435 / 1,117
獣人国編~救出作戦~
鉱山の真下
しおりを挟む
『私達が現在暮らしているのは王都近郊にある鉱山の真下…『スイッスイッ』ここですね。』
リヴァイアは私室の巨大なガラス張りの壁に王都近郊の立体地図を映し出した後、指で操作して範囲を拡大させていくと下部にリヴァイアが居る『龍宮城』の簡易図が表示される。
王都と鉱山との距離とを比較すると、途轍も無く深い場所に居る事が分かる。
『それでです「ちょ!ちょっと待って頂きたい!」
説明を続けようとしたリヴァイアに食い気味で呼び止めるローグ。
「色々と混乱しているのだが、海洋種…と言いましたな?
済まない、不勉強で聞き慣れない種族だったもので…」
『それは不勉強などでは無く、地上と交流を持ち始めたのがここ1ヶ月位の話ですから無理無き事。
交流を持つ切っ掛けとなったのはそこに居られるノア君です。』
全員の視線がノアに注がれる。
(…視線が痛い…)
『話を急ぎ過ぎた様ですね。
先ずは私とノア君の関係から話した方が良さそうですね。』
と、リヴァイアは自分達の種族の事、ノアとの関係、今後王都と国交を結ぶ事等をガラス張りの壁に映像を投射して時系列順に説明し出した。
途中全体像は分からない様にしているが、鉱山の下で半身がグシャグシャに潰れたノアとクラーケンが戦闘している描写を映し出した時は、ハナが小さく「ひっ」と声を漏らしたりしていた。
『…とまぁ、こう言った経緯があってノア君と仲良くさせて頂いて、今に至ると言う訳です。
何かご質問あればどうぞ。』
「「「「「「「「「……。」」」」」」」」」
と、リヴァイアが説明を終え、質疑応答に移ったのだが、その場に居る者全てが呆気に取られていた。
が、そんな中1人の臣下が手を上げてリヴァイアに質問を投げ掛けてきた。
「さ、先程輸送の話の時に【鬼神】殿が"出現"させる、と申しておったが、具体的にはどうなされるおつもりでしょうか?
まさか逐一転移でこちらに届けると言う事ですかな?」
『どうやらノア君の話では地上には目敏い塩専門の商人が居るとか。
なので、ただ塩を転移させると、"利権が~"とか"出所は~"とか騒がれるとお互いに厄介でしょうから、"地殻変動か何かで領地内に突然岩塩層が隆起してきた"と言う体を取らせて貰おうかな、と思っているのですがどうでしょうか?』
「「「「「「「「え、えぇ…」」」」」」」」
リヴァイアはサラリと言っているが、やろうとしている事は超力技である。
ある意味リヴァイアでないと実現不可能な事である。
リヴァイアの説明によれば、まず『龍宮城』近郊にある岩塩層を座標指定。
地表の指定した場所に槍の様に伸ばしていき、出現させると言う事らしい。
その説明をした後、リヴァイアは『龍宮城』の外の海底に高さ100メル程の石柱を立てて実演してみせた。
「とまぁこんな感じです。」
「「「「「「「「お、おぉ…」」」」」」」」
再びサラッとやってのけたリヴァイアだが、普通であれば莫大な量の魔力を消費する為、直ぐにでも魔力切れを起こしても良いハズなのだが、リヴァイアはそう言った素振りを見せていなかった。
「リ、リヴァイアさん…その、お体の方は大丈夫でしょうか…?」
『あ、御心配無く。
この程度であれば余剰魔力で全て賄えるので特に問題はありません。』
「そ、そうですか…」
(まぁ気持ち分かりますよ…
一昨日の大風も余剰魔力で行使したって言うんですから、リヴァイアさんの底が知れませんよ…)
リヴァイアクラスの存在になると、余剰魔力ですら膨大な量になる為、大抵の事であれば行使出来るとの事らしい。
「うーむ…輸送面に関しては問題無しか…
