山の向こうの妖怪村

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山の向こうの妖怪村2

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村の長老は子供達を集め、あの山に行ってはならずと良く話をするのでした。あの向こうには、妖怪のようなものがいるんじゃ。
昔行った子供は二度と帰って来なかった、おめえらも絶対行くんじゃねえぞ、これが長老の口癖であり大人達も長老の言うことは良く聞くんだぞと言ってくるのであった!
子供達は何が居るのか気になって親に聞いても、おら達も行った事は無いから見た事は無いが生きては帰れないのは確かだと聞いている。そんな話を聞きながら育って来て、やはり気になってしまうのであり、子供達は皆んなで行ったら大丈夫だべと言いながら神社の境内で話をしていた。
神社の裏から長老が出てきて、「おめえら死にたいのか」と怒られてしまった子供達は家でも親に説教される羽目になってしまった。長老のあんな怖い顔を始めて見たなと、翌日話をして、行くのはやめじゃと1人が言うと皆辞めじゃと言い出して神社の境内で遊んで夕方になり、また明日と言って家に帰って行来ました。
秋も深まり夜になると寒く囲炉裏で温まっていると母さんが風呂沸いたから入りなと言って、風呂は外にあるので裸になって外に出て風呂に入ると温かさが身に染みて身体の芯まで温まるまで入って風呂かろ出て布団に入って温かい内に寝込み目が覚めたらもう朝日が登っていて今日も良い天気だと言って畑に行って野菜の収穫を手伝って朝飯を食べて学校に行くのが日課になっていた。
学校に着くとみんな登校してきて昨夜は寒かったなぁと言いながらもう少ししたら雪でも降るんじゃ無いがと言って話をしていると、先生が来て出席を取り今日も休みはいないな、寒くなるから風邪引くなよと言って1時間目の授業が始まり「苦手なんだよ」と言っていると、先生が最初はおめえが本を読めと言われたのでした。朝から先生にやられたなぁと言いつつ何時もの神社の境内に行くとみんな集まっていて大笑いしていたので何でだろうと思って聞いたら、やっぱり山の向こうに何があるのか見に行きたいと話してたんだよ。秋になると太鼓と笛の音がかすかに聞こえなかったと言って何か楽しそうな感じがしたんだけど、まやかしかなぁ。けれど長老に行くなといわれていて、帰って来れなかったらどうするんだ。それもそうだな大人の言う事を聞かないとなと話していても山の向こうには興味がありました。そんな毎日を過ごして居ると年の暮れになり雪も降り少し積もって寒い冬を過ごす時期になっていました。
年も明けお正月になり、神社にお詣りに行き神社でみかんをもらってみんなで焚き火の周りで食べて甘酒ももらって帰ろうとした時、かすかに聞こえる太鼓と笛の音、大人達は早く家に帰るぞと言って帰りました。あの音は何なんだろうと親に聞いたら山の向こうの怖い奴らが騒いで居るんだと長老が言っていたと言われました。ああやって、肉を食い酒を呑み大騒ぎしているんだ、お前らも食われてしまうぞと言われ恐怖が襲って来ました。翌日親に聞かされた話をしたら皆んな怖がって食われたく無いと言ってみんなで帰りました。また、夜になると太鼓と笛の音がかすかに聞こえ、布団をかぶって寝てました。ただあの山のお陰でこっちには来ないと思っているので少しは安心して雪も多く積もっていて歩くのも大変だから大丈夫だと思いなるべく1人にならないようにみんなで決めて遊んだり学校に通ったりしました。
朝来る時、梅が咲いて、そろそろ春が近づいて来たんだって話をして春になって桜が咲いたら川に行って少し冷たいけど川遊びしようと話をしていました。魚を取る網や釣り竿を用意して、破れた網を直して春を迎える楽しみになっていました。
桜が開花して、皆んなで川に行って網をかけたり釣り竿で釣りをするものそれぞれ楽しい思いを過ごしていました。釣れた魚を持って帰り、お母さんに焼いてもらい、みんなで分け合って食べました。この頃は暖かく過ごしやすい日が続き毎日神社で鬼ごっこやかくれんぼをして、川に行って川で魚取りをして遊んでいて、川にうつった顔を見て色んな顔してるな、お前は色白だし、お前は日焼けで黒いし、お前は緑色だし、俺は耳が大きいし、お前は鼻が大きいしそれぞれ個性があって楽しいね、誰が一番モテるかなぁなんて話をしていました。
