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第10話
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『星空の世界を見てみましょう』
そんなアナウンスからはじまった天体ショーは、言葉では表せないくらい素敵だった。
「あんまり詳しく知らない星もある…。桜雪ちゃん、楽しんでる?」
指をとんと1回ノックすると、隣から小さい声でよかったと言っているのが聞こえた。
本当に星の世界に住んでいるような表現にずっと驚かされ続けている。
家庭用サイズのものしか見たことがなかったから、ずっとどきどきが止まらない。
『ご清聴ありがとうございました』
わいわいと人が出ていくのを座ってぼんやり見つめていると、つんつんと肩をつつかれた。
「……?」
「もう少し人が減ってから出ようか」
夏霧さんの手のひらを1回つついて一旦手を離す。
かばんにメモ帳が入っているのを確認してから、夏霧さんをじっと見つめた。
「どうかした?何か気になることとかある?」
まだ明るくなったとは言い切れない場所でどうやって伝えようか迷っていると、夏霧さんはふっと笑って右手を動かしはじめた。
「【大丈夫?】」
「……!」
手話だ。分かりやすい手の動きで伝えてくれようとしている。
「…【お時間大丈夫ですか?】」
「時間…ああ、俺今日は夜まで予定ないから、もしよければ買い物とかご飯とか、一緒に行ってもいい?」
ゆっくり頷いて、【ありがとう】と手話で伝える。
「ちゃんと伝わってよかった。俺、あんまり詳しく知らないから…」
夏霧さんは自信なさげに話しているけれど、真っ直ぐ言葉を伝えてくれるのは嬉しい。
「何か食べられそうなら、さっきの書店喫茶行かない?」
その場で頷いて立ちあがると、さり気なく手を引いてくれる。
外に出て目的地まであと少しというところで、足に何かがぶつかった。
「あ…ごめんなさい」
頭を下げる小さな女の子と視線を合わせて、そっと頭を撫でる。
怪我がなさそうでほっとしていたら、夏霧さんがいなくなっていた。
もう夜とはいえ今夜は人通りが多い。
それから、女の子が食べていたであろうアイスクリームがズボンから地面に落ちた。
「さっきのやつ、すごく綺麗だったよね!」
「見応えあったな…」
「ママ、お腹すいた!」
「もうちょっとで家だからね」
わいわい賑やかになっていく町とは逆に、どんどん不安になっていく。
こんな状況になっても誰にも声をかけられない。
どんどん心に恐怖が溜まっていくなか、後ろから手を掴まれた。
「見つけた」
夏霧さんの声に安心して、腰が抜けてしまった。
「桜雪ちゃん、大丈夫!?歩ける?」
支えてもらいながら街灯の下まで歩いて、なんとかお互いの顔が確認できるくらいの明るさの場所に立った。
「足、ひねっちゃってるかな…。ちょっとごめんね」
いきなりおぶられて頭が混乱する。
夏霧さんは軽い足取りでどこかへ向かっていく。
「…ごめん、ここしか思いつかなかった」
そこは防音室があると話題になっていたマンションで、恐らく夏霧さんの家だろうと理解した。
ゆっくりソファーにおろされて、優しく頭を撫でられる。
「取り敢えず着替えになりそうなもの探してくるから、ここに座って待ってて」
アイスがべっとりついた部分が当たらないように気をつけながら、言われたとおり待つことにした。
そんなアナウンスからはじまった天体ショーは、言葉では表せないくらい素敵だった。
「あんまり詳しく知らない星もある…。桜雪ちゃん、楽しんでる?」
指をとんと1回ノックすると、隣から小さい声でよかったと言っているのが聞こえた。
本当に星の世界に住んでいるような表現にずっと驚かされ続けている。
家庭用サイズのものしか見たことがなかったから、ずっとどきどきが止まらない。
『ご清聴ありがとうございました』
わいわいと人が出ていくのを座ってぼんやり見つめていると、つんつんと肩をつつかれた。
「……?」
「もう少し人が減ってから出ようか」
夏霧さんの手のひらを1回つついて一旦手を離す。
かばんにメモ帳が入っているのを確認してから、夏霧さんをじっと見つめた。
「どうかした?何か気になることとかある?」
まだ明るくなったとは言い切れない場所でどうやって伝えようか迷っていると、夏霧さんはふっと笑って右手を動かしはじめた。
「【大丈夫?】」
「……!」
手話だ。分かりやすい手の動きで伝えてくれようとしている。
「…【お時間大丈夫ですか?】」
「時間…ああ、俺今日は夜まで予定ないから、もしよければ買い物とかご飯とか、一緒に行ってもいい?」
ゆっくり頷いて、【ありがとう】と手話で伝える。
「ちゃんと伝わってよかった。俺、あんまり詳しく知らないから…」
夏霧さんは自信なさげに話しているけれど、真っ直ぐ言葉を伝えてくれるのは嬉しい。
「何か食べられそうなら、さっきの書店喫茶行かない?」
その場で頷いて立ちあがると、さり気なく手を引いてくれる。
外に出て目的地まであと少しというところで、足に何かがぶつかった。
「あ…ごめんなさい」
頭を下げる小さな女の子と視線を合わせて、そっと頭を撫でる。
怪我がなさそうでほっとしていたら、夏霧さんがいなくなっていた。
もう夜とはいえ今夜は人通りが多い。
それから、女の子が食べていたであろうアイスクリームがズボンから地面に落ちた。
「さっきのやつ、すごく綺麗だったよね!」
「見応えあったな…」
「ママ、お腹すいた!」
「もうちょっとで家だからね」
わいわい賑やかになっていく町とは逆に、どんどん不安になっていく。
こんな状況になっても誰にも声をかけられない。
どんどん心に恐怖が溜まっていくなか、後ろから手を掴まれた。
「見つけた」
夏霧さんの声に安心して、腰が抜けてしまった。
「桜雪ちゃん、大丈夫!?歩ける?」
支えてもらいながら街灯の下まで歩いて、なんとかお互いの顔が確認できるくらいの明るさの場所に立った。
「足、ひねっちゃってるかな…。ちょっとごめんね」
いきなりおぶられて頭が混乱する。
夏霧さんは軽い足取りでどこかへ向かっていく。
「…ごめん、ここしか思いつかなかった」
そこは防音室があると話題になっていたマンションで、恐らく夏霧さんの家だろうと理解した。
ゆっくりソファーにおろされて、優しく頭を撫でられる。
「取り敢えず着替えになりそうなもの探してくるから、ここに座って待ってて」
アイスがべっとりついた部分が当たらないように気をつけながら、言われたとおり待つことにした。
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