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6章
ヤヨイの決心
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私は順を追って儀式の内容をヤヨイさんへお話ししました。この国の高官達が厳密には人間では無い事、ミツキさんと再び出会う事が出来ない理由等も含めまして。
「同族化ですか……」
それら全てを聞き終えたヤヨイさんは白いシーツに視線を落とし、考え事をしていらっしゃる様です。焦る必要はありません、しっかり悩んで頂きましょう。
そんな中、部屋の外から観客の感嘆の声や驚きの声、そして歓声等が響いてきております。この救護室は闘技場へと続く通路の途中にありますので、観客の声がとても良く聞こえるのです。今何方の国が優勢に試合を運んでいるのでしょうね。
「……位階者と五姫様達の試合、盛り上がっているみたいですね」
「はい、闘技場を映す水晶玉がここにはありませんので、少々残念です」
両国の強さを見知っている私から言わせて頂ければ、今の五姫達ならば一方的な勝利もあり得ると思っております。ただ帝国側にはミアさんがいらっしゃいます。以前よりも間違いなく強くなっていらっしゃる筈ですから、ミアさんへの対策を講じずに戦えば、流石の五姫達でも苦戦を強いられるかもしれません。
「すみません、ヤヨイが我儘を言ったせいで」
そうヤヨイさんが言って俯きますと、イグニシアさんがベッドに近寄り、眠そうな目でヤヨイさんの頭をなでました。
「ん、元々我儘を言ったのは私とミツキ。ヤヨイが気にする事じゃ無い」
「いえでも、ミツキ様ともう一度戦いたいと思っているのは事実ですから」
「ん、ヤヨイがそう思ってくれて嬉しい。ミツキの相手が出来る剣士はヤヨイしかいないから」
イグニシアさんがぎゅっとヤヨイさんの頭を胸に抱きしめますと、ほんの少しヤヨイさんが微笑んだような気がしました。
「後はヤヨイ次第。私はいつまでも返事を待ってる」
「……はい」
仮に儀式を受けると決めたのが数年先であったとしても、先に起きたミツキさんがヤヨイさんの目覚めを待つだけの事ですものね。
「ん。じゃあ私も闘技場に戻る。ミズキ、後はお願い」
「はい」
退出する直後、イグニシアさんが軽く此方に手を振って闘技場へと戻っていきました。本当はまだ残るつもりでいたのかもしれませんけれど、イグニシアさんは大変気が利く方です。ヤヨイさんの付き添いにはお友達である私だけの方が良いと考えたのかもしれませんね。
さて、お友達である私がしっかりとヤヨイさんのお力になってさしあげませんとね。同族化の道、或いはこのままの道、どちらの道を選んだとしても。私はヤヨイさんが選んだ道を全力で助けます。
「ヤヨイさん」
「はい」
「とても悩んでいると思いますが、大切な事ですので少しご質問させて下さい」
「はい、今のヤヨイに応えられる事ならば」
私は姿勢を正して言葉を続けます。ヤヨイさんもまた、真剣な表情で私を見つめております。
「儀式を受けた場合は人なるざる者へと変わり、私達と同族になると先程お伝えしました。その上で問います。私達の仲間になるのは嫌ですか?」
「いいえ、そんな事はありません! 本来同族化とは、アクアリースの高官以上だけが知る儀式なんですよね? 他国の者であるヤヨイにその様な重要な秘密を教えて下さったなんて、ヤヨイは本当にミズキ様に信用を頂けているんだなって感じました。ヤヨイ、それがとってもとっても嬉しいです」
「ヤヨイさんは大切なお友達の一人ですから」
そう言ってにこっと笑顔を向けますと、ようやくヤヨイさんの表情にも笑顔が戻りました。
「はい! ヤヨイもミズキ様の事をとってもとっても大切なご友人だと思っております! ただその、ミズキ様はアクアリースのお姫様ですから少々失礼かな、とは今も思ってたりですけど」
「私は姫らしい事など殆どしていませんし、お友達にはいつも通りに接して欲しいのです。ですから、その様な心配は一切必要ありませんよ」
「はい! あのあのミズキ様、これからもどうぞ宜しくお願いしますね!」
「ふふ、ええ勿論です」
二人で両手を合わせてハイタッチです。やっぱり私はこれ位緩い方が性に合っていますね。……と、いけませんいけません、気が緩んで参りました。更に質問を進めます。
「こほん。ええと、ではもう一つ」
「はい!」
「ヤヨイさんは……永遠とも言える時を生きる覚悟がおありですか?」
「永遠、ですか。確か儀式後、寿命が無くなるんでしたよね」
「はい。これが同族化する一番の理由です」
この質問は本来儀式を受けると決めた場合、本当にその覚悟があるか否かの確認です。ですので、ある意味では同族化に誘導している様な質問の仕方ですね。