夏へとなる時期、頭のはげた奴が一番張り切って泳いでいて楽しんでいました。お前夏になると嬉しそうだな、夏は食べ物も美味しいと言って冷やした胡瓜を食べてました。
他の奴らは何処に行ったんだ、暑くて神社に行ったみたいだよと言って行ってみたら木陰で休んでいました。
皆んなで蝉取りに行かないかと言うと、それより朝早くカブトムシ取りに行こうと言って、そうだな、暑いから今日は帰って早く寝て日の出前に集まってカブトムシ取りに行くことになりました。
ただ、山の側まで行かないとならないので心配はあったのですが皆んな居るから大丈夫だと思い約束をして帰りました。翌朝神社に集まり出発しました。大きいカブトムシ取れるかなぁとか言いながら森の近くまで来ました。何か聞こえないか!静かにして座っているとザクザクと草の上を歩く音が聞こえ、抱き合って震えていると足音は遠のいて行ってしまいました。怖かったなぁ、やっぱり来ちゃいけないんだねと言って、静かに家に帰りました。
音しか聞こえなかったから姿を見ていませんでした。それから学校に行って朝の話をしていたら姿を見たくなってしまい、明日の朝もう一回行きたくなったのですが、怖くてやめました。
ある日、大きい地震が起こり山が崩れて山の向こうの人たちがたくさん走って逃げて来ました。
僕らは食われちゃうのかなと思ったんですが、怪我をしてるし泥だらけで川に連れていき汚れを落として、怪我の手当てをして、母ちゃん達がおにぎり握って食べるものを用意して、俺たちは飲み物を用意して配りました。
逃げて来た人達は、私達の事を見て驚いていました。まさか、助けてくれるのかという顔をしていました。
僕らも妖怪が沢山来て怖かったけど助けないと思って一生懸命になって食べ物と飲み物を配りました。
地震も止まり、安堵の表情になって見てみたら、山の向こうから来たのは、顔が似てて、俺たちみたいに目が一つとか鼻が長かったり頭にお皿を乗せて無いんだ。
本当は、俺たちが妖怪だったんだ。
今まで思っていなかったので自分達も人間達もびっくりして驚いていました。僕達は涙が出ていました。山の向こうに妖怪がいて自分達が人間だと思っていた事をこの地震でわかり人間に申し訳ない思いをさせていたのかと思ってしまいました。
そういえば、川で胡瓜を食べていたのは河童で、鬼ごっこの鬼は本当の鬼で俺は目が3つあるし、みんな違っていた事に気づいたのです。
そんな時、人間の子が来て僕達に言ってくれたんだ。姿や形が違っても心は優しく助けてくれて人間より人間らしいよって。
おにぎりや飲み物をもらって、怪我を治療してくれてありがとうと言ってくれました。見た目じゃ無いよ、これからは仲良くして行こうねって手を握ってくれたんだ。
ふと思い出したんだけど、何で行ってはいけないと言ったのか長老に聞いて見たんだ。そしたら、俺らを見て驚かしてしまうから申し訳ないので行かないようにしていたんだと話してくれました。
地震は怖かったけど、お互い仲良くしていきたい事がわかり平和な村が生まれました。
村の人達は、落ち着いたので帰ると言ってありがとうと言って帰って行きました。
秋になって、今度は人間の村に行くことになり蟹と栗と柿をお土産にして持って行きました。
これ、お土産です。食べてくださいと渡しました。
蟹は蟹汁にして、栗は栗ご飯で柿はおやつにしてくれました。僕らは人間の子と楽しく遊んで美味しいご飯を食べさせてもらいました。
人間の優しさに触れて、自然に涙が出ていました。
涙が落ちる時固まり、小さな水晶になっていました。水晶は、町に行って売ってくださいと言って渡しました。もう帰らないと暗くなってしまうので、また遊ぼうねと言って帰りました。 
ある日、人間が助けを求めて来ました、長老はどんな奴らだったか聞いて、これは山姥の仕業だと確信して山の中に入っていき夜になって焚き火の明かりを見つけました。
長老は山姥に人間の村を襲ったのはお前たちかと聞いたら、そうだと答えると長老は、人間は俺たちを受け入れてくれたんだ、お前らも謝って来いと言った長老の顔が凄く怖くて山姥達は長老に連れられて人間に謝りに行き、壊したものは直して謝って許して貰いました。俺たちも人間と知り合えて本当に良かったんだ。これからは、人間と妖怪が助け合い住んでいけるように他の妖怪にも悪さしないように言っとけと長老は山姥に言いました。
山姥は、村の中に住まわせて貰い人間の優しさで心が綺麗になりました。
しばらくは、平和な生活を、お互いしていましたがある日山の向こうの村から人間さんが来て長老に
話があって来ましたと言いました。
最近、村に妖怪がいたずらしに来るんです、子供達が怖がってしまい困って長老にお願いしに来たんです。
長老は、どんな奴だったんだと聞きました、人間さんは一つ目で一本足でした。
そうか、そいつはイッポンダタラだなぁと言いました。
よし、行こうかと言って長老は人間さんと人間さんの村へ行きました。
村に着いて山姥達に元気にしているかと話、最近イッポンダタラが
出て子供達を驚かしたりしているようだが何が知っているかと聞くと、山姥達はわしらがいると出てこないようで、見てないんですと言っていました。
わかった、よし山姥一緒に俺と山に入ってイッポンダタラを探すのを手伝ってくれと言って一緒に山に入っていきました。
イッポンダタラ居るか、長老様が会いに来ているから出ておいでと
山姥達が声かけをしていました。
そうしたら、山の奥から出てきて
何で来たんですか?と言って少し不貞腐れているようであった。
長老は人間が怖がってしまっているんだ、どうしたんだと聞くと、
前に山を降りて行ったら、俺の姿を見て化け物と言われたんだと言って、悲しかったんだと話して泣いてしまいました。
そうだったのか、今は人間さんも妖怪のことを受け入れてくれ、山姥は今人間村に住んでいるんだ。
俺が人間さんに、話をするから一緒に村に行こうと言って連れて行きました。
村に着いて、子供達は怖がっていたんですが、長老がこいつは姿が一つ目で一本足だけど優しい心を持っている妖怪なんだと村人に伝えました。
長老が話した事で、人間さんも安心してイッポンダタラに、化け物と言った事を謝りました。
イッポンダタラは、そのあと驚かしてごめんなさいと謝りました。
山姥がイッポンダタラにいつでも、私たちの家に飯を食べに来て良いんだぞと言うと、ありがとうと言って涙目になっていました、それを見ていた子供達は、一つ目からデカい涙が出ているのを見て笑いました。
子供達は、イッポンダタラ遊ぼうと言って肩車をしてもらったり、
かくれんぼをして遊びました。
それを見ていた長老は、お互い誤解が解けてよかったと山姥に話していました、山姥にも一緒に探してくれてありがとうとお礼を言って妖怪村に帰る途中、サトリの怪に会って毛むくじゃらの姿で一つ目なので、サトリの怪が長老に聞いてほしい事があるんだと言って
俺の居場所がなくなって来ているんだ、俺はどこに行けばいいのかわからない、悩んでいるんだと言って悲しい顔になっていました。
そうか、わかった俺に着いて来いと言って妖怪村に連れて行き、今日からここがお前の居場所だと言って、妖怪達に紹介しました。
あっ、お前はサトリの怪じゃないかと話しかける妖怪もいて、昔山で俺が怪我をしているところを助けてくれたの覚えているかと言ってありがたかったとお礼を言ってました。
サトリの怪は、長老にお礼を言って山の中では動物が妖怪になったり、妖怪が動物になったりして悪さをしているんだと教えてくれました。
そんな事が起こっていたのかと言って、長老は考え込んでいました。
数日経って、長老はサトリの怪を連れて山に入っていきました。
山の中で、おーいと呼ぶ声がして
待っていると、イッポンダタラがやってきて、長老どうされましたかと言って来ました。
長老、サトリの怪、イッポンダタラで山の中はどうなっているのかを話し合い、今までいなかった妖怪が来たり、妖怪が動物に化けていたずらをしたりしているようだとわかって来ました。
