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第2章 奴隷を買いました。
第27話
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蝶ネクタイの男の呟き②
──────────
VIP専用の部屋へ少年──レオリオ様をご案内し、VIP専用奴隷資料をお渡し致しました。
先程、大変失礼な態度をとってしまっただけに、お名前をお呼びさせて頂くのは憚られましたので、お呼びするのは心の中だけにしておきます。
レオリオ様は、資料が膨大な量だけに迷った挙句、私に尋ねてきました。
すると、「ふむ。気性が荒くなく、常に冷静に行動することのできる誠実な者はいるか? その中で、第一に紳士的な者、続いて第二に強い者と知識の豊富な者が好ましい」と仰いました。
ですので、私はまず護衛用に獣人をおすすめ致しました。特に見栄えが良く質の良い奴隷の資料を開けて。
次の瞬間、驚いたものです。私に対して「有難う」と仰ったのです。爵位持ちの方、全員というわけではないのですが、何かと横暴な方が多いといいますか……。それに、レオリオ様くらいの子ですと、我儘で癇癪を起こす方が多いので、目下の者に対してお礼を言う方自体少ないのでございます。
はてさて、レオリオ様はどの様な奴隷をお選びになるのかと見ておりましたら、捕虜の狼人、母親に売られた鬼人、両親に売られたエルフを見ていらっしゃいました。
大抵のお客様がお選びになるのは、借金奴隷か性奴隷でございます。ですのに、レオリオ様は犯罪奴隷の狼人、借金奴隷とはいえ種族上問題のある鬼人、そして、自傷癖のあるエルフを見ていらっしゃいました。
わざわざ問題のある奴隷をすすんで買おうとする者などいない、ただ見ているだけなのだろうと、この時は思っておりました。えぇ、本当に……。
暫く奴隷達と資料を見比べていたレオリオ様はまた、私に尋ねてきました。
「エルフ以外で、他に知識の豊富な種族は?」
長年生きている者ほど知識は豊富、エルフ以外で長生きで能力も申し分ない奴隷といえば、龍人しか思いつきません。しかし、龍人は魔力保有量も多く力が強い、紹介するべきか躊躇いましたが、圧をかけるような低い声に答えないわけにはいきませんでした。
しかし、いくら私が止めてもレオリオ様は問題行動がないからという理由で見てみたいと仰ったのです。この奴隷は国家反逆罪で奴隷に堕とされた、と言ってもです。「正気か⁉︎」と思わず口に出してしまいそうでしたよ。
ですが、私の役目はお客様が気持ち良く購入出来るよう精一杯サポートさせて頂くことです。何を購入されるのかは、お客様の自由でございます。私は、口を挟むのを堪えました。
***
地下で管理している龍人の元までやって参りました。来て早々、レオリオ様は話せるように口と目の物を外すようにと仰いました。
私は魔力量が少なく気絶してしまいますが、レオリオ様だけなら大丈夫でしょうと私は外で待機させて頂くことに致しました。
暫くしてレオリオ様が出て来て、私の方を見て仰いました。
「あとひとり、医学に長けた者を」
と。
"あとひとり"ということは、レオリオ様は、すでに四人決めていらっしゃったということ。龍人の部屋から出てきて直ぐそう仰ったということは、龍人もその四人に含まれているのでしょうか。
私の方がレオリオ様よりも生きてきた時間は長い。それに接客業ですから、相手が今どのようなことを考えているのか大体は読めるものです。
しかし、そんな私であっても齢たった十五のレオリオ様のお考えは、私には全く分かりませんでした。
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VIP専用の部屋へ少年──レオリオ様をご案内し、VIP専用奴隷資料をお渡し致しました。
先程、大変失礼な態度をとってしまっただけに、お名前をお呼びさせて頂くのは憚られましたので、お呼びするのは心の中だけにしておきます。
レオリオ様は、資料が膨大な量だけに迷った挙句、私に尋ねてきました。
すると、「ふむ。気性が荒くなく、常に冷静に行動することのできる誠実な者はいるか? その中で、第一に紳士的な者、続いて第二に強い者と知識の豊富な者が好ましい」と仰いました。
ですので、私はまず護衛用に獣人をおすすめ致しました。特に見栄えが良く質の良い奴隷の資料を開けて。
次の瞬間、驚いたものです。私に対して「有難う」と仰ったのです。爵位持ちの方、全員というわけではないのですが、何かと横暴な方が多いといいますか……。それに、レオリオ様くらいの子ですと、我儘で癇癪を起こす方が多いので、目下の者に対してお礼を言う方自体少ないのでございます。
はてさて、レオリオ様はどの様な奴隷をお選びになるのかと見ておりましたら、捕虜の狼人、母親に売られた鬼人、両親に売られたエルフを見ていらっしゃいました。
大抵のお客様がお選びになるのは、借金奴隷か性奴隷でございます。ですのに、レオリオ様は犯罪奴隷の狼人、借金奴隷とはいえ種族上問題のある鬼人、そして、自傷癖のあるエルフを見ていらっしゃいました。
わざわざ問題のある奴隷をすすんで買おうとする者などいない、ただ見ているだけなのだろうと、この時は思っておりました。えぇ、本当に……。
暫く奴隷達と資料を見比べていたレオリオ様はまた、私に尋ねてきました。
「エルフ以外で、他に知識の豊富な種族は?」
長年生きている者ほど知識は豊富、エルフ以外で長生きで能力も申し分ない奴隷といえば、龍人しか思いつきません。しかし、龍人は魔力保有量も多く力が強い、紹介するべきか躊躇いましたが、圧をかけるような低い声に答えないわけにはいきませんでした。
しかし、いくら私が止めてもレオリオ様は問題行動がないからという理由で見てみたいと仰ったのです。この奴隷は国家反逆罪で奴隷に堕とされた、と言ってもです。「正気か⁉︎」と思わず口に出してしまいそうでしたよ。
ですが、私の役目はお客様が気持ち良く購入出来るよう精一杯サポートさせて頂くことです。何を購入されるのかは、お客様の自由でございます。私は、口を挟むのを堪えました。
***
地下で管理している龍人の元までやって参りました。来て早々、レオリオ様は話せるように口と目の物を外すようにと仰いました。
私は魔力量が少なく気絶してしまいますが、レオリオ様だけなら大丈夫でしょうと私は外で待機させて頂くことに致しました。
暫くしてレオリオ様が出て来て、私の方を見て仰いました。
「あとひとり、医学に長けた者を」
と。
"あとひとり"ということは、レオリオ様は、すでに四人決めていらっしゃったということ。龍人の部屋から出てきて直ぐそう仰ったということは、龍人もその四人に含まれているのでしょうか。
私の方がレオリオ様よりも生きてきた時間は長い。それに接客業ですから、相手が今どのようなことを考えているのか大体は読めるものです。
しかし、そんな私であっても齢たった十五のレオリオ様のお考えは、私には全く分かりませんでした。
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