72 / 150
本篇・1年目後期
『休日』に願いを。弥生side
テスト終わり、一週学校は休みになった。
「こうして買い物にきたのもなんだか久しぶりな気がする」
「そうだね!」
隣では、顔色がいい葉月が楽しそうにしている。
(今日は体調もよさそう...)
無理をしてきたわけではなさそうで、本当に安心した。
「ひとまず、服でも見に行ってみる?...お互いの服をコーディネートしてみるとか」
「楽しそう!やってみたい...!」
格安で品質もいい服屋に行ってみると、偶然セールをしていた。
「お洋服も、セールってあるんだね...」
時々出るお嬢様発言に驚かされながらも、それを不快に思ったことは一度もない。
「あるよ。それじゃあ早速、行ってみようか」
「うん!」
生まれてこのかた、こういった体験をするのは今日が初めてだ。
「それじゃあ、選んだらここにもう一回集合。時間は...店内の時計で三十分まででどうかな?」
「そうしよう!」
そうして、一度分かれる。
(葉月にはパステルカラーが似合ってるけど、なんだかピンクを着てほしい気分)
姫系コーデを作ることにして、葉月が好んで着られそうなアイテムを選んでいく。
無事完成した頃には、時間は丁度くらいだった。
「葉月」
「弥生、できたよ」
葉月が手に持っていたのは、私が葉月に選んだブラウスと色違いのもので...いつも着ている黒だった。
「すごい偶然だね。...折角選んでもらったんだし、今日このまま着られるようにタグも切ってもらおうかな」
「私も買う。...上だけだけど、色違いコーデだね!」
そう言われると、なんだかわくわくしてきた。
(多分私がスカートを履かないから、こうしてズボンにしてくれたんだろうな)
結局二人とも買って、軽くつまめるものを食べて...。
「この時間ってこんなに混むんだね」
「...ご飯はもう少し後にしようか」
二人で頷きあい、これからどうやって時間を潰そうかという話になる。
「葉月が行きたいところに行こう」
しばらく考える声がした後、遠慮がちにこそこそっと囁かれた。
「弥生、私...ゲームセンターに行ってみたいんだ。駄目かな?」
ゲームセンター...きっと葉月には無縁の場所だったのだろう。
「いいよ。それじゃあそうしよう」
「ありがとう」
二人でただひたすらに真っ直ぐ進む。
こうして一緒にいられることがすごく嬉しくて、私はすっかりらしくもなくうかれていた。
「こうして買い物にきたのもなんだか久しぶりな気がする」
「そうだね!」
隣では、顔色がいい葉月が楽しそうにしている。
(今日は体調もよさそう...)
無理をしてきたわけではなさそうで、本当に安心した。
「ひとまず、服でも見に行ってみる?...お互いの服をコーディネートしてみるとか」
「楽しそう!やってみたい...!」
格安で品質もいい服屋に行ってみると、偶然セールをしていた。
「お洋服も、セールってあるんだね...」
時々出るお嬢様発言に驚かされながらも、それを不快に思ったことは一度もない。
「あるよ。それじゃあ早速、行ってみようか」
「うん!」
生まれてこのかた、こういった体験をするのは今日が初めてだ。
「それじゃあ、選んだらここにもう一回集合。時間は...店内の時計で三十分まででどうかな?」
「そうしよう!」
そうして、一度分かれる。
(葉月にはパステルカラーが似合ってるけど、なんだかピンクを着てほしい気分)
姫系コーデを作ることにして、葉月が好んで着られそうなアイテムを選んでいく。
無事完成した頃には、時間は丁度くらいだった。
「葉月」
「弥生、できたよ」
葉月が手に持っていたのは、私が葉月に選んだブラウスと色違いのもので...いつも着ている黒だった。
「すごい偶然だね。...折角選んでもらったんだし、今日このまま着られるようにタグも切ってもらおうかな」
「私も買う。...上だけだけど、色違いコーデだね!」
そう言われると、なんだかわくわくしてきた。
(多分私がスカートを履かないから、こうしてズボンにしてくれたんだろうな)
結局二人とも買って、軽くつまめるものを食べて...。
「この時間ってこんなに混むんだね」
「...ご飯はもう少し後にしようか」
二人で頷きあい、これからどうやって時間を潰そうかという話になる。
「葉月が行きたいところに行こう」
しばらく考える声がした後、遠慮がちにこそこそっと囁かれた。
「弥生、私...ゲームセンターに行ってみたいんだ。駄目かな?」
ゲームセンター...きっと葉月には無縁の場所だったのだろう。
「いいよ。それじゃあそうしよう」
「ありがとう」
二人でただひたすらに真っ直ぐ進む。
こうして一緒にいられることがすごく嬉しくて、私はすっかりらしくもなくうかれていた。
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。
ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。
真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。
引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。
偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。
ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。
優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。
大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。
母の下着 タンスと洗濯籠の秘密
MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。
颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。
物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。
しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。
センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。
これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。
どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。