何でこんな事になったんだか分からず、先ずは目には見えないベトベトさんを探しに人間さんも一緒に来てもらい山道を歩いていると
人間の足にまとわりつく感覚があり長老なんか足に着きましたと言って、サトリの怪がお前はベトベトさんかと聞くとそうだと答えました。そしてスネコスリもいるのかと聞くといるよと言ってスネコスリを呼んでいました。するともう片方の足にまとわりつく感覚がありベトベトさんとスネコスリが集まりました、長老は何処から来たんじゃと聞くと、3つ山を越えてきたと言って知らぬ妖怪が来て追い出されて他の妖怪も何処かに逃げて行ったんだと話しました、
わかったけど、なにか人間さんにいたずらをしてはいけないと叱られて、居たかったなら悪さは辞めろと言われ、分かりましたと素直になりました。
この山の神の使いの白い蛇様が見かけないのは、助けに行っているからなのが知る事が出来ました。
山から降りて人間さんに、ベトベトさんとスネコスリは、いたずらはしないから山に来てくれと言って、何が悪さをする者がいたらおら達が足にまとわりつくからその間に逃げてくれと言って、今までのせめてもの償いだからと謝りました。
人間達も、これで安心してきのこを取りに行けると言って喜んでいました。
他に困っている事は無いかと尋ねると、動物の骨が砕けて落ちていて夜になると大声が聞こえて来るんだと言うと、山姥が言いました。
山爺だなぁ。
洞窟の中に居て、普段滅多に見かけないけど、奴らしかおらんと言ってあの声を近くで聞くと鼓膜が破れてしまうんじゃ、山にある洞窟には近寄るなと人間達に言いました。
一日山姥の家で休ませてもらって
ここの暮らしを聞いたり、妖怪村の様子を話したりして過ごしカラスに手紙を渡して妖怪村の医者に届けさせました。妖怪村の医者から返事が来て、近くの妖怪村の医者も一緒に連れて行くと書かれていました。
医者が到着して山姥に案内してもらい山の洞窟まで行って、「山爺いるか」と呼んでも応答がありませんでした。
山姥が言いました、山爺達は耳が聞こえなくなってしまって大声になったんだと思うと言いました。
長老は、それならと言ってコウモリを使おうと言ってコウモリを集めました。
みんなに頼みがある❗️
お前達の超音波で山爺に長老が来たから集まってくれと頼みました。コウモリ達は一斉に飛び立ち
洞窟の中に飛んで行きました。
しばらくすると、山爺達が1人2人と洞窟から出てきて8人いました。
コウモリを通して山爺が耳が聞こえなかった事を確認して、コウモリを通して妖怪医者が診てくれるからと伝えてもらいました。
1人1人見て行くと皆んな鼓膜が破れていました。
医者達は1人ずつ治療をしていき、
かすかに聞こえるようになったので、あと2~3日すれば元に戻ると言って安心させました。
長老が、山爺達に聞こえるようになったから、もう大声は出さないようにしてくれと頼みました、あの大声で人間達が耳が聞こえなくなってお前達と同じ苦しみをするんじゃと言うと山爺が、そうだったのか悪い事をしてしまったなぁと言って、長老にお願いして来ました。
お願いだ、一緒に人間さん達に謝りについて行ってほしいとのことでした。
わかった、2日後になればおめえらも耳が聞こえるようになるから
迎えに来るから一緒に行こうと言って長老は、妖怪村に医者と帰って行きました。
山姥も人間村に帰って、今日の出来何処を話しました。
人間達は2日後を迎える用意をこっそり始めました。
山姥は、溜まった洗濯物を洗い干していると子供達が来て、昨日居なかったから寂しかったよと言ってくれて山姥は嬉しい顔をしてよしもう一踏ん張りと言って干物を始めました。
翌日、長老が洞窟に行って、山爺と呼ぶと「長老」と言って出てきました。耳が聞こえるんだ、ありがとうございましたとお礼を言って医者には手紙を書いてカラスに頼んだと言っていた。
さぁ、人間村に行こうと山を降りて行きました。
村の入り口には、村人と山姥が出迎えて居てくれました。
山爺達は、今まで迷惑をかけて居て申し訳なかったと謝罪し、人間達は耳が聞こえなかったから仕方ない人間も同じなんだと言って治って良かったと言ってあげました。
