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旅立ち~オードゥス出立まで
クロラさん
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「あ、ふ…クロラさん。」
薬師小屋から出た通りに串焼き2本を持ったクロラと出くわす。
そんなクロラはノアをじーっと見つめる。
「ノア君、今君は私の封印されし真名を言うつもりだったでしょう?」
「そ、そんなつもりは無いですけど真名ってことは自分で認めてるんじゃないですか?」
「ぬぐぐ。(ムシャムシャ)」
ノアが気付いた頃にはクロラが持っていた串焼き2本は忽然と消えていた。
「ノア君は何やってたの?薬師小屋から出てきたけど。」
「回復薬と毒消しの作成にね。クロラさんは?」
「とりあえず昨日の内にパーティ探しの掲示板に登録して待ってる状態。後冒険者ギルド内に薬草採取依頼があったからそれを受注して弓の練習しつつダンジョンを探索した位よ。」
クロラさんも頑張ってるなぁと思いつつあることを思い出し質問する。
「クロラさん、ここら辺で少し大きめの食堂の場所とか分かりますか?」
「なーにー?ノア君。その言い方、私が食べ物屋制覇してると思ってる訳?」
「いや、そこまでは…」
クロラが後ろを指差し
「この建物の2軒後ろに『森の揺りかご』って食堂があるわよ。」
(知ってるのか…)
ノアがこんな質問したのには訳があり、ノアが泊まっていた宿に『一国舞茸』と『ギガンティックエリンギ』を買い取って貰おうとしたが設備が整って無いとの事で他をあたってくれと言われてしまった。
ならばと散策がてら大きめの食堂を探している訳だ。ついでに腹も減っている。
「良いわ、私も朝ごはんまだだったから(?)場所教えてあげる。」
(あれ?さっき食べてたのは何だったんだ?)
引っ掛かる所はあるがとりあえずクロラに付いていくことにしよう。
『森の揺りかご』前に来ると年配だががっしりとした体のおばさんが開店準備を始めていた。おばさんはクロラを見るなり声を掛けてきた。
「おやぁ!ふももちゃん!おはようさん!朝早くから来てくれたのかい?」
言われたふももさんは顔を両手で隠し、俯いているが耳が真っ赤なので恥ずかしそうにしているのが一目で分かる。
「おやぁ!隣の坊やは彼氏さんかい?年下好「ち、違います!この街に来るまでの間一緒にいただけです!」」
(いや、確かに違うのは正しいけどここまで完全否定されると何かくるものがあるな…)
「アハハ!冗談さぁ!何か用があって来たんだろう?」
「あのですね…もし良ければ<一国舞茸>と<ギガンティックエリンギ>を買い取って貰えればと思って来たんですが…」
「おやぁ!立派だ事。こちらからもお願いしたい位だよ!ウチの食堂は食う量が半端じゃない人達が良く来るからね!」
おばさんは<一国舞茸>と<ギガンティックエリンギ>それぞれ10000ガルで買い取る。
「あれ?少し貰い過ぎな気が…」
「良いんだよぉ!今はどこも品不足だから少し値が張っても構いやしないよ…おやぁ?坊や!それも買い取って良いのかい?」
とおばさんがノアの腰に指を差すと鞄から<歩く茸>が抜け出そうとしていた。
<歩く茸>3人(?)が「あ、やべっ!」みたいな反応をして逃げ出そうとするが、柄の所を持つと観念した様だ。
「安心しな!直ぐに採って食おうって訳じゃない。すぐそこにウチの家庭菜園があるんだが。良ければそこに居着いて貰えると嬉しいんだがね。」
そう言われた<歩く茸>達はトコトコ家庭菜園に向かい、土の上に寝そべる。ゴロゴロしたり脚を土に入れたりしたあとおばさんの方を見て傘をコクコクと揺らす。
(顔無いけど表情豊かだなー…)
「気に入ってくれたかい?それじゃこれから宜しく頼むよ。」
その後<歩く茸>3人(?)で6000ガルを貰う。
「いやぁ、良い買い物したよ!
