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6章
家族が集う城
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アクアリースに帰還出来た日から一ヵ月後。
国に帰って来るなり王女として大忙しのミズファ母様が、滞り気味だった国務に一段落をつけた所で……。連日五姫さん達に街へと連れ出されていました。
五姫さんを始めとしたお留守番組の皆様はここ毎日、常に誰かがミズファ母様の傍にいらっしゃいます。暫くミズファ母様と会えずに居た為に、皆様とっても寂しかった様ですね。
私を探す為の旅で、ミズファ母様達が長期不在になる事は元々解っていたと思いますし、ある程度は覚悟していたのでしょうけれど。それでもやはり、大好きな方と離れるのは辛いですものね。だからこそ、再会出来た今はミズファ母様にべったりなのです。
「はぁ~……やっと今日の分のお仕事が終わりました」
本日分の謁見を終えたミズファ母様が、疲れたように玉座の背もたれに身を預けています。
「ミズファちゃんお疲れ~。じゃあ遊びに行くよぉ~」
「う~もう勘弁してくださいー……」
「駄目だよぉ今日はあたしがデートする番なんだからねぇ」
エリーナさんとお出かけの様ですけれど、ミズファ母様大丈夫でしょうか……。まぁ、心配しつつも止めたりはしないのですが。
「今日はエリーナさんとおでかけなのですね」
「ミズキ~助けてください~……。アクアリースに帰って来てから僕のプライベートな時間が限りなくゼロなんですよー……」
玉座の隣に立っている私にすがりついてきました。それはいいのですけれど、スカートを引っ張るのは止めて頂きたいです。
「あの、五姫の皆様はお出かけを心待ちにしていた様ですし、仕方ないのではないかと……」
「そうだよぉ。それにミズファちゃんは他の子とはちゃんとデートしてたんだから、あたしの時だけ文句言わないの~」
「そんな事言っても僕は疲れました! 体は一個しかないんです!」
「その程度じゃ死なないから大丈夫大丈夫」
「大丈夫じゃないので抗議してるんですけど!」
私もいつ帰って来るかも解らない中でお留守番などしておりましたら、きっとエリーナさん達の様に寂しさを爆発させていた事でしょう。ミズファ母様が五姫さん達のお相手をするのは一種の義務です。
「ミズファ母様、諦めて下さい」
「そんなー」
「そもそも、書類への判や視察などはプリシラ母様が担っているのですから、ミズファ母様ばかりが疲れているのではないのですよ」
「そ、それはそうなんですが……」
「ほら、いつまでも駄々こねてないで行くよぉ」
エリーナさんがいつまでも玉座から動かないミズファ母様を無理やり引きずっていきました。多少は哀れに思いますが、仕方ないのです。
「さて、私もヤヨイさんとお会いしたら今日のお仕事は終わりですね」
軽く背伸びをしてから転移魔法を展開し、水鏡を呼び出しました。そして鏡の中を通り抜けます。転移した場所は魔道帝国ラグナの駐在砦です。
この駐在砦はアクアリースの城壁の外に建てられていて、お城から歩くと一時間程度はかかる距離にあります。
砦の前にいるラグナ所属の番兵さんに近づきますと、直ぐに私に向けて敬礼して下さいました。
「こんにちは。ヤヨイさんはいらっしゃいますか?」
「これはミズキ様。ヤヨイ様は丁度先程視察から帰って来ております。どうぞ、砦の中へ」
「はい、有難う御座います」
番兵さんの後ろにある門に近づくと左右に開き、そのまま中へと入って行きます。この砦は建てられたばかりですので、内装はとても真新しい造りになっています。最新の魔道技術で造られた自動消灯するランプが通路の壁に並び、入り口の門は魔力を感知して自動で開くのです。
これらは天空城を基に作成されているのです。僅かの間に異界技術を再現したのですから、ラグナは凄い国だと感心してしまいます。流石のアクアリースでもまだまだ自動化は成し得ていませんものね。
砦の中は物々しい雰囲気は無く、ここにいらっしゃるのはこの大陸と如何にして交流していけるかを模索する為の兵士さん達が中心です。ですので、アクアリースの騎士達もちらほら砦の中を行き来していました。
