329 / 1,117
再びアルバラスト編
れっつごー(小声)
しおりを挟む
「それじゃあ全員集まったみたいだし、獣人の国目指して、れっつごー(小声)」
「何だポーラ、その掛け声は(小声)」
「さぁ?どっかの国の言葉で"行くぞ"って意味らしいわ(小声)」
「「「「「「へぇ~(小声)」」」」」」
現在空が白んですらいない午前3時頃。
王都の南門手前にはクロラ含め4人のパーティと、ノア達3人以外にクロラの兄2人がやって来ていた。
「気を付けて行って来いよ。」
「たまには手紙出すんだぞ。」
「もう、お父さんお母さんみたいな事言って…」
「クックさん、クリスさん、王都滞在中は非常に良くしてくれてありがとうございました。」
ジェイルが頭を下げると他の3人も兄2人に頭を下げる。
どうやら王都滞在中、パーティで集まる際に2人の所属するギルドの一画を貸してくれていた様だ。
「「ははは、なんのなんの。」用事が済んだらまた王都に寄るんだろ?そしたらまた自由に使ってくれ。」
「「「「はい。」」」」
ジェイル達と、そんな会話をしていたクックとクリスは、次にノアの元にやって来る。
と
ガシッ!ガシッ!「え?」
2人が両側から肩を組んで、ズズイッと顔を寄せてきた。
「ノア君、妹の事を宜しくたのむ(小声)」
「へ?」
「久し振りに見たよ、妹のあの満面の笑顔。
君なら妹を幸せに出来るだろう(小声)」
「あ、どうも。」
他の者に聞こえない様に組んだお兄ちゃんスクラムなのだが、周囲に居る者達は大体何を話しているのか察していた。
「私、<聞き耳>の練度はまだまだだけど、あそこで少年が何言われてるか大体分かるわ。」
「奇遇だなポーラ、俺もだ。」
「私もー。」
「んもぅ、お兄ちゃん恥ずかしいから止めてって。」
とか何とかやり取りがあったものの、一行は2人に手を振りつつ南門の門兵の元へ。
「はい、通って良いですよ。」
「「「「ありがとうございます。」」」」
ガコン…
南門の門扉を抜けた一行は、一面真っ暗な草原に出る。
この日の夜空は雲が掛かっており、月明かりが一切無かった。
「うわっ、暗。」
「ランタン、ランタン…」
「いや、ここは僕が先導しよう。
ヴァモス、ベレーザ、列の中と後ろに配置して離れ離れにならない様に注意してくれ。」
「はい。」
「分かりましたにゃ。」
<夜目>を持ってるノアが先導し、生まれながらに<夜目>が備わってる獣人の2人に向け、列に入る様指示を出す。
「済まないな、ノア君。
この時間の出発に決めたのは、この先にある『惑わしの森』に居る『惑鷲(マドワシ)』を避けて通りたかったからなんだ。」
「『惑鷲』?」
『惑鷲(マドワシ)』…『惑わしの森』に生息する翼長4メルを越える大型の鷲のモンスター。
羽と嘴、鳴き声を駆使して強力な催眠、混乱等の効果がある音波を放つ。
朝の7時~10時の間は巣穴に戻って眠っているが、それ以外の時間は狩りをしている為、その僅かな時間を狙って通り抜ける他無い。
が、寝てる間もいびき代わりの音波を放っている為、注意が必要。
「へー、そんなモンスターが居るんだね。
討伐すれば良いのに…」
「討伐したいのはやまやまらしいけどー、生態を知らない野盗等の王都方面への侵入を一定量防ぐ役割も担ってたからー、どちらかと言えば益鳥の部類に入るから狩り辛いんだってー。」
「なる程、益鳥ね。
確かにそれなら狩り辛いね。」
「それで以前、アルバラストから王都を目指していた時の時間を逆算した結果こんな時間になってしまったんだ。」
「そういう事なら仕方無いね。」
「それにしても少年。
<夜目>のスキルってどうやって取得したの?」
「簡単だ。この様な真っ暗い場所で頑張って物を見ようとすれば、何れ取得出来る様になるよ。」
「あら、本当に簡単なのね。それなら今練習してみようかしら。」
「俺もやろう。」
「私もー。」
という訳で、しれっと<夜目>の取得訓練が開始された。
「あれ?クロラさんは<夜目>はもう持ってるんですか?」
「うん、まだ薄ぼんやりとだけどね。
【適正】柄、索敵とかよくやってたから自然と持ってたみたい。」
「お~それは良かった。
獣人の国までは大分ありそうなので、もし他に取得したいスキル何かがあれば教えますよ。」
と、ノアが提案してみる。
クロラは顎に指を当てて少し考えた後に
「うーん…スキルもそうだけど…ノア君に料理…教えて欲しい、かな…」
「あ、あー…一昨日の話ですか?」
「う、うん…勿論そういう理由もあるんだけど、私自身そこまで料理得意じゃないから…」
「えぇ、良いですよ。では折を見て2人で一緒に作りましょうか。」
「う、うん。」
という事で、料理の特訓を取り付けるノアであった。
ちなみにこの時、真っ暗闇な事もあってかロゼ、ポーラによる茶化しは無く、久し振りに安寧の時を得るノアでもあった。
(大抵こういう時は2人して茶化してくるからな。
<夜目>が発現するまでは割と安心して…って、怖っ!?)
