201 / 1,117
フリアダビア前哨基地編
旧フリアダビアまで300メル
しおりを挟む
モンスターの群れが旧フリアダビアまで300メルにまで迫った頃、ドワーフのロイは準備を進める兵士達と共にいた。
ユグとノアの証言から、今回のモンスターの侵攻は過去最大かと思われる。
皆一様に言葉を発さず、沈痛な面持ちで装備を身に付けていた。
「なぁんが、お前ら、戦う前から死んだ様な顔するで無いわ!
お前ら死にに行く訳じゃ無かろう?
生き残る為に戦いに行くんじゃなかか!
気持ちは分かるが、こない時程笑うか叫ぶかして少しでもアゲとけ!
いざって時に動けんぞ、わしなぞこんな時でも酒飲んでアゲちょるんじゃ!
ほれ、一口で良い皆飲め!」
無理矢理酒の入った入れ物を兵士に押し付け、皆回し飲みしていく。
「今飲んだ酒の味を覚えておけよ?
これは皆それぞれへ向けた献杯じゃ無かぞ!
この苦難を乗り切った先にある祝杯の味じゃ!
皆で共に大酒飲んで讃え合おうぞ!」
「はは、結局最後は酒ですか。」
兵士の中で一番若い者が声を上げる。
良い感じに酒が入ったからか目付きが平時のそれに戻った様だ。
「今のお前らに必要なんは"余裕"じゃ。
お前らの体つきを見た限り平時はしかりと戦える兵と見受ける。
先程の強張った状態のままじゃ、モンスター所か犬にすら勝てんど。
酒は余計な力ば抜くでの、それでお前らに振る舞った。
酒はわしにとっちゃ金塊よりも価値がある、お前らには金塊の価値以上の働きば期待しとるぞ!」
「「「「おぅ!」」」」
「ガハハ!良い顔付きになったのぅ!
美味い祝杯飲む為、この死地ば乗り切ろうぞ!」
火の点いた目をした兵士を連れ、ドワーフのロイは南門から街の中へと入って行った。
ズズズッ…
「地鳴りか…真っ直ぐこちらに来てますね。」
「ああ、そうだな。サンドラ、クリストロ、準備は良いな?」
「おー!」
「やったるぞー!」
前哨基地とは反対にある北門の防壁の上には弓持ちのノアとユグのパーティが待機していた。
前線にいるのはどうやら比較的足が早い蜥蜴が殆どの為、壁を登ってくる事を考えての布陣である。
「奥にいるのは…ワニ…ですかね。」
「…その様だ。が、あの大きさは初めてだ。
奴らもアイアン系であれば骨が折れるぞ…」
迫り来る蜥蜴もそうだが、奥にいる巨大な影は形状的に見てワニであると思われる。
通常のワニですら硬い表皮に覆われているので、巨大になったとしたらどうなるか、想像するだけで気持ちが滅入ってくる様である。
「グリード、出て来てくれ。」
グルルォッ!
防壁の上に魔法陣が展開されニュルリと顔を出す。
「良いか、小型のモンスターが大挙して押し寄せて来るが後続に続く巨大なワニをお願いしたい。頼めるか?」
グルォッ!
グリードからの了承も得た所でモンスターとの距離が100メル、巨大ワニまで300メルまで近付いて来た時だった。
バギンッ!ガゴッ!
何かが割れる様な音がしたので音の出所を見てみると、グリードが口を開いた状態から下顎が左右に割れ、胴体の龍鱗で出来た甲殻に亀裂が走り、下から光の筋が現れる。
ヴォン!ヴォン!ヴォン!
「ねぇーぼっち君…この子何してるの…?」
「まさか…アレ撃つつもりか?
ワニまでまだ大分距離あるけど…」
アレというのは以前ヒュドラ戦でも使用した『プラズマレーザー』の事である。
ノアからの指摘を受けつつもその間もグリードの口や龍鱗に紫電が走り、体表に光を帯び始める発射体勢に入っている。
ヴォンという音も大きさを増し、いつ発射されても可笑しくない状態であった。
何となくグリードから"今"と言う意志が伝わって来た為、手を振り下ろして発射の意志を伝える。
ジュバァアアアアアッ!!