だが、こちらとしては大きな問題が2つある…それをどうするべきか…」
『問題とは何でしょうか…?』
顎に手を当て、うんうんと悩みあぐねいているローグ。
「まず1つ目に、これだけのお膳立てをして頂いたのに、我が国から貴国に提示出来る見返りの対価が思い付かないのだ。」
『あ、その辺りはそこまで考え過ぎずとも…』
「さらりとやってのけているが、リヴァイアさんが行使した魔法の数々…恐らく空間魔法の応用だろう。
どれも見た事が無い物だ。
しかも軍事転用している訳で無く、職務の一端に使用している所を見るに、技術面、文化面の観点から見ても圧倒的に貴国の方が上であろう…」
『もしもーし…』
「自国を悪く言うつもりは無いが、我が国はこれと言った特産品や『あのー…』王都の様に鉱山を所有している訳でも無い。
『すみませーん…』たまたま近くに『滅びの森』とダンジョンが2つある程度で、後は温暖な気候を生かして多種多様な果樹園を『それです!』へ?」
リヴァイアが時折ローグに話し掛けていたのだが、悩みまくってて声が聞こえていなかった様で、リヴァイアの大声で漸く我に返るローグ。
『私共としては貴国で採れた果実…果物を所望したいのですが宜しいでしょうか?』
「く、果物…?そんなので宜しいのですか…?」
~タイトル:『ハナさん、という方』より抜粋~
主な産業は豊富な果実の栽培と、地下から採掘する事で得られる宝石等が主である。
リヴァイアからの要望が意外過ぎたのか、ローグは呆気に取られている様子。
『私個人としては先程ノア君の彼女さんに頂いた『バナナナナナナ』が好みですわ。
食べ易く甘さ控えめで子供達でも簡単に食べれるでしょうから。』
「リヴァイアさん、さっきモリモリ食べてましたものね。」
~タイトル:『語彙力皆無』のラストまで遡る~
「果物とかどうでしょうか?」
「果物か~、獣人国は果物を栽培しているのかい?」
「みたいです。自分はまだ食してはいませんが、種類も豊富みたいですよ。」
「そっか~。
ね、ね、ノア君何か持ち合わせの果物を持ってたりしないかな?
ちょっと味をみてみたいんだ。」
「え!?あー、どうしよう…生憎持ち合わせが「ありますよ。」え?」
と、今までノアとリヴァイアのやり取りを静観していたクロラが声を発をして手を上げていた。
すると徐に自身のアイテムボックスに手を突っ込むと、1房に70本以上の小振りなバナナが付いた束を取り出した。
「これ『バナナナナナナ』という果物です。
小振りですが量も多くて甘さ控えめ、手で簡単に皮を剥けれるので食べ易いですよ。はいどうぞ。」
ムキッ
「あ、どうも。」ミリリ…
クロラから『バナナナナナナ』を手渡され、リヴァイアは先端から皮を剥いていく。
『バナナナナナナ』…1房に77(ナナナナ)本のバナナが生る。
甘味控えめで小振りな為、割と安価でお買い求め出来る。
「…にしてもクロラさん、よくその『バナナナナナナ』?を持ってたましたね。」
「えへへ、青果店のおじさんに日持ちしないから、って戴いたの。『ミリリ…』はい、ノア君。
あーん。」
「あ、あーん…」ムグムグ…
と、ノアとクロラがしれっと恋人ムーブをしている横では、『バナナナナナナ』5本目に差し掛かったリヴァイアが居た。
ムグムグ…「うんうん…これは美味しい。
舌で押し潰せる程の柔らかさ…これなら歯が生え揃っていない子供達にも良いかも…」
と、個人的な感想も踏まえつつ子供達が食べられる物かどうかを判断している様だ。
「是非ともこの果物を見返りに…というか、獣人国との交易品の1つとして取り扱って欲しい物だ。」
「まぁ後は獣人国の反応次第ですね。」
「よーし、プレゼン頑張るぞー!」
((プレゼン…?))
