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本篇・1年目後期
ゲームセンターに願いを。葉月side
「それじゃあ行こうか」
「うん!」
そこは、今まで入りたくても入れなかった場所。
あの人たちにはいつも禁止にされて、おじいちゃんには言えなくて...一緒にきてくれるような相手もいなくて。
そうして、もう一生くることはないのだと思っていた場所だ。
(どんなものがあるんだろう...)
「これが、クレーンゲーム...」
「そう。そのボタンでアームを動かして、景品を狙うんだよ」
馬鹿にされても仕方ない言葉に、弥生は丁寧に答えてくれる。
これだけありがたいことが他にあるだろうか。
(...絶対にない)
「弥生はどんなゲームが得意なの?」
「そうだな...」
弥生は音楽が沢山流れるゲームの前に立った。
「私はやっぱり音ゲーかな」
「音ゲー?」
「リズムゲームというか、なんというか...。音楽を楽しむゲームだよ」
一緒にやってみたけれど、私には少し難しかった。
「まあ、向き不向きがあるからね...」
弥生と次にやったのはクレーンゲームだ。
「こんな感じでやると取りやすいんだよ」
「おお...やってみる!」
小さめのうさぎのぬいぐるみを狙うと、隣の猫のゆいぐるみも一緒に落ちた。
「すごい、葉月才能あるかも...」
「そうかな?ありがとう」
嬉しくなって、その後も色々まわってしまった。
「どうだった、初ゲームセンターは?」
「すごく楽しかった!」
弥生はそっかと言って笑っていた。
私もつられて笑って、本当に楽しい時間を過ごすことができた。
「最後にあれだけやってもいい?」
香水がとれるというもので、あまり香りが体に残らないというものだった。
「私もやりたい!」
「それじゃあ、一緒にやろう」
二人で夢中になっていると、ついに一つ取ることができた。
「できたよ!」
「...私も。これは葉月にあげる」
「それじゃあ、私のは弥生に」
二人で交換して、ますます楽しくなった。
(どうしよう、すごく楽しい!)
「...先にご飯食べに行こうか」
「あ、うん、そうだね」
「それからまたこよう」
「うん!」
私の気持ちをいつだって汲んでくれる弥生には、ただただ感謝しかない。
「本当に楽しい...!」
「私も。久しぶりにきたけど、やっぱりゲーセンは楽しくて時間を忘れてしまいそうになる」
二人でご飯を食べて、それからしばらくしてまたゲームセンターに入って...そうこうしているうちに、もう帰る時間になっていた。
「それじゃあ葉月、また明日」
「...うん。また明日」
いつもより夕焼けが寂しげに見える。
私もなんだかつられて寂しい気分になりながら、楽しかった一日を思いかえしたのだった。
「うん!」
そこは、今まで入りたくても入れなかった場所。
あの人たちにはいつも禁止にされて、おじいちゃんには言えなくて...一緒にきてくれるような相手もいなくて。
そうして、もう一生くることはないのだと思っていた場所だ。
(どんなものがあるんだろう...)
「これが、クレーンゲーム...」
「そう。そのボタンでアームを動かして、景品を狙うんだよ」
馬鹿にされても仕方ない言葉に、弥生は丁寧に答えてくれる。
これだけありがたいことが他にあるだろうか。
(...絶対にない)
「弥生はどんなゲームが得意なの?」
「そうだな...」
弥生は音楽が沢山流れるゲームの前に立った。
「私はやっぱり音ゲーかな」
「音ゲー?」
「リズムゲームというか、なんというか...。音楽を楽しむゲームだよ」
一緒にやってみたけれど、私には少し難しかった。
「まあ、向き不向きがあるからね...」
弥生と次にやったのはクレーンゲームだ。
「こんな感じでやると取りやすいんだよ」
「おお...やってみる!」
小さめのうさぎのぬいぐるみを狙うと、隣の猫のゆいぐるみも一緒に落ちた。
「すごい、葉月才能あるかも...」
「そうかな?ありがとう」
嬉しくなって、その後も色々まわってしまった。
「どうだった、初ゲームセンターは?」
「すごく楽しかった!」
弥生はそっかと言って笑っていた。
私もつられて笑って、本当に楽しい時間を過ごすことができた。
「最後にあれだけやってもいい?」
香水がとれるというもので、あまり香りが体に残らないというものだった。
「私もやりたい!」
「それじゃあ、一緒にやろう」
二人で夢中になっていると、ついに一つ取ることができた。
「できたよ!」
「...私も。これは葉月にあげる」
「それじゃあ、私のは弥生に」
二人で交換して、ますます楽しくなった。
(どうしよう、すごく楽しい!)
「...先にご飯食べに行こうか」
「あ、うん、そうだね」
「それからまたこよう」
「うん!」
私の気持ちをいつだって汲んでくれる弥生には、ただただ感謝しかない。
「本当に楽しい...!」
「私も。久しぶりにきたけど、やっぱりゲーセンは楽しくて時間を忘れてしまいそうになる」
二人でご飯を食べて、それからしばらくしてまたゲームセンターに入って...そうこうしているうちに、もう帰る時間になっていた。
「それじゃあ葉月、また明日」
「...うん。また明日」
いつもより夕焼けが寂しげに見える。
私もなんだかつられて寂しい気分になりながら、楽しかった一日を思いかえしたのだった。
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