ソロ冒険者のぶらり旅~悠々自適とは無縁な日々~

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ヴァリエンテ領・大規模氾濫掃討戦編~万死一生~

第1波7割焼失、第2波出現

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『『『ジュァアアアアアアアッ!』』』(炎上)

〔ゴォオオオオオオオオオオオオオッ!
召喚主様の喚び掛けに応じ参上!
人界を脅かす蟲共を灰塵に帰してやろうぞ!〕ボフッ!


早朝の広大な大地に2つ目の太陽が昇る。
直径20メル程の煌球からズルリと全長20メル程の赤熱化した龍神が出現。

それの出現により、虫共は一瞬の内に体内の水分が沸騰し、甲殻が発火。
熱風が吹けば文字通り灰塵となって半径200メルの虫の大群が消し飛んでいた。


『手加減いらねぇぞ『龍神邪火』!
繭ごと消し飛ばすつもりでやれ、てか消し飛ばせ!(【鬼鎧殻】装着済みのノア)』

〔畏まった!
出でよ『赤燗雲(セキランウン)』!
『緋雨(ヒサメ)』を降らせ、周囲一帯を火の海と化すが良い!〕ボワッ!


『『『ズモモモモ…』』』(赤熱した雲が出現。)

『『『『ザァアアアアア…』』』』(灼熱の火の雨が降り注ぐ。)


『龍神邪火』の頭上から赤々とした雲が出現し、忽ち夥しい程の火の雨が降り注ぐ。

実際火の雨と言うには1つ1つのサイズが大きく、真っ赤に赤熱した隕石が近いと思われる。

それらがノアやグリードを含め、虫の大群に降り注ぐのだった。



シュドッ!『ギキィッ!』ドバァッ!『『ギシャァアッ!』』ボワァアッ!『『ギュァアアアアッ!』』


未だ巨大な繭からは第1波のモンスター群が出現し続け街を目指すが、それらを阻むかの様に『龍神邪火』自体の高熱と『緋雨(ヒサメ)』による延焼が全てを焼き尽くす。


〔なる程、あの巣が元凶だな?
ならば″この技″を以て焼き潰してくれよう!
『劫火絢爛(ゴウカケンラン)』!
咲き誇れ劫火の華よ!全てを炎で包み、灰と成せ!〕ボワワッ!


ゴゥ…ン…(『龍神邪火』の頭上に火球が発生。)

『『『ズズズズズズズズズズ…』』』(火球がゆっくりと巨大な繭に落下。)


『劫火絢爛(ゴウカケンラン)』と唱えた直後、『龍神邪火』の頭上に人間サイズの火球が発生。
それ自体が凄まじい温度を持っているのか、火球は赤熱を通り越して白熱しており、本日3つ目の太陽が出現した事になる。



『…あれ、絶対ヤバいヤツじゃん…(【鬼鎧殻】装着済みのノア)』


ノアがそう呟く程に『劫火絢爛(ゴウカケンラン)』の温度は凄まじく、巨大な繭から空中に飛翔したドラゴネウラ、ドラゴネウラ・テンタクルの群れは、火球を押し留めようと画策するが、近付く所か飛んでるだけで翅が炎上し、次々に地面へと落ち灰となっていった。

そして『劫火絢爛(ゴウカケンラン)』は何物にも邪魔される事無く巨大な繭へと進み


『『ジュ『ドガァアアアアアアアアッ!!』』』(超高温の大爆発。)

『『『『ブワァアアアアアアアアッ!』』』』(超高温の大輪が咲き誇る。)


『『『ジュァアアア『ジュ』ア『ジュ』ア『ジュ』アアア『ジュ』アアア『ジュ』ア『ジュ』アアア『ジュ』アア『ジュ』ア『ジュ』アア『ジュ』アアア『ジュ』ア『ジュ』アアア『ジュ』ア『ジュ』アアア『ジュ』ア『ジュ』アアア『ジュ』ア『ジュ』アアア『ジュ』ア『ジュ』アアア『ジュ』アアアアアア『ジュ』アッ!!!』』』(開花と共に超高温の熱波。)


巨大な繭の裂け目、莫大な量のモンスターが出現する地点に『劫火絢爛(ゴウカケンラン)』の火球は着弾し超高温の花が咲き誇る。
そこから忽ち超高温の熱波が伝播し、巨大な繭諸とも焼き付くしに掛かる。


〔ふははははははははっ!炎に呑まれ灰塵と化せ!〕ボワッ!