発射された『プラズマレーザー』は ヒュドラ戦の時よりも数倍太く、強烈な光を発し、速度が衰えぬまま巨大なワニの頭へと着弾。
高厚の鱗を何事も無く削り飛ばして行く。
削り飛ばされた鱗は赤熱しており、『プラズマレーザー』の威力を物語っている。
グロロロロロァッ!
巨大ワニが悲鳴の様な咆哮を上げ、身を捩らせてグリードのプラズマレーザーから何とか逃れようとする。
が。
バシュウッ!ゴッ!? ドガアッ!
巨大ワニの頭部を貫通したプラズマレーザーは下腹部を突破して地面に到達。
大きく大地を捲り上げで大爆発を発生させた。
グォオオオオオオオオオアアアアアアアッ!
耳を鼓膜を破る様な声量で咆哮を上げたグリードは、魔法陣から全身を現し、防壁の上でとぐろを巻き、体のバネを利用して大きく跳躍。
目前に迫るモンスターの群れ目掛けプラズマレーザーを薙ぎ払う様に発射、大爆発を発生させた。
グリードはそのまま重力に導かれる様にモンスターの群れへと落下して行った。
「おーい、街にはプラズマレーザー撃たないでくれよー。」
グルルォァッ。
「よし!」
「よし!じゃないわよ!ぼっち君本当にアレは何なのよ!」
妖精のクリストロがノアの頬をぐにぐに押しながら詰め寄って来た。
押された頬はひんやりしてなかなか気持ちが良い。
「何なのって僕の契約獣ですよ。それ以上の事を聞きたいのなら本人に直接聞いてみて下さい。
それよりも、防壁に先頭集団が到達したみたいですよ。」
グリードが防壁の前で暴れまわっている様だが数が数だけに、溢れた蜥蜴共が防壁を登り始めた。
バシュッ!バシュッ!
シュパパパパッ!
『ズドーン!』
『アイシクルレイン!』
ノア、ユグが弓で這い登って来る蜥蜴を落とし、グリードがそれを食い殺していく。
サンドラは雷を蜥蜴に落とすと、近くにいる他の蜥蜴にも伝播していき、次々と壁から剥がしていく。
クリストロはアイシクルレインを放ち、蜥蜴共の動きを阻害、若しくは相手を凍らせ同様に壁から剥がす。
「くそっ!矢が足りん…」
「射ち切ったら皆街まで降りてそこで迎え撃って下さい!」
「君は?」
「殺れるだけ殺ってみますよ。
そういえば皆さん何か練習してたと聞きましたが?」
「ああ、広域殲滅魔法を編み出したが、ここでは巻き添えを食って自滅するだけだ。
今はまだ使い時では無いだろう。」
「それではモンスターがここまで来て離脱する際に発動させて下さい。
敵の目を全て僕に向けさせますので。」
ノアに何か策があるのだろうと思い、即座に了承したユグはサンドラ、クリストロにもその旨を伝える。
そうこうしている間に先頭の蜥蜴との距離が10メルまで近付いた所で周囲に転移の魔法時が次々と展開。
ジャァアアッ!
ジシャァアッ!
グルアッ!
ギュォオオオッ!
ノアは弓を背中に仕舞い、カランビットナイフを抜く。
サンドラ雷、クリストロは氷で作られた球状の結界を張りユグと共に上空へと上がる。
「ではノア君やるぞ!」
「了解!」
合図と共にノアは<殺気放出>を発動。
周囲にいた蜥蜴モンスター約150体全てがノアへと向かう。
ユグは弓を構えるが、手には矢はない。
するとサンドラとクリストロが手を翳すと雷と氷の混合矢が形成される。
「「ユグ!発射完了!やっちゃえ!」」
「ノア君!放つぞ!」
バシュッ!
放たれた混合矢はノアの足元に突き立つ。
即座にノアは【鬼鎧殻】を発動、周囲の蜥蜴がノアの頭や手足至る所に噛み付くも、混合矢から半径100メル程もある球体状の風の障壁が発生。
それと同時に細かな氷の粒子が舞ったかと思うと、風の障壁で遮られた半径100メル内全ての範囲に強烈な雷が炸裂。
瞬間的に周囲が昼間の様に明るくなる。
バヂィッ!
