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ヴァリエンテ領・大規模氾濫掃討戦編~街(前哨基地)建設~
対峙
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~数分前・旧イグレージャ・オシデンタルの1キロメル手前~
『『『ザッ、ザッ、ザッ…』』』
「わ、わ~…ここから先、ずーっと地面が波打ってるんですね…(ミリア)」
「【魔王】の攻撃で瞬間的に強烈な衝撃が走ったからでしょう。
あそこの池をご覧なさい、その影響で干からびておりますぞ。(クリストフ)」
「ほらミリアちゃん、ここからは危ないから影の中に戻りましょうね。」
「はーい。(ミリア)」
ライリ等王都の者達と共にイグレージャ・オシデンタルを目指す一行は、目的地まであと僅かという所まで来ていた。
だがイグレージャ・オシデンタルを中心として数百メルに渡り地面が波打ち、歪み、陥没し、地割れを起こしていた為、通るのに時間が掛かっていた。
その状況に驚いたミリアは、呆然とした表情でこの光景を眺めていた。
「…一体どんな攻撃をしたらこんな事になるのでしょう…
謎の攻撃による衝撃波と激震は観測出来たのですが、この破壊の正体までは判明してないのですよね…(ライリ)」
「″アレ″ですよな…(クリストフ)」
「まぁ″アレ″だねぇ…」
1度【魔王】とやり合ったクリストフとノアは、攻撃の正体におおよそ見当が付いていた。
とは言え、また″アレ″を放たれて回避が出来るかと言われたら無理な話であろう。
何せ超広域殲滅攻撃なのだから。
『『『ゴォン…』』』ズズンッ…
「何か音が聞こえるなぁ…」
「巣が間近ですし、増築中の音でしょうな…(クリストフ)」
「いや…監視を続ける中でこの様な音と揺れはありませんでしたよ…?(ライリ)」
「ふむ?」
スラッ『バシュッ!バッ、ボッ!』(荒鬼神ノ化身を抜いて上空に転移。)
旧イグレージャ・オシデンタルの方向から音と揺れを感知した一行。
ライリの話では今までそういった経験は無いとの事なので確認の為に高高度から遠くを観察してみる事に。
ヒュォオ…
(遠くから見る分には【魔王】からの忠告には触れないだろう…
<千里眼>発動、方向的には確かあっちから…
お、ベルドラッドさんだ。)
【魔王】からの忠告に注意しつつ旧イグレージャ・オシデンタルの状況を確認するノアは、遠方にベルドラッドの姿を見付ける。
ベルドラッドは最初期に出会った王都の者で、出会い方そのものは決して良いものでは無かったものの、結果的には良好な関係を築けていると思っている。
そんなベルドラッドを見付けたノアは少し顔が綻んだのだが、直後に嫌な光景を目の当たりにする事になった。
『バシュッ!』(転移。)
「どうでしたかノアど
「その話は後だ!
ラインハード、飛行形態になって僕が指定する所まで飛ばしてくれ!」
『ズルッ』「は、ひゃい!(ラインハード)」
転移して地上に戻ってきたノアは、クリストフからの言葉を遮りつつ影の中に居るラインハードに指示を出してきた。
影の中に居たラインハードは思わず声が上擦る程驚いたが、直ぐに魔装鉄甲を手にして出てきてくれた。
『『ガショガショガションッ!』』(魔装鉄甲装着中。)
「えっとノア君『衝撃力』の残量が飛行1回分しか無いけど…(ラインハード)」
「構わない!取り敢えず大急ぎで現場に向かえればそれで良い!」
「ね、ねぇ?そんなに慌てて一体どうしたの…?(ライリ)」
「こっちも良く分かっていないけど、瓦礫の山の中で″何か″にベルドラッドさんが刺されているのが見えた!
クリストフ!君も大急ぎで来てくれ!
ヴァンディット、ポーション類を直ぐに取り出せる様に準備しててくれ!」
「「「な、何っ!?」」」
「畏まり!(クリストフ)」
ズズ…「畏まりましたわ!(ヴァンディット)」
「行けるよノア君!(ラインハード)」
「よし行くぞ!」
『バシュッ!『バッ!ボッ!』』(転移。)
ヒィイイ…バシュゥウッ!(ラインハード飛翔。)
驚く一行を置き、ノアとラインハードは一足先に旧イグレージャ・オシデンタルへと向けて発ったのであった。
~そして現在~
タ、ポタタ…(へし折られた腕から出血。)
「来るなクリストフ!その人の事を頼んだぞ!
それと(影の)中に居る皆!絶対に出てくるなよ!」
「畏まり!(クリストフ)」
『『『ズズズ…』』』トプン…(『黒い液体』同士が一体化。)
(『何だあの『黒い液体』は?