「永遠とも言える時を生きて行く為の一時的な眠り。これが今の人生を大きく変化させてしまう要因です。眠りにつくと決めた場合、ヤヨイさんのご家族とクラウスさんには大きく反対されてしまうかもしれません。同族化には、それらのしがらみを押し退けられる覚悟が必要なのです」
「……」
「永遠の時を生きるという事は、今まで積み重ねてきた人生を凍結する覚悟も併せているという事です。ヤヨイさん、もう一度問います。その覚悟はありますか?」
同族化をするにあたり、一番の難題について問いました。私が問わずとも遅かれ早かれこの難題で悩む事になるでしょうけれど、いつまでも答えを出せず一人で苦悩しているより幾分マシでしょう。
ヤヨイさんが胸に両手を当てながら目を瞑りました。恐らく頭の中で様々な葛藤が起きているに違いありません。私はその様子をずっと黙って見つめています。
暫くの間、ヤヨイさんの返答を黙って待っておりますと。
「ミズキ様」
ヤヨイさんがゆっくりと目を開きつつ、私を呼びました。
「はい」
「ヤヨイの気持ちを正直にお話しします。ヤヨイは……儀式を受けたいと思います」
「では、その覚悟があると取って宜しいのですね?」
「……儀式を受ける覚悟はあります。皇の家も特に未練はありません。私と皇の家は、陛下から承った称号で繋がっているだけですから」
「……」
「でも、陛下とのお別れは……辛いです。ヤヨイは、陛下をお慕いしておりますから」
「ええ、気づいておりましたよ」
気づかない訳がありません。恋を知らない私にだって、ヤヨイさんがクラウスさんを好きだって事くらい解りますもの。
「お恥ずかしい事です……」
「ヤヨイさんの正直な気持ちを聞けて良かったです。では、やはりヤヨイさんはこのままで居た方が」
「いいえ!」
幸せになれますね、と言おうとした所で。ヤヨイさんが私の言葉を制すように声を張り上げました。
「少しだけ時間を下さい。ヤヨイ、陛下とお話しして来ます。その間、ミズキ様達には一切お手を煩わせたりはしません。ヤヨイだけで全て解決して見せます」
「それは……儀式を受けるという事ですか?」
「はい。先程も言いましたが、その覚悟はあります」
「好きな方と離れる事になるのですよ?」
「……はい。ですので、時間を頂きたいのです」
「……」
ヤヨイさんは覚悟があると言っておりますけれど、未練を持ったまま儀式を受けたらきっと後悔するでしょう。ですがそんな心配をよそに、ヤヨイさんが私の手をとって、握りしめました。
「ミズキ様。ヤヨイなら大丈夫です。どうか、ヤヨイの事を信じて待っていて下さい」
「ヤヨイさん……」
手を握るヤヨイさんは何かを決心した様な眼差しで私を見つめております。儀式を受ける決心、だとは思うのですけれど……。
「同族化ですか……」
それら全てを聞き終えたヤヨイさんは白いシーツに視線を落とし、考え事をしていらっしゃる様です。焦る必要はありません、しっかり悩んで頂きましょう。
そんな中、部屋の外から観客の感嘆の声や驚きの声、そして歓声等が響いてきております。この救護室は闘技場へと続く通路の途中にありますので、観客の声がとても良く聞こえるのです。今何方の国が優勢に試合を運んでいるのでしょうね。
「……位階者と五姫様達の試合、盛り上がっているみたいですね」
「はい、闘技場を映す水晶玉がここにはありませんので、少々残念です」
両国の強さを見知っている私から言わせて頂ければ、今の五姫達ならば一方的な勝利もあり得ると思っております。ただ帝国側にはミアさんがいらっしゃいます。以前よりも間違いなく強くなっていらっしゃる筈ですから、ミアさんへの対策を講じずに戦えば、流石の五姫達でも苦戦を強いられるかもしれません。
「すみません、ヤヨイが我儘を言ったせいで」
そうヤヨイさんが言って俯きますと、イグニシアさんがベッドに近寄り、眠そうな目でヤヨイさんの頭をなでました。
「ん、元々我儘を言ったのは私とミツキ。ヤヨイが気にする事じゃ無い」
「いえでも、ミツキ様ともう一度戦いたいと思っているのは事実ですから」
「ん、ヤヨイがそう思ってくれて嬉しい。ミツキの相手が出来る剣士はヤヨイしかいないから」
イグニシアさんがぎゅっとヤヨイさんの頭を胸に抱きしめますと、ほんの少しヤヨイさんが微笑んだような気がしました。
「後はヤヨイ次第。私はいつまでも返事を待ってる」
「……はい」
仮に儀式を受けると決めたのが数年先であったとしても、先に起きたミツキさんがヤヨイさんの目覚めを待つだけの事ですものね。
「ん。じゃあ私も闘技場に戻る。ミズキ、後はお願い」
「はい」
退出する直後、イグニシアさんが軽く此方に手を振って闘技場へと戻っていきました。本当はまだ残るつもりでいたのかもしれませんけれど、イグニシアさんは大変気が利く方です。ヤヨイさんの付き添いにはお友達である私だけの方が良いと考えたのかもしれませんね。
さて、お友達である私がしっかりとヤヨイさんのお力になってさしあげませんとね。同族化の道、或いはこのままの道、どちらの道を選んだとしても。私はヤヨイさんが選んだ道を全力で助けます。
