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2章 約束と忘れた思い出
41.嫌な思い出と秘密の話
しおりを挟むかたん、コトン、ロッキングチェアが揺れる音に耳を傾けながらペラリ、パラリと紙をめくっていく
ゆっくりと過ぎていく時間に身を任せているとコンコンとノックが鳴った
「どうぞ」
「失礼します、魔女さま。
ネコが追っかけ回して遊んでいた小鳥が手紙を持っていましたのでこちらにお持ちしました。」
「あら、リオンありがとう。小鳥はどうしたの?」
「じいや殿が水と木の実を出していましたので」
「そう?ならいいか…」
リオンから受け取った手紙を広げると、どうも王弟殿下の説得に一苦労しそうだから治療法が書かれていた物を貸し出して欲しいと書かれている
「…ねぇレオン、フェルト王国の王弟殿下ってどんな方なのかしら?」
「えぇっと…どのような観点から見てでしょうか…?」
「殿下は魔女が嫌いなんですって、だからちょっと苦労してるみたいでね」
「…あぁ、なるほど。
それは昔、魔女が婚約者だったからですね」
「魔女が婚約者だったから…?」
よく分からなくて真夜は首を傾げているとリオンは難しそうに眉をひそめ、話し始めた
「…魔女だった…と言ってもそれは魔導具での偽装がされていたからです。
高位の家のものは良くする手法なのですが、その女性は相手が悪かった…
魔女が妻となるならばと、現王弟殿下が王位継承権第1位だったそうです。
しかし、婚約者は本当は魔女ではなく…」
「だから魔女が嫌いなのね?」
「はい…酷い時は人間不信にまでなってしまっていたようで…」
「あらまぁ…」
未来のパートナーに最初あら裏切られ、真実が暴露されたら周りの人間は掌を返したかのように離れていく…それは確かに原因である魔女が嫌いになるわね、と真夜は小さくため息をついた
「…はぁ、とりあえず本を届けなきゃ…」
「どうやって届けるんです?」
「向こうに送ったネコが一旦こっちに戻ってくるみたいだからね、持って行ってもらうのよ」
そんなふうに話していると、ちょうど戻ってきたのか「みやぁん」と扉の前で鳴き声が上がった
「あぁ、ちょうど付いたみたいね」と扉を開けると白いネコがちょこんと扉の前に座っていた
「久しぶりの弟は元気にしていたかしら?」
「なぁん」
「弟…?それより、その分厚い本をこの子に持たせるのですか?さすがに重すぎるのでは…?」
「ん?あぁ、空間魔法をかけた鞄を持たせるから大丈夫よ。
この子はね、その手紙を送ってきた商人のお姉ちゃん分なのよ。
そんなに心配だったならあの子に契約してもらう?」
「んにーー」
「あらしないの?お姉ちゃん心は難しいわね」
小さな頭を撫でるとチリンっと心地よい鈴の音がなる
随分と静かになったリオンに目を向けると何故か口を開いて固まっていた
「リオン?」
「魔女さま、商人の方も魔法が使えるんですか…?」
「えぇ、親の私の鼻が高くなるくらい、優秀な子なのよ?」
「親…?!!!」
「…言ってなかったかしら?この商人私の義理の息子って…」
「魔女さまは言っていないことが多すぎます…!!!」
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