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フリアダビア前哨基地編
いるなぁ…
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「いるなぁ…」
「いるねぇ~」
「20体位いるな。
まぁ蜥蜴とか蛇は暗がりを好む物だしな。」
ノア、バラス、アルキラーの3人は地下墓地へと潜ると通路を石壁で塞いだ地点まで来ていた。
全員<気配感知>持ちの様で、既にモンスターの反応を感知している様だ。
「正面に6、右に3、左に4か…正面は自分が行きますが他は…」
「問題無い。」
「まっかせなさ~い。」
「では、石壁を開けたら速攻で向かいますね、ヴァンディットさん起きてますか?」
「はい、気分爽快です。」
「ははは、了解。それでは行きますよ…」
左手を石壁に這わせたノアは右手に抜剣した阿羅亀噛を持つ。
石壁に魔力を流し、石壁が崩れ去った瞬間に<渾身><集中><投擲術>を発動、真正面に向けて全力で投擲。
ヒュボッ!ドガッ!グギョアッ!?
阿羅亀噛は蜥蜴モンスターの首元に命中し、深々と突き刺さる。
「おお。」
「お~お見事。」
ノアはアルキラーとバラスの関心した声を気にする事無く次の手に出る。
投擲した際のポーズのまま右手をギュッと握り込む。
バシュッ!
「「おおっ?」」
首元に突き刺した蜥蜴の元へ転移したノアは、即座に阿羅亀噛を引っこ抜き、抜きしなに<渾身>を発動し、近くにいた蜥蜴、蛇モンスターの首を撥ね飛ばす。
ゾッ!ゾリッ!
一瞬の内に3体のモンスターが殺られた事で残りの3体が地下墓地の奥に逃げ出した。
「あ、くそっ!」
直ぐに追おうとしたが、後方にいる2人が全く動く気配が無く、2人目掛けて左右の蜥蜴型モンスターが攻撃を仕掛けようとしていた。
ノアは咄嗟に2人の方に向くが、バラスは手を後後ろ手に組み、アルキラーはコートに手を突っ込んだままじっとしていた。
「2人共!来てますよっ!」
と、ノアが叫ぶ頃には2人の側面にモンスターが迫っていた。
「47、48。」
「に~。」
2人がそれぞれ数字を口にした瞬間、アルキラーは両手に鎌の様な物を持ち、バラスは右手にカランビットナイフを持っていた。
アルキラーは最小限の動きで右手に持つ鎌の様な得物の先端を左側からやってきたモンスターの喉元へと突き刺す。
更に、素早くモンスターの背後に回りつつ左手に持っていた鎌の先端をモンスターの眼に突き刺した。
そのまま物凄い力で両側に腕を引くと、鈍い音を立てながらモンスターの首をへし折った。
その間のバラスはと言うと、右手に持ったカランビットナイフをモンスターの喉元へと突き刺すと、軽々とモンスターの体を持ち上げ地面に叩き付ける。
更にモンスターの顎に指を引っ掛け、喉元のカランビットナイフを引き、喉を掻っ捌いたかと思うと、出来た傷口に手を突っ込みモンスターの頚椎を掴む。
『グジャッ』
モンスターの体内から、鈍い破砕音が聞こえたかと思うとモンスターはぐったりして動かなくなった。
ズヂュッ!
モンスターの喉元から手を引き抜いたバラスが、真っ赤に染まった右手をノアの方に向けてヒラヒラと振る。
「こっちは2人でもだーいじょーぶ。
君は奥に行ったモンスターを倒してくると良いよ~。」
「ははは…凄いなありゃ…
分かりました!御言葉に甘えて行ってきます。」
そう言い残してノアは奥へと駆けて行った。
「15、3、82。」ドスッ!ザシュッ!ズバッ!
「よ~ん、あ、アル君、8貸して?」
「アル君言うな、はい、8。」
「良いじゃな~い、今は2人だけなんだ~、し!」ゴッ!ガッ!ゴチャッ!
「ま、それもそうか。16。」ブチブチッ!
「は~い、こっちはお~わり。アル君は?」
「こっちも終わったよ。
相変わらず君の戦い方は見てて惚れ惚れするよ。」
「な~に言ってるの、私の戦い方は只の力任せよ?
