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本篇・1年目後期
クリスマスイブに願いを。葉月side
毎日レポートをやっているうちに、気づけばクリスマス当日がやってきた。
「弥生!」
「おはよう、葉月」
結局今回も弥生の家へ泊めてもらうことになった。
本当は私の家に泊まりに、というふうにしたかったけれど、途中であの人たちが帰ってきてしまう可能性を払拭しきれなかった。
「ごめん、今度あの人たちが出張のときになんとかお泊まり会をやりたいな...」
「葉月の家に行けるの、楽しみにしてる」
弥生が扉を開けると、少し離れたところからいい香りがしている。
「これ、全部弥生が作ってくれたの?」
「出来合いのものもあるけど、大体は」
チキンにローストビーフ、スープ、ケーキ...たしかに少しだけ不恰好なものもあれば、売っていてもおかしくないものもある。
「これ、要らなかったね...」
「そんなことない。ありがとう」
唐揚げやカツサンド...そしてプチケーキ。
「二人で食べきれるかな?」
「食べきれなかったら明日も食べよう」
そんなことを言いながら、二人揃って食べはじめる。
「すごい、このローストビーフ美味しい!」
「あ、それは私が作ったやつ...もっとかっこよく作れればよかったんだけど」
「充分すごいよ」
私はそもそもローストビーフというものを家で作ったことがない。
ただ、かなりの難易度だったのではないかという予想はできる。
ひと切れひと切れ噛み締めて食べていると、弥生のふっという笑い声がした。
「弥生?」
「葉月、本当に可愛いなって思って」
「そんなことないよ...」
楽しく話していると、メールが届いた音がする。
(まさか、やっぱり今日に限って...)
そう思って開いてみると、そこには親戚の名前が書かれていた。
「よかった、違った」
「親御さんじゃなかったの?」
「叔父さんからだったよ。びっくりした...」
「私も吃驚した...」
二人で笑いあいながら、楽しく過ごす。
この時間が続けばいいのにと願わずにはいられなかった。
「さて、ここを片づけたらまたゲームでもしようか」
「うん!」
気づけばあっという間に空は茜色に染まっていて、もう夕食の時間になっていた。
「今度は私が作ってもいい?」
「そうしてくれるのはありがたいけど、本当にいいの?」
「勿論だよ!」
私は簡単なものを仕上げて、食卓に並べた。
「お昼余ってたものを使わせてもらったけど...弥生?」
「...ごめん、感激しすぎて話すの忘れてた」
そうして二人で黙々と食べ、次に目を開けたときは空が紺碧色に染まっていた。
(私、どうしたんだっけ...)
「弥生!」
「おはよう、葉月」
結局今回も弥生の家へ泊めてもらうことになった。
本当は私の家に泊まりに、というふうにしたかったけれど、途中であの人たちが帰ってきてしまう可能性を払拭しきれなかった。
「ごめん、今度あの人たちが出張のときになんとかお泊まり会をやりたいな...」
「葉月の家に行けるの、楽しみにしてる」
弥生が扉を開けると、少し離れたところからいい香りがしている。
「これ、全部弥生が作ってくれたの?」
「出来合いのものもあるけど、大体は」
チキンにローストビーフ、スープ、ケーキ...たしかに少しだけ不恰好なものもあれば、売っていてもおかしくないものもある。
「これ、要らなかったね...」
「そんなことない。ありがとう」
唐揚げやカツサンド...そしてプチケーキ。
「二人で食べきれるかな?」
「食べきれなかったら明日も食べよう」
そんなことを言いながら、二人揃って食べはじめる。
「すごい、このローストビーフ美味しい!」
「あ、それは私が作ったやつ...もっとかっこよく作れればよかったんだけど」
「充分すごいよ」
私はそもそもローストビーフというものを家で作ったことがない。
ただ、かなりの難易度だったのではないかという予想はできる。
ひと切れひと切れ噛み締めて食べていると、弥生のふっという笑い声がした。
「弥生?」
「葉月、本当に可愛いなって思って」
「そんなことないよ...」
楽しく話していると、メールが届いた音がする。
(まさか、やっぱり今日に限って...)
そう思って開いてみると、そこには親戚の名前が書かれていた。
「よかった、違った」
「親御さんじゃなかったの?」
「叔父さんからだったよ。びっくりした...」
「私も吃驚した...」
二人で笑いあいながら、楽しく過ごす。
この時間が続けばいいのにと願わずにはいられなかった。
「さて、ここを片づけたらまたゲームでもしようか」
「うん!」
気づけばあっという間に空は茜色に染まっていて、もう夕食の時間になっていた。
「今度は私が作ってもいい?」
「そうしてくれるのはありがたいけど、本当にいいの?」
「勿論だよ!」
私は簡単なものを仕上げて、食卓に並べた。
「お昼余ってたものを使わせてもらったけど...弥生?」
「...ごめん、感激しすぎて話すの忘れてた」
そうして二人で黙々と食べ、次に目を開けたときは空が紺碧色に染まっていた。
(私、どうしたんだっけ...)
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