風の障壁が解除されると、【鬼鎧殻】に守られたノアは無事だが、それ以外のモンスターは全て真っ黒に炭化していた。
「どーだ!ボク、サンドラ考案、ユグダメ出し、クリストロが無理矢理まとめた超必殺技『バッバッシュバッ!』の威力は!」
「サンドラ…相変わらず名付けが酷い…」
「本人は気に入ってるんだ。好きに呼ばせよう。」
ユグはやれやれと言った面持ちで街の中へと降りていった。
ユグとノアの証言から、今回のモンスターの侵攻は過去最大かと思われる。
皆一様に言葉を発さず、沈痛な面持ちで装備を身に付けていた。
「なぁんが、お前ら、戦う前から死んだ様な顔するで無いわ!
お前ら死にに行く訳じゃ無かろう?
生き残る為に戦いに行くんじゃなかか!
気持ちは分かるが、こない時程笑うか叫ぶかして少しでもアゲとけ!
いざって時に動けんぞ、わしなぞこんな時でも酒飲んでアゲちょるんじゃ!
ほれ、一口で良い皆飲め!」
無理矢理酒の入った入れ物を兵士に押し付け、皆回し飲みしていく。
「今飲んだ酒の味を覚えておけよ?
これは皆それぞれへ向けた献杯じゃ無かぞ!
この苦難を乗り切った先にある祝杯の味じゃ!
皆で共に大酒飲んで讃え合おうぞ!」
「はは、結局最後は酒ですか。」
兵士の中で一番若い者が声を上げる。
良い感じに酒が入ったからか目付きが平時のそれに戻った様だ。
「今のお前らに必要なんは"余裕"じゃ。
お前らの体つきを見た限り平時はしかりと戦える兵と見受ける。
先程の強張った状態のままじゃ、モンスター所か犬にすら勝てんど。
酒は余計な力ば抜くでの、それでお前らに振る舞った。
酒はわしにとっちゃ金塊よりも価値がある、お前らには金塊の価値以上の働きば期待しとるぞ!」
「「「「おぅ!」」」」
「ガハハ!良い顔付きになったのぅ!
美味い祝杯飲む為、この死地ば乗り切ろうぞ!」
火の点いた目をした兵士を連れ、ドワーフのロイは南門から街の中へと入って行った。
ズズズッ…
「地鳴りか…真っ直ぐこちらに来てますね。」
「ああ、そうだな。サンドラ、クリストロ、準備は良いな?」
「おー!」
「やったるぞー!」
前哨基地とは反対にある北門の防壁の上には弓持ちのノアとユグのパーティが待機していた。
前線にいるのはどうやら比較的足が早い蜥蜴が殆どの為、壁を登ってくる事を考えての布陣である。
「奥にいるのは…ワニ…ですかね。」
「…その様だ。が、あの大きさは初めてだ。
奴らもアイアン系であれば骨が折れるぞ…」
迫り来る蜥蜴もそうだが、奥にいる巨大な影は形状的に見てワニであると思われる。
通常のワニですら硬い表皮に覆われているので、巨大になったとしたらどうなるか、想像するだけで気持ちが滅入ってくる様である。
「グリード、出て来てくれ。」
グルルォッ!
防壁の上に魔法陣が展開されニュルリと顔を出す。
「良いか、小型のモンスターが大挙して押し寄せて来るが後続に続く巨大なワニをお願いしたい。頼めるか?」
グルォッ!
グリードからの了承も得た所でモンスターとの距離が100メル、巨大ワニまで300メルまで近付いて来た時だった。
バギンッ!ガゴッ!
何かが割れる様な音がしたので音の出所を見てみると、グリードが口を開いた状態から下顎が左右に割れ、胴体の龍鱗で出来た甲殻に亀裂が走り、下から光の筋が現れる。
ヴォン!ヴォン!ヴォン!
「ねぇーぼっち君…この子何してるの…?」
「まさか…アレ撃つつもりか?
