1,475 / 3,202
羽入と紅
しおりを挟む
「霧島羽入(きりしま はいり)か」
俺は蓮花が出して来た画面を見ていた。
若い男の顔、全身がゆっくりと回転しながら映し出され、脇にプロフィールと各種数値が出ている。
「26歳か。なかなかいいな」
「はい。今回のテストケースには適った人材かと」
「そうだな。女癖が悪いというのが何ともいいな!」
「はい。それで相方のデュール・ゲリエは、どのような仕様にいたしましょうか?」
「容姿から決めるか。美人である方がいいな」
「そうですね。どなたかご希望のモデルはおりますか?」
「うーん」
「また六花様では?」
「ダメだよ。乾さんのとこも、別な顔にしとけば良かったって後悔してるんだ」
「それは申し訳ございません」
「ナスターシャ・キンスキーなんか好きだったんだけどなぁ」
「ではそれで」
「いや、ちょっと現代的じゃないだろう。今ならそうだなぁ、スカーレット・ヨハンソンとかいいよな!」
「ではそれで」
「ちょっと待て! そっくりにしたら不味いだろう! ちょっと日本人的な要素を混ぜろよ」
「はい。少々お待ちください」
蓮花がPCを操作し、スカーレット・ヨハンソンの顔を加工した。
「お、いいんじゃないか?」
「よろしいでしょうか」
「おお! 髪は金髪な!」
「かしこまりました」
「オッパイは釣り鐘型でボリュームマシマシな!」
「オホホホホ!」
蓮花が更に微修正し、俺に見せた。
「いいな!」
「男好きのする顔ですね」
「お前が言うと、何かイヤラシイな!」
「はい。彼氏がイヤラシイ人なもので」
「ワハハハハハ!」
蓮花は全身を出して、また微修正して行った。
「セックスの機能はどういたしましょうか?」
「まあ、これだけの美人でセックスは出来ないというのもいいんじゃないか?」
「さようでございますね。本当に戦友として関係性を築いて欲しいです」
「うん。まあ、羽入なら女は幾らでも抱けるだろうしな」
「なかなかの男前でございますよね」
「ハニートラップに弱そうだな」
「若いと大変でございますからね」
「またイヤラシイな!」
「彼氏がどうしようもない人で!」
「ワハハハハハ!」
俺と蓮花で、人間とデュール・ゲリエとでバディを組む試みを考えていた。
ディディで検証出来たように、人間とアンドロイドは通じ合える。
愛情を抱くことも可能だ。
ならば、戦場でも人間とデュール・ゲリエが一緒に助け合って戦うことも可能なのではないか。
もちろん、ブランたちは共闘出来る訓練を実現している。
しかし、俺と蓮花はもっと強い結びつきで互いを戦友として感じながら行動できる関係を構築したいと考えていた。
それは蓮花が高度AIを備えたデュール・ゲリエたちを、本当の人間、もっと言えば自分の子どものように考えているのを俺が感じているからだ。
ならば、本当に人間と一緒に互いを思い遣りながら戦うことも出来るのではないか。
既にブランたちにはその感情もあるが、デュール・ゲリエ側に今一つ足りないものがある。
愛を実現するためには、より一層寄り添うことが必要なのだと考えていた。
それが乾さんとディディとの関係だった。
普段から一緒に生活し、互いをパートナーと感じる関係。
俺たちはそれを実現したい。
デュール・ゲリエは単なる機械ではない。
俺もそう思っている。
霧島羽入がそれを叶えてくれるかもしれない。
「性格は何かお考えはありますか?」
「ディディのような、優しさが前面に出ない方がいいな。むしろきつい性格にしてくれ」
「はい。でも、それはどのような理由でしょうか?」
「ベタベタ惚れるものではなく、戦友として信頼していく関係が欲しいからだ。美人だから大事にするというものではなくな」
「なるほど!」
「男と堂々と張り合う、むしろ情けない奴は軽蔑するくらいがいい」
「ツンデレでございますね!」
俺は笑った。
「そうじゃねぇよ。別に甘えなくていいんだからな。まあ、羽入が女には優しい奴みたいだからな。そこを拒絶して成果を重視する、というくらいでいいよ」