というやり取りが先程『龍宮城』にて行われていたのであった。
「自国にとっては大した物では無いかも知れませんが、他国にとっては有益な物である場合はよくある事。
王都の商人さんが最初に私共にお求めになったのは身の無い貝殻ですのよ?
何でも、ノア君との関係説明の中にあった鉱山での一件で昇降機が使えなくなってしまい、一時的に閉山しているとか。
その為多様な用途のある石灰が採れなくなったので、急場凌ぎの為に欲しい、と。
長く生きて居ますが、私の知らない事はまだまだ沢山御座いますね。
して、獣人国国王ローグ・ラグナー殿、私共から提供致します岩塩の対価として貴国の果実を所望しても宜しいでしょうか?」
「こちらとしては願っても無い事です。
是非ともお願い致します。」
という事で、問題の1つ目は割とあっさり解決したのであった。
リヴァイアは私室の巨大なガラス張りの壁に王都近郊の立体地図を映し出した後、指で操作して範囲を拡大させていくと下部にリヴァイアが居る『龍宮城』の簡易図が表示される。
王都と鉱山との距離とを比較すると、途轍も無く深い場所に居る事が分かる。
『それでです「ちょ!ちょっと待って頂きたい!」
説明を続けようとしたリヴァイアに食い気味で呼び止めるローグ。
「色々と混乱しているのだが、海洋種…と言いましたな?
済まない、不勉強で聞き慣れない種族だったもので…」
『それは不勉強などでは無く、地上と交流を持ち始めたのがここ1ヶ月位の話ですから無理無き事。
交流を持つ切っ掛けとなったのはそこに居られるノア君です。』
全員の視線がノアに注がれる。
(…視線が痛い…)
『話を急ぎ過ぎた様ですね。
先ずは私とノア君の関係から話した方が良さそうですね。』
と、リヴァイアは自分達の種族の事、ノアとの関係、今後王都と国交を結ぶ事等をガラス張りの壁に映像を投射して時系列順に説明し出した。
途中全体像は分からない様にしているが、鉱山の下で半身がグシャグシャに潰れたノアとクラーケンが戦闘している描写を映し出した時は、ハナが小さく「ひっ」と声を漏らしたりしていた。
『…とまぁ、こう言った経緯があってノア君と仲良くさせて頂いて、今に至ると言う訳です。
何かご質問あればどうぞ。』
「「「「「「「「「……。」」」」」」」」」
と、リヴァイアが説明を終え、質疑応答に移ったのだが、その場に居る者全てが呆気に取られていた。
が、そんな中1人の臣下が手を上げてリヴァイアに質問を投げ掛けてきた。
「さ、先程輸送の話の時に【鬼神】殿が"出現"させる、と申しておったが、具体的にはどうなされるおつもりでしょうか?
まさか逐一転移でこちらに届けると言う事ですかな?」
『どうやらノア君の話では地上には目敏い塩専門の商人が居るとか。
なので、ただ塩を転移させると、"利権が~"とか"出所は~"とか騒がれるとお互いに厄介でしょうから、"地殻変動か何かで領地内に突然岩塩層が隆起してきた"と言う体を取らせて貰おうかな、と思っているのですがどうでしょうか?』
「「「「「「「「え、えぇ…」」」」」」」」
リヴァイアはサラリと言っているが、やろうとしている事は超力技である。
ある意味リヴァイアでないと実現不可能な事である。
リヴァイアの説明によれば、まず『龍宮城』近郊にある岩塩層を座標指定。
地表の指定した場所に槍の様に伸ばしていき、出現させると言う事らしい。
その説明をした後、リヴァイアは『龍宮城』の外の海底に高さ100メル程の石柱を立てて実演してみせた。
「とまぁこんな感じです。」
「「「「「「「「お、おぉ…」」」」」」」」
再びサラッとやってのけたリヴァイアだが、普通であれば莫大な量の魔力を消費する為、直ぐにでも魔力切れを起こしても良いハズなのだが、リヴァイアはそう言った素振りを見せていなかった。
「リ、リヴァイアさん…その、お体の方は大丈夫でしょうか…?」
『あ、御心配無く。
この程度であれば余剰魔力で全て賄えるので特に問題はありません。』
「そ、そうですか…」