『龍神邪火』はその成果を見て上機嫌な様子。

このまま大氾濫を終結させられそうな程の火力で押し切れるかとも思われたが、今回の大氾濫はそんな優しいものでは無かった。


『『『ジュワァアア『『『ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドッ!』』』』』(超高温の大爆発&熱波を呑み込む程のモンスターの出現。)


猛威を振るう『劫火絢爛(ゴウカケンラン)』の大輪だが、巨大な繭から出現するモンスター群はそれを凌駕する程の量と勢いで出現し、徐々に呑み込まれていった。

例えるならスズメバチに対抗するミツバチの群れである。


〔ぬっ!?我の大技を呑み込むか!
何と言う数の暴力!ならば…
あぁ…時間切れだ!済まぬ召喚主様、力及ばず…〕ボフフッ!

『いや!良くやった!後は任せろ、次も頼むぞ!(【鬼鎧殻】装着済みのノア)』

『『『ジュッ!』』』(召喚終了。)


数発の大技を行使した『龍神邪火』であったがモンスターの数の暴力に敵わず1度目の役目を終える事となった。



~第2波主要モンスター~


ドラゴネウラ×1000
ドラゴネウラ・テンタクル(触手)×1000
スレイブ・ローカスト×6000
ローカストマスター×5



『『『『ブワァアアアアアアアアッ!』』』』(無数の蝗(バッタ))


スタッ!(着地。)

『今度は数の暴力で来たか!
見た所普通のバッタの様だが…!』


※1今までも十分数の暴力です。
※2普通のバッタは人間サイズもありません。


《もしかしたら繭に直接攻撃を仕掛けられたので出現してきたのかも。
そして主様、あのバッタの中心に何か居ます。
まぁ何にしても…》

『『『『バギュゥウウンッ!』』』』(プラズマレーザー発射。)

『ぅひぃー。』


『龍神邪火』の火を呑み込む程のスレイブ・ローカスト(バッタ)が出現し、辺りが闇に包まれる中、グリードが放ったプラズマレーザーが真っ直ぐ進み再び巨大な繭を狙う。


『『『『ブワァアアアアアアアアッ!』』』』(プラズマレーザーを防ぐ様にスレイブ・ローカストが集結。)


《ん?》
『お?』


『『ドボボボボッ!』』『『ズムンッ!』』『『ボゴゴゴゴゴゴッ!』』(密集したスレイブ・ローカスト内を突き進むプラズマレーザー。)

『『『ドゴゴゴゴゴゴゴッ!』』』(大爆発。)


プラズマレーザーを放った直後、まるで壁を築くかの様にスレイブ・ローカストが密集。

だがそんなものでプラズマレーザーが防がれる事は無く、塊の中心付近で大爆発。

するとスレイブ・ローカストとは別に人型の姿を見受け


ガ…ギギギ…(ローカストマスターの悲鳴)
ギョゴボボ、ゲルァア!(ローカストマスターの叫び)


《どうやら″アレ″がバッタを操ってる様ですね。》

『その様だ。
…今まで向かってきていたモンスター群が左右に展開してるな…
ここからが本番って感じだな…』


スレイブ・ローカストの塊から僅かに見えた人型、ローカストマスターが死に際に何かを叫ぶのが見えた。

それと同時に、今まで闇雲に突っ込んで来るだけだった虫モンスター群が左右の森林エリアに展開。


《どうしましょう、私がどちらかに向かいましょうか?》

『そう…いや、その心配は無い様だ。
父さんと母さんが指示を出したのかダッカードの部隊が左に向かってる。』

《では右側に…》

『それも大丈夫かな。
取り敢えず″彼女達″に任せてこっちはこっちの事に専念しよう。』


『『『『『ゴォッ!』』』』』(5つの影が飛来)


〔右側は我々に任せろ!(チュルチー)〕
〔そっちの大群は任せた!(ヤンチャラット)〕
〔ご飯のお礼だよ少年!(ゴチ)〕
〔す、凄かったね、あの人達…(チャチャ)〕
〔今思うとよく殺されなかったな、私達…(シッチャカ)〕


街に待機していたハーピー族5人が飛来し、北側に位置する森林エリアへと向かう。

ここから後方待機組も交え乱戦が開始される事になる。
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