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本篇・1年目後期
お泊まり会に願いを。弥生side
翌朝、私は急いで掃除をすませる。
お泊まりなんてしたこともないから、どんなことをするのか想像もつかない。
(そういうことを許してくれる家じゃなかったし)
『そんなもの、いいわけないでしょ!我慢しなさい!』
私にそう言った親と呼ばれる人間は、妹がいればそれでいいのだ。
だから妹は何度もお泊まりをしたことがある。
私には注がれなかったものが、彼女には注がれた...そういうことなのだろうと思うと、心が一気に冷えていく。
(ああ、駄目だ)
考えるのをやめて、今日どんなことをしようかと思いをとばす。
葉月がきてくれる、その事実だけで充分だった。
「葉月、おまた、せ...」
約束の時間十分前にはもう葉月はきていて...あまりの荷物の量に少しだけ笑ってしまいそうになりながら、荷物のなかから重そうなものを持つ。
「いいよ、私が持ってきたんだし...」
「私は本と大福だけ。それなら持つのは当たり前でしょ?」
「...ありがとう」
何が入っているのか気になったけれど、今は聞かないでおくことにした。
きっとマメな葉月のことだから、色々事前に調べてくれているのだろう。
(気軽でいいよって言っておいた方がよかったかもしれない)
「ここが弥生の家?」
「そうだよ。待ってね、鍵開けるから」
見慣れたいつものマンションが、なんだか今日は明るく見える。
「お邪魔します...」
「あんまり綺麗なところじゃないけど、どうぞ」
「ここからの景色も綺麗だね!」
「そうかな...?もう少し暗くなってからの方がいいと思うけど...」
葉月を空いてる部屋に案内しながら、荷ほどきを手伝える部分だけ手伝う。
「ご飯食べちゃった?」
「ううん、実はまだなんだ...。キッチンかりてもいい?」
「...折角だし、一緒に作る?」
「いいの!?」
葉月の目は輝いていて、なんだか可愛いなと感じた。
「それじゃあこれ。折角似合ってるのに服を汚しちゃうといけないから」
葉月にそっとエプロンを渡し、私も袖を捲って準備する。
炒飯というなんともシンプルなメニューだけれど、一応材料は二人分用意しておいて正解だったらしい。
「夕飯の具材は持ってきたから任せて!」
「ごめんね、気を遣わせて...二人で作ろうか」
「うん!」
二人で作った炒飯は独りで食べるものよりも美味しくて、なんだかこういうのもいいなと思った。
ついでに作ったスープもまあまあ上手くできていて、葉月の笑顔が見られたことが一番よかったことだ。
(さて、夕飯まで何しようか...)
お泊まりなんてしたこともないから、どんなことをするのか想像もつかない。
(そういうことを許してくれる家じゃなかったし)
『そんなもの、いいわけないでしょ!我慢しなさい!』
私にそう言った親と呼ばれる人間は、妹がいればそれでいいのだ。
だから妹は何度もお泊まりをしたことがある。
私には注がれなかったものが、彼女には注がれた...そういうことなのだろうと思うと、心が一気に冷えていく。
(ああ、駄目だ)
考えるのをやめて、今日どんなことをしようかと思いをとばす。
葉月がきてくれる、その事実だけで充分だった。
「葉月、おまた、せ...」
約束の時間十分前にはもう葉月はきていて...あまりの荷物の量に少しだけ笑ってしまいそうになりながら、荷物のなかから重そうなものを持つ。
「いいよ、私が持ってきたんだし...」
「私は本と大福だけ。それなら持つのは当たり前でしょ?」
「...ありがとう」
何が入っているのか気になったけれど、今は聞かないでおくことにした。
きっとマメな葉月のことだから、色々事前に調べてくれているのだろう。
(気軽でいいよって言っておいた方がよかったかもしれない)
「ここが弥生の家?」
「そうだよ。待ってね、鍵開けるから」
見慣れたいつものマンションが、なんだか今日は明るく見える。
「お邪魔します...」
「あんまり綺麗なところじゃないけど、どうぞ」
「ここからの景色も綺麗だね!」
「そうかな...?もう少し暗くなってからの方がいいと思うけど...」
葉月を空いてる部屋に案内しながら、荷ほどきを手伝える部分だけ手伝う。
「ご飯食べちゃった?」
「ううん、実はまだなんだ...。キッチンかりてもいい?」
「...折角だし、一緒に作る?」
「いいの!?」
葉月の目は輝いていて、なんだか可愛いなと感じた。
「それじゃあこれ。折角似合ってるのに服を汚しちゃうといけないから」
葉月にそっとエプロンを渡し、私も袖を捲って準備する。
炒飯というなんともシンプルなメニューだけれど、一応材料は二人分用意しておいて正解だったらしい。
「夕飯の具材は持ってきたから任せて!」
「ごめんね、気を遣わせて...二人で作ろうか」
「うん!」
二人で作った炒飯は独りで食べるものよりも美味しくて、なんだかこういうのもいいなと思った。
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