44 / 150
本篇・1年目後期
大切なひとときに願いを。葉月side
「弥生」
「どうしたの?」
「なんだか楽しそうだなって思って...。何かいいことでもあった?」
弥生は、総合の授業のことを話してくれた。
診断テストをやったこと。
それが自分としてはいい結果だったこと。
...そして、自分で納得した部分もあったこと。
「全人口の、4%...!?」
「そうらしいよ。だから、人に分かってもらえないのは仕方ないって納得することができた」
いちご大福を分けながら、弥生の目が優しく細められる。
(いいなあ、なんだか楽しそう...)
「葉月は今日の学校どうだった?」
「ううん...楽しくなかったわけじゃないんだけど、数学が...」
「そっか。また分からないところがあったら言って。私でよければとことん一緒に解くから」
弥生の教え方は、正直分かりやすい。
中学の勉強をほとんど独学でやっている私でも分かるようにと、色々なものを用意してくれる。
「そうだ!今日新しい茶葉のを淹れてきたの。...飲んでくれる?」
「葉月の紅茶最高。...早速、いただきます」
「私も飲もうかな」
新しいフレーバーを見つけて、つい買ってしまったのだ。
「美味しい...。これって柑橘系の茶葉かな?」
「そうだと思う。いつものよりちょっと甘めかも!」
私の顔をじっと見ながら、弥生はいちご大福を一口ほおばる。
「...うん、大福との相性もばっちり」
「よかった...。私も大福もらうね」
「はい、どうぞ。一緒に食べると美味しいよ」
こんなふうに人と話せるのは楽しくて、相手が弥生だともっと楽しくて...いつまでもこんな時間が続いてほしいと思う。
「結構陽がおちるの、早くなってきたね」
「そうだね...」
これから少しずつ寒くなってくるはずだ。
寒くなったら、こうして外で会えない日も増えてしまうのかもしれない。
そう思うと、無性に寂しくなった。
「葉月?」
「ごめん、なんでもないの」
(こんなことを伝えても、迷惑にしかならないよね)
言葉を呑みこむと、弥生から話してくれた。
「葉月」
「なあに...?」
「寒くなっても、私はここにくるから」
「え、どうしてそれを...」
「葉月は分かりやすくて可愛い」
弥生はにこっと笑って、私の手を握ってくれた。
「けど、寒くなったら頭痛にはよくないんだっけ。...もしよかったら、寒くなったときの為にお泊まり会しない?」
「お泊まり会...?」
「私、そういうのをやったことがなくて。だから、家にきてくれると嬉しいなって...」
「やりたい!明日行ってもいい?」
「いいね、明日やろう。二時にここで待ち合わせしよう」
明日が楽しみになるようになったのは、いつからだろう。
弥生に会える、それだけのことだと言われてしまうのかもしれないけれど、私にとってはとても嬉しいことなのだ。
(どんなものを用意したらいいのか調べておかないと)
「どうしたの?」
「なんだか楽しそうだなって思って...。何かいいことでもあった?」
弥生は、総合の授業のことを話してくれた。
診断テストをやったこと。
それが自分としてはいい結果だったこと。
...そして、自分で納得した部分もあったこと。
「全人口の、4%...!?」
「そうらしいよ。だから、人に分かってもらえないのは仕方ないって納得することができた」
いちご大福を分けながら、弥生の目が優しく細められる。
(いいなあ、なんだか楽しそう...)
「葉月は今日の学校どうだった?」
「ううん...楽しくなかったわけじゃないんだけど、数学が...」
「そっか。また分からないところがあったら言って。私でよければとことん一緒に解くから」
弥生の教え方は、正直分かりやすい。
中学の勉強をほとんど独学でやっている私でも分かるようにと、色々なものを用意してくれる。
「そうだ!今日新しい茶葉のを淹れてきたの。...飲んでくれる?」
「葉月の紅茶最高。...早速、いただきます」
「私も飲もうかな」
新しいフレーバーを見つけて、つい買ってしまったのだ。
「美味しい...。これって柑橘系の茶葉かな?」
「そうだと思う。いつものよりちょっと甘めかも!」
私の顔をじっと見ながら、弥生はいちご大福を一口ほおばる。
「...うん、大福との相性もばっちり」
「よかった...。私も大福もらうね」
「はい、どうぞ。一緒に食べると美味しいよ」
こんなふうに人と話せるのは楽しくて、相手が弥生だともっと楽しくて...いつまでもこんな時間が続いてほしいと思う。
「結構陽がおちるの、早くなってきたね」
「そうだね...」
これから少しずつ寒くなってくるはずだ。
寒くなったら、こうして外で会えない日も増えてしまうのかもしれない。
そう思うと、無性に寂しくなった。
「葉月?」
「ごめん、なんでもないの」
(こんなことを伝えても、迷惑にしかならないよね)
言葉を呑みこむと、弥生から話してくれた。
「葉月」
「なあに...?」
「寒くなっても、私はここにくるから」
「え、どうしてそれを...」
「葉月は分かりやすくて可愛い」
弥生はにこっと笑って、私の手を握ってくれた。
「けど、寒くなったら頭痛にはよくないんだっけ。...もしよかったら、寒くなったときの為にお泊まり会しない?」
「お泊まり会...?」
「私、そういうのをやったことがなくて。だから、家にきてくれると嬉しいなって...」
「やりたい!明日行ってもいい?」
「いいね、明日やろう。二時にここで待ち合わせしよう」
明日が楽しみになるようになったのは、いつからだろう。
弥生に会える、それだけのことだと言われてしまうのかもしれないけれど、私にとってはとても嬉しいことなのだ。
(どんなものを用意したらいいのか調べておかないと)
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。
ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。
真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。
引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。
偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。
ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。
優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。
大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。