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本篇・2年目後期
久しぶりの予備日、なんだか緊張した。
「はい、それでは授業をはじめていきたいと思います」
水曜日、私は学校にきていた。
できるだけ単位を多くとるには、これしかない。
半分は不安だったけれど、残りの半分の楽しみさで乗り切ろうと思った。
...体育は見学したけれど。
他の教科は人数が少なかったけれど、特に情報処理がかなりいなかったのが印象的だった。
私を含めて三人の為だけの授業、普段は残りの二人の為に授業がおこなわれているのだろうか。
...ただ、今回の授業で弥生の『はじめは二十人くらいいたけどだんだん減ってきた』の意味を更に理解したような気がする。
「こうでこうなので、このように...」
(ならないな...どうしよう)
いつもなら弥生が教えてくれるところを、今日は全部自分だけでやらなければならない。
頼れるのは教科書とレポート、それに弥生から教えてもらったことが書いてあるノートだけだ。
「ここを、こう...?」
クリックした場所が間違っていて、もう少しでデータを全て吹き飛ばしてしまうところだった。
(駄目だ、全然分からない...)
焦りばかりが大きくなって、どうすればいいのかますます分からなくなる。
「せ、先生...」
なんとか教えてもらいながらやってみるけれど、出来栄えはいつもよりずっと悪い。
「お?おはよう。水曜日なの珍しいね」
「日曜日こられなかったので...」
「そかそか、今日は人数少ないだろうし、ゴルフにしようか」
体育館ではそんな話をする。
...本当に『少ない』。
(いや、もうこれは少ないではなく全然いないなんじゃ...)
体育なのに、五人しかいない。
これでは試合があるものだとほぼ全出場しないといけなくなる。
(だからゴルフなんだ...)
個人で、しかも練習だけ。
確かにこれなら人数が少なくてもできる。
...そんなことがありながら授業を受けきった夜、私はいつもの場所にカツサンドを持っていった。
「弥生」
「葉月...!もう体調は大丈夫?」
ここ数日、用心の為に出掛けるのをやめていた。
もし予備日に体調を崩してはいけないからと、できるだけ外に出なかった。
「もう全然平気だよ。心配かけっぱなしでごめんね...」
「大丈夫ならそれでいい。本当によかった...今日の授業はどうだった?」
こうして弥生と話せるのはすごく楽しい。
...もっとこの時間が続けばいいのにと思いながら、弥生からもらったいちご大福を一口ほおばったのだった。
「今日はね、全体的に人数が本当に少なくて...」
水曜日、私は学校にきていた。
できるだけ単位を多くとるには、これしかない。
半分は不安だったけれど、残りの半分の楽しみさで乗り切ろうと思った。
...体育は見学したけれど。
他の教科は人数が少なかったけれど、特に情報処理がかなりいなかったのが印象的だった。
私を含めて三人の為だけの授業、普段は残りの二人の為に授業がおこなわれているのだろうか。
...ただ、今回の授業で弥生の『はじめは二十人くらいいたけどだんだん減ってきた』の意味を更に理解したような気がする。
「こうでこうなので、このように...」
(ならないな...どうしよう)
いつもなら弥生が教えてくれるところを、今日は全部自分だけでやらなければならない。
頼れるのは教科書とレポート、それに弥生から教えてもらったことが書いてあるノートだけだ。
「ここを、こう...?」
クリックした場所が間違っていて、もう少しでデータを全て吹き飛ばしてしまうところだった。
(駄目だ、全然分からない...)
焦りばかりが大きくなって、どうすればいいのかますます分からなくなる。
「せ、先生...」
なんとか教えてもらいながらやってみるけれど、出来栄えはいつもよりずっと悪い。
「お?おはよう。水曜日なの珍しいね」
「日曜日こられなかったので...」
「そかそか、今日は人数少ないだろうし、ゴルフにしようか」
体育館ではそんな話をする。
...本当に『少ない』。
(いや、もうこれは少ないではなく全然いないなんじゃ...)
体育なのに、五人しかいない。
これでは試合があるものだとほぼ全出場しないといけなくなる。
(だからゴルフなんだ...)
個人で、しかも練習だけ。
確かにこれなら人数が少なくてもできる。
...そんなことがありながら授業を受けきった夜、私はいつもの場所にカツサンドを持っていった。
「弥生」
「葉月...!もう体調は大丈夫?」
ここ数日、用心の為に出掛けるのをやめていた。
もし予備日に体調を崩してはいけないからと、できるだけ外に出なかった。
「もう全然平気だよ。心配かけっぱなしでごめんね...」
「大丈夫ならそれでいい。本当によかった...今日の授業はどうだった?」
こうして弥生と話せるのはすごく楽しい。
...もっとこの時間が続けばいいのにと思いながら、弥生からもらったいちご大福を一口ほおばったのだった。
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