強化状態の主の腕をいとも容易くへし折りやがった…
…大丈夫か主?』)
(大丈夫じゃないけど大丈夫。
『黒い液体』っていうと悪霊を想像させるけど全くの別物だ。
触れたら即大ダメージ…まるで母さんみたいなヤツだな…)
(『冗談を言う余裕はある様だな。』)
Wの字に折れた左腕を垂らしたノアは表情を変える事無く『黒い液体』を見据える。
「そこのお爺さん、その『黒い液体』から離れて下さい!危ないですよ!」
「ほぅ、腕をグシャグシャに潰されたにも関わらず強いものじゃな。
″息子の心血として利用″したい位じゃ。(ゲッシュバルド)」
「…″息子″?
″それ″の事を言っているのか…?」
「″それ″…?
儂の息子を″それ″呼ばわりにするか貴様!
殺せ″アーク″!殺して自身の血肉にするが良いぞ!(ゲッシュバルド)」
『『『バシュッ!』』』(『黒い液体』から幾本もの『黒い刃』が出現。)
ギギィンッ!『ギンッ!』ギィンッ!(『黒い刃』をいなす。)
「はぁっ!?″アーク″!?
″それ″が!?『『キュキュン!』』何を言って『『『ヒュドドドッ!』』』うぉっ!?」
飛んできた『黒い刃』を全ていなしたのだが、『黒い刃』は再び向きを変えてノアの直上から降り注ぐ。
ノアはその場から転がって全てを回避。
『『『シュパッ!』』』(地面に『黒い刃』が幾本も高速で走り、蜘蛛の巣状に張り巡らされる。)
『『『ボゴンッ!』』』(地面から『黒い刃』で形作られた牢獄がせり出し、ノアを包み込む様に迫る。)
「シッ!」ボッボボッ!(荒鬼神ノ化身による連撃。)
ギギンッ!ギャリィンッ!ギンッ!(『黒い牢獄』に荒鬼神ノ化身が阻まれる。)
「堅っ!?」
「カッカッカ、″息子″を舐めるで無いぞ、小僧。
″鉄をも切断する様に造った″からなぁ。(ゲッシュバルド)」
ノアの荒鬼神ノ化身が通用しないのを見て高笑いを上げるゲッシュバルド。
だが
ゴリンッ!ゴリッ!ゴリィンッ!(『黒い牢獄』を削り斬る。)
「…あ?(ゲッシュバルド)」
「″鉄程度″で助かったよ。
それより硬かったらどうしようかと思った。」
『黒い牢獄』を斬り崩したノアがホッとした様子で出て来るのだった。
『『『ザッ、ザッ、ザッ…』』』
「わ、わ~…ここから先、ずーっと地面が波打ってるんですね…(ミリア)」
「【魔王】の攻撃で瞬間的に強烈な衝撃が走ったからでしょう。
あそこの池をご覧なさい、その影響で干からびておりますぞ。(クリストフ)」
「ほらミリアちゃん、ここからは危ないから影の中に戻りましょうね。」
「はーい。(ミリア)」
ライリ等王都の者達と共にイグレージャ・オシデンタルを目指す一行は、目的地まであと僅かという所まで来ていた。
だがイグレージャ・オシデンタルを中心として数百メルに渡り地面が波打ち、歪み、陥没し、地割れを起こしていた為、通るのに時間が掛かっていた。
その状況に驚いたミリアは、呆然とした表情でこの光景を眺めていた。
「…一体どんな攻撃をしたらこんな事になるのでしょう…
謎の攻撃による衝撃波と激震は観測出来たのですが、この破壊の正体までは判明してないのですよね…(ライリ)」
「″アレ″ですよな…(クリストフ)」
「まぁ″アレ″だねぇ…」
1度【魔王】とやり合ったクリストフとノアは、攻撃の正体におおよそ見当が付いていた。
とは言え、また″アレ″を放たれて回避が出来るかと言われたら無理な話であろう。
何せ超広域殲滅攻撃なのだから。
『『『ゴォン…』』』ズズンッ…
「何か音が聞こえるなぁ…」
「巣が間近ですし、増築中の音でしょうな…(クリストフ)」
「いや…監視を続ける中でこの様な音と揺れはありませんでしたよ…?(ライリ)」
「ふむ?」
スラッ『バシュッ!バッ、ボッ!』(荒鬼神ノ化身を抜いて上空に転移。)
旧イグレージャ・オシデンタルの方向から音と揺れを感知した一行。
ライリの話では今までそういった経験は無いとの事なので確認の為に高高度から遠くを観察してみる事に。
ヒュォオ…
(遠くから見る分には【魔王】からの忠告には触れないだろう…
<千里眼>発動、方向的には確かあっちから…
お、ベルドラッドさんだ。)
【魔王】からの忠告に注意しつつ旧イグレージャ・オシデンタルの状況を確認するノアは、遠方にベルドラッドの姿を見付ける。
ベルドラッドは最初期に出会った王都の者で、出会い方そのものは決して良いものでは無かったものの、結果的には良好な関係を築けていると思っている。
そんなベルドラッドを見付けたノアは少し顔が綻んだのだが、直後に嫌な光景を目の当たりにする事になった。
『バシュッ!』(転移。)
「どうでしたかノアど
「その話は後だ!