広場にござがひいてあり、皆んな座ってくれと人間さんが言って、次々と食べ物と飲み物が運ばれて来ました。
山爺は、どうしたんですかと聞くと、今日から仲間じゃないですかと言って一緒に食事をして話を聞かせて下さいと人間達は言ってくれました。
洞窟の生活のことや、何を食べて居たかとか、何をしていたか色々と聞いていました。たくさん食べて人間と話をして楽しい一日を過ごして山爺達は満足して山に帰って行く時、みんなが、またいつでも来てくださいと言って見送っていました。
長老は、まだ気になる事があるのですが、皆んなにはまだ言わないで考えていました。
長老が山に行ってずっと気にしていたのは、神の使いの白い蛇に会わなかったからです。普段は気配を感じることもあり存在感があるのですが気配も感じないのでした。
何か大きな事が起こる前に、白い蛇は何をしているのか気になっていました。
この頃、全国各地で神の使いの白い蛇が何処かに集結しているのか
、又は今までおとなしかった妖怪が反乱を起こそうとしているのかいずれか何があるのかわからない状態であった。
長老は、全国の妖怪村の長老達と
集まるようにして、いざと言う時どう対応するか話し合いをしていました。
南の国に居る長老が、最近人間が
居なくなる事があり、人間達に助けを求められていると話があり、
近くの妖怪達に何が起こっているのか応援を求め、もっと大勢で調べたいと言い、他の長老達が応援を出すと言って皆んなで一気に山狩りをして調べようとなりました。
3日後に南の国に集結し、山狩りが行われました。
何か不気味な感じがしたり、誰かに見られている感じがしたりして
皆んなで集まって話していました。
1人の長老が、昔居たあの妖怪が生き残っていたのかもと言って
それは、山から手を伸ばし人間を捕まえて食べてしまう妖怪「手長足長」が復活して悪さをしているのではと言いました。
今いる妖怪達は、人間達と問題なく生活しているから、可能性はあるとなりました。
明日、また山に行って探そうとなり早めに寝ました。
翌朝出発し、妖怪手長足長を捕まえに行き、なかなか出てこないし見つからないのです。
その頃、妖怪手長足長は海を泳いで他の場所に行っていたのです。
皆んなが南の国に行ってる隙に手薄になっている場所に行って荒らし回っていたのです。
南の国へカラスが手紙を運び、「今東の国にたくさんの妖怪手長足長が来て人間に怪我をさせ逃げ遅れた人を喰ってしまって居る」と手紙が届きました。
北にいる妖怪に応援を頼もうと、カラスに手紙を運んでもらいました。北の妖怪が東に向かい人間を守って、妖怪の長老達の為にも手長足長妖怪を校正させるか、退治するかしないと思って1分でも早く応援にと足速に進んで行ってるのです。
北の妖怪が東の妖怪のところに着いたら、怪我をしている妖怪が必死に人間を守って居て、すぐ北の妖怪達も参戦に加わり反撃して行きました。
相手は一旦引き下がり何処かへ行ってしまい、怪我をした妖怪の手当てをしたり、人間さんがおにぎりを握ってくれて、お腹も満たされました。
ただ、油断は禁物です。
また、襲ってくる事がわかっているので、妖怪達が人間さんを囲むように壁になっていました。
夜も更けて暗闇になったので、焚き火をして人間さんには暖をとって寝てもらい、妖怪達はたいまつを持って見張っていました。
朝になり人間さんは、眠れて疲れが取れたようでした、妖怪達はずっと見張りをしていました。
子供が妖怪に聞きました、何で助けてくれるの❓
妖怪は言いました、前は俺たちもいたずらしていだんだけど、人間さんは許してくれて、一緒に住んでくれたり、村に呼んでくれて食事を出してくれたりしてくれたんだ。だから恩を感じているんだと説明してくれました。
そんな時があったんだと子供は思って、僕達も妖怪さんとずっと仲良くして行くからねと言ったことが妖怪の心に響き、力が湧いて来ました。
南の国にいた妖怪も東に来て、作戦を作りました。
真ん中に人間を入れて、その周りを妖怪が守り、山の中に南から来た妖怪が隠れて挟み撃ちにしようと言う作戦でした。
妖怪達が配置について待っていると山が揺れ出して来て地震かと思っていたら、妖怪手長足長が大きくなって今までの3倍ぐらいの身体で襲ってきたのです。
