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獣人国編~御前試合の代表決め~
そんなお年頃、普通は無い。
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~騎士団詰所~
ガチャ…
「よ、ノア。(レドリック)」
「何か大事の予感よ。(アミスティア)」
「2人も呼ばれたの?」
「いや、ナサケの話し声が聞こえたから勝手に来た。(レドリック)」
「レドに着いてきただけ。(アミスティア)」
「…流石感知系スキルカンスト…
油断も隙もあったもんじゃ無いね…」
別に盗み聞きするつもりは無かったが、たまたまナサケの声が耳に入った為、騎士団詰所に来たのだと言う2人。
「まぁ良いでしょう。
2人も居るなら心強い、此度は2人の協力も必要でしょうしね。(ナサケ)」
「へぇ?」
ガチャ。
「失礼します。」
「君が【鬼神】殿で…あ、記事の通りだな…」
(…早速記事の効果が…)
「えっと、初めましてですよね?」
部屋の中へ入ると、外套を羽織い、白髪の乱れた老齢の男性が座って待機していた。
ノアの顔を見るなり【鬼神】と発言した為、もしかすれば門に貼られた記事を見たのかも知れない。
「申し遅れました。
私は「ここより南方にあるゴーマン男爵が治めている領の執事だな?
外套の留め具の紋章がゴーマン領の物だからな。(レドリック)」
「え!?ゴーマン!?」
「1度ゴーマンから仕事の依頼を受けた事があるから覚えているわ。
6年振りかしらね?(アミスティア)」
″ゴーマン″と言う人名を聞いた瞬間しかめっ面をするノア。
この時点で先日の侵入未遂に関連したモノである事が窺えた。
「…左様にございます…
流石は『極大射程』のレドリック殿と『死屍累々』のアミスティア様ですな。
…記憶が確かなら冒険者を引退したハズでは…?(執事)」
「ちょっと訳あって一時的に復帰してるだけさ。(レドリック)」
「それで?息子に用があるんでしょ?
何があったの?(アミスティア)」
「むす…!?
…実は【鬼神】殿、ゴーマン″元″男爵の指示により、貴君に″殺害依頼″が出されました。(執事)」
ピリッ…「「「殺害依頼…?(3人)」」」
ゴーマン″元″男爵の執事の口からそう告げられると、一気に場の空気が張り詰める。
そんな中、対象となったノアが口を開く。
「そ『バァンッ!』「ちょ、″殺害依頼″って物騒な言葉が聞こえましたよ!?(ラビッツ)」
「い、今のはどう言う事ですか!?(ハナ)」
ノアが何か言おうとしたが、その瞬間部屋の外で待機していたラビッツと騎士団長のハナが血相を変えて飛び込んできた。
「こらラビッツとハナさん、部屋の外で待機してなきゃダメでしょ?(アミスティア)」
「い、いやいや!こんな事聞いたら黙ってられませんよ!(ラビッツ)」
「い、今すぐ全員に知らせて対処を「まぁ落ち着いて下さい。一先ずこの方の話を聞きましょう。」
慌てふためくラビッツとハナ。
ハナは直ぐにでも行動を開始しようと促すが、落ち着いた様子のノアがそれを制す。
「な、何でそんな落ち着いて…殺害依頼ですよ!?(ラビッツ)」
「この方の言う通りです。
安心して下さい、騎士団の名に懸けてノア君をお守『ズズズ…』『2人共、落ち着いて。』
「「…はい…(ラビッツとハナ)」」
落ち着かない様子の2人に痺れを切らしたノアは、片眼を赤黒く染めつつ僅かに殺気を漏らして2人を見詰める。
すると漸く2人は一気に静かになり落ち着きを取り戻した。
その光景を眺めていた執事は冷や汗を流しつつ息を飲んでいた。
「なる程、やはり先日の一件が尾を引いていましたか。」
「はい…ゴーマンはそれはもう怒髪天を貫く程お怒りになってまして、私だけではもうどうする事も出来ず、指示を受ける事しか出来ませんでした…(執事)」
「で、その依頼を受けた物達の数は?」
「最初は金目当ての輩や名声を求めた傭兵約300名が名乗りを上げましたが、対象が【鬼神】と聞いて半数が引き下がり、最終的には182名の傭兵が参加する事となりました。
『ペラッ…』こちらがその依頼書の写しになります…(執事)」
「ふむ…」
『【鬼神】殺害依頼』…参加人数:上限200名。
殺害対象:二つ名【鬼神】の少年のみ。
依頼失敗条件:【鬼神】以外に危害を加えた場合。
報酬金:10億ガル。
殺害対象を【鬼神】ただ1人に限定する。
街に住まう物達に危害を加えた場合、又はそうと捉えられる行動を取った者は即刻除外する。
「ゴーマンは【鬼神】が死すればどうなっても良いと、周りの被害等知った事では無いと言う口振りで御座いましたので、私の方で対象は″【鬼神】のみ″と限定させて頂きました。
これは私の罪を軽くする為に行った事では無く、無関係な者に要らぬ被害を出したくないが為のモノに御座います。(執事)」
「じ、10億って…(ラビッツ)」
「……。(ハナ)」
執事の必死な訴え。
報酬から察せられるゴーマンの本気度に言葉が詰まるラビッツ。
ハナも何と言ったら良いか言葉が浮かばず、押し黙っていた。
するとここでノアが口を開く。
「はい、分かりました。
事前に知らせてくれてありがとうございます。」
「「「…え?(ラビッツ、ハナ、執事)」」」
淡々と答えたノアに唖然とする3人。
「ハナさん、取り敢えず対象は僕のみなので普段通り街の巡回の方をお願いします。」
「え?え?(ハナ)」
「執事さんも、他に伝える事があるのであれば諜報員の人に話して下さい。」
「え?(執事)」
「了解した。(ナサケ)」
「という訳でラビッツさん、今から僕に密着するのは無「そ、そうじゃなくて!殺害依頼が出てるんですよ!?もうちょっと何かあるでしょ…!
ふ、2人からも何か言ってあげて下さい!(ラビッツ)」
殺害対象となっているのに平然としているノアに両親として何か言ってやれ、と促すラビッツだが
「やーん、ノアちゃんも殺害依頼を受ける年頃になっちゃったか~。(アミスティア)」
「似た様なモノはちょくちょく遭ってるよ?」
「全く、血は争えんな…
まぁ気張らず、いつも通りに行けばいいさ。(レドリック)」
「2人の場合、もう少し後年になってからでしたがね。(ナサケ)」
(((あ、あれ…?何この反応…私の考えがおかしいのかな…?(ラビッツ、ハナ、執事))))
※3人の反応が正常です。
何処かノア家の闇を垣間見た3人は、ただ呆然とする事しか出来なかった。
「まぁでも参加依頼を受けた傭兵全員が内容を守るかどうか分かりませんし、協力を取り付けましょう。」
「で、では騎士団と影狼から「あ、いや、そちらは普段通りでお願いします。」ええ!?(ハナ)」
犬姫と影狼から人員を出そうとするが、ノアはそれを制す。
国交式典までの巡回で既に人員が逼迫している為、これ以上は回らなくなると思い判断した事である。
「一応アテはあるので…」ガチャ。
アテがあると言うノアは、部屋を出て詰所の奥にある牢がある区画へ向かう。
ガンガンガンッ!
「!?何だ?
話す事は洗いざらい吐いた、もう話せる事は『ぬっ。』「どうも。」っ!?き、君は!?」
ある牢の前まで行くと、全員に知らせるかの様に鉄格子を叩く。
すると壁に背を付けていた男がのそりと起き上がってノアを見やった。
「ちょっと相談事があるんですが。」
ガチャ…
「よ、ノア。(レドリック)」
「何か大事の予感よ。(アミスティア)」
「2人も呼ばれたの?」
「いや、ナサケの話し声が聞こえたから勝手に来た。(レドリック)」
「レドに着いてきただけ。(アミスティア)」
「…流石感知系スキルカンスト…
油断も隙もあったもんじゃ無いね…」
別に盗み聞きするつもりは無かったが、たまたまナサケの声が耳に入った為、騎士団詰所に来たのだと言う2人。
「まぁ良いでしょう。
2人も居るなら心強い、此度は2人の協力も必要でしょうしね。(ナサケ)」
「へぇ?」
ガチャ。
「失礼します。」
「君が【鬼神】殿で…あ、記事の通りだな…」
(…早速記事の効果が…)
「えっと、初めましてですよね?」
部屋の中へ入ると、外套を羽織い、白髪の乱れた老齢の男性が座って待機していた。
ノアの顔を見るなり【鬼神】と発言した為、もしかすれば門に貼られた記事を見たのかも知れない。
「申し遅れました。
私は「ここより南方にあるゴーマン男爵が治めている領の執事だな?
外套の留め具の紋章がゴーマン領の物だからな。(レドリック)」
「え!?ゴーマン!?」
「1度ゴーマンから仕事の依頼を受けた事があるから覚えているわ。
6年振りかしらね?(アミスティア)」
″ゴーマン″と言う人名を聞いた瞬間しかめっ面をするノア。
この時点で先日の侵入未遂に関連したモノである事が窺えた。
「…左様にございます…
流石は『極大射程』のレドリック殿と『死屍累々』のアミスティア様ですな。
…記憶が確かなら冒険者を引退したハズでは…?(執事)」
「ちょっと訳あって一時的に復帰してるだけさ。(レドリック)」
「それで?息子に用があるんでしょ?
何があったの?(アミスティア)」
「むす…!?
…実は【鬼神】殿、ゴーマン″元″男爵の指示により、貴君に″殺害依頼″が出されました。(執事)」
ピリッ…「「「殺害依頼…?(3人)」」」
ゴーマン″元″男爵の執事の口からそう告げられると、一気に場の空気が張り詰める。
そんな中、対象となったノアが口を開く。
「そ『バァンッ!』「ちょ、″殺害依頼″って物騒な言葉が聞こえましたよ!?(ラビッツ)」
「い、今のはどう言う事ですか!?(ハナ)」
ノアが何か言おうとしたが、その瞬間部屋の外で待機していたラビッツと騎士団長のハナが血相を変えて飛び込んできた。
「こらラビッツとハナさん、部屋の外で待機してなきゃダメでしょ?(アミスティア)」
「い、いやいや!こんな事聞いたら黙ってられませんよ!(ラビッツ)」
「い、今すぐ全員に知らせて対処を「まぁ落ち着いて下さい。一先ずこの方の話を聞きましょう。」
慌てふためくラビッツとハナ。
ハナは直ぐにでも行動を開始しようと促すが、落ち着いた様子のノアがそれを制す。
「な、何でそんな落ち着いて…殺害依頼ですよ!?(ラビッツ)」
「この方の言う通りです。
安心して下さい、騎士団の名に懸けてノア君をお守『ズズズ…』『2人共、落ち着いて。』
「「…はい…(ラビッツとハナ)」」
落ち着かない様子の2人に痺れを切らしたノアは、片眼を赤黒く染めつつ僅かに殺気を漏らして2人を見詰める。
すると漸く2人は一気に静かになり落ち着きを取り戻した。
その光景を眺めていた執事は冷や汗を流しつつ息を飲んでいた。
「なる程、やはり先日の一件が尾を引いていましたか。」
「はい…ゴーマンはそれはもう怒髪天を貫く程お怒りになってまして、私だけではもうどうする事も出来ず、指示を受ける事しか出来ませんでした…(執事)」
「で、その依頼を受けた物達の数は?」
「最初は金目当ての輩や名声を求めた傭兵約300名が名乗りを上げましたが、対象が【鬼神】と聞いて半数が引き下がり、最終的には182名の傭兵が参加する事となりました。
『ペラッ…』こちらがその依頼書の写しになります…(執事)」
「ふむ…」
『【鬼神】殺害依頼』…参加人数:上限200名。
殺害対象:二つ名【鬼神】の少年のみ。
依頼失敗条件:【鬼神】以外に危害を加えた場合。
報酬金:10億ガル。
殺害対象を【鬼神】ただ1人に限定する。
街に住まう物達に危害を加えた場合、又はそうと捉えられる行動を取った者は即刻除外する。
「ゴーマンは【鬼神】が死すればどうなっても良いと、周りの被害等知った事では無いと言う口振りで御座いましたので、私の方で対象は″【鬼神】のみ″と限定させて頂きました。
これは私の罪を軽くする為に行った事では無く、無関係な者に要らぬ被害を出したくないが為のモノに御座います。(執事)」
「じ、10億って…(ラビッツ)」
「……。(ハナ)」
執事の必死な訴え。
報酬から察せられるゴーマンの本気度に言葉が詰まるラビッツ。
ハナも何と言ったら良いか言葉が浮かばず、押し黙っていた。
するとここでノアが口を開く。
「はい、分かりました。
事前に知らせてくれてありがとうございます。」
「「「…え?(ラビッツ、ハナ、執事)」」」
淡々と答えたノアに唖然とする3人。
「ハナさん、取り敢えず対象は僕のみなので普段通り街の巡回の方をお願いします。」
「え?え?(ハナ)」
「執事さんも、他に伝える事があるのであれば諜報員の人に話して下さい。」
「え?(執事)」
「了解した。(ナサケ)」
「という訳でラビッツさん、今から僕に密着するのは無「そ、そうじゃなくて!殺害依頼が出てるんですよ!?もうちょっと何かあるでしょ…!
ふ、2人からも何か言ってあげて下さい!(ラビッツ)」
殺害対象となっているのに平然としているノアに両親として何か言ってやれ、と促すラビッツだが
「やーん、ノアちゃんも殺害依頼を受ける年頃になっちゃったか~。(アミスティア)」
「似た様なモノはちょくちょく遭ってるよ?」
「全く、血は争えんな…
まぁ気張らず、いつも通りに行けばいいさ。(レドリック)」
「2人の場合、もう少し後年になってからでしたがね。(ナサケ)」
(((あ、あれ…?何この反応…私の考えがおかしいのかな…?(ラビッツ、ハナ、執事))))
※3人の反応が正常です。
何処かノア家の闇を垣間見た3人は、ただ呆然とする事しか出来なかった。
「まぁでも参加依頼を受けた傭兵全員が内容を守るかどうか分かりませんし、協力を取り付けましょう。」
「で、では騎士団と影狼から「あ、いや、そちらは普段通りでお願いします。」ええ!?(ハナ)」
犬姫と影狼から人員を出そうとするが、ノアはそれを制す。
国交式典までの巡回で既に人員が逼迫している為、これ以上は回らなくなると思い判断した事である。
「一応アテはあるので…」ガチャ。
アテがあると言うノアは、部屋を出て詰所の奥にある牢がある区画へ向かう。
ガンガンガンッ!
「!?何だ?
話す事は洗いざらい吐いた、もう話せる事は『ぬっ。』「どうも。」っ!?き、君は!?」
ある牢の前まで行くと、全員に知らせるかの様に鉄格子を叩く。
すると壁に背を付けていた男がのそりと起き上がってノアを見やった。
「ちょっと相談事があるんですが。」
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