ワニまでまだ大分距離あるけど…」
アレというのは以前ヒュドラ戦でも使用した『プラズマレーザー』の事である。
ノアからの指摘を受けつつもその間もグリードの口や龍鱗に紫電が走り、体表に光を帯び始める発射体勢に入っている。
ヴォンという音も大きさを増し、いつ発射されても可笑しくない状態であった。
何となくグリードから"今"と言う意志が伝わって来た為、手を振り下ろして発射の意志を伝える。
ジュバァアアアアアッ!!
発射された『プラズマレーザー』は ヒュドラ戦の時よりも数倍太く、強烈な光を発し、速度が衰えぬまま巨大なワニの頭へと着弾。
高厚の鱗を何事も無く削り飛ばして行く。
削り飛ばされた鱗は赤熱しており、『プラズマレーザー』の威力を物語っている。
グロロロロロァッ!
巨大ワニが悲鳴の様な咆哮を上げ、身を捩らせてグリードのプラズマレーザーから何とか逃れようとする。
が。
バシュウッ!ゴッ!? ドガアッ!
巨大ワニの頭部を貫通したプラズマレーザーは下腹部を突破して地面に到達。
大きく大地を捲り上げで大爆発を発生させた。
グォオオオオオオオオオアアアアアアアッ!
耳を鼓膜を破る様な声量で咆哮を上げたグリードは、魔法陣から全身を現し、防壁の上でとぐろを巻き、体のバネを利用して大きく跳躍。
目前に迫るモンスターの群れ目掛けプラズマレーザーを薙ぎ払う様に発射、大爆発を発生させた。
グリードはそのまま重力に導かれる様にモンスターの群れへと落下して行った。
「おーい、街にはプラズマレーザー撃たないでくれよー。」
グルルォァッ。
「よし!」
「よし!じゃないわよ!ぼっち君本当にアレは何なのよ!」
妖精のクリストロがノアの頬をぐにぐに押しながら詰め寄って来た。
押された頬はひんやりしてなかなか気持ちが良い。
「何なのって僕の契約獣ですよ。それ以上の事を聞きたいのなら本人に直接聞いてみて下さい。
それよりも、防壁に先頭集団が到達したみたいですよ。」
グリードが防壁の前で暴れまわっている様だが数が数だけに、溢れた蜥蜴共が防壁を登り始めた。
バシュッ!バシュッ!
シュパパパパッ!
『ズドーン!』
『アイシクルレイン!』
ノア、ユグが弓で這い登って来る蜥蜴を落とし、グリードがそれを食い殺していく。
サンドラは雷を蜥蜴に落とすと、近くにいる他の蜥蜴にも伝播していき、次々と壁から剥がしていく。
クリストロはアイシクルレインを放ち、蜥蜴共の動きを阻害、若しくは相手を凍らせ同様に壁から剥がす。
「くそっ!矢が足りん…」
「射ち切ったら皆街まで降りてそこで迎え撃って下さい!」
「君は?」
「殺れるだけ殺ってみますよ。
そういえば皆さん何か練習してたと聞きましたが?」
「ああ、広域殲滅魔法を編み出したが、ここでは巻き添えを食って自滅するだけだ。
今はまだ使い時では無いだろう。」
「それではモンスターがここまで来て離脱する際に発動させて下さい。
敵の目を全て僕に向けさせますので。」
ノアに何か策があるのだろうと思い、即座に了承したユグはサンドラ、クリストロにもその旨を伝える。
そうこうしている間に先頭の蜥蜴との距離が10メルまで近付いた所で周囲に転移の魔法時が次々と展開。
ジャァアアッ!
ジシャァアッ!
グルアッ!
ギュォオオオッ!
ノアは弓を背中に仕舞い、カランビットナイフを抜く。
サンドラ雷、クリストロは氷で作られた球状の結界を張りユグと共に上空へと上がる。
「ではノア君やるぞ!」
「了解!」
合図と共にノアは<殺気放出>を発動。
周囲にいた蜥蜴モンスター約150体全てがノアへと向かう。
ユグは弓を構えるが、手には矢はない。
するとサンドラとクリストロが手を翳すと雷と氷の混合矢が形成される。
「「ユグ!発射完了!やっちゃえ!」」
「ノア君!放つぞ!」
バシュッ!
放たれた混合矢はノアの足元に突き立つ。
即座にノアは【鬼鎧殻】を発動、周囲の蜥蜴がノアの頭や手足至る所に噛み付くも、混合矢から半径100メル程もある球体状の風の障壁が発生。
それと同時に細かな氷の粒子が舞ったかと思うと、風の障壁で遮られた半径100メル内全ての範囲に強烈な雷が炸裂。
瞬間的に周囲が昼間の様に明るくなる。
バヂィッ!
風の障壁が解除されると、【鬼鎧殻】に守られたノアは無事だが、それ以外のモンスターは全て真っ黒に炭化していた。
「どーだ!ボク、サンドラ考案、ユグダメ出し、クリストロが無理矢理まとめた超必殺技『バッバッシュバッ!』の威力は!」
「サンドラ…相変わらず名付けが酷い…」
「本人は気に入ってるんだ。好きに呼ばせよう。」
ユグはやれやれと言った面持ちで街の中へと降りていった。
106
あなたにおすすめの小説
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
ブラック企業で心身ボロボロの社畜だった俺が少年の姿で異世界に転生!? ~鑑定スキルと無限収納を駆使して錬金術師として第二の人生を謳歌します~
楠富 つかさ
ファンタジー
ブラック企業で働いていた小坂直人は、ある日、仕事中の過労で意識を失い、気がつくと異世界の森の中で少年の姿になっていた。しかも、【錬金術】という強力なスキルを持っており、物質を分解・合成・強化できる能力を手にしていた。
そんなナオが出会ったのは、森で冒険者として活動する巨乳の美少女・エルフィーナ(エル)。彼女は魔物討伐の依頼をこなしていたが、強敵との戦闘で深手を負ってしまう。
「やばい……これ、動けない……」
怪我人のエルを目の当たりにしたナオは、錬金術で作成していたポーションを与え彼女を助ける。
「す、すごい……ナオのおかげで助かった……!」
異世界で自由気ままに錬金術を駆使するナオと、彼に惚れた美少女冒険者エルとのスローライフ&冒険ファンタジーが今、始まる!
【もうダメだ!】貧乏大学生、絶望から一気に成り上がる〜もし、無属性でFランクの俺が異文明の魔道兵器を担いでダンジョンに潜ったら〜
KEINO
ファンタジー
貧乏大学生の探索者はダンジョンに潜り、全てを覆す。
~あらすじ~
世界に突如出現した異次元空間「ダンジョン」。
そこから産出される魔石は人類に無限のエネルギーをもたらし、アーティファクトは魔法の力を授けた。
しかし、その恩恵は平等ではなかった。
富と力はダンジョン利権を牛耳る企業と、「属性適性」という特別な才能を持つ「選ばれし者」たちに独占され、世界は新たな格差社会へと変貌していた。
そんな歪んだ現代日本で、及川翔は「無属性」という最底辺の烙印を押された青年だった。
彼には魔法の才能も、富も、未来への希望もない。
あるのは、両親を失った二年前のダンジョン氾濫で、原因不明の昏睡状態に陥った最愛の妹、美咲を救うという、ただ一つの願いだけだった。
妹を治すため、彼は最先端の「魔力生体学」を学ぶが、学費と治療費という冷酷な現実が彼の行く手を阻む。
希望と絶望の狭間で、翔に残された道はただ一つ――危険なダンジョンに潜り、泥臭く魔石を稼ぐこと。
英雄とも呼べるようなSランク探索者が脚光を浴びる華やかな世界とは裏腹に、翔は今日も一人、薄暗いダンジョンの奥へと足を踏み入れる。
これは、神に選ばれなかった「持たざる者」が、絶望的な現実にもがきながら、たった一つの希望を掴むために抗い、やがて世界の真実と向き合う、戦いの物語。
彼の「無属性」の力が、世界を揺るがす光となることを、彼はまだ知らない。
テンプレのダンジョン物を書いてみたくなり、手を出しました。
SF味が増してくるのは結構先の予定です。
スローペースですが、しっかりと世界観を楽しんでもらえる作品になってると思います。
良かったら読んでください!
【本編45話にて完結】『追放された荷物持ちの俺を「必要だ」と言ってくれたのは、落ちこぼれヒーラーの彼女だけだった。』
ブヒ太郎
ファンタジー
「お前はもう用済みだ」――荷物持ちとして命懸けで尽くしてきた高ランクパーティから、ゼロスは無能の烙印を押され、なんの手切れ金もなく追放された。彼のスキルは【筋力強化(微)】。誰もが最弱と嘲笑う、あまりにも地味な能力。仲間たちは彼の本当の価値に気づくことなく、その存在をゴミのように切り捨てた。
全てを失い、絶望の淵をさまよう彼に手を差し伸べたのは、一人の不遇なヒーラー、アリシアだった。彼女もまた、治癒の力が弱いと誰からも相手にされず、教会からも冒険者仲間からも居場所を奪われ、孤独に耐えてきた。だからこそ、彼女だけはゼロスの瞳の奥に宿る、静かで、しかし折れない闘志の光を見抜いていたのだ。
「私と、パーティを組んでくれませんか?」
これは、社会の評価軸から外れた二人が出会い、互いの傷を癒しながらどん底から這い上がり、やがて世界を驚かせる伝説となるまでの物語。見捨てられた最強の荷物持ちによる、静かで、しかし痛快な逆襲劇が今、幕を開ける!
『山』から降りてきた男に、現代ダンジョンは温すぎる
暁刀魚
ファンタジー
社会勉強のため、幼い頃から暮らしていた山を降りて現代で生活を始めた男、草埜コウジ。
なんと現代ではダンジョンと呼ばれる場所が当たり前に存在し、多くの人々がそのダンジョンに潜っていた。
食い扶持を稼ぐため、山で鍛えた体を鈍らせないため、ダンジョンに潜ることを決意するコウジ。
そんな彼に、受付のお姉さんは言う。「この加護薬を飲めばダンジョンの中で死にかけても、脱出できるんですよ」
コウジは返す。「命の危険がない戦場は温すぎるから、その薬は飲まない」。
かくして、本来なら飲むはずだった加護薬を飲まずに探索者となったコウジ。
もとよりそんなもの必要ない実力でダンジョンを蹂躙する中、その高すぎる実力でバズりつつ、ダンジョンで起きていた問題に直面していく。
なお、加護薬を飲まずに直接モンスターを倒すと、加護薬を呑んでモンスターを倒すよりパワーアップできることが途中で判明した。
カクヨム様にも投稿しています。
ハズレスキル【地図化(マッピング)】で追放された俺、実は未踏破ダンジョンの隠し通路やギミックを全て見通せる世界で唯一の『攻略神』でした
夏見ナイ
ファンタジー
勇者パーティの荷物持ちだったユキナガは、戦闘に役立たない【地図化】スキルを理由に「無能」と罵られ、追放された。
しかし、孤独の中で己のスキルと向き合った彼は、その真価に覚醒する。彼の脳内に広がるのは、モンスター、トラップ、隠し通路に至るまで、ダンジョンの全てを完璧に映し出す三次元マップだった。これは最強の『攻略神』の眼だ――。
彼はその圧倒的な情報力を武器に、同じく不遇なスキルを持つ仲間たちの才能を見出し、不可能と言われたダンジョンを次々と制覇していく。知略と分析で全てを先読みし、完璧な指示で仲間を導く『指揮官』の成り上がり譚。
一方、彼を失った勇者パーティは迷走を始める……。爽快なダンジョン攻略とカタルシス溢れる英雄譚が、今、始まる!
幸福の魔法使い〜ただの転生者が史上最高の魔法使いになるまで〜
霊鬼
ファンタジー
生まれつき魔力が見えるという特異体質を持つ現代日本の会社員、草薙真はある日死んでしまう。しかし何故か目を覚ませば自分が幼い子供に戻っていて……?
生まれ直した彼の目的は、ずっと憧れていた魔法を極めること。様々な地へ訪れ、様々な人と会い、平凡な彼はやがて英雄へと成り上がっていく。
これは、ただの転生者が、やがて史上最高の魔法使いになるまでの物語である。
(小説家になろう様、カクヨム様にも掲載をしています。)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる