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取り敢えず南へ編
職人がここに居るじゃん
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~翌朝・教会~
カンッ!
「…と言う訳で、これがその『ダンジョンコア』です。」
『『『『『『ザワッ…』』』』』』
「まさか洞窟の奥がそんな事になっていたとは…」
「しかも『ダンジョン化』し掛かっていたとは何と恐ろしい…」
朝方洞窟の奥での件を教会に報告しに物的証拠である『ダンジョンコア』を手にやって来たノア。
一応事前にヒュージャからの報告を受けていたが、一様にそれ程までに大事だったとは思っておらず、半信半疑な者も居た位であった。
そもそも『ダンジョンコア』自体知らない者からすれば″巨大な魔石″にしか見えないので、その辺の事に詳しい人にも来て貰っていた。
「うーん、確かにこの『ダンジョンコア』、私のダンジョンにあった物とそっくりです。」
((((((私″の″ダンジョン…?(教会関係者一同)))))))
獣人国にあるダンジョン『宝物庫』の元ダンジョンマスターで、現在はノアの旅に同行するラインハードがある意味専門家としての立ち位置でやって来ていた。
「大きさとしては小型ですが、ダンジョンとしての機能はしっかりと果たすでしょう。
『ダンジョンコア』の大きさはそのまま『ダンジョンの規模』を表していますから。(ラインハード)」
ノア達が持って帰ってきた『ダンジョンコア』は、大体人間の頭部程の大きさで、宝石の様にカットされた6面体の形を成している。
その一部が破損し、ダンジョンを構成する為に必要な膨大な量の魔力が霧散した事で機能停止した物と思われた。
「もしダンジョン化が成されていた場合、『ダンジョンコア』は不可視状態になるか、別空間に移動するので、破壊したり機能を停止させるのはダンジョンマスター以外ほぼ不可能となっていたでしょう。(ラインハード)」
「おお…という事はあの時破壊していて正解だったのですな…(クリストフ)」
例えば前日に調査に向かったのがノアとクリストフの2人だけであった場合、″巨大な魔石″としか見れず、『ダンジョンコア』であると分からずに1度街に戻っていた事だろう。
ヒュージャが同行してくれていた為に『ダンジョンコア』であると判断出来たのはある意味奇跡的であった。
「そう言えばこんな事聞くのはどうかと思うけど、一般的にダンジョンの扱いってどうなってるんですか?」
「「「「「ん?」」」」」
「王都近郊でダンジョンが見付かった時は直ぐに報告して国の監視下に置かれたりしたけど、昨日は危険性を考えて領主さんに伺いを掛ける前に壊しちゃったし、後から何か言われないかな…?」
幾ら危険性があるとは言え、国によっては莫大な利益を生むダンジョンをノア個人の判断で壊してしまった事を心配しているらしい。
が
「そんな事ぁ気にせんで良ぇ。
人命優先じゃ。(ルド)」
「自然発生したダンジョンに街を広げようとしとったら話は別じゃが、既に栄えとる街の近郊に人命を脅かすダンジョンが形成されようとしとったんなら壊すのが先決よ。(バド)」
「寧ろアルバラストみたく坊の銅像建てた方が集客が見込めるんでねぇが?(ロイ)」
「その話は止めてぇ…」
※アルバラスト、銅像については『再びアルバラスト』編を参照。
「…で?