「そうするとなかなか関係は進まないのではないでしょうか?」
「愛は、まず羽入から与えてもらう。羽入の愛に気付いてから、関係が始まるというようにな」
「少々ハードモードの気も致しますが。かしこまりました」
「名前は、そうだなぁ、元はスカーレットかぁ。それなら「紅(くれない)」にしよう」
「はい、いいお名前ですね!」
「彼女がいい女でな!」
「オホホホホホ!」
二週間後に、「紅」が誕生した。
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
「霧島、ちょっと来い」
若頭の桜さんに呼ばれた。
なんだろう。
最近は女のことで怒られるようなことは無いはずなのだが。
俺は釈然としないまま、千両組長のお部屋へ伺った。
部屋に入った途端に、俺は硬直した。
石神さんがいる。
「こいつが霧島羽入です。おい、石神さんに挨拶しろ」
「はい! 霧島羽入です! 宜しくお願いします!」
「ばかやろう! もっとちゃんと挨拶できねぇのか!」
「すいません!」
石神さんが笑っていらっしゃった。
今日も物凄いスーツを着てらっしゃる。
超高級なのは一目で分かるが、趣味がいい。
俺もいつか、あんなスーツを着てみたい。
「いいよ、桜。お前だってまともな挨拶したことはねぇだろう」
「すみません!」
千両の親父はニコニコして座っていた。
一体どういうことなのだろう。
「おい、霧島。お前に石神さんがお命じになられた」
「はぁ」
石神さんに気を取られて、他に二人の人間がいることに初めて気付いた。
どちらも美しい女性だった。
特に片方はべらぼうに綺麗だ。
しかも若い。
身長は俺と同じくらいの180センチちょっと。
金髪のロングで、顔立ちは西洋人の顔だが日本人の雰囲気もある。
ハーフか。
胸がでかい。
腰はくびれて尻はそれほど大きくはないが、程よく肉がついている。
俺の好みだった。
「霧島。お前は「花岡」を結構頑張っているそうだな」
「いえ、自分なんてまだまだです」
「お前にな、この「紅(くれない)」と組んで欲しいんだ」
「はい? どういうことで?」
「お前は今後、この紅と一緒に暮らし、紅と一緒に敵と戦う。そういうことだ」
「は?」
桜さんが殴りかかりそうになったが、石神さんが止めてくれた。
話が全然分からない。
「取り敢えず、東京で暮らしてもらう。早乙女という男が警察の中で「アドヴェロス」という特殊部隊を作っている。そこの仕事をまずやってもらう」
「はぁ」
桜さんが俺を睨んでいる。
「今、多くの敵を迎撃しているのがそこだからだ。いずれは本格的な戦争が始まるだろう。それまでの準備期間だと思ってくれ」
「そうですか」
「紅、霧島羽入だ。一緒に組め」
「この軟弱そうな男ですか?」
「なに?」
俺が思わず反応し、また桜さんに睨まれた。
「そうだ」
「石神様のご命令であれば、そのように。それにしても、この男が石神様の御役に立つのでしょうか?」
「お前と組めばな」
俺は頭に来ていた。
いきなり知らない女と組めと言われるのはいいが、その女が俺をバカにするのは許せない。
「石神さん。どうも女の方にその気が無いようですが」
「あ?」
「俺もこんな得体の知れない生意気な女はどうも」
言った瞬間に身体が動かなくなった。
石神さんから恐ろしい圧力を感じたためだ。
「お前ら。俺がやれと言っていることが嫌なのか」
「「申し訳ございません!」」
女と同時に言った。
床に平伏する。
千両の親父が立ち上がって言った。
「お前ら、まずはやり合え。口先で何か言う前に、己の力を示してみろ」
「「はい!」」
外へ出ろと言われた。
道場ではなかった。
広い庭に出て、俺は「紅」という女と向き合った。
距離は10メートル程。
桜さんが合図を出す。
「はじめ!」
瞬時に俺の目の前に紅が迫って来た。
その一瞬で、俺は本気を出さなければならないことを悟った。