どうしたんだ、急に大きくなって
妖怪達は、どんどんと捕まってしまい軽々と投げられてしまい、人間さんは何処に逃げようかと迷っていました。
けど、逃げる前に怪我をした妖怪を助けないとと思って妖怪を助けていきました。妖怪は逃げてくれと言うのですがそんなことより助ける方が大切だと感じ怪我をしても人間は妖怪を助けていきました。妖怪達は怪我をしても戦い続けてなんとか追い払いする事が出来ました。妖怪と人間両方とも怪我だらけで泥まみれでお互いその姿を見て笑ってしまいました。
酷い目に遭ってしまったと話しながら川で顔を洗って、汚れを落としてまた、皆んなで集まって話をしていると、次の作戦の話になっていました。
人間達も妖怪と一緒に闘うと言って、そうしたらまた違う闘い方が出来るんじゃないかと思い作戦会議になって行きました。
ただ、あんなに大きくなった妖怪
の弱点は無いかと話し合いました。
妖怪手長足長は、身体は小さいんだよねと言うと、安定感が無いかもと言ったりしていると罠をかけて足を引っ掛けると倒れたところを縛ってしまえないかなぁと言って、明日罠をかけて見ようとなりました。
細かい罠を仕掛けるのは、人間がやっていきました。そんな時に
山姥と山爺がやってきて、なんとか向こうは落ち着いたと言って、こっちは大変そうだなと周りを見渡し言って、山姥と山爺がこそこそと話をしていました。
長老達は大丈夫なのかと聞きました。そう言えば見かけないんだと思って皆んなで呼んで見ましたが返事はありませんでした。
何処に行ってしまったのか、妖怪に連れていかれたのか心配になってしまいました。お腹が空いていたら、人間さんがおにぎりを握って配ってくれて食事をしました。
よし、腹ごしらえもしたし、力が湧いて来ました。
山姥と山爺は、4組に分かれて山に入って行くと言って出かけていきました。
人間と妖怪は、罠を仕掛けたのを
再度確認して見て周り用心を怠らなかったのです。
すると、また山が揺れ始めてきたので、みんな緊張しながらも持ち場についていました。
大きな妖怪手長足長がゆっくりと
近づいてきました。
その時、山姥と山爺が足の前に倒れてバランスを崩した、妖怪手長足長が罠に引っかかり倒れました。妖怪達は手と足を縛って動けなくして、次々と倒して行く事ができました。
山姥は、妖怪手長足長に何で大きくなったんだと聞くと、海を泳いで塩水で身体が大きくなったみたいだと言って、だんだんと水分が抜けて行くと元の大きさに縮んでいきました。
お前ら絶滅したんじゃ無かったのかと聞くと、俺たちはまだたまごで、崖の間に入って居て今の異常気象で孵化できたんだと言って、
人間達のおかげで生まれたんだと
話していました。
そんな話をしていると、山の中から、長老4人と神の使いの白い蛇4匹が東西南北から現れて来ました。
長老と白い蛇と村人達は、4箇所に分かれ妖怪達を集めて、これからは人間さんと暮らせるように話をして回っていだんだと言って、村人さんも協力してくれて一緒に人間にも話をしてくれたんだと話し、神の使いの白い蛇が4箇所に
分かれ妖怪が悪さをしないように見守り、妖怪の長老達は人間さんと交流を持って困っていたら助けて行くことをして、お互い協力して行く事を約束したんじゃ。
動物が妖怪にならないように、森を守って住みやすい環境を建て直すことから始めるから、皆んなで一緒に手伝ってくれと長老達が頭を下げてお願いをしました。
頭を上げたら、皆んな泣いていて
人間と妖怪が手を取り合っていました。
今日は、皆んな揃っているから交流してたくさん知り合いを作って欲しいと長老が言いました。
明日の朝、それぞれ自分達の村に帰って新しい生活を始めようとなりました。
朝になり、それぞれ分かれて各村に帰っていき、月日が経っても交流しながら楽しい生活が続いています。

長老は、人間にお礼を言って帰りました。

今でも、河童伝説や座敷童など語り継がれているのは、昔の人間と妖怪のおかげかも知れません。



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