ノアが列の後方を見ると、ロゼとポーラの2人は全く見えてはいない様だが、ノアとクロラが居るであろう方向に目をやり、目をガッと見開いて凝視している姿が目に入る。
それを見たノアは思わず体を強張らせてしまった。
(…ああ、この分だと早々に<夜目>を発現出来る様になるな、この2人…)
そのノアの予想通り、薄らと空が白み始めた頃、ジェイル含む3人が<夜目>を習得。
よって、短かったノアの安寧の時は終焉を迎えるのだった。
チュン、チュンチュン。
王都を出て2時間程経過した頃、ふとノアから質問が投げ掛けられた。
「そういえば聞きたい事があるんだけど、皆アルバラスト経由で王都に来たんだよね?
冒険者ギルドのジャロルさんから聞いたんだけど、アルバラストの街に何か建造物を建設中って聞いたけど、何か知らないかな?」
このノアの質問に、4人共直ぐ様『あ~』と言った表情を作る。
何か知ってる様で、気になっていたノアは直ぐに聞いてはみたのだが
「あれは…直接見た方が良いよ。」
「でも安心して、変な物じゃないから。」
「ノア君、感動して膝から崩れ落ちるかもねー。」
「えぇ、膝から崩れ落ちるでしょうね。
ふふ、少年の反応が楽しみだわ。」
と、誰も何も教えてくれなかった。
だが、ポーラの言い方からすれば嫌な予感しかしない。
ノアはこのままアルバラストに行かず、山を真っ直ぐ突っ切って行きたい気持ちを堪え、先を進むのであった。
「何だポーラ、その掛け声は(小声)」
「さぁ?どっかの国の言葉で"行くぞ"って意味らしいわ(小声)」
「「「「「「へぇ~(小声)」」」」」」
現在空が白んですらいない午前3時頃。
王都の南門手前にはクロラ含め4人のパーティと、ノア達3人以外にクロラの兄2人がやって来ていた。
「気を付けて行って来いよ。」
「たまには手紙出すんだぞ。」
「もう、お父さんお母さんみたいな事言って…」
「クックさん、クリスさん、王都滞在中は非常に良くしてくれてありがとうございました。」
ジェイルが頭を下げると他の3人も兄2人に頭を下げる。
どうやら王都滞在中、パーティで集まる際に2人の所属するギルドの一画を貸してくれていた様だ。
「「ははは、なんのなんの。」用事が済んだらまた王都に寄るんだろ?そしたらまた自由に使ってくれ。」
「「「「はい。」」」」
ジェイル達と、そんな会話をしていたクックとクリスは、次にノアの元にやって来る。
と
ガシッ!ガシッ!「え?」
2人が両側から肩を組んで、ズズイッと顔を寄せてきた。
「ノア君、妹の事を宜しくたのむ(小声)」
「へ?」
「久し振りに見たよ、妹のあの満面の笑顔。
君なら妹を幸せに出来るだろう(小声)」
「あ、どうも。」
他の者に聞こえない様に組んだお兄ちゃんスクラムなのだが、周囲に居る者達は大体何を話しているのか察していた。
「私、<聞き耳>の練度はまだまだだけど、あそこで少年が何言われてるか大体分かるわ。」
「奇遇だなポーラ、俺もだ。」
「私もー。」
「んもぅ、お兄ちゃん恥ずかしいから止めてって。」
とか何とかやり取りがあったものの、一行は2人に手を振りつつ南門の門兵の元へ。
「はい、通って良いですよ。」
「「「「ありがとうございます。」」」」
ガコン…
南門の門扉を抜けた一行は、一面真っ暗な草原に出る。
この日の夜空は雲が掛かっており、月明かりが一切無かった。
「うわっ、暗。」
「ランタン、ランタン…」
「いや、ここは僕が先導しよう。