(まぁ気持ち分かりますよ…
一昨日の大風も余剰魔力で行使したって言うんですから、リヴァイアさんの底が知れませんよ…)
リヴァイアクラスの存在になると、余剰魔力ですら膨大な量になる為、大抵の事であれば行使出来るとの事らしい。
「うーむ…輸送面に関しては問題無しか…
だが、こちらとしては大きな問題が2つある…それをどうするべきか…」
『問題とは何でしょうか…?』
顎に手を当て、うんうんと悩みあぐねいているローグ。
「まず1つ目に、これだけのお膳立てをして頂いたのに、我が国から貴国に提示出来る見返りの対価が思い付かないのだ。」
『あ、その辺りはそこまで考え過ぎずとも…』
「さらりとやってのけているが、リヴァイアさんが行使した魔法の数々…恐らく空間魔法の応用だろう。
どれも見た事が無い物だ。
しかも軍事転用している訳で無く、職務の一端に使用している所を見るに、技術面、文化面の観点から見ても圧倒的に貴国の方が上であろう…」
『もしもーし…』
「自国を悪く言うつもりは無いが、我が国はこれと言った特産品や『あのー…』王都の様に鉱山を所有している訳でも無い。
『すみませーん…』たまたま近くに『滅びの森』とダンジョンが2つある程度で、後は温暖な気候を生かして多種多様な果樹園を『それです!』へ?」
リヴァイアが時折ローグに話し掛けていたのだが、悩みまくってて声が聞こえていなかった様で、リヴァイアの大声で漸く我に返るローグ。
『私共としては貴国で採れた果実…果物を所望したいのですが宜しいでしょうか?』
「く、果物…?そんなので宜しいのですか…?」
~タイトル:『ハナさん、という方』より抜粋~
主な産業は豊富な果実の栽培と、地下から採掘する事で得られる宝石等が主である。
リヴァイアからの要望が意外過ぎたのか、ローグは呆気に取られている様子。
『私個人としては先程ノア君の彼女さんに頂いた『バナナナナナナ』が好みですわ。
食べ易く甘さ控えめで子供達でも簡単に食べれるでしょうから。』
「リヴァイアさん、さっきモリモリ食べてましたものね。」
~タイトル:『語彙力皆無』のラストまで遡る~
「果物とかどうでしょうか?」
「果物か~、獣人国は果物を栽培しているのかい?」
「みたいです。自分はまだ食してはいませんが、種類も豊富みたいですよ。」
「そっか~。
ね、ね、ノア君何か持ち合わせの果物を持ってたりしないかな?
ちょっと味をみてみたいんだ。」
「え!?あー、どうしよう…生憎持ち合わせが「ありますよ。」え?」
と、今までノアとリヴァイアのやり取りを静観していたクロラが声を発をして手を上げていた。
すると徐に自身のアイテムボックスに手を突っ込むと、1房に70本以上の小振りなバナナが付いた束を取り出した。
「これ『バナナナナナナ』という果物です。
小振りですが量も多くて甘さ控えめ、手で簡単に皮を剥けれるので食べ易いですよ。はいどうぞ。」
ムキッ
「あ、どうも。」ミリリ…
クロラから『バナナナナナナ』を手渡され、リヴァイアは先端から皮を剥いていく。
『バナナナナナナ』…1房に77(ナナナナ)本のバナナが生る。
甘味控えめで小振りな為、割と安価でお買い求め出来る。
「…にしてもクロラさん、よくその『バナナナナナナ』?を持ってたましたね。」
「えへへ、青果店のおじさんに日持ちしないから、って戴いたの。『ミリリ…』はい、ノア君。
あーん。」
「あ、あーん…」ムグムグ…
と、ノアとクロラがしれっと恋人ムーブをしている横では、『バナナナナナナ』5本目に差し掛かったリヴァイアが居た。
ムグムグ…「うんうん…これは美味しい。
舌で押し潰せる程の柔らかさ…これなら歯が生え揃っていない子供達にも良いかも…」
と、個人的な感想も踏まえつつ子供達が食べられる物かどうかを判断している様だ。
「是非ともこの果物を見返りに…というか、獣人国との交易品の1つとして取り扱って欲しい物だ。」
「まぁ後は獣人国の反応次第ですね。」
「よーし、プレゼン頑張るぞー!」
((プレゼン…?))
