【完結】シリアルキラーの話です。基本、この国に入ってこない情報ですから、、、

つじんし

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陸、失ったのは…

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親友の名はイワン、平凡な名前に似合う平凡な人間だった。

イワンのお母さんは経理、金を扱っているが、お父さんがいないからなのか、家は貧しかった。

しかし、不良少年達はそんなことを気にしない。

「お前のおふくろさんは経理だろう?金は持っているよな?」

袋小路に追い詰められたイワンは何も言えなくてただただ目線を逸らすことしかできなかった。

「ん?文学すきなのか? 腹にパンチを入れてやろう。」不良はイワンのカバンを裏返して詩の原稿が落ちってきた。「腹パンはクラシックだからだぞ!」

イワンの体がエビのようにうずまって、ほっぺが地面にくっついた。

「本当に金を持ってないね。なら、お前のおふくろからもらえ!明日、ここに、おおっ…」

不良の一人がいきなり両手を上げ、腹が突き出されたように飛び出した。
その足元がイワンの頭に引っかかって転び、顔面で着陸できたが、痛ましい。

「なんだてめぇ!」他の不良が振り返ると、村長の息子と僕が袋小路の入口に立っている。

「イリヤ!お前らには関係ねーから、失せろ!!」不良の頭が言葉で脅かしてきたが、その見かけ倒しの強さはわかりやすいものだった。

だって、不良のほうは五人もいるのに、かかってこない。

「そりゃだめだね。」イリヤ、つまり村長の息子が鼻をもみながら言った。「あのか弱いのはね、おれの仲間の仲間なのだ。」

その日、イリヤの勇ましさを知ったが、数年後の一戦には及ばなかった。しかし、彼の戦術の基盤となったことは間違いないだろう。

「イワン、お前は泣かな…」イリヤはイワンにハンカチを渡そうとしたが、イワンの目には怒りと憎しみしかなく、涙なんか皆無だった。「電卓の件、おれが悪かった。あの時、怖かったのだろう、本当にごめん。」

イリヤに謝られることを想像もしなかったイワンの唇が震えながら、まばたきの頻度が一気にあがった。

「そうだな、あの時、息はできなかったけど、死ぬとか考えてなかった。」イワンは自分のカバンを拾い上げ、顔を上げた。「今度、息止め対決しようぜ、俺はイリヤに絶対勝つ。」

「ハハハハハ…」三人の笑い声が青い空と海の間に何年も漂っていた。
あの時のわれわれは青い空と海しか知らなかったから…


11年生の終わりの夏、イリヤが17才、イワンと僕が16才になった。
町に空と海よりも眩しい光がやってきた。

ソフィアの瞳だった。
その瞳よりも眩しいのは太陽から授けた髪の毛だった。

彼女が歩くと春風が吹く、彼女が座ると蝶が止まる、彼女が歌うとすべての音が静まる…

イリヤはソフィアに宝石のヘアピンをプレゼントした。
お返しとして、バレンタインデーにソフィアはイリヤの手に24色のパステルを渡した。

イワンは詩を作って夜の庭でバイオリンを弾き、月の銀色とともにソフィアにささげた。
ソフィアは人を酔わせるぐらいの歌声でハーモニーを夜空に刻んだ。

そのことを知った全学年の男子生徒がイリヤとイワンを待ち伏せした。

最初、イリヤは逃げ回ったが、策略だった。
男子達を非常に狭い袋小路に誘い込み、サンボレスラーの練習試合みたいに一人ずつ倒した。

しかし、最後に袋小路に入ってきたのはイワンだった。

イリヤは力尽きて地面に座り込み、イワンが飛ぶほど息を吹き荒らした。
「お前がパステルをもらったことを奴らにチクったのか?」

「あ、そうだ。」イワンがその目の前にしゃがみ込んで、「でも後悔した。」

「チッ」イリヤは力を振り絞って軽蔑を顔に出した。「おれは手を引かないぞ、ソフィアと付き合う。」

「ま、それをいうだろうと思った。だからこれを持ってきた。」イワンは先端が尖っている一本の鉄筋をカバンから取り出した。「乱闘中、これに刺されてもおかしくないだろう?」

「お前…」

「でも安心して、俺は後悔している。なぜなら、裏切られたのは俺とイリヤ、お前だ。」

「どういうこと?」

「あの雑種が…」イワンが手にある鉄筋をいじり始めた。

「?」

「昨日、あの雑種野郎がソフィアと寝た。」

----------------------------------------


警察の二人、侯義亭、杜長年、そして姜銀山一味が龍治民の庭に集まった。

「窑洞の屋根裏に誰か隠れているそうです。」警察の王さんは言った。「俺と劉さんが確かめて来ますが、皆さんに重要な任務を任せたいのです。」

「警察同志、その任務を果たすまで絶対に帰らない!」銀山はその気になって敬礼した。「兄は復員軍人だから、彼もきっとそうする!!」

「おっ、元気ですね!それでは、皆さんの任務はこの窑洞の入口を固めることです!」王さんは指で半円を描きながら、銀山とその仲間に入口を塞ぐ重任を任せた。

「義亭さん、長年さん、ちょっとお二人もそこに立っていただけますでしょうか?秩序を守ることは大事ですので...」

「わかります。わかります。」

警察の王さんと劉さんは再び窑洞の奥に向かった。



外は明るいのに、屋根裏の階段は暗いままだ。
今回は王さんと劉さんが階段を上らずに直接声をかける作戦に変更した。

「おい、屋根裏の人、聞いてこちらは商洛警察署のものです!すぐに降りてきてください。」

しばらく経つと、屋根裏からものを引きずるような音がし始めた。
それとともに、何か木製のものが床に叩きつけている鈍い音が、奇妙なリズムで響いた。

現れたのは、使い古された汚い雑巾のような女性だった。
彼女は衛生面に問題があるだけではなく、両足が急性灰白髄炎(天然豆ウィルス)で伸ばせない。
通常のように歩けないから、両手に木のスツールを持ち、体を支えながら移動している。

突然、東側の窑洞から世にも珍しい恐ろしい叫び声が聞こえた。
外にいるものたちも恐怖が移ったように叫び始めました。

銀山がよろよろと警察の二人がいる窑洞に走って入ってきた。
彼の顔は青ざめており、恐怖に満ちた目で皆を見つめ、東の窑洞を指差すだけで言葉が出てこなかった。

劉さんは東の客間に駆けつけ、暗闇の中で次第に長年と義亭がそこに立っているのが見えた。

彼らの足元には数本の鋤や鍬、鉄のシャベルが倒れていて、その前には乱雑に積まれた麦わらがあった。
麦わらの下には一つの、いや、二つの裸の死体が抱き合って現れた!

東の窑洞は通常客間として使っているから、警察の二人は先に真ん中の母屋を操作したため、その二つの死体を見つからなかった。

しかし、王さんと劉さんが再度母屋の窑洞に戻った後、外にいる者たちがまだ勝手に行動しはじめ、長年と義亭が一番臭い東の窑洞に入って見た。

「もう一体があったぞ!!!」

東窑洞の扉の後ろにビニール袋でミーラのように巻かれている死体があった。
立っている姿勢で、扉の後ろに隠されていた。

「とにかく、現場を封鎖しなければならない。」王さんが言った。

「わかった。ところで…」

「何か?」

「あの女は誰なの?」

彼女は龍治民の妻、閻淑徳えんしゅくとくだった。
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