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本篇・2年目後期
久しぶりのレポート、少し時間がかかった。
頭痛が酷くても、レポートはしっかり終わらせなければならない。
(もっと先に終わらせておけばよかった...)
そう思っても、もう遅い。
「弥生...」
《葉月、お大事に。
それから...レポート、何か分からないところがあったら言ってね》
優しいなと思いつつ、やっぱり最初は自分で解いてみることにする。
『葉月、やってみることとその過程が大事なんだよ』
「...そうだね、おじいちゃん」
誰に言うでもなく、そんな言葉が自然と出てくる。
...けれど、どうしても行き詰まってしまった。
一旦休みをいれてから...そう思っていると、扉が開いた音がした。
「葉月、いるんでしょ?早く出てきなさい」
「...」
すぐにヘッドフォンで耳を塞いで、目の前のことに集中する。
「葉月?」
何も聞こえない、きっと気のせいだ。
『逃げたっていい。問題は、その後どうするかだから』
(おじいちゃん...)
レポートは八割ほど終了している。
ただ、よりにもよって残してしまったのが一番苦手な数学だった。
「...よし」
《弥生、こういう問題なんだけど...迷惑にならないなら教えてもらってもいいかな?》
返信はすぐにきた。
《待ってて、解いたら写真で送るから。
解説は今度会ったときにするね。
それから、あんまり無理しないで休憩入れた方がいいと思う。
いきなり根を詰めてやると、後でスタミナが切れちゃうから》
弥生の優しさが沢山詰まっていて、それを見ただけで嬉しくなった。
「...あと少し」
少しずつ進めていくうちに、だんだん今までどうやってやっていたかを思い出してきた。
(...終わった)
予想以上に時間がかかってしまったけれど、なんとか終わらせることができた。
外からも、もう大きな声は聞こえない。
『葉月、偉かったな』
...もし、おじいちゃんが生きていたら。
そんなふうに褒めてくれただろうか。
そう考えると、だんだん涙が零れそうになる。
どんな事柄でも、褒められる部分を探してくれる...おじいちゃんはそういう人だった。
私にとって本当の家族と呼べるのは、私自身を見てくれたおじいちゃんだけだった。
(いけない、弥生にちゃんと返信しないと)
ただ一言、ありがとうと伝えたい。
けれど今は、その一言を打つのでさえ怠く感じる。
少し横になろう...ただそれだけのつもりだったのに、この日はしっかりと睡眠をとってしまった。
(もっと先に終わらせておけばよかった...)
そう思っても、もう遅い。
「弥生...」
《葉月、お大事に。
それから...レポート、何か分からないところがあったら言ってね》
優しいなと思いつつ、やっぱり最初は自分で解いてみることにする。
『葉月、やってみることとその過程が大事なんだよ』
「...そうだね、おじいちゃん」
誰に言うでもなく、そんな言葉が自然と出てくる。
...けれど、どうしても行き詰まってしまった。
一旦休みをいれてから...そう思っていると、扉が開いた音がした。
「葉月、いるんでしょ?早く出てきなさい」
「...」
すぐにヘッドフォンで耳を塞いで、目の前のことに集中する。
「葉月?」
何も聞こえない、きっと気のせいだ。
『逃げたっていい。問題は、その後どうするかだから』
(おじいちゃん...)
レポートは八割ほど終了している。
ただ、よりにもよって残してしまったのが一番苦手な数学だった。
「...よし」
《弥生、こういう問題なんだけど...迷惑にならないなら教えてもらってもいいかな?》
返信はすぐにきた。
《待ってて、解いたら写真で送るから。
解説は今度会ったときにするね。
それから、あんまり無理しないで休憩入れた方がいいと思う。
いきなり根を詰めてやると、後でスタミナが切れちゃうから》
弥生の優しさが沢山詰まっていて、それを見ただけで嬉しくなった。
「...あと少し」
少しずつ進めていくうちに、だんだん今までどうやってやっていたかを思い出してきた。
(...終わった)
予想以上に時間がかかってしまったけれど、なんとか終わらせることができた。
外からも、もう大きな声は聞こえない。
『葉月、偉かったな』
...もし、おじいちゃんが生きていたら。
そんなふうに褒めてくれただろうか。
そう考えると、だんだん涙が零れそうになる。
どんな事柄でも、褒められる部分を探してくれる...おじいちゃんはそういう人だった。
私にとって本当の家族と呼べるのは、私自身を見てくれたおじいちゃんだけだった。
(いけない、弥生にちゃんと返信しないと)
ただ一言、ありがとうと伝えたい。
けれど今は、その一言を打つのでさえ怠く感じる。
少し横になろう...ただそれだけのつもりだったのに、この日はしっかりと睡眠をとってしまった。
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