女の左腕が強烈なアッパーを放つので、俺は右ひじでそれを撃ち落とそうとした。
アッパーの軌道がそれて、俺の右わきに突き刺さる。
俺は上に跳んで衝撃を回避した。
危なかった。
あのままだったら、アバラを何本かやられた。
そして次の瞬間、俺は吹っ飛ばされていた。
コンマ数秒意識を喪ったが、地面に跳ね飛ばされているうちに覚醒した。
何をされたのかも分からなかった。
紅が腰に手を充てて大笑いしていた。
俺は蓮花が出して来た画面を見ていた。
若い男の顔、全身がゆっくりと回転しながら映し出され、脇にプロフィールと各種数値が出ている。
「26歳か。なかなかいいな」
「はい。今回のテストケースには適った人材かと」
「そうだな。女癖が悪いというのが何ともいいな!」
「はい。それで相方のデュール・ゲリエは、どのような仕様にいたしましょうか?」
「容姿から決めるか。美人である方がいいな」
「そうですね。どなたかご希望のモデルはおりますか?」
「うーん」
「また六花様では?」
「ダメだよ。乾さんのとこも、別な顔にしとけば良かったって後悔してるんだ」
「それは申し訳ございません」
「ナスターシャ・キンスキーなんか好きだったんだけどなぁ」
「ではそれで」
「いや、ちょっと現代的じゃないだろう。今ならそうだなぁ、スカーレット・ヨハンソンとかいいよな!」
「ではそれで」
「ちょっと待て! そっくりにしたら不味いだろう! ちょっと日本人的な要素を混ぜろよ」
「はい。少々お待ちください」
蓮花がPCを操作し、スカーレット・ヨハンソンの顔を加工した。
「お、いいんじゃないか?」
「よろしいでしょうか」
「おお! 髪は金髪な!」
「かしこまりました」
「オッパイは釣り鐘型でボリュームマシマシな!」
「オホホホホ!」
蓮花が更に微修正し、俺に見せた。
「いいな!」
「男好きのする顔ですね」
「お前が言うと、何かイヤラシイな!」
「はい。彼氏がイヤラシイ人なもので」
「ワハハハハハ!」
蓮花は全身を出して、また微修正して行った。
「セックスの機能はどういたしましょうか?」
「まあ、これだけの美人でセックスは出来ないというのもいいんじゃないか?」
「さようでございますね。本当に戦友として関係性を築いて欲しいです」
「うん。まあ、羽入なら女は幾らでも抱けるだろうしな」
「なかなかの男前でございますよね」
「ハニートラップに弱そうだな」
「若いと大変でございますからね」
「またイヤラシイな!」
「彼氏がどうしようもない人で!」
「ワハハハハハ!」
俺と蓮花で、人間とデュール・ゲリエとでバディを組む試みを考えていた。
ディディで検証出来たように、人間とアンドロイドは通じ合える。
愛情を抱くことも可能だ。
ならば、戦場でも人間とデュール・ゲリエが一緒に助け合って戦うことも可能なのではないか。
もちろん、ブランたちは共闘出来る訓練を実現している。
しかし、俺と蓮花はもっと強い結びつきで互いを戦友として感じながら行動できる関係を構築したいと考えていた。
それは蓮花が高度AIを備えたデュール・ゲリエたちを、本当の人間、もっと言えば自分の子どものように考えているのを俺が感じているからだ。
ならば、本当に人間と一緒に互いを思い遣りながら戦うことも出来るのではないか。
既にブランたちにはその感情もあるが、デュール・ゲリエ側に今一つ足りないものがある。
愛を実現するためには、より一層寄り添うことが必要なのだと考えていた。
それが乾さんとディディとの関係だった。
普段から一緒に生活し、互いをパートナーと感じる関係。
俺たちはそれを実現したい。
デュール・ゲリエは単なる機械ではない。
俺もそう思っている。
霧島羽入がそれを叶えてくれるかもしれない。
「性格は何かお考えはありますか?」
「ディディのような、優しさが前面に出ない方がいいな。むしろきつい性格にしてくれ」
「はい。でも、それはどのような理由でしょうか?」