ヴァモス、ベレーザ、列の中と後ろに配置して離れ離れにならない様に注意してくれ。」
「はい。」
「分かりましたにゃ。」
<夜目>を持ってるノアが先導し、生まれながらに<夜目>が備わってる獣人の2人に向け、列に入る様指示を出す。
「済まないな、ノア君。
この時間の出発に決めたのは、この先にある『惑わしの森』に居る『惑鷲(マドワシ)』を避けて通りたかったからなんだ。」
「『惑鷲』?」
『惑鷲(マドワシ)』…『惑わしの森』に生息する翼長4メルを越える大型の鷲のモンスター。
羽と嘴、鳴き声を駆使して強力な催眠、混乱等の効果がある音波を放つ。
朝の7時~10時の間は巣穴に戻って眠っているが、それ以外の時間は狩りをしている為、その僅かな時間を狙って通り抜ける他無い。
が、寝てる間もいびき代わりの音波を放っている為、注意が必要。
「へー、そんなモンスターが居るんだね。
討伐すれば良いのに…」
「討伐したいのはやまやまらしいけどー、生態を知らない野盗等の王都方面への侵入を一定量防ぐ役割も担ってたからー、どちらかと言えば益鳥の部類に入るから狩り辛いんだってー。」
「なる程、益鳥ね。
確かにそれなら狩り辛いね。」
「それで以前、アルバラストから王都を目指していた時の時間を逆算した結果こんな時間になってしまったんだ。」
「そういう事なら仕方無いね。」
「それにしても少年。
<夜目>のスキルってどうやって取得したの?」
「簡単だ。この様な真っ暗い場所で頑張って物を見ようとすれば、何れ取得出来る様になるよ。」
「あら、本当に簡単なのね。それなら今練習してみようかしら。」
「俺もやろう。」
「私もー。」
という訳で、しれっと<夜目>の取得訓練が開始された。
「あれ?クロラさんは<夜目>はもう持ってるんですか?」
「うん、まだ薄ぼんやりとだけどね。
【適正】柄、索敵とかよくやってたから自然と持ってたみたい。」
「お~それは良かった。
獣人の国までは大分ありそうなので、もし他に取得したいスキル何かがあれば教えますよ。」
と、ノアが提案してみる。
クロラは顎に指を当てて少し考えた後に
「うーん…スキルもそうだけど…ノア君に料理…教えて欲しい、かな…」
「あ、あー…一昨日の話ですか?」
「う、うん…勿論そういう理由もあるんだけど、私自身そこまで料理得意じゃないから…」
「えぇ、良いですよ。では折を見て2人で一緒に作りましょうか。」
「う、うん。」
という事で、料理の特訓を取り付けるノアであった。
ちなみにこの時、真っ暗闇な事もあってかロゼ、ポーラによる茶化しは無く、久し振りに安寧の時を得るノアでもあった。
(大抵こういう時は2人して茶化してくるからな。
<夜目>が発現するまでは割と安心して…って、怖っ!?)
ノアが列の後方を見ると、ロゼとポーラの2人は全く見えてはいない様だが、ノアとクロラが居るであろう方向に目をやり、目をガッと見開いて凝視している姿が目に入る。
それを見たノアは思わず体を強張らせてしまった。
(…ああ、この分だと早々に<夜目>を発現出来る様になるな、この2人…)
そのノアの予想通り、薄らと空が白み始めた頃、ジェイル含む3人が<夜目>を習得。
よって、短かったノアの安寧の時は終焉を迎えるのだった。
チュン、チュンチュン。
王都を出て2時間程経過した頃、ふとノアから質問が投げ掛けられた。
「そういえば聞きたい事があるんだけど、皆アルバラスト経由で王都に来たんだよね?