アル君みたいに手を変え品を変えって戦い方が苦手ってだけよ。」
「はは、御謙遜を。
しっかし、冒険者ってのも良いものだ。
どうだい?下の者が育ってきたら解体師兼暗殺稼業は辞めて、冒険者に復帰するのは?」
「良いわね~あっちでもこっちでも解体師兼暗殺稼業だったんだもの。
こっちに来た時に身分証代わりに冒険者カード作ったっきりだったから、第3の人生は冒険者やってみるのも良いかもね~。」
「今の所暗殺依頼は、あの取り巻き2人の殺害依頼だけだったから取り敢えずもう締め切ってしまおう。」
「あら~アル君結局依頼受けてたんだ~。」
「ああ、ヒュマノ聖王国の国王直々の依頼だ、無下には出来ないだろ?」
「それもそうね~。
でもどうやって処理したの?あの2人。」
「簡単だ、敢えて国王からミユキに取り巻き2人を殺害する様に指示を出す。
私達同様異世界の、特に日本の普通の少女だ、人殺し何て容易には出来ない。
あの取り巻き2人は何処へ行っても問題ばかり起こすから、勾留されてミユキとは引き離され、何かしら事情を聞かれるのは明白だ。
そしてそこで『国王直々の殺害指示』をその場にいる多数の者に周知させる。
そうすれば後は自然とそう言った状況が作られていく。
私がやったのは、牢の鍵を開けてモンスターがいる方向に誘導しただけだ。」
「じゃあアル君の計画通りだったって事?」
「成功するかは五分五分だったけどね。
まぁ最悪、期を見計らって私が処理するつもりだったよ。
彼女は仮にも【勇者】だ、暗殺の事は【暗殺】に任せれば良い。」
「ふふ~ん優しいのね~アル君。」
「何言ってんだ、私は元々優しいだろ?
ほら、ノア君の方も戦闘終わった様だ、死体を回収したらノア君の元へ行こう。」
「あいあいさ~。」
ザシュッ!
「…よし、と…これで全部かな…」
(『その転移の腕輪…なかなか便利だな。』)
(そだね、ヴァンディットの影と併用すれば戦術が広がりそうだよ。)
(『後は自身の魔力量をどう上げるか、だな。
今の状態だと転移20回程で魔力が枯渇するだろう?』)
(そ。
魔力量の上げ方は両親からも教わって無かったから、バラガスさんに指輪や装飾品を作って貰おうとしてるのさ。)
(『ま、『俺』も自己強化なら教えられるが、魔力量の上げ方は専門外だ。
【魔法使い】にでも教えて貰うんだな。』)
(取り敢えずそれ位しか無い、か。
それまではヴァンディットさんにマナポーション増産して貰お。)
「お~い、ノアく~ん。こっちは終わったよ~。」
「お疲れ様です。こっちも今終わった所です。」
ノアがいる場所は旧フリアダビア中央にある教会の真下。
地上に向かう礼拝堂への階段に立っていた。
「あれ~?てっきり地下墓地の奥の方まで逃げていったかと思ったけど…」
「ええ…急にこの階段の下でピタッと止まったかと思うと、階段を昇ろうとしてまごついていたので仕留めました。
上に昇ろうとしていた理由は<気配感知>でよ~く探ってみれば分かります。」
ノアに促されて上階の気配を探る両名。
「「あー、なる程。」」
「ね。」
「いるねぇ~」
「20体位いるな。
まぁ蜥蜴とか蛇は暗がりを好む物だしな。」
ノア、バラス、アルキラーの3人は地下墓地へと潜ると通路を石壁で塞いだ地点まで来ていた。
全員<気配感知>持ちの様で、既にモンスターの反応を感知している様だ。
「正面に6、右に3、左に4か…正面は自分が行きますが他は…」
「問題無い。」
「まっかせなさ~い。」
「では、石壁を開けたら速攻で向かいますね、ヴァンディットさん起きてますか?」
「はい、気分爽快です。」
「ははは、了解。それでは行きますよ…」
左手を石壁に這わせたノアは右手に抜剣した阿羅亀噛を持つ。
石壁に魔力を流し、石壁が崩れ去った瞬間に<渾身><集中><投擲術>を発動、真正面に向けて全力で投擲。
ヒュボッ!ドガッ!グギョアッ!?
阿羅亀噛は蜥蜴モンスターの首元に命中し、深々と突き刺さる。
「おお。」
「お~お見事。」
ノアはアルキラーとバラスの関心した声を気にする事無く次の手に出る。
投擲した際のポーズのまま右手をギュッと握り込む。
バシュッ!
「「おおっ?」」
首元に突き刺した蜥蜴の元へ転移したノアは、即座に阿羅亀噛を引っこ抜き、抜きしなに<渾身>を発動し、近くにいた蜥蜴、蛇モンスターの首を撥ね飛ばす。
ゾッ!ゾリッ!
一瞬の内に3体のモンスターが殺られた事で残りの3体が地下墓地の奥に逃げ出した。
「あ、くそっ!」
直ぐに追おうとしたが、後方にいる2人が全く動く気配が無く、2人目掛けて左右の蜥蜴型モンスターが攻撃を仕掛けようとしていた。
ノアは咄嗟に2人の方に向くが、バラスは手を後後ろ手に組み、アルキラーはコートに手を突っ込んだままじっとしていた。
「2人共!来てますよっ!」
と、ノアが叫ぶ頃には2人の側面にモンスターが迫っていた。
「47、48。」
「に~。」
2人がそれぞれ数字を口にした瞬間、アルキラーは両手に鎌の様な物を持ち、バラスは右手にカランビットナイフを持っていた。
アルキラーは最小限の動きで右手に持つ鎌の様な得物の先端を左側からやってきたモンスターの喉元へと突き刺す。
更に、素早くモンスターの背後に回りつつ左手に持っていた鎌の先端をモンスターの眼に突き刺した。
そのまま物凄い力で両側に腕を引くと、鈍い音を立てながらモンスターの首をへし折った。
その間のバラスはと言うと、右手に持ったカランビットナイフをモンスターの喉元へと突き刺すと、軽々とモンスターの体を持ち上げ地面に叩き付ける。
更にモンスターの顎に指を引っ掛け、喉元のカランビットナイフを引き、喉を掻っ捌いたかと思うと、出来た傷口に手を突っ込みモンスターの頚椎を掴む。
『グジャッ』
モンスターの体内から、鈍い破砕音が聞こえたかと思うとモンスターはぐったりして動かなくなった。
ズヂュッ!
モンスターの喉元から手を引き抜いたバラスが、真っ赤に染まった右手をノアの方に向けてヒラヒラと振る。
「こっちは2人でもだーいじょーぶ。
君は奥に行ったモンスターを倒してくると良いよ~。」
「ははは…凄いなありゃ…
分かりました!御言葉に甘えて行ってきます。」
そう言い残してノアは奥へと駆けて行った。
「15、3、82。」ドスッ!ザシュッ!ズバッ!
「よ~ん、あ、アル君、8貸して?」
「アル君言うな、はい、8。」
「良いじゃな~い、今は2人だけなんだ~、し!」ゴッ!ガッ!ゴチャッ!
「ま、それもそうか。16。」ブチブチッ!
「は~い、こっちはお~わり。アル君は?」
「こっちも終わったよ。
相変わらず君の戦い方は見てて惚れ惚れするよ。」
「な~に言ってるの、私の戦い方は只の力任せよ?
アル君みたいに手を変え品を変えって戦い方が苦手ってだけよ。」
「はは、御謙遜を。
しっかし、冒険者ってのも良いものだ。
どうだい?下の者が育ってきたら解体師兼暗殺稼業は辞めて、冒険者に復帰するのは?」
「良いわね~あっちでもこっちでも解体師兼暗殺稼業だったんだもの。
こっちに来た時に身分証代わりに冒険者カード作ったっきりだったから、第3の人生は冒険者やってみるのも良いかもね~。」
「今の所暗殺依頼は、あの取り巻き2人の殺害依頼だけだったから取り敢えずもう締め切ってしまおう。」
「あら~アル君結局依頼受けてたんだ~。」
「ああ、ヒュマノ聖王国の国王直々の依頼だ、無下には出来ないだろ?」
「それもそうね~。
でもどうやって処理したの?あの2人。」
「簡単だ、敢えて国王からミユキに取り巻き2人を殺害する様に指示を出す。
私達同様異世界の、特に日本の普通の少女だ、人殺し何て容易には出来ない。
あの取り巻き2人は何処へ行っても問題ばかり起こすから、勾留されてミユキとは引き離され、何かしら事情を聞かれるのは明白だ。
そしてそこで『国王直々の殺害指示』をその場にいる多数の者に周知させる。
そうすれば後は自然とそう言った状況が作られていく。
私がやったのは、牢の鍵を開けてモンスターがいる方向に誘導しただけだ。」
「じゃあアル君の計画通りだったって事?」
「成功するかは五分五分だったけどね。
まぁ最悪、期を見計らって私が処理するつもりだったよ。
彼女は仮にも【勇者】だ、暗殺の事は【暗殺】に任せれば良い。」
「ふふ~ん優しいのね~アル君。」
「何言ってんだ、私は元々優しいだろ?
ほら、ノア君の方も戦闘終わった様だ、死体を回収したらノア君の元へ行こう。」
「あいあいさ~。」
ザシュッ!
「…よし、と…これで全部かな…」
(『その転移の腕輪…なかなか便利だな。』)
(そだね、ヴァンディットの影と併用すれば戦術が広がりそうだよ。)
(『後は自身の魔力量をどう上げるか、だな。
今の状態だと転移20回程で魔力が枯渇するだろう?』)
(そ。
魔力量の上げ方は両親からも教わって無かったから、バラガスさんに指輪や装飾品を作って貰おうとしてるのさ。)
(『ま、『俺』も自己強化なら教えられるが、魔力量の上げ方は専門外だ。
【魔法使い】にでも教えて貰うんだな。』)
(取り敢えずそれ位しか無い、か。
それまではヴァンディットさんにマナポーション増産して貰お。)
「お~い、ノアく~ん。こっちは終わったよ~。」
「お疲れ様です。こっちも今終わった所です。」
ノアがいる場所は旧フリアダビア中央にある教会の真下。
地上に向かう礼拝堂への階段に立っていた。
「あれ~?てっきり地下墓地の奥の方まで逃げていったかと思ったけど…」
「ええ…急にこの階段の下でピタッと止まったかと思うと、階段を昇ろうとしてまごついていたので仕留めました。
上に昇ろうとしていた理由は<気配感知>でよ~く探ってみれば分かります。」
ノアに促されて上階の気配を探る両名。
「「あー、なる程。」」
「ね。」
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