それから私たちは商人を探したが、取引してくれるものは見つからない。
「やはり、商人ギルドに入らないと、勝手に商売はできないね」
「どうするリン?」
アエルが不安そうにいう。
「しかたないな。 サフィーナさんがいっていたラグオーンを少し調べてみよう」
(こういうことに能力を使いたくはないが、マーメルと魔族たちやダルドンさんたち、そして商人たちも困っているようだから)
【偏光念力】《ルクスキネシス》で姿を消すと、【遠隔透視】《リモートビューイング》を使う。
(確かサフィナさんは北側にある屋敷といっていた)
「これか...... よし【浮遊】《レビテーション》」
大きな屋敷の庭に移動する。
「ここは?」
「ラグオーンの屋敷だよ。 あそこにいる。 いくよ」
【浮遊】《レビテーション》で開いてる窓から部屋の中へともぐりこんだ。
部屋からでて、人のいた部屋へと近づく。 お茶を運んできたメイドと共に部屋にはいる。
そこには太った貴族風の中年の男と痩せた長身の男がいた。
「それでヤゼルオ伯爵、今日はなにようです」
痩せた男がソファーにすわる貴族、ヤゼルオに聞いた。
(そしてこいつがラグオーンか......)
「ふむ、少し入りようでな。 頼めるか」
「ええもちろん。 おいくらでしょう」
(仕方あるまい...... こいつの力がこれからも必要だからな)
そう思いながら、顔に全く出さずにラグオーンは笑顔で応じる。
「そうだな。 とりあえずは100万ほどだ」
(まあ、今日はこのぐらいだな...... 私のお陰で市場を独占できておる。 これぐらいは出してもいたくはあるまい)
ヤゼルオ伯爵もそう思っている。
「ではすぐにお持ちいたしましょう。 しかし我々のことをよく思わないものも国の中枢にいると聞きますが、大丈夫なのですか」
「バルメーラか...... まあ確かにしつこく独占の解除を願い出ておるな。 だが心配はいらん。 私も貴族たちに根回しをしておるからな。 それにも金がかかるのだ」
ヤゼルオ伯爵は困ったような顔をした。
「それはもちろん理解していますよ。 ゆえにこう金銭も頻繁にご用意しているではないですか」
そう懇願するようにラグオーンはいう。
「無論わかっておる。 だから毎日のように貴族たちを接待しておるのだ。 これはどういうことかわかるな」
(市場独占だけではなく、違法薬の製造までしておる。 こやつは最悪切り捨てる。 そのためにもできるだけ早く金を吐き出させなければならんな)
そうヤゼルオは思っている。
(違法薬...... メモリアとか言う薬か)
「どういうことでございますかな......」
ラグオーンは冷たい目をしていった。
「このごろ貴族たちが飽きてきて、離反者をうみだしかねない状態だ。 お主の行いに疑問をもうものも出始めておる」
(更に金を出せということか......)
ラグオーンはそう考えていた。
「そうですか、ならば大きな催しなどいかがでしょうか、もちろんこちら持ちで......」
「ふむ、早急に頼もう」
そういうとヤゼルオ伯爵はその巨体を揺らし部屋をでていった。
「ふぅ」
ラグオーンはソファーに腰掛けため息をつく。
(やつもバルメーラに目をつけられているな...... かといってバルメーラの懐柔は難しい。 ヤゼルオの悪事は調べているから、最悪これをバルメーラに渡すか、メモリア製造をかぎつけられるわけにはいかないからな)
机の引き出しを思い浮かべて、立ち上がると部屋をでていった。
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