冒険者ギルドのジャロルさんから聞いたんだけど、アルバラストの街に何か建造物を建設中って聞いたけど、何か知らないかな?」
このノアの質問に、4人共直ぐ様『あ~』と言った表情を作る。
何か知ってる様で、気になっていたノアは直ぐに聞いてはみたのだが
「あれは…直接見た方が良いよ。」
「でも安心して、変な物じゃないから。」
「ノア君、感動して膝から崩れ落ちるかもねー。」
「えぇ、膝から崩れ落ちるでしょうね。
ふふ、少年の反応が楽しみだわ。」
と、誰も何も教えてくれなかった。
だが、ポーラの言い方からすれば嫌な予感しかしない。
ノアはこのままアルバラストに行かず、山を真っ直ぐ突っ切って行きたい気持ちを堪え、先を進むのであった。
81
あなたにおすすめの小説
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
ブラック企業で心身ボロボロの社畜だった俺が少年の姿で異世界に転生!? ~鑑定スキルと無限収納を駆使して錬金術師として第二の人生を謳歌します~
楠富 つかさ
ファンタジー
ブラック企業で働いていた小坂直人は、ある日、仕事中の過労で意識を失い、気がつくと異世界の森の中で少年の姿になっていた。しかも、【錬金術】という強力なスキルを持っており、物質を分解・合成・強化できる能力を手にしていた。
そんなナオが出会ったのは、森で冒険者として活動する巨乳の美少女・エルフィーナ(エル)。彼女は魔物討伐の依頼をこなしていたが、強敵との戦闘で深手を負ってしまう。
「やばい……これ、動けない……」
怪我人のエルを目の当たりにしたナオは、錬金術で作成していたポーションを与え彼女を助ける。
「す、すごい……ナオのおかげで助かった……!」
異世界で自由気ままに錬金術を駆使するナオと、彼に惚れた美少女冒険者エルとのスローライフ&冒険ファンタジーが今、始まる!
【もうダメだ!】貧乏大学生、絶望から一気に成り上がる〜もし、無属性でFランクの俺が異文明の魔道兵器を担いでダンジョンに潜ったら〜
KEINO
ファンタジー
貧乏大学生の探索者はダンジョンに潜り、全てを覆す。
~あらすじ~
世界に突如出現した異次元空間「ダンジョン」。
そこから産出される魔石は人類に無限のエネルギーをもたらし、アーティファクトは魔法の力を授けた。
しかし、その恩恵は平等ではなかった。
富と力はダンジョン利権を牛耳る企業と、「属性適性」という特別な才能を持つ「選ばれし者」たちに独占され、世界は新たな格差社会へと変貌していた。
そんな歪んだ現代日本で、及川翔は「無属性」という最底辺の烙印を押された青年だった。
彼には魔法の才能も、富も、未来への希望もない。
あるのは、両親を失った二年前のダンジョン氾濫で、原因不明の昏睡状態に陥った最愛の妹、美咲を救うという、ただ一つの願いだけだった。
妹を治すため、彼は最先端の「魔力生体学」を学ぶが、学費と治療費という冷酷な現実が彼の行く手を阻む。
希望と絶望の狭間で、翔に残された道はただ一つ――危険なダンジョンに潜り、泥臭く魔石を稼ぐこと。
英雄とも呼べるようなSランク探索者が脚光を浴びる華やかな世界とは裏腹に、翔は今日も一人、薄暗いダンジョンの奥へと足を踏み入れる。
これは、神に選ばれなかった「持たざる者」が、絶望的な現実にもがきながら、たった一つの希望を掴むために抗い、やがて世界の真実と向き合う、戦いの物語。
彼の「無属性」の力が、世界を揺るがす光となることを、彼はまだ知らない。
テンプレのダンジョン物を書いてみたくなり、手を出しました。
SF味が増してくるのは結構先の予定です。
スローペースですが、しっかりと世界観を楽しんでもらえる作品になってると思います。
良かったら読んでください!