「ベタベタ惚れるものではなく、戦友として信頼していく関係が欲しいからだ。美人だから大事にするというものではなくな」
「なるほど!」
「男と堂々と張り合う、むしろ情けない奴は軽蔑するくらいがいい」
「ツンデレでございますね!」
俺は笑った。
「そうじゃねぇよ。別に甘えなくていいんだからな。まあ、羽入が女には優しい奴みたいだからな。そこを拒絶して成果を重視する、というくらいでいいよ」
「そうするとなかなか関係は進まないのではないでしょうか?」
「愛は、まず羽入から与えてもらう。羽入の愛に気付いてから、関係が始まるというようにな」
「少々ハードモードの気も致しますが。かしこまりました」
「名前は、そうだなぁ、元はスカーレットかぁ。それなら「紅(くれない)」にしよう」
「はい、いいお名前ですね!」
「彼女がいい女でな!」
「オホホホホホ!」
二週間後に、「紅」が誕生した。
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
「霧島、ちょっと来い」
若頭の桜さんに呼ばれた。
なんだろう。
最近は女のことで怒られるようなことは無いはずなのだが。
俺は釈然としないまま、千両組長のお部屋へ伺った。
部屋に入った途端に、俺は硬直した。
石神さんがいる。
「こいつが霧島羽入です。おい、石神さんに挨拶しろ」
「はい! 霧島羽入です! 宜しくお願いします!」
「ばかやろう! もっとちゃんと挨拶できねぇのか!」
「すいません!」
石神さんが笑っていらっしゃった。
今日も物凄いスーツを着てらっしゃる。
超高級なのは一目で分かるが、趣味がいい。
俺もいつか、あんなスーツを着てみたい。
「いいよ、桜。お前だってまともな挨拶したことはねぇだろう」
「すみません!」
千両の親父はニコニコして座っていた。
一体どういうことなのだろう。
「おい、霧島。お前に石神さんがお命じになられた」
「はぁ」
石神さんに気を取られて、他に二人の人間がいることに初めて気付いた。
どちらも美しい女性だった。
特に片方はべらぼうに綺麗だ。
しかも若い。
身長は俺と同じくらいの180センチちょっと。
金髪のロングで、顔立ちは西洋人の顔だが日本人の雰囲気もある。
ハーフか。
胸がでかい。
腰はくびれて尻はそれほど大きくはないが、程よく肉がついている。
俺の好みだった。
「霧島。お前は「花岡」を結構頑張っているそうだな」
「いえ、自分なんてまだまだです」
「お前にな、この「紅(くれない)」と組んで欲しいんだ」
「はい? どういうことで?」
「お前は今後、この紅と一緒に暮らし、紅と一緒に敵と戦う。そういうことだ」
「は?」
桜さんが殴りかかりそうになったが、石神さんが止めてくれた。
話が全然分からない。
「取り敢えず、東京で暮らしてもらう。早乙女という男が警察の中で「アドヴェロス」という特殊部隊を作っている。そこの仕事をまずやってもらう」
「はぁ」
桜さんが俺を睨んでいる。
「今、多くの敵を迎撃しているのがそこだからだ。いずれは本格的な戦争が始まるだろう。それまでの準備期間だと思ってくれ」
「そうですか」
「紅、霧島羽入だ。一緒に組め」
「この軟弱そうな男ですか?」
「なに?」
俺が思わず反応し、また桜さんに睨まれた。
「そうだ」
「石神様のご命令であれば、そのように。それにしても、この男が石神様の御役に立つのでしょうか?」
「お前と組めばな」
俺は頭に来ていた。
いきなり知らない女と組めと言われるのはいいが、その女が俺をバカにするのは許せない。
「石神さん。どうも女の方にその気が無いようですが」
「あ?」
「俺もこんな得体の知れない生意気な女はどうも」
言った瞬間に身体が動かなくなった。
石神さんから恐ろしい圧力を感じたためだ。
「お前ら。俺がやれと言っていることが嫌なのか」
「「申し訳ございません!」」
女と同時に言った。
床に平伏する。
千両の親父が立ち上がって言った。