既に内部を把握している私は迷う事なく二階にあるヤヨイさんの個室に着き、扉の前に立ちます。ノックせずほんの少し待つだけで、ヤヨイさんが扉を開けて下さいました。
「ミズキ様、いらっしゃいませ!」
「こんにちは、ヤヨイさん」
「ささ、どうぞ中に入って下さいませ」
「はい、それでは失礼致しますね」
ヤヨイさんの個室はとても可愛らしい倭国風の内装をしておりました。流石にお屋敷とは違って壁がレンガ調になっておりますので、それに合わせたお部屋になっておりますけれども。
「何やら倭国の品物が増えておりますね」
「はい、ヤヨイはこの大陸の倭国品がとても大好きです! 良くアクアリースの城下街で輸入品を購入しておりますよ」
「今度の休暇に倭国へ直接お買い物に行きましょうか」
「本当ですか!? あ、でも倭国は結構遠いのではないでしょうか」
倭国は大陸東側にある島国で、アクアリースとは逆側の海域です。船で直接向かう場合は南にあるシャイアを周り込んで東に向かわなければなりませんので、ヤヨイさんの仰る通り大変遠いのです。けれども、私個人の場合は関係ありません。
「私は転移魔法で直ぐに移動出来ますよ」
「あ、そうでした。ミズキ様の魔法は本当に素晴らしいです」
「ミズファ母様ほどではありませんけれどもね」
「ミズファ様、連日のお仕事と五姫様方とのお付き合いでお疲れのご様子ですね」
「暫く国を留守にしていたのですから、少しくらいは無理をして頂かないと。まぁ、留守にしていた理由は私にありますので、今はミズファ母様のお手伝いをしておりますけれど」
どちらかと言えばプリシラ母様の方が雑務も多くて忙しいですので、ミズファ母様の文句は聞き流しています。
「ミズキ様も大分お姫様として板について参りましたね」
「姫らしい事が出来ない内に魔道帝国の大陸に転移してしまいましたからね……。今はこの国の為に少しでもお役に立てればと思っています」
「ふふ、ミズキ様のプリンセスドレス、大変お綺麗です!」
「あの……有難うございます」
今私が着ているドレスはミズファ母様から頂いた衣装で、姫として振る舞う際に着る事にしている白のドレスです。要は私の正装ですね。
「さて、それではヤヨイさんの近況をご報告頂いても宜しいですか?」
「あ、そうでした。ええと、三日程ヤヨイは隣のセイルヴァル王国に視察に伺っておりました。此方の国では温泉が沢山湧いている様で、ヤヨイ達の大陸にある地方都市ダインに負けず劣らず素晴らしい湯浴み所になっていますね」
「はい、私はまだ実際には行っておりませんけれど。近い内に是非伺いたいです」
ただでさえ私はお風呂大好きですものね。そう言えば、シルフィさんがセイルヴァル王国の温泉を薦めて下さった事が以前にありましたね。
「次は南東の王都へ視察に向かうつもりです!」
「王都はラグナに劣らぬ大陸一の巨大な都市ですから、滞在期間が長くなりそうですね」
「はい、ヤヨイとっても楽しみです!」
アクアリースに来てからというもの。ヤヨイさんの好奇心は留まる事を知らず、熱心にこの大陸の事を調べています。頻繁に視察なども行っており、暫くはアクアリース内を見て回っておりましたけれど、他国に目を向ける程度にはもう内情を把握できている様です。
「あ、因みに近日行われる予定の親善試合の件はどうなっておりますか?」
「今の所、ラグナ陣営の方は位階者上位が鍛錬を積んでいる最中みたいです。ミア様が空席になった十位に入ったと陛下からご報告を受けていますよ!」
「ミアさんが私の代わりに十位となられたのですね」
彼女の実力でしたら当然の結果ですね。再戦がとても楽しみになって参りました。
「それとミア様以外にもう一人、親善試合の為の助っ人がラグナ陣営にいらっしゃるとの事です」
「もう一人?」
「何やらとても強いとの事ですけど、陛下に聞いても貴様が知る必要は無い、と言われてしまいました」
「クラウスさんらしいですね……」
察するに、クラウスさん自身が親善試合に参加するつもりなのではないでしょうか。でしたら、伏せて置く理由にはなりますよね。
「陛下は親善試合に勝つつもりの様ですので、とても意気込んでいらっしゃいました」
「それは楽しみですね。此方は主に五姫の皆様が試合に挑む形になりそうです」
「五姫様方も大変お強いと聞き及んでおりますので、ヤヨイも楽しみです!」
五姫の皆様は位階者上位と比較しても決して引けを取らない筈ですので、試合は大変均衡したものとなるでしょう。詠唱を必要としない魔道武器を相手にどう立ち回るか、私も今から楽しみです。
国に帰って来るなり王女として大忙しのミズファ母様が、滞り気味だった国務に一段落をつけた所で……。連日五姫さん達に街へと連れ出されていました。
五姫さんを始めとしたお留守番組の皆様はここ毎日、常に誰かがミズファ母様の傍にいらっしゃいます。暫くミズファ母様と会えずに居た為に、皆様とっても寂しかった様ですね。
私を探す為の旅で、ミズファ母様達が長期不在になる事は元々解っていたと思いますし、ある程度は覚悟していたのでしょうけれど。それでもやはり、大好きな方と離れるのは辛いですものね。だからこそ、再会出来た今はミズファ母様にべったりなのです。
「はぁ~……やっと今日の分のお仕事が終わりました」
本日分の謁見を終えたミズファ母様が、疲れたように玉座の背もたれに身を預けています。
「ミズファちゃんお疲れ~。じゃあ遊びに行くよぉ~」
「う~もう勘弁してくださいー……」
「駄目だよぉ今日はあたしがデートする番なんだからねぇ」
エリーナさんとお出かけの様ですけれど、ミズファ母様大丈夫でしょうか……。まぁ、心配しつつも止めたりはしないのですが。
「今日はエリーナさんとおでかけなのですね」
「ミズキ~助けてください~……。アクアリースに帰って来てから僕のプライベートな時間が限りなくゼロなんですよー……」
玉座の隣に立っている私にすがりついてきました。それはいいのですけれど、スカートを引っ張るのは止めて頂きたいです。
「あの、五姫の皆様はお出かけを心待ちにしていた様ですし、仕方ないのではないかと……」
「そうだよぉ。それにミズファちゃんは他の子とはちゃんとデートしてたんだから、あたしの時だけ文句言わないの~」
「そんな事言っても僕は疲れました! 体は一個しかないんです!」
「その程度じゃ死なないから大丈夫大丈夫」
「大丈夫じゃないので抗議してるんですけど!」
私もいつ帰って来るかも解らない中でお留守番などしておりましたら、きっとエリーナさん達の様に寂しさを爆発させていた事でしょう。ミズファ母様が五姫さん達のお相手をするのは一種の義務です。
「ミズファ母様、諦めて下さい」
「そんなー」
「そもそも、書類への判や視察などはプリシラ母様が担っているのですから、ミズファ母様ばかりが疲れているのではないのですよ」
「そ、それはそうなんですが……」
「ほら、いつまでも駄々こねてないで行くよぉ」
エリーナさんがいつまでも玉座から動かないミズファ母様を無理やり引きずっていきました。多少は哀れに思いますが、仕方ないのです。
「さて、私もヤヨイさんとお会いしたら今日のお仕事は終わりですね」
軽く背伸びをしてから転移魔法を展開し、水鏡を呼び出しました。そして鏡の中を通り抜けます。転移した場所は魔道帝国ラグナの駐在砦です。
この駐在砦はアクアリースの城壁の外に建てられていて、お城から歩くと一時間程度はかかる距離にあります。
砦の前にいるラグナ所属の番兵さんに近づきますと、直ぐに私に向けて敬礼して下さいました。
「こんにちは。ヤヨイさんはいらっしゃいますか?」
「これはミズキ様。ヤヨイ様は丁度先程視察から帰って来ております。どうぞ、砦の中へ」
「はい、有難う御座います」
番兵さんの後ろにある門に近づくと左右に開き、そのまま中へと入って行きます。この砦は建てられたばかりですので、内装はとても真新しい造りになっています。最新の魔道技術で造られた自動消灯するランプが通路の壁に並び、入り口の門は魔力を感知して自動で開くのです。
これらは天空城を基に作成されているのです。僅かの間に異界技術を再現したのですから、ラグナは凄い国だと感心してしまいます。流石のアクアリースでもまだまだ自動化は成し得ていませんものね。
砦の中は物々しい雰囲気は無く、ここにいらっしゃるのはこの大陸と如何にして交流していけるかを模索する為の兵士さん達が中心です。ですので、アクアリースの騎士達もちらほら砦の中を行き来していました。
既に内部を把握している私は迷う事なく二階にあるヤヨイさんの個室に着き、扉の前に立ちます。ノックせずほんの少し待つだけで、ヤヨイさんが扉を開けて下さいました。
「ミズキ様、いらっしゃいませ!」
「こんにちは、ヤヨイさん」
「ささ、どうぞ中に入って下さいませ」
「はい、それでは失礼致しますね」
ヤヨイさんの個室はとても可愛らしい倭国風の内装をしておりました。流石にお屋敷とは違って壁がレンガ調になっておりますので、それに合わせたお部屋になっておりますけれども。
「何やら倭国の品物が増えておりますね」
「はい、ヤヨイはこの大陸の倭国品がとても大好きです! 良くアクアリースの城下街で輸入品を購入しておりますよ」
「今度の休暇に倭国へ直接お買い物に行きましょうか」
「本当ですか!? あ、でも倭国は結構遠いのではないでしょうか」
倭国は大陸東側にある島国で、アクアリースとは逆側の海域です。船で直接向かう場合は南にあるシャイアを周り込んで東に向かわなければなりませんので、ヤヨイさんの仰る通り大変遠いのです。けれども、私個人の場合は関係ありません。
「私は転移魔法で直ぐに移動出来ますよ」
「あ、そうでした。ミズキ様の魔法は本当に素晴らしいです」
「ミズファ母様ほどではありませんけれどもね」
「ミズファ様、連日のお仕事と五姫様方とのお付き合いでお疲れのご様子ですね」
「暫く国を留守にしていたのですから、少しくらいは無理をして頂かないと。まぁ、留守にしていた理由は私にありますので、今はミズファ母様のお手伝いをしておりますけれど」
どちらかと言えばプリシラ母様の方が雑務も多くて忙しいですので、ミズファ母様の文句は聞き流しています。
「ミズキ様も大分お姫様として板について参りましたね」
「姫らしい事が出来ない内に魔道帝国の大陸に転移してしまいましたからね……。今はこの国の為に少しでもお役に立てればと思っています」
「ふふ、ミズキ様のプリンセスドレス、大変お綺麗です!」
「あの……有難うございます」
今私が着ているドレスはミズファ母様から頂いた衣装で、姫として振る舞う際に着る事にしている白のドレスです。要は私の正装ですね。
「さて、それではヤヨイさんの近況をご報告頂いても宜しいですか?」
「あ、そうでした。ええと、三日程ヤヨイは隣のセイルヴァル王国に視察に伺っておりました。此方の国では温泉が沢山湧いている様で、ヤヨイ達の大陸にある地方都市ダインに負けず劣らず素晴らしい湯浴み所になっていますね」
「はい、私はまだ実際には行っておりませんけれど。近い内に是非伺いたいです」
ただでさえ私はお風呂大好きですものね。そう言えば、シルフィさんがセイルヴァル王国の温泉を薦めて下さった事が以前にありましたね。
「次は南東の王都へ視察に向かうつもりです!」
「王都はラグナに劣らぬ大陸一の巨大な都市ですから、滞在期間が長くなりそうですね」
「はい、ヤヨイとっても楽しみです!」
アクアリースに来てからというもの。ヤヨイさんの好奇心は留まる事を知らず、熱心にこの大陸の事を調べています。頻繁に視察なども行っており、暫くはアクアリース内を見て回っておりましたけれど、他国に目を向ける程度にはもう内情を把握できている様です。
「あ、因みに近日行われる予定の親善試合の件はどうなっておりますか?」
「今の所、ラグナ陣営の方は位階者上位が鍛錬を積んでいる最中みたいです。ミア様が空席になった十位に入ったと陛下からご報告を受けていますよ!」
「ミアさんが私の代わりに十位となられたのですね」
彼女の実力でしたら当然の結果ですね。再戦がとても楽しみになって参りました。
「それとミア様以外にもう一人、親善試合の為の助っ人がラグナ陣営にいらっしゃるとの事です」
「もう一人?」
「何やらとても強いとの事ですけど、陛下に聞いても貴様が知る必要は無い、と言われてしまいました」
「クラウスさんらしいですね……」
察するに、クラウスさん自身が親善試合に参加するつもりなのではないでしょうか。でしたら、伏せて置く理由にはなりますよね。
「陛下は親善試合に勝つつもりの様ですので、とても意気込んでいらっしゃいました」
「それは楽しみですね。此方は主に五姫の皆様が試合に挑む形になりそうです」
「五姫様方も大変お強いと聞き及んでおりますので、ヤヨイも楽しみです!」
五姫の皆様は位階者上位と比較しても決して引けを取らない筈ですので、試合は大変均衡したものとなるでしょう。詠唱を必要としない魔道武器を相手にどう立ち回るか、私も今から楽しみです。
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