知ってるかい坊や?<歩く茸>はね、肥沃な土地に根を張るとね周囲に<動く茸>ってのが生えてくるの。コレがまた絶品なのさ。ある程度の量確保出来たらメニューに出すからそん時ゃ坊や達に優先して提供してあげるよ。」
「え?私も良いんですか?」
「こんな良い客を連れてきてくれたんだ。お嬢ちゃんのお陰さ。もしまた食材を見つけてくれたら買い取るよ!」
「「ありがとうございます。」」
「そうだ!昨日の夜に良い鹿の肉が手に入ったんだ。坊やが持って来てくれた<ギガンティックエリンギ>も使って食事作ってやるよ!食ってきな。」
薬師小屋から出た通りに串焼き2本を持ったクロラと出くわす。
そんなクロラはノアをじーっと見つめる。
「ノア君、今君は私の封印されし真名を言うつもりだったでしょう?」
「そ、そんなつもりは無いですけど真名ってことは自分で認めてるんじゃないですか?」
「ぬぐぐ。(ムシャムシャ)」
ノアが気付いた頃にはクロラが持っていた串焼き2本は忽然と消えていた。
「ノア君は何やってたの?薬師小屋から出てきたけど。」
「回復薬と毒消しの作成にね。クロラさんは?」
「とりあえず昨日の内にパーティ探しの掲示板に登録して待ってる状態。後冒険者ギルド内に薬草採取依頼があったからそれを受注して弓の練習しつつダンジョンを探索した位よ。」
クロラさんも頑張ってるなぁと思いつつあることを思い出し質問する。
「クロラさん、ここら辺で少し大きめの食堂の場所とか分かりますか?」
「なーにー?ノア君。その言い方、私が食べ物屋制覇してると思ってる訳?」
「いや、そこまでは…」
クロラが後ろを指差し
「この建物の2軒後ろに『森の揺りかご』って食堂があるわよ。」
(知ってるのか…)
ノアがこんな質問したのには訳があり、ノアが泊まっていた宿に『一国舞茸』と『ギガンティックエリンギ』を買い取って貰おうとしたが設備が整って無いとの事で他をあたってくれと言われてしまった。
ならばと散策がてら大きめの食堂を探している訳だ。ついでに腹も減っている。
「良いわ、私も朝ごはんまだだったから(?)場所教えてあげる。」
(あれ?さっき食べてたのは何だったんだ?)
引っ掛かる所はあるがとりあえずクロラに付いていくことにしよう。
『森の揺りかご』前に来ると年配だががっしりとした体のおばさんが開店準備を始めていた。おばさんはクロラを見るなり声を掛けてきた。
「おやぁ!ふももちゃん!おはようさん!朝早くから来てくれたのかい?」
言われたふももさんは顔を両手で隠し、俯いているが耳が真っ赤なので恥ずかしそうにしているのが一目で分かる。
「おやぁ!隣の坊やは彼氏さんかい?年下好「ち、違います!この街に来るまでの間一緒にいただけです!」」
(いや、確かに違うのは正しいけどここまで完全否定されると何かくるものがあるな…)
「アハハ!冗談さぁ!何か用があって来たんだろう?」
「あのですね…もし良ければ<一国舞茸>と<ギガンティックエリンギ>を買い取って貰えればと思って来たんですが…」
「おやぁ!立派だ事。こちらからもお願いしたい位だよ!ウチの食堂は食う量が半端じゃない人達が良く来るからね!」
おばさんは<一国舞茸>と<ギガンティックエリンギ>それぞれ10000ガルで買い取る。
「あれ?少し貰い過ぎな気が…」
「良いんだよぉ!今はどこも品不足だから少し値が張っても構いやしないよ…おやぁ?坊や!それも買い取って良いのかい?」
とおばさんがノアの腰に指を差すと鞄から<歩く茸>が抜け出そうとしていた。
<歩く茸>3人(?)が「あ、やべっ!」みたいな反応をして逃げ出そうとするが、柄の所を持つと観念した様だ。
「安心しな!直ぐに採って食おうって訳じゃない。すぐそこにウチの家庭菜園があるんだが。良ければそこに居着いて貰えると嬉しいんだがね。」
そう言われた<歩く茸>達はトコトコ家庭菜園に向かい、土の上に寝そべる。ゴロゴロしたり脚を土に入れたりしたあとおばさんの方を見て傘をコクコクと揺らす。
(顔無いけど表情豊かだなー…)
「気に入ってくれたかい?それじゃこれから宜しく頼むよ。」
その後<歩く茸>3人(?)で6000ガルを貰う。
「いやぁ、良い買い物したよ!
知ってるかい坊や?<歩く茸>はね、肥沃な土地に根を張るとね周囲に<動く茸>ってのが生えてくるの。コレがまた絶品なのさ。ある程度の量確保出来たらメニューに出すからそん時ゃ坊や達に優先して提供してあげるよ。」
「え?私も良いんですか?」
「こんな良い客を連れてきてくれたんだ。お嬢ちゃんのお陰さ。もしまた食材を見つけてくれたら買い取るよ!」
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