何でさっきからそこの″3人″は正座で床に座ってるんです?」
「……。(正座中のシンプソン)」
「……。(正座中のソシエール)」
「……。(正座中のヒューガ)」
「反省の現れらしい。(ヒューマ)」
「はぁ…」
報告を大体済ませた所でずっと触れてこなかったノアがとうとうツッコミを入れだした。
教会に来て教会関係者が勢揃いしている中、シンプソン、ソシエール、ヒューガの3人は、前日のはっちゃけ具合は何処へやら、申し訳なさそうな表情で黙って床に正座で座っていたのだ。
周りに居た教会関係者が誰も触れなかった為、ノア達も触れる事無く粛々と報告を済ませ、最後の最後で漸くであった。
「…その…3人が街の運命を左右する自体に対処している大変な時に、我々3人は酒を煽り酔い潰れ、挙げ句の果てに帰還した3人に絡んでしまい」
「「「申し訳ありませんでした。」」」
「…だそうです。(ヒューマ)」
「あぁ…その事ですか…」
正座して縮こまっていた3人が謝罪をした事で更に小さくなる。
そんな3人を落ち着かせようとクリストフが介入し
「顔を上げて下され3人共、ノア殿は端っから3人の事は戦力として数えておりませんでしたから御安心を。(クリストフ)」
「「「ふぐっ…」」」
「クリストフ…それはある意味トドメだぞ…」
「おりょ?(クリストフ)」
3人を宥めたつもりのクリストフだが、謝罪をしていた3人は追加で精神的ダメージを食らっていた。
「まぁ確かに戦力として数えていなかったのは本当です。
3人が塞ぎ込んでいた状態から立ち直ってくれればそれで良かったので、昨日の状況(酔っ払いとはいえ霊達と談笑)は万々歳ですよ。」
「「ノア殿…」」
「【鬼神】君…(ソシエール)」
「それで?もう″覚悟″は出来ましたか?」
色々とはしょったクリストフの言葉を訂正するノア。
最後に3人に″覚悟″が定まったかどうかを聞いてみると
「あぁ、覚悟はもう出来た。(シンプソン)」
「勿論。私がくよくよしてたら霊達が困っちゃうもの。(ソシエール)」
「霊達も覚悟を決めて来てくれたのだ、こちらもしっかり覚悟を決めねばな。(ヒューガ)」
「ふむ、どうやら大丈夫ですね。」
酔いに任せた一時的な覚悟とは違い、3人の目にはしっかりと意思が宿っている。
それを確認したノアは、3人に″ある物″を託す事にした。
『『『ヂャラヂャラッ!』』』ゴトッ!ゴトゴトッ!
「それでは、″これら″は教会側に譲ろうと思います。どうぞ、有意義に使って下さい。」
「「「こ、これは…」」」
「霊銀…しかも何て量だ…(シンプソン)」
ノアはアイテムボックスから大量の霊銀を取り出した。
量で言えば大樽1つ分で、ここからどれ位の聖霊銀(ミスリル)が精製出来るかは分からないが、硬貨サイズで驚いていた事からこれ程の量は驚愕に値する事だろう。
「だが、聖霊銀(ミスリル)はここでは精製出来ないんだ。(シンプソン)」
「え?そうなんですか?」
「あぁ、以前はドワーフの国に依頼を出して数ヶ月後に納品して貰って…あ。(シンプソン)」
「あ。」
「「「ん?(ドワーフ3人組)」」」
カンッ!
「…と言う訳で、これがその『ダンジョンコア』です。」
『『『『『『ザワッ…』』』』』』
「まさか洞窟の奥がそんな事になっていたとは…」
「しかも『ダンジョン化』し掛かっていたとは何と恐ろしい…」
朝方洞窟の奥での件を教会に報告しに物的証拠である『ダンジョンコア』を手にやって来たノア。
一応事前にヒュージャからの報告を受けていたが、一様にそれ程までに大事だったとは思っておらず、半信半疑な者も居た位であった。
そもそも『ダンジョンコア』自体知らない者からすれば″巨大な魔石″にしか見えないので、その辺の事に詳しい人にも来て貰っていた。
「うーん、確かにこの『ダンジョンコア』、私のダンジョンにあった物とそっくりです。」
((((((私″の″ダンジョン…?(教会関係者一同)))))))
獣人国にあるダンジョン『宝物庫』の元ダンジョンマスターで、現在はノアの旅に同行するラインハードがある意味専門家としての立ち位置でやって来ていた。
「大きさとしては小型ですが、ダンジョンとしての機能はしっかりと果たすでしょう。
『ダンジョンコア』の大きさはそのまま『ダンジョンの規模』を表していますから。(ラインハード)」
ノア達が持って帰ってきた『ダンジョンコア』は、大体人間の頭部程の大きさで、宝石の様にカットされた6面体の形を成している。
その一部が破損し、ダンジョンを構成する為に必要な膨大な量の魔力が霧散した事で機能停止した物と思われた。
「もしダンジョン化が成されていた場合、『ダンジョンコア』は不可視状態になるか、別空間に移動するので、破壊したり機能を停止させるのはダンジョンマスター以外ほぼ不可能となっていたでしょう。(ラインハード)」
「おお…という事はあの時破壊していて正解だったのですな…(クリストフ)」
例えば前日に調査に向かったのがノアとクリストフの2人だけであった場合、″巨大な魔石″としか見れず、『ダンジョンコア』であると分からずに1度街に戻っていた事だろう。
ヒュージャが同行してくれていた為に『ダンジョンコア』であると判断出来たのはある意味奇跡的であった。
「そう言えばこんな事聞くのはどうかと思うけど、一般的にダンジョンの扱いってどうなってるんですか?」
「「「「「ん?」」」」」
「王都近郊でダンジョンが見付かった時は直ぐに報告して国の監視下に置かれたりしたけど、昨日は危険性を考えて領主さんに伺いを掛ける前に壊しちゃったし、後から何か言われないかな…?」
幾ら危険性があるとは言え、国によっては莫大な利益を生むダンジョンをノア個人の判断で壊してしまった事を心配しているらしい。
が
「そんな事ぁ気にせんで良ぇ。
人命優先じゃ。(ルド)」
「自然発生したダンジョンに街を広げようとしとったら話は別じゃが、既に栄えとる街の近郊に人命を脅かすダンジョンが形成されようとしとったんなら壊すのが先決よ。(バド)」
「寧ろアルバラストみたく坊の銅像建てた方が集客が見込めるんでねぇが?(ロイ)」
「その話は止めてぇ…」
※アルバラスト、銅像については『再びアルバラスト』編を参照。
「…で?
