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第六話 パーティー結成
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「う、あれ? オレ」
目が覚めたオレは宿屋のベッドに寝ていた。
「目が覚めたのね!
まったく心配かけないでよね!」
「メルアか......
あっ! オレどうなった!!」
「心配はいらん。
冒険者試験には合格しておる。
ホレこれが合格者の証、冒険者カードだ」
糸目をまげてベッドのそばのベルが笑いながら冒険者カードを渡してくれた。
「そうか、勝ったのか......」
「まあ、あんたにしては頑張ったんじゃない。
ほめてあげるわ」
「ふむ。 見事であった。
まさかの捨て身とはな。
もっと時間をかければ相手の隙をつき楽に勝てたであろうに」
「いや、何でだろ。
なんかちゃんと勝ちたかったのかな......」
「ほほほ、よい傾向じゃな」
「さっさと起きろ!
......って言いたいところだけれど。
まあ、二、三日寝てなさいよ。
肩にダメージがあるんだから」
「仕事しないとお金がないだろ」
「心配はいらぬ。
あの試験、メルアがお主に全財産かけておってな。
多少の金はあるらしい」
「とーぜんよ!
この天才妖精さんメルアにおまかせよ!」
そう言ってメルアはくるっと回った。
「じゃあ、寝る」
「我も寝るか」
「ちょっと!
もうちょっとあたしのこと褒めなさいよ!
褒め称えなさいよーーー!」
メルアの声が夜空にこだました。
三日後、肩の痛みがひいた。
「よし! 肩もいたくないもう動ける!」
「じゃあ、冒険者ギルドで仕事をもらいましょう!」
「だな! よっし行くぞ!」
「待つがよい。
まだ訓練は終わっておらん。
このまま行くつもりか」
ベルが止める。
「なにいってんだよ。
感知ができるようになったから、モンスターと出会っても逃げればいいし大丈夫だろ」
「いくら感知ができても、相手の身体の能力が優れていればすぐ追い付かれるぞ
大抵モンスターの方が能力は上だからな」
「えっ!? そうなんだ......
でもほら魔王なんでしょ。
モンスターにお願いしたり操ったりできるんじゃないの?」
「倒し服従させればな。
元々我ら魔族は魔力のみでできておるが、モンスターは生物や無生物に魔力が宿って生まれる異なる存在なのだ。
ゆえに我ら魔族にも攻撃はしてくる」
「えーー!
じゃあ、危ないじゃん!
オレ食べられるかもじゃん!」
「そうね。
さっさと行くわよ」
こともなげにメルアがいう。
「いやだー!
オレ冒険者になったら楽できるって思ってた!
そんでレアアイテム拾って、スゲー力もってんの知ってるくせに、えっ、オレなんかしちゃいました、って言うつもりだったー!
思ってたのと違うーー!」
「なにいってんの!
働かないとここじゃ死ぬんだからね!
さっさとこいーー!」
メルアがオレの耳を引っ張りながらいう。
「いたいーー!
ちぎれるー!
そ、そうだ!
メルア食べ物、食べ物とか売ろう儲かるよ!」
「食べ物?」
「そう、ほらポテトチップスとか、小麦粉焼いてお好み焼きとか、あとこの世界にないもの、調味料とか石鹸とかコンクリートとか色々」
「石鹸やコンクリートなんてそんなものとっくにあるに決まってんじゃない!
あんたこの世界に原始人しかいないと思ってんの!
あんたのいう食べ物みたいなものはとっくに似たもんがあんの!
プロならいざ知らず、シロウトの作ったもんなんて売れやしないわ!」
「えーー!? だったらお金は!!
鉱物じゃなくて、紙、紙幣それならまだだよね!」
「誰が紙に価値を付けんの!?
国? どこの国? 誰がそんなもの信じるのよ!
バカね! 向こうの世界でたいして知識のないあんたがこっちで使える知識なんて持ってるわけないじゃない!」
「うあー!! なんか思ってたのとちがうー!」
「まおまあ、落ち着くがよい二人とも。
シンジの異世界の知識も使えるときがくるやもしれんしな」
「ベルうううう......ありがとううう」
オレはベルに泣きつく。
「そんなとき来ないと思うけどね」
「だがシンジ、実際働かなければ生きては行けん。
我とメルアも付いていくゆえ心配するな」
「ん?」
「へへーん! これよ!」
メルアとベルが冒険者カードをオレに見せた。
「お前ら......」
「お主が休んでおる間に我らも冒険者となったのだ」
「そうか、なら平気か!