というやり取りが先程『龍宮城』にて行われていたのであった。
「自国にとっては大した物では無いかも知れませんが、他国にとっては有益な物である場合はよくある事。
王都の商人さんが最初に私共にお求めになったのは身の無い貝殻ですのよ?
何でも、ノア君との関係説明の中にあった鉱山での一件で昇降機が使えなくなってしまい、一時的に閉山しているとか。
その為多様な用途のある石灰が採れなくなったので、急場凌ぎの為に欲しい、と。
長く生きて居ますが、私の知らない事はまだまだ沢山御座いますね。
して、獣人国国王ローグ・ラグナー殿、私共から提供致します岩塩の対価として貴国の果実を所望しても宜しいでしょうか?」
「こちらとしては願っても無い事です。
是非ともお願い致します。」
という事で、問題の1つ目は割とあっさり解決したのであった。
93
あなたにおすすめの小説
【本編45話にて完結】『追放された荷物持ちの俺を「必要だ」と言ってくれたのは、落ちこぼれヒーラーの彼女だけだった。』
ブヒ太郎
ファンタジー
「お前はもう用済みだ」――荷物持ちとして命懸けで尽くしてきた高ランクパーティから、ゼロスは無能の烙印を押され、なんの手切れ金もなく追放された。彼のスキルは【筋力強化(微)】。誰もが最弱と嘲笑う、あまりにも地味な能力。仲間たちは彼の本当の価値に気づくことなく、その存在をゴミのように切り捨てた。
全てを失い、絶望の淵をさまよう彼に手を差し伸べたのは、一人の不遇なヒーラー、アリシアだった。彼女もまた、治癒の力が弱いと誰からも相手にされず、教会からも冒険者仲間からも居場所を奪われ、孤独に耐えてきた。だからこそ、彼女だけはゼロスの瞳の奥に宿る、静かで、しかし折れない闘志の光を見抜いていたのだ。
「私と、パーティを組んでくれませんか?」
これは、社会の評価軸から外れた二人が出会い、互いの傷を癒しながらどん底から這い上がり、やがて世界を驚かせる伝説となるまでの物語。見捨てられた最強の荷物持ちによる、静かで、しかし痛快な逆襲劇が今、幕を開ける!
無能扱いされ、パーティーを追放されたおっさん、実はチートスキル持ちでした。戻ってきてくれ、と言ってももう遅い。田舎でゆったりスローライフ。
さら
ファンタジー
かつて勇者パーティーに所属していたジル。
だが「無能」と嘲られ、役立たずと追放されてしまう。
行くあてもなく田舎の村へ流れ着いた彼は、鍬を振るい畑を耕し、のんびり暮らすつもりだった。
――だが、誰も知らなかった。
ジルには“世界を覆すほどのチートスキル”が隠されていたのだ。
襲いかかる魔物を一撃で粉砕し、村を脅かす街の圧力をはねのけ、いつしか彼は「英雄」と呼ばれる存在に。
「戻ってきてくれ」と泣きつく元仲間? もう遅い。
俺はこの村で、仲間と共に、気ままにスローライフを楽しむ――そう決めたんだ。
無能扱いされたおっさんが、実は最強チートで世界を揺るがす!?
のんびり田舎暮らし×無双ファンタジー、ここに開幕!