何でさっきからそこの″3人″は正座で床に座ってるんです?」
「……。(正座中のシンプソン)」
「……。(正座中のソシエール)」
「……。(正座中のヒューガ)」
「反省の現れらしい。(ヒューマ)」
「はぁ…」
報告を大体済ませた所でずっと触れてこなかったノアがとうとうツッコミを入れだした。
教会に来て教会関係者が勢揃いしている中、シンプソン、ソシエール、ヒューガの3人は、前日のはっちゃけ具合は何処へやら、申し訳なさそうな表情で黙って床に正座で座っていたのだ。
周りに居た教会関係者が誰も触れなかった為、ノア達も触れる事無く粛々と報告を済ませ、最後の最後で漸くであった。
「…その…3人が街の運命を左右する自体に対処している大変な時に、我々3人は酒を煽り酔い潰れ、挙げ句の果てに帰還した3人に絡んでしまい」
「「「申し訳ありませんでした。」」」
「…だそうです。(ヒューマ)」
「あぁ…その事ですか…」
正座して縮こまっていた3人が謝罪をした事で更に小さくなる。
そんな3人を落ち着かせようとクリストフが介入し
「顔を上げて下され3人共、ノア殿は端っから3人の事は戦力として数えておりませんでしたから御安心を。(クリストフ)」
「「「ふぐっ…」」」
「クリストフ…それはある意味トドメだぞ…」
「おりょ?(クリストフ)」
3人を宥めたつもりのクリストフだが、謝罪をしていた3人は追加で精神的ダメージを食らっていた。
「まぁ確かに戦力として数えていなかったのは本当です。
3人が塞ぎ込んでいた状態から立ち直ってくれればそれで良かったので、昨日の状況(酔っ払いとはいえ霊達と談笑)は万々歳ですよ。」
「「ノア殿…」」
「【鬼神】君…(ソシエール)」
「それで?もう″覚悟″は出来ましたか?」
色々とはしょったクリストフの言葉を訂正するノア。
最後に3人に″覚悟″が定まったかどうかを聞いてみると
「あぁ、覚悟はもう出来た。(シンプソン)」
「勿論。私がくよくよしてたら霊達が困っちゃうもの。(ソシエール)」
「霊達も覚悟を決めて来てくれたのだ、こちらもしっかり覚悟を決めねばな。(ヒューガ)」
「ふむ、どうやら大丈夫ですね。」
酔いに任せた一時的な覚悟とは違い、3人の目にはしっかりと意思が宿っている。
それを確認したノアは、3人に″ある物″を託す事にした。
『『『ヂャラヂャラッ!』』』ゴトッ!ゴトゴトッ!
「それでは、″これら″は教会側に譲ろうと思います。どうぞ、有意義に使って下さい。」
「「「こ、これは…」」」
「霊銀…しかも何て量だ…(シンプソン)」
ノアはアイテムボックスから大量の霊銀を取り出した。
量で言えば大樽1つ分で、ここからどれ位の聖霊銀(ミスリル)が精製出来るかは分からないが、硬貨サイズで驚いていた事からこれ程の量は驚愕に値する事だろう。
「だが、聖霊銀(ミスリル)はここでは精製出来ないんだ。(シンプソン)」
「え?そうなんですか?」
「あぁ、以前はドワーフの国に依頼を出して数ヶ月後に納品して貰って…あ。(シンプソン)」
「あ。」
「「「ん?(ドワーフ3人組)」」」
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