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疲れも積もれば
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七夕飾りを片づけ、何か夏らしい飾りつけはないかと模索する。
お客様には勿論のこと、小夜さんにも楽しんでもらえてほっとした。
何か楽しいものがあればと考えていると、からんといつものように音がする。
「いらっしゃいませ」
「すみません、ここって...」
「ここは俺の店です。『クラシオン』へようこそ」
戸惑っている様子のお客様に、取り敢えず座るように指示をする。
どこか疲れきった様子の女性はソファー席に沈んでいく。
「一先ず飲み物をどうぞ」
「ありがとうございます」
話しかけた瞬間いきなり笑顔になり、楽しそうに淹れたてのアイスココアを飲みはじめた。
何故そんな態度を取りはじめたのか、もしかすると言い方がきつく聞こえてしまったのか...色々知る必要がありそうだ。
「お客様、だいぶお疲れのようですね」
「あ、いえ、そんなことは...」
「そちらに仮眠室がありますので、よろしければ休んでいってください」
「えっと、その...すみません」
その視線は顔色を窺うような様子で、そうかとなんとなく察しがつく。
彼女は人のことを観察しすぎていつも気を張っていて...相手が求めている答えを出そうと必死だ。
だが、そんなことをしていればいつかは疲労が蓄積してどうなるか分からない。
「あの、お客様」
「...」
女性は一筋の涙を流し、ずっと黙りこんでいる。
...きっと心が悲鳴をあげているのだと直感した。
ただ、ずっと気にしているものを気にするなと言われても、いきなり実行できる人などいないだろう。
「お客様、こちらは如何でしょうか?」
話しかけても聞こえていなかったのかもしれない、そう思いもう1度声をかけてみる。
それでも反応がなく、仕方がないのでそっと肩に触れた。
「お客様、大丈夫ですか?」
彼女の体はぐらりと傾き、そのまま倒れてしまった。
「...取り敢えずお運びしておかないと」
ぐったりと動かない彼女の体を誰もいない空き部屋まで運ぶ。
布団をかけ、無理せずゆっくり休んでほしいと添え文しておく。
ただ寝かせているだけではいけないような気がして、先程お出ししたココアと同じ香りがするアロマを焚いた。
「...これでよし」
それにしても、先程感じた違和感は何だったのだろうか。
ただ顔色を窺っているだけという度合いを越えていたような気がする。
元々の性格なのだろうか。
人を気遣いすぎて疲れているお客様...これからどう声をかけるべきかかなり悩む。
下手に気を遣わせたくはないが、彼女が気を遣うのはどんなときなのだろうか。
『お客様の見極めは、しっかり観察するのが基本だ。大丈夫、──ならできるよ』
あの人の言葉を思い出しつつ、己を鼓舞した。
お客様には勿論のこと、小夜さんにも楽しんでもらえてほっとした。
何か楽しいものがあればと考えていると、からんといつものように音がする。
「いらっしゃいませ」
「すみません、ここって...」
「ここは俺の店です。『クラシオン』へようこそ」
戸惑っている様子のお客様に、取り敢えず座るように指示をする。
どこか疲れきった様子の女性はソファー席に沈んでいく。
「一先ず飲み物をどうぞ」
「ありがとうございます」
話しかけた瞬間いきなり笑顔になり、楽しそうに淹れたてのアイスココアを飲みはじめた。
何故そんな態度を取りはじめたのか、もしかすると言い方がきつく聞こえてしまったのか...色々知る必要がありそうだ。
「お客様、だいぶお疲れのようですね」
「あ、いえ、そんなことは...」
「そちらに仮眠室がありますので、よろしければ休んでいってください」
「えっと、その...すみません」
その視線は顔色を窺うような様子で、そうかとなんとなく察しがつく。
彼女は人のことを観察しすぎていつも気を張っていて...相手が求めている答えを出そうと必死だ。
だが、そんなことをしていればいつかは疲労が蓄積してどうなるか分からない。
「あの、お客様」
「...」
女性は一筋の涙を流し、ずっと黙りこんでいる。
...きっと心が悲鳴をあげているのだと直感した。
ただ、ずっと気にしているものを気にするなと言われても、いきなり実行できる人などいないだろう。
「お客様、こちらは如何でしょうか?」
話しかけても聞こえていなかったのかもしれない、そう思いもう1度声をかけてみる。
それでも反応がなく、仕方がないのでそっと肩に触れた。
「お客様、大丈夫ですか?」
彼女の体はぐらりと傾き、そのまま倒れてしまった。
「...取り敢えずお運びしておかないと」
ぐったりと動かない彼女の体を誰もいない空き部屋まで運ぶ。
布団をかけ、無理せずゆっくり休んでほしいと添え文しておく。
ただ寝かせているだけではいけないような気がして、先程お出ししたココアと同じ香りがするアロマを焚いた。
「...これでよし」
それにしても、先程感じた違和感は何だったのだろうか。
ただ顔色を窺っているだけという度合いを越えていたような気がする。
元々の性格なのだろうか。
人を気遣いすぎて疲れているお客様...これからどう声をかけるべきかかなり悩む。
下手に気を遣わせたくはないが、彼女が気を遣うのはどんなときなのだろうか。
『お客様の見極めは、しっかり観察するのが基本だ。大丈夫、──ならできるよ』
あの人の言葉を思い出しつつ、己を鼓舞した。
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