ブラック企業で心身ボロボロの社畜だった俺が少年の姿で異世界に転生!? ~鑑定スキルと無限収納を駆使して錬金術師として第二の人生を謳歌します~
楠富 つかさ
ファンタジー
ブラック企業で働いていた小坂直人は、ある日、仕事中の過労で意識を失い、気がつくと異世界の森の中で少年の姿になっていた。しかも、【錬金術】という強力なスキルを持っており、物質を分解・合成・強化できる能力を手にしていた。
そんなナオが出会ったのは、森で冒険者として活動する巨乳の美少女・エルフィーナ(エル)。彼女は魔物討伐の依頼をこなしていたが、強敵との戦闘で深手を負ってしまう。
「やばい……これ、動けない……」
怪我人のエルを目の当たりにしたナオは、錬金術で作成していたポーションを与え彼女を助ける。
「す、すごい……ナオのおかげで助かった……!」
異世界で自由気ままに錬金術を駆使するナオと、彼に惚れた美少女冒険者エルとのスローライフ&冒険ファンタジーが今、始まる!
ダンジョントランスポーター ~ 現代に現れたダンジョンに潜ったらレベル999の天使に憑依されて運び屋になってしまった
海道一人
ファンタジー
二十年前、地球の各地に突然異世界とつながるダンジョンが出現した。
ダンジョンから持って出られるのは無機物のみだったが、それらは地球上には存在しない人類の科学や技術を数世代進ませるほどのものばかりだった。
そして現在、一獲千金を求めた探索者が世界中でダンジョンに潜るようになっていて、彼らは自らを冒険者と呼称していた。
主人公、天城 翔琉《あまぎ かける》はよんどころない事情からお金を稼ぐためにダンジョンに潜ることを決意する。
ダンジョン探索を続ける中で翔琉は羽の生えた不思議な生き物に出会い、憑依されてしまう。
それはダンジョンの最深部九九九層からやってきたという天使で、憑依された事で翔は新たなジョブ《運び屋》を手に入れる。
ダンジョンで最強の力を持つ天使に憑依された翔琉は様々な事件に巻き込まれていくのだった。
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
スキルで最強神を召喚して、無双してしまうんだが〜パーティーを追放された勇者は、召喚した神達と共に無双する。神達が強すぎて困ってます〜
東雲ハヤブサ
ファンタジー
勇者に選ばれたライ・サーベルズは、他にも選ばれた五人の勇者とパーティーを組んでいた。
ところが、勇者達の実略は凄まじく、ライでは到底敵う相手ではなかった。
「おい雑魚、これを持っていけ」
ライがそう言われるのは日常茶飯事であり、荷物持ちや雑用などをさせられる始末だ。
ある日、洞窟に六人でいると、ライがきっかけで他の勇者の怒りを買ってしまう。
怒りが頂点に達した他の勇者は、胸ぐらを掴まれた後壁に投げつけた。
いつものことだと、流して終わりにしようと思っていた。
だがなんと、邪魔なライを始末してしまおうと話が進んでしまい、次々に攻撃を仕掛けられることとなった。
ハーシュはライを守ろうとするが、他の勇者に気絶させられてしまう。
勇者達は、ただ痛ぶるように攻撃を加えていき、瀕死の状態で洞窟に置いていってしまった。
自分の弱さを呪い、本当に死を覚悟した瞬間、視界に突如文字が現れてスキル《神族召喚》と書かれていた。
今頃そんなスキル手を入れてどうするんだと、心の中でつぶやくライ。
だが、死ぬ記念に使ってやろうじゃないかと考え、スキルを発動した。
その時だった。
目の前が眩く光り出し、気付けば一人の女が立っていた。
その女は、瀕死状態のライを最も簡単に回復させ、ライの命を救って。
ライはそのあと、その女が神達を統一する三大神の一人であることを知った。
そして、このスキルを発動すれば神を自由に召喚出来るらしく、他の三大神も召喚するがうまく進むわけもなく......。
これは、雑魚と呼ばれ続けた勇者が、強き勇者へとなる物語である。
※小説家になろうにて掲載中
異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜
KeyBow
ファンタジー
間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。
何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。
召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!
しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・
いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。
その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。
上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。
またぺったんこですか?・・・
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる