やり直しの大魔王の弟子

曇天

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第二十一話 王宮へ

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 オレたちはリーゼルの工房へとやってきた。

「で、おっぱ......
 いやリーゼル。
 魔消の鏡を作ってくれるのか」

「はい! いいですよ!
 でも......その剣あとでみせてもらっていいですか」

「はい! いいですよ!
 でも......そのおっぱ......」

 そういいかけるとメルアに魔法で工房の外まで飛ばされた。
 地面に刺さったまま待っていると、小一時間なってた金属音が止まった。

「はい! できました。
 はやく、はやく、はやくその剣見せてください!」

「ああ、わかった」

 オレが剣を渡すとリーゼルは、なめるようにほーとかはーとかいいながら剣を見ている。

(この子変な娘......)

「早く鏡持ってユリアーノの所に向かうか」

「この娘もつれていかねば狙われよう」

「リーゼルあなたもついてきて」

「えっ? は、はい」

 オレたちはユリアーノの屋敷に向かう。
 

「これが魔消の鏡か! リーゼルよ!」

「はい、この鏡で相手を映すとかかった魔法の効果を消し去ることができます。
 ただ魔力の許容をオーバーすると壊れるかもしれません」

「では、オレたちはこれで」

「待ってくれ!
 すまぬが王宮まで共にきてくれ!」

「えー」

「では、少々料金の方お高くなりますがいいんですか」

 そういってメルアがないメガネをあげる仕草をした。

「ああ、もちろん今までの分も払おう」

「マジで! わかりました」

 そしてオレたちは王宮までユリアーノの護衛としてついていくため、
 馬車に乗り向かった。

「大臣に魔消の鏡をつかってもらえばいいのに」

「私もそう思ったがクエスプ大臣と連絡がとれなくなったのだ」

 そうメルアのといにユリアーノは答えた。

「うむ、で城に入れるのか。
 クエスプという大臣に会いに来たといえば捕まってしまうのではないか」

「いや、いま王より貴族たちに召集がかかっている。
 それに、クエスプ大臣との関係は上手く隠してやり取りしていた。
 表面上は対立しているように見せかけてな。
 しかし......」

「私たちは排除されるわね」

「メルアなんで?」

「私たちは排除されるわね」

「なんで二回言うの。
 オレの言葉聞かなかったことにしないでよ」

「普通の平民が城に入るのは無理なんですよ。 シンジさん」

「ありがとうリーゼル。
 でも、護衛としてじゃダメなの」

「無理に決まってるでしょ!
 怪しんでますっていってるようなもんなんだから!」

「ほー」

「あっ、ボク姿を隠す透明《トランスペアレント》の魔法使えますよ。
 これでダンジョンにある素材を安全に集めてましたからね」

「マジか! 教えてくれ! なっ!なっ!なっ!」

 困惑しているリーゼルに詰め寄っていると、メルアにグーで殴られた。

「ぐわっ!」

「なにに使うつもりよ! このバカ!」

「うむ、ではリーゼルの魔法で我らの姿を消すか頼めるか」

「ええ! どうやら大変なことになっているようですしね」

 オレたちはリーゼルの魔法で姿を消した。

「ほんとだ! 姿が見えない!」

 手をやると柔らかなものが手に触れた。

「こ、この柔らかでぷにぷにしたものは......
 ま、まさか」

「それは我のほっぺだ」

「なにしてんのこのバカ!」

 おもいっきりメルアに殴られた。

「いてえ!! なんでオレの顔がわかるんだ!」

「魔力を感じてみよ」

「あっ! 感じられるな。 いる場所もわかる」

「ええ、この魔法、魔力は隠せませんので......」

「それでローブの奴らに見つかったのね」

「ベルぅ、魔力をゼロにする方法ってあるぅ」

 オレが甘えて聞いてみた。

「抑えられるがさすがにゼロは難しいな。
 なぜだ?」

「どうせろくなこと考えてないから無視でいいわよ。
 天才のわたしが魔力を消せる魔法、魔力隠蔽(マジックハイド)を使えるわ。
 それで近づきましょう」

「お前そんなの使えたの?」

「なるほど、夜な夜な魔法習得に励んでおると思ったら、その魔法だったか」

「止めてよベル! 天才は練習なんてしないから!」

 あわててメルアはベルの口をふさいだようだ。

「ただそれでも何かの対策があるかもしれぬ。
 一応この魔消の鏡も渡しておく。
 城に入ったら外にある南側の塔に入るのだ。
 そこから城中央に繋がっておる。
 もう城だ。 あとは頼むぞ」


 オレたちは正門を無事越え城にはいると、ユリアーノとわかれ南側の塔に向かった。
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