ラインハード、飛行形態になって僕が指定する所まで飛ばしてくれ!」
『ズルッ』「は、ひゃい!(ラインハード)」
転移して地上に戻ってきたノアは、クリストフからの言葉を遮りつつ影の中に居るラインハードに指示を出してきた。
影の中に居たラインハードは思わず声が上擦る程驚いたが、直ぐに魔装鉄甲を手にして出てきてくれた。
『『ガショガショガションッ!』』(魔装鉄甲装着中。)
「えっとノア君『衝撃力』の残量が飛行1回分しか無いけど…(ラインハード)」
「構わない!取り敢えず大急ぎで現場に向かえればそれで良い!」
「ね、ねぇ?そんなに慌てて一体どうしたの…?(ライリ)」
「こっちも良く分かっていないけど、瓦礫の山の中で″何か″にベルドラッドさんが刺されているのが見えた!
クリストフ!君も大急ぎで来てくれ!
ヴァンディット、ポーション類を直ぐに取り出せる様に準備しててくれ!」
「「「な、何っ!?」」」
「畏まり!(クリストフ)」
ズズ…「畏まりましたわ!(ヴァンディット)」
「行けるよノア君!(ラインハード)」
「よし行くぞ!」
『バシュッ!『バッ!ボッ!』』(転移。)
ヒィイイ…バシュゥウッ!(ラインハード飛翔。)
驚く一行を置き、ノアとラインハードは一足先に旧イグレージャ・オシデンタルへと向けて発ったのであった。
~そして現在~
タ、ポタタ…(へし折られた腕から出血。)
「来るなクリストフ!その人の事を頼んだぞ!
それと(影の)中に居る皆!絶対に出てくるなよ!」
「畏まり!(クリストフ)」
『『『ズズズ…』』』トプン…(『黒い液体』同士が一体化。)
(『何だあの『黒い液体』は?
強化状態の主の腕をいとも容易くへし折りやがった…
…大丈夫か主?』)
(大丈夫じゃないけど大丈夫。
『黒い液体』っていうと悪霊を想像させるけど全くの別物だ。
触れたら即大ダメージ…まるで母さんみたいなヤツだな…)
(『冗談を言う余裕はある様だな。』)
Wの字に折れた左腕を垂らしたノアは表情を変える事無く『黒い液体』を見据える。
「そこのお爺さん、その『黒い液体』から離れて下さい!危ないですよ!」
「ほぅ、腕をグシャグシャに潰されたにも関わらず強いものじゃな。
″息子の心血として利用″したい位じゃ。(ゲッシュバルド)」
「…″息子″?
″それ″の事を言っているのか…?」
「″それ″…?
儂の息子を″それ″呼ばわりにするか貴様!
殺せ″アーク″!殺して自身の血肉にするが良いぞ!(ゲッシュバルド)」
『『『バシュッ!』』』(『黒い液体』から幾本もの『黒い刃』が出現。)
ギギィンッ!『ギンッ!』ギィンッ!(『黒い刃』をいなす。)
「はぁっ!?″アーク″!?
″それ″が!?『『キュキュン!』』何を言って『『『ヒュドドドッ!』』』うぉっ!?」
飛んできた『黒い刃』を全ていなしたのだが、『黒い刃』は再び向きを変えてノアの直上から降り注ぐ。
ノアはその場から転がって全てを回避。
『『『シュパッ!』』』(地面に『黒い刃』が幾本も高速で走り、蜘蛛の巣状に張り巡らされる。)
『『『ボゴンッ!』』』(地面から『黒い刃』で形作られた牢獄がせり出し、ノアを包み込む様に迫る。)
「シッ!」ボッボボッ!(荒鬼神ノ化身による連撃。)
ギギンッ!ギャリィンッ!ギンッ!(『黒い牢獄』に荒鬼神ノ化身が阻まれる。)
「堅っ!?」
「カッカッカ、″息子″を舐めるで無いぞ、小僧。
″鉄をも切断する様に造った″からなぁ。(ゲッシュバルド)」
ノアの荒鬼神ノ化身が通用しないのを見て高笑いを上げるゲッシュバルド。
だが
ゴリンッ!ゴリッ!ゴリィンッ!(『黒い牢獄』を削り斬る。)
「…あ?(ゲッシュバルド)」
「″鉄程度″で助かったよ。
それより硬かったらどうしようかと思った。」
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