【本編45話にて完結】『追放された荷物持ちの俺を「必要だ」と言ってくれたのは、落ちこぼれヒーラーの彼女だけだった。』
ブヒ太郎
ファンタジー
「お前はもう用済みだ」――荷物持ちとして命懸けで尽くしてきた高ランクパーティから、ゼロスは無能の烙印を押され、なんの手切れ金もなく追放された。彼のスキルは【筋力強化(微)】。誰もが最弱と嘲笑う、あまりにも地味な能力。仲間たちは彼の本当の価値に気づくことなく、その存在をゴミのように切り捨てた。
全てを失い、絶望の淵をさまよう彼に手を差し伸べたのは、一人の不遇なヒーラー、アリシアだった。彼女もまた、治癒の力が弱いと誰からも相手にされず、教会からも冒険者仲間からも居場所を奪われ、孤独に耐えてきた。だからこそ、彼女だけはゼロスの瞳の奥に宿る、静かで、しかし折れない闘志の光を見抜いていたのだ。
「私と、パーティを組んでくれませんか?」
これは、社会の評価軸から外れた二人が出会い、互いの傷を癒しながらどん底から這い上がり、やがて世界を驚かせる伝説となるまでの物語。見捨てられた最強の荷物持ちによる、静かで、しかし痛快な逆襲劇が今、幕を開ける!
『山』から降りてきた男に、現代ダンジョンは温すぎる
暁刀魚
ファンタジー
社会勉強のため、幼い頃から暮らしていた山を降りて現代で生活を始めた男、草埜コウジ。
なんと現代ではダンジョンと呼ばれる場所が当たり前に存在し、多くの人々がそのダンジョンに潜っていた。
食い扶持を稼ぐため、山で鍛えた体を鈍らせないため、ダンジョンに潜ることを決意するコウジ。
そんな彼に、受付のお姉さんは言う。「この加護薬を飲めばダンジョンの中で死にかけても、脱出できるんですよ」
コウジは返す。「命の危険がない戦場は温すぎるから、その薬は飲まない」。
かくして、本来なら飲むはずだった加護薬を飲まずに探索者となったコウジ。
もとよりそんなもの必要ない実力でダンジョンを蹂躙する中、その高すぎる実力でバズりつつ、ダンジョンで起きていた問題に直面していく。
なお、加護薬を飲まずに直接モンスターを倒すと、加護薬を呑んでモンスターを倒すよりパワーアップできることが途中で判明した。
カクヨム様にも投稿しています。
ハズレスキル【地図化(マッピング)】で追放された俺、実は未踏破ダンジョンの隠し通路やギミックを全て見通せる世界で唯一の『攻略神』でした
夏見ナイ
ファンタジー
勇者パーティの荷物持ちだったユキナガは、戦闘に役立たない【地図化】スキルを理由に「無能」と罵られ、追放された。
しかし、孤独の中で己のスキルと向き合った彼は、その真価に覚醒する。彼の脳内に広がるのは、モンスター、トラップ、隠し通路に至るまで、ダンジョンの全てを完璧に映し出す三次元マップだった。これは最強の『攻略神』の眼だ――。
彼はその圧倒的な情報力を武器に、同じく不遇なスキルを持つ仲間たちの才能を見出し、不可能と言われたダンジョンを次々と制覇していく。知略と分析で全てを先読みし、完璧な指示で仲間を導く『指揮官』の成り上がり譚。
一方、彼を失った勇者パーティは迷走を始める……。爽快なダンジョン攻略とカタルシス溢れる英雄譚が、今、始まる!
幸福の魔法使い〜ただの転生者が史上最高の魔法使いになるまで〜
霊鬼
ファンタジー
生まれつき魔力が見えるという特異体質を持つ現代日本の会社員、草薙真はある日死んでしまう。しかし何故か目を覚ませば自分が幼い子供に戻っていて……?
生まれ直した彼の目的は、ずっと憧れていた魔法を極めること。様々な地へ訪れ、様々な人と会い、平凡な彼はやがて英雄へと成り上がっていく。
これは、ただの転生者が、やがて史上最高の魔法使いになるまでの物語である。
(小説家になろう様、カクヨム様にも掲載をしています。)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる