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本篇・1年目後期
テスト発表に願いを。葉月side
「弥生、おはよう」
「おはよう...」
弥生は欠伸を噛み殺して、私の方をじっと見る。
「今日、髪型変えた?」
「よく分かったね...」
「分かるよ、ほぼ毎日会ってるわけだし」
「今日はすごく眠そうだね」
弥生は一冊の本を見せてくれる。
「これ読んでたら、止め時が分からなくなって、結構時間がたってたみたい...」
寝不足になるほど本に熱中するというのは、本当に弥生らしいと思った。
「席に着いてください」
いつの間にか担任の先生がきていて、取り敢えず自分の場所に着席する。
「はい、それじゃあ今日のホームルームは今日の授業についてです。帰りが迎えの人は特に注意してください。それから、この後小ホールで話があります。忘れずに聞きに行ってください」
ホールで話されたのは、テスト期間についてだった。
テスト期間は二週間、その間は学校が休みになること。
今日は範囲発表で一時限ごとの時間が短縮されて、その代わり八時限目が存在するのだという。
...赤点は三十点未満、その場合はテスト終了一週間後に追試を受けなければならないこと。
(私は全部の時間聞きに行かないといけないんだ...)
そう思うと、少しだけ不安になる。
「葉月」
「弥生...?」
「大丈夫。そこまで身構えなくても、きっと大丈夫だよ」
そっと手を握ってくれて、それだけで安心できた。
ほっと息を吐くと、目の前には弥生の笑顔があった。
「いってらっしゃい」
「うん!いってきます!」
少しだけ気が楽になって、そのまま教室へと向かう。
どんなことになるのかは分からない。
ただ、頑張ってみようと思えた。
「はい。それじゃあ数学の範囲ですが...」
とにかくメモを取っていくのだけれど、結構範囲が広い。
「できるかな...」
そんな言葉をもらしてしまいつつ、次へ、また次へと向かう。
(なんだかもう、頭がパンクしそうだ)
テストは二週に分けられておこなわれるとはいえ、これだけの量となると、計算してやっていかないといけない。
「葉月」
「弥生...!」
(そっか、体育だから...)
二人で少しだけ話をして、それからまた分かれる。
ようやくお昼になってスマートフォンを開くと、弥生からメッセージが届いていた。
《ごめん、今日はお昼一緒に食べられるか分からない...。できるだけ早く行けるようにはするけど、もし私が教室にいなかったら先に食べてて》
弥生の具合が悪いのではないかと思いつつ、一人お弁当を開く。
一人の教室は、いつもより寒く感じた。
「おはよう...」
弥生は欠伸を噛み殺して、私の方をじっと見る。
「今日、髪型変えた?」
「よく分かったね...」
「分かるよ、ほぼ毎日会ってるわけだし」
「今日はすごく眠そうだね」
弥生は一冊の本を見せてくれる。
「これ読んでたら、止め時が分からなくなって、結構時間がたってたみたい...」
寝不足になるほど本に熱中するというのは、本当に弥生らしいと思った。
「席に着いてください」
いつの間にか担任の先生がきていて、取り敢えず自分の場所に着席する。
「はい、それじゃあ今日のホームルームは今日の授業についてです。帰りが迎えの人は特に注意してください。それから、この後小ホールで話があります。忘れずに聞きに行ってください」
ホールで話されたのは、テスト期間についてだった。
テスト期間は二週間、その間は学校が休みになること。
今日は範囲発表で一時限ごとの時間が短縮されて、その代わり八時限目が存在するのだという。
...赤点は三十点未満、その場合はテスト終了一週間後に追試を受けなければならないこと。
(私は全部の時間聞きに行かないといけないんだ...)
そう思うと、少しだけ不安になる。
「葉月」
「弥生...?」
「大丈夫。そこまで身構えなくても、きっと大丈夫だよ」
そっと手を握ってくれて、それだけで安心できた。
ほっと息を吐くと、目の前には弥生の笑顔があった。
「いってらっしゃい」
「うん!いってきます!」
少しだけ気が楽になって、そのまま教室へと向かう。
どんなことになるのかは分からない。
ただ、頑張ってみようと思えた。
「はい。それじゃあ数学の範囲ですが...」
とにかくメモを取っていくのだけれど、結構範囲が広い。
「できるかな...」
そんな言葉をもらしてしまいつつ、次へ、また次へと向かう。
(なんだかもう、頭がパンクしそうだ)
テストは二週に分けられておこなわれるとはいえ、これだけの量となると、計算してやっていかないといけない。
「葉月」
「弥生...!」
(そっか、体育だから...)
二人で少しだけ話をして、それからまた分かれる。
ようやくお昼になってスマートフォンを開くと、弥生からメッセージが届いていた。
《ごめん、今日はお昼一緒に食べられるか分からない...。できるだけ早く行けるようにはするけど、もし私が教室にいなかったら先に食べてて》
弥生の具合が悪いのではないかと思いつつ、一人お弁当を開く。
一人の教室は、いつもより寒く感じた。
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