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本篇・2年目後期
久しぶりの姿、安心した。
記録
『次の週から、頑張って学校に行ってみようと思う。
あの先生は苦手だし、基本的には独りだし...怖くないって言ったら嘘になる。
嘘になってしまう。
だけどやっぱり、弥生に会いたいから。
少しでいいから弥生と話がしたい。
いつも心配ばかりかけて、何から話せばいいのか分からないけど...人と繋がるってことは、きっとそういうことだから。
私、もう逃げない。
立ち向かってみせるんだ』
レポートを早く終わらせて、毎日夜はいつもの場所でいちご大福を...そんなことが続いていた。
「...」
今日も葉月はいない。
会いたいとはなかなか言えなくて、結局独りで過ごしている。
(...この本ももうすぐ読み終わるな)
「...美味しい」
美味しいはずなのだ。
いつもと変わらない味のはずで...なのに、どうしてこんなにも味気なく感じてしまうのだろう。
(ああ、駄目だ。なんだか泣けてきちゃった...)
ぽたぽたと落ちる雫を拭う気にはなれなくて、顔をあげて空を見る。
月も星も見えない、微妙すぎる天気...私と同じだ。
前が見えなくなりそうで、本当は少し寂しくて...胸がしめつけられる。
(こういうとき、どうやって過ごしていたんだっけ)
先生たちは葉月のことを真剣に考えてくれている。
だからこそ、私も私にできることをしたい...。
けれど、もう何をするのが正解なのか分からない。
どうすればいいのか分からないのだ。
(教頭先生にお願いしてほしいって頼んだ件はどうなったかな...)
毎日を漠然と過ごして、いよいよ日曜日。
「おはようございます」
「おう、おはよう。あ、先生から聞いたけど、勿論いいよ」
「ありがとうございます」
...まさか二つ返事でオッケーがもらえるとは思っていなかった。
「...」
十月の終わり、独りだと思っていた場所。
自習でもしていようと入ったそこには、先客がいた。
「弥生」
とうとう私は、おかしくなってしまったのだろうか。
(...ううん、今のはきっと、きっとそうだ)
「...葉月」
「弥生、久しぶり」
「本当に...もう大丈夫なの?」
葉月は少し弱々しく微笑んだ。
「弥生、授業まだなんじゃ...それに、その格好」
「くるって信じてたから」
私が着ているのは、『運動ができる服装』。
「...体育、一緒に行こう」
「え、だけど、弥生はとってないんじゃ、」
驚いた様子の葉月の言葉を途中で切る。
「私...残りの半年、体育の授業に参加だけすることにしたから」
『次の週から、頑張って学校に行ってみようと思う。
あの先生は苦手だし、基本的には独りだし...怖くないって言ったら嘘になる。
嘘になってしまう。
だけどやっぱり、弥生に会いたいから。
少しでいいから弥生と話がしたい。
いつも心配ばかりかけて、何から話せばいいのか分からないけど...人と繋がるってことは、きっとそういうことだから。
私、もう逃げない。
立ち向かってみせるんだ』
レポートを早く終わらせて、毎日夜はいつもの場所でいちご大福を...そんなことが続いていた。
「...」
今日も葉月はいない。
会いたいとはなかなか言えなくて、結局独りで過ごしている。
(...この本ももうすぐ読み終わるな)
「...美味しい」
美味しいはずなのだ。
いつもと変わらない味のはずで...なのに、どうしてこんなにも味気なく感じてしまうのだろう。
(ああ、駄目だ。なんだか泣けてきちゃった...)
ぽたぽたと落ちる雫を拭う気にはなれなくて、顔をあげて空を見る。
月も星も見えない、微妙すぎる天気...私と同じだ。
前が見えなくなりそうで、本当は少し寂しくて...胸がしめつけられる。
(こういうとき、どうやって過ごしていたんだっけ)
先生たちは葉月のことを真剣に考えてくれている。
だからこそ、私も私にできることをしたい...。
けれど、もう何をするのが正解なのか分からない。
どうすればいいのか分からないのだ。
(教頭先生にお願いしてほしいって頼んだ件はどうなったかな...)
毎日を漠然と過ごして、いよいよ日曜日。
「おはようございます」
「おう、おはよう。あ、先生から聞いたけど、勿論いいよ」
「ありがとうございます」
...まさか二つ返事でオッケーがもらえるとは思っていなかった。
「...」
十月の終わり、独りだと思っていた場所。
自習でもしていようと入ったそこには、先客がいた。
「弥生」
とうとう私は、おかしくなってしまったのだろうか。
(...ううん、今のはきっと、きっとそうだ)
「...葉月」
「弥生、久しぶり」
「本当に...もう大丈夫なの?」
葉月は少し弱々しく微笑んだ。
「弥生、授業まだなんじゃ...それに、その格好」
「くるって信じてたから」
私が着ているのは、『運動ができる服装』。
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「え、だけど、弥生はとってないんじゃ、」
驚いた様子の葉月の言葉を途中で切る。
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