「ヤヨイさん」
「はい」
「とても悩んでいると思いますが、大切な事ですので少しご質問させて下さい」
「はい、今のヤヨイに応えられる事ならば」
私は姿勢を正して言葉を続けます。ヤヨイさんもまた、真剣な表情で私を見つめております。
「儀式を受けた場合は人なるざる者へと変わり、私達と同族になると先程お伝えしました。その上で問います。私達の仲間になるのは嫌ですか?」
「いいえ、そんな事はありません! 本来同族化とは、アクアリースの高官以上だけが知る儀式なんですよね? 他国の者であるヤヨイにその様な重要な秘密を教えて下さったなんて、ヤヨイは本当にミズキ様に信用を頂けているんだなって感じました。ヤヨイ、それがとってもとっても嬉しいです」
「ヤヨイさんは大切なお友達の一人ですから」
そう言ってにこっと笑顔を向けますと、ようやくヤヨイさんの表情にも笑顔が戻りました。
「はい! ヤヨイもミズキ様の事をとってもとっても大切なご友人だと思っております! ただその、ミズキ様はアクアリースのお姫様ですから少々失礼かな、とは今も思ってたりですけど」
「私は姫らしい事など殆どしていませんし、お友達にはいつも通りに接して欲しいのです。ですから、その様な心配は一切必要ありませんよ」
「はい! あのあのミズキ様、これからもどうぞ宜しくお願いしますね!」
「ふふ、ええ勿論です」
二人で両手を合わせてハイタッチです。やっぱり私はこれ位緩い方が性に合っていますね。……と、いけませんいけません、気が緩んで参りました。更に質問を進めます。
「こほん。ええと、ではもう一つ」
「はい!」
「ヤヨイさんは……永遠とも言える時を生きる覚悟がおありですか?」
「永遠、ですか。確か儀式後、寿命が無くなるんでしたよね」
「はい。これが同族化する一番の理由です」
この質問は本来儀式を受けると決めた場合、本当にその覚悟があるか否かの確認です。ですので、ある意味では同族化に誘導している様な質問の仕方ですね。
「永遠とも言える時を生きて行く為の一時的な眠り。これが今の人生を大きく変化させてしまう要因です。眠りにつくと決めた場合、ヤヨイさんのご家族とクラウスさんには大きく反対されてしまうかもしれません。同族化には、それらのしがらみを押し退けられる覚悟が必要なのです」
「……」
「永遠の時を生きるという事は、今まで積み重ねてきた人生を凍結する覚悟も併せているという事です。ヤヨイさん、もう一度問います。その覚悟はありますか?」
同族化をするにあたり、一番の難題について問いました。私が問わずとも遅かれ早かれこの難題で悩む事になるでしょうけれど、いつまでも答えを出せず一人で苦悩しているより幾分マシでしょう。
ヤヨイさんが胸に両手を当てながら目を瞑りました。恐らく頭の中で様々な葛藤が起きているに違いありません。私はその様子をずっと黙って見つめています。
暫くの間、ヤヨイさんの返答を黙って待っておりますと。
「ミズキ様」
ヤヨイさんがゆっくりと目を開きつつ、私を呼びました。
「はい」
「ヤヨイの気持ちを正直にお話しします。ヤヨイは……儀式を受けたいと思います」
「では、その覚悟があると取って宜しいのですね?」
「……儀式を受ける覚悟はあります。皇の家も特に未練はありません。私と皇の家は、陛下から承った称号で繋がっているだけですから」
「……」
「でも、陛下とのお別れは……辛いです。ヤヨイは、陛下をお慕いしておりますから」
「ええ、気づいておりましたよ」
気づかない訳がありません。恋を知らない私にだって、ヤヨイさんがクラウスさんを好きだって事くらい解りますもの。
「お恥ずかしい事です……」
「ヤヨイさんの正直な気持ちを聞けて良かったです。では、やはりヤヨイさんはこのままで居た方が」
「いいえ!」
幸せになれますね、と言おうとした所で。ヤヨイさんが私の言葉を制すように声を張り上げました。
「少しだけ時間を下さい。ヤヨイ、陛下とお話しして来ます。その間、ミズキ様達には一切お手を煩わせたりはしません。ヤヨイだけで全て解決して見せます」
「それは……儀式を受けるという事ですか?」
「はい。先程も言いましたが、その覚悟はあります」
「好きな方と離れる事になるのですよ?」
「……はい。ですので、時間を頂きたいのです」
「……」
ヤヨイさんは覚悟があると言っておりますけれど、未練を持ったまま儀式を受けたらきっと後悔するでしょう。ですがそんな心配をよそに、ヤヨイさんが私の手をとって、握りしめました。
「ミズキ様。ヤヨイなら大丈夫です。どうか、ヤヨイの事を信じて待っていて下さい」
「ヤヨイさん……」
手を握るヤヨイさんは何かを決心した様な眼差しで私を見つめております。儀式を受ける決心、だとは思うのですけれど……。
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