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第十章
呪縛1
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友人は男に何度も電話していたが、繋がることはなかった。
「なんで出ないんだよ! ちくしょう!」
友人は女の店にも行ったが、女は店を辞めていた。
店で緊急事態だから女の住所と連絡先を教えろと言っても、おかしな客扱いをされ、かといって、警察に行っても相手にされないのは目に見えていた。それに手続きだなんだで急には動いてくれないだろう。男の会社にも連絡したが、無断欠勤で連絡もつかないという。友人は八方塞がりで、焦りと危機感が増すばかりだった。
「どうすりゃいいんだよ!」
友人は行き場のない不安と苛立ちで狂いそうだった。
男と女は何度も交わっていた。
女は男に語る。私が風俗嬢をしていたのは、あなたを見つけるため。実際に出逢えたでしょ? あんな仕事だけど、今まで最後までしたのは兄とあなただけよ。
男は女の囁きを耳にしながら、ひたすら腰を動かす。
「私はずっとあなたといたい……」
「本当よ……」
「あなたもそう思ってくれてるわよね?」「だったらお願いだから……」
「私を食べてね……」
「あなたは拒めないし、拒まないわ……」「だって、あなたも求めてるもの……」
「眼を見れば分かるわ……」
「あなたは私を美味しそうに食べるわ……」「ようやく出逢えたの……」
「ずっと待ってたのよ……」
「本当の意味で私を満たしてくれる人を……」
「逃げないでね……」
「好きに食べていいんだから……」
「私をどうやって食べてくれるの?」
「ちゃんと料理してくれなきゃイヤよ……」「全部あなたのものよ……」
「他の人にはあげないでね……」
「あなただけのものよ……」
「私を感じて……」
「私はあなたを感じるわ……」
「終わりなんてないのよ……」
「ずっと一緒よ……」
「さあ、早く私をめしあがれ……」
「私はあなたに魅入られたの……」
「違うわ……」
「あなただけじゃないのよ……」
「私も魅入られたのよ……」
「いい? 必ず食べてね……」
「じゃないとひとつになれないから……」「私はあなたの中で永遠に生き続けるの……」
「愛する人に想われながら……」
女の言葉が流れ込んでくる。男は曖昧に頷いたり、相槌を打っていたかもしれないが、意識はほとんどなかった。
「なんで出ないんだよ! ちくしょう!」
友人は女の店にも行ったが、女は店を辞めていた。
店で緊急事態だから女の住所と連絡先を教えろと言っても、おかしな客扱いをされ、かといって、警察に行っても相手にされないのは目に見えていた。それに手続きだなんだで急には動いてくれないだろう。男の会社にも連絡したが、無断欠勤で連絡もつかないという。友人は八方塞がりで、焦りと危機感が増すばかりだった。
「どうすりゃいいんだよ!」
友人は行き場のない不安と苛立ちで狂いそうだった。
男と女は何度も交わっていた。
女は男に語る。私が風俗嬢をしていたのは、あなたを見つけるため。実際に出逢えたでしょ? あんな仕事だけど、今まで最後までしたのは兄とあなただけよ。
男は女の囁きを耳にしながら、ひたすら腰を動かす。
「私はずっとあなたといたい……」
「本当よ……」
「あなたもそう思ってくれてるわよね?」「だったらお願いだから……」
「私を食べてね……」
「あなたは拒めないし、拒まないわ……」「だって、あなたも求めてるもの……」
「眼を見れば分かるわ……」
「あなたは私を美味しそうに食べるわ……」「ようやく出逢えたの……」
「ずっと待ってたのよ……」
「本当の意味で私を満たしてくれる人を……」
「逃げないでね……」
「好きに食べていいんだから……」
「私をどうやって食べてくれるの?」
「ちゃんと料理してくれなきゃイヤよ……」「全部あなたのものよ……」
「他の人にはあげないでね……」
「あなただけのものよ……」
「私を感じて……」
「私はあなたを感じるわ……」
「終わりなんてないのよ……」
「ずっと一緒よ……」
「さあ、早く私をめしあがれ……」
「私はあなたに魅入られたの……」
「違うわ……」
「あなただけじゃないのよ……」
「私も魅入られたのよ……」
「いい? 必ず食べてね……」
「じゃないとひとつになれないから……」「私はあなたの中で永遠に生き続けるの……」
「愛する人に想われながら……」
女の言葉が流れ込んでくる。男は曖昧に頷いたり、相槌を打っていたかもしれないが、意識はほとんどなかった。
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