やまあらしのジレンマ

なごみ

文字の大きさ
4 / 4

4

しおりを挟む
「あ、硬派な大人な男性っていったら、杏さんの歌が主題歌のドラマにでてる……坂本、悦吾さん!とかそんな感じじゃないですか?」

「杏さんは坂本さんの大ファンですよ、澪ちゃん。」

「え、そうなの⁉︎」


坂本悦吾は今年56歳になる俳優だ。
渋く男臭い見た目と低く落ち着いた声、全てが杏の好みである。


「この前現場に挨拶に伺った時、坂本さんもいらっしゃって挨拶したんですけど、杏さんの周りに花飛んでましたもん。」

「…花なんて飛んでないわよ。」

「飛んでましたよー。ほかの人のにはわかりにくいとは思いますけど、私にはわかりました!恋する女の子の顔って感じでしたよ!」

「えぇー、私も見たかったー!」


憧れの坂本と会え、握手までできたことで、杏は和葉の言う通り内心舞い上がっていたのだ。





ーブーブー


「あ、もう22時ですか?」

「もうそんな時間かぁ。」

「別にまだいてもいいのよ?」

「いやいや、帰りましょう!」

「そうですよ!私も明日朝からなのでちょうどいいです!」


いそいそと澪と和葉は2人は帰りの準備を始める。
杏も気が乗らないながらも身支度を整えた。
しおりを挟む

この作品は感想を受け付けておりません。

あなたにおすすめの小説

壊れていく音を聞きながら

夢窓(ゆめまど)
恋愛
結婚してまだ一か月。 妻の留守中、夫婦の家に突然やってきた母と姉と姪 何気ない日常のひと幕が、 思いもよらない“ひび”を生んでいく。 母と嫁、そしてその狭間で揺れる息子。 誰も気づきがないまま、 家族のかたちが静かに崩れていく――。 壊れていく音を聞きながら、 それでも誰かを思うことはできるのか。

結婚したけど夫の不倫が発覚して兄に相談した。相手は親友で2児の母に慰謝料を請求した。

ぱんだ
恋愛
伯爵令嬢のアメリアは幼馴染のジェームズと結婚して公爵夫人になった。 結婚して半年が経過したよく晴れたある日、アメリアはジェームズとのすれ違いの生活に悩んでいた。そんな時、机の脇に置き忘れたような手紙を発見して中身を確かめた。 アメリアは手紙を読んで衝撃を受けた。夫のジェームズは不倫をしていた。しかも相手はアメリアの親しい友人のエリー。彼女は既婚者で2児の母でもある。ジェームズの不倫相手は他にもいました。 アメリアは信頼する兄のニコラスの元を訪ね相談して意見を求めた。

盗み聞き

凛子
恋愛
あ、そういうこと。

10年前に戻れたら…

かのん
恋愛
10年前にあなたから大切な人を奪った

【完結】どうか私を思い出さないで

miniko
恋愛
コーデリアとアルバートは相思相愛の婚約者同士だった。 一年後には学園を卒業し、正式に婚姻を結ぶはずだったのだが……。 ある事件が原因で、二人を取り巻く状況が大きく変化してしまう。 コーデリアはアルバートの足手まといになりたくなくて、身を切る思いで別れを決意した。 「貴方に触れるのは、きっとこれが最後になるのね」 それなのに、運命は二人を再び引き寄せる。 「たとえ記憶を失ったとしても、きっと僕は、何度でも君に恋をする」

いちばん好きな人…

麻実
恋愛
夫の裏切りを知った妻は 自分もまた・・・。

押しつけられた身代わり婚のはずが、最上級の溺愛生活が待っていました

cheeery
恋愛
名家・御堂家の次女・澪は、一卵性双生の双子の姉・零と常に比較され、冷遇されて育った。社交界で華やかに振る舞う姉とは対照的に、澪は人前に出されることもなく、ひっそりと生きてきた。 そんなある日、姉の零のもとに日本有数の財閥・凰条一真との縁談が舞い込む。しかし凰条一真の悪いウワサを聞きつけた零は、「ブサイクとの結婚なんて嫌」と当日に逃亡。 双子の妹、澪に縁談を押し付ける。 両親はこんな機会を逃すわけにはいかないと、顔が同じ澪に姉の代わりになるよう言って送り出す。 「はじめまして」 そうして出会った凰条一真は、冷徹で金に汚いという噂とは異なり、端正な顔立ちで品位のある落ち着いた物腰の男性だった。 なんてカッコイイ人なの……。 戸惑いながらも、澪は姉の零として振る舞うが……澪は一真を好きになってしまって──。 「澪、キミを探していたんだ」 「キミ以外はいらない」

側近女性は迷わない

中田カナ
恋愛
第二王子殿下の側近の中でただ1人の女性である私は、思いがけず自分の陰口を耳にしてしまった。 ※ 小説家になろう、カクヨムでも掲載しています

処理中です...