よーし、冒険者ギルドにいこう!」
オレたちはパーティーとしてギルドに向かった。
目が覚めたオレは宿屋のベッドに寝ていた。
「目が覚めたのね!
まったく心配かけないでよね!」
「メルアか......
あっ! オレどうなった!!」
「心配はいらん。
冒険者試験には合格しておる。
ホレこれが合格者の証、冒険者カードだ」
糸目をまげてベッドのそばのベルが笑いながら冒険者カードを渡してくれた。
「そうか、勝ったのか......」
「まあ、あんたにしては頑張ったんじゃない。
ほめてあげるわ」
「ふむ。 見事であった。
まさかの捨て身とはな。
もっと時間をかければ相手の隙をつき楽に勝てたであろうに」
「いや、何でだろ。
なんかちゃんと勝ちたかったのかな......」
「ほほほ、よい傾向じゃな」
「さっさと起きろ!
......って言いたいところだけれど。
まあ、二、三日寝てなさいよ。
肩にダメージがあるんだから」
「仕事しないとお金がないだろ」
「心配はいらぬ。
あの試験、メルアがお主に全財産かけておってな。
多少の金はあるらしい」
「とーぜんよ!
この天才妖精さんメルアにおまかせよ!」
そう言ってメルアはくるっと回った。
「じゃあ、寝る」
「我も寝るか」
「ちょっと!
もうちょっとあたしのこと褒めなさいよ!
褒め称えなさいよーーー!」
メルアの声が夜空にこだました。
三日後、肩の痛みがひいた。
「よし! 肩もいたくないもう動ける!」
「じゃあ、冒険者ギルドで仕事をもらいましょう!」
「だな! よっし行くぞ!」
「待つがよい。
まだ訓練は終わっておらん。
このまま行くつもりか」
ベルが止める。
「なにいってんだよ。
感知ができるようになったから、モンスターと出会っても逃げればいいし大丈夫だろ」
「いくら感知ができても、相手の身体の能力が優れていればすぐ追い付かれるぞ
大抵モンスターの方が能力は上だからな」
「えっ!? そうなんだ......
でもほら魔王なんでしょ。
モンスターにお願いしたり操ったりできるんじゃないの?」
「倒し服従させればな。
元々我ら魔族は魔力のみでできておるが、モンスターは生物や無生物に魔力が宿って生まれる異なる存在なのだ。
ゆえに我ら魔族にも攻撃はしてくる」
「えーー!
じゃあ、危ないじゃん!
オレ食べられるかもじゃん!」
「そうね。
さっさと行くわよ」
こともなげにメルアがいう。
「いやだー!
オレ冒険者になったら楽できるって思ってた!
そんでレアアイテム拾って、スゲー力もってんの知ってるくせに、えっ、オレなんかしちゃいました、って言うつもりだったー!
思ってたのと違うーー!」
「なにいってんの!
働かないとここじゃ死ぬんだからね!
さっさとこいーー!」
メルアがオレの耳を引っ張りながらいう。
「いたいーー!
ちぎれるー!
そ、そうだ!
メルア食べ物、食べ物とか売ろう儲かるよ!」
「食べ物?」
「そう、ほらポテトチップスとか、小麦粉焼いてお好み焼きとか、あとこの世界にないもの、調味料とか石鹸とかコンクリートとか色々」
「石鹸やコンクリートなんてそんなものとっくにあるに決まってんじゃない!
あんたこの世界に原始人しかいないと思ってんの!
あんたのいう食べ物みたいなものはとっくに似たもんがあんの!
プロならいざ知らず、シロウトの作ったもんなんて売れやしないわ!」
「えーー!? だったらお金は!!
鉱物じゃなくて、紙、紙幣それならまだだよね!」
「誰が紙に価値を付けんの!?
国? どこの国? 誰がそんなもの信じるのよ!
バカね! 向こうの世界でたいして知識のないあんたがこっちで使える知識なんて持ってるわけないじゃない!」
「うあー!! なんか思ってたのとちがうー!」
「まおまあ、落ち着くがよい二人とも。
シンジの異世界の知識も使えるときがくるやもしれんしな」
「ベルうううう......ありがとううう」
オレはベルに泣きつく。
「そんなとき来ないと思うけどね」
「だがシンジ、実際働かなければ生きては行けん。
我とメルアも付いていくゆえ心配するな」
「ん?」
「へへーん! これよ!」
メルアとベルが冒険者カードをオレに見せた。
「お前ら......」
「お主が休んでおる間に我らも冒険者となったのだ」
「そうか、なら平気か!
よーし、冒険者ギルドにいこう!」
オレたちはパーティーとしてギルドに向かった。
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