「お前ら、まずはやり合え。口先で何か言う前に、己の力を示してみろ」
「「はい!」」
外へ出ろと言われた。
道場ではなかった。
広い庭に出て、俺は「紅」という女と向き合った。
距離は10メートル程。
桜さんが合図を出す。
「はじめ!」
瞬時に俺の目の前に紅が迫って来た。
その一瞬で、俺は本気を出さなければならないことを悟った。
女の左腕が強烈なアッパーを放つので、俺は右ひじでそれを撃ち落とそうとした。
アッパーの軌道がそれて、俺の右わきに突き刺さる。
俺は上に跳んで衝撃を回避した。
危なかった。
あのままだったら、アバラを何本かやられた。
そして次の瞬間、俺は吹っ飛ばされていた。
コンマ数秒意識を喪ったが、地面に跳ね飛ばされているうちに覚醒した。
何をされたのかも分からなかった。
紅が腰に手を充てて大笑いしていた。
1
あなたにおすすめの小説
烏の王と宵の花嫁
水川サキ
キャラ文芸
吸血鬼の末裔として生まれた華族の娘、月夜は家族から虐げられ孤独に生きていた。
唯一の慰めは、年に一度届く〈からす〉からの手紙。
その送り主は太陽の化身と称される上級華族、縁樹だった。
ある日、姉の縁談相手を誤って傷つけた月夜は、父に遊郭へ売られそうになり屋敷を脱出するが、陽の下で倒れてしまう。
死を覚悟した瞬間〈からす〉の正体である縁樹が現れ、互いの思惑から契約結婚を結ぶことになる。
※初出2024年7月
芙蓉は後宮で花開く
速見 沙弥
キャラ文芸
下級貴族の親をもつ5人姉弟の長女 蓮花《リェンファ》。
借金返済で苦しむ家計を助けるために後宮へと働きに出る。忙しくも穏やかな暮らしの中、出会ったのは翡翠の色の目をした青年。さらに思いもよらぬ思惑に巻き込まれてゆくーーー
カクヨムでも連載しております。
【完結】聖女の手を取り婚約者が消えて二年。私は別の人の妻になっていた。
文月ゆうり
恋愛
レティシアナは姫だ。
父王に一番愛される姫。
ゆえに妬まれることが多く、それを憂いた父王により早くに婚約を結ぶことになった。
優しく、頼れる婚約者はレティシアナの英雄だ。
しかし、彼は居なくなった。
聖女と呼ばれる少女と一緒に、行方を眩ませたのだ。
そして、二年後。
レティシアナは、大国の王の妻となっていた。
※主人公は、戦えるような存在ではありません。戦えて、強い主人公が好きな方には合わない可能性があります。
小説家になろうにも投稿しています。
エールありがとうございます!
後宮なりきり夫婦録
石田空
キャラ文芸
「月鈴、ちょっと嫁に来るか?」
「はあ……?」
雲仙国では、皇帝が三代続いて謎の昏睡状態に陥る事態が続いていた。
あまりにも不可解なために、新しい皇帝を立てる訳にもいかない国は、急遽皇帝の「影武者」として跡継ぎ騒動を防ぐために寺院に入れられていた皇子の空燕を呼び戻すことに決める。
空燕の国の声に応える条件は、同じく寺院で方士修行をしていた方士の月鈴を妃として後宮に入れること。
かくしてふたりは片や皇帝の影武者として、片や皇帝の偽りの愛妃として、後宮と言う名の魔窟に潜入捜査をすることとなった。
影武者夫婦は、後宮内で起こる事件の謎を解けるのか。そしてふたりの想いの行方はいったい。
サイトより転載になります。
【完結】狡い人
ジュレヌク
恋愛
双子のライラは、言う。
レイラは、狡い。
レイラの功績を盗み、賞を受賞し、母の愛も全て自分のものにしたくせに、事あるごとに、レイラを責める。
双子のライラに狡いと責められ、レイラは、黙る。
口に出して言いたいことは山ほどあるのに、おし黙る。
そこには、人それぞれの『狡さ』があった。
そんな二人の関係が、ある一つの出来事で大きく変わっていく。
恋を知り、大きく羽ばたくレイラと、地に落ちていくライラ。
2人の